[2539] 世田谷カレー事情の巻

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<光熱費ゼロ国家になるかも>

■わが逃走[33]
 世田谷カレー事情の巻
 齋藤 浩

■伊豆高原へいらっしゃい[26]
 太陽光発電の現状を考える
 松林あつし


■わが逃走[33]
世田谷カレー事情の巻

齋藤 浩
< http://bn.dgcr.com/archives/20081120140200.html >
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オレはカレーが好きだ。とはいえ、物心ついたときから好きという訳ではない。幼少の頃、カレーといえば母が作ってくれるSBゴールデンカレーが定番だったが、小学2年生のとき、初めてボンカレーを食べて「いつものカレーよりずっとおいしい」と言って母を怒らせたこともある。

まあ、一般的な庶民レベルにカレーに馴染んでいた程度であって、突出してカレー好きという訳でもない子供だったのだ。“子供といえばカレー好き”という、大人が決めた概念が好きじゃなかったとも言える。だからなのか、特に給食のカレーは好きではなかった。

しかし、本質的な理由はもっと具体的だ。だって、肉のかわりにでかい厚揚げが入ってるんだもーん。確かに肉も入ってはいたが小さいのが少しだけで、オレの給食カレーの思い出といえばこの厚揚げなのだ。

美味しいから入れたとは思えない。絶対肉の量をごまかすために入れた子供騙しだ、と思っていた。アクセント的に入れる分には構わないとは思うが、量も多かったし明らかに一片が大きすぎるのが特にいただけない。

せっかくカレーを食べているのに、厚揚げ内部までカレー味が浸透していないので、豆腐7に対しカレー3くらいのおかしな味になってしまうのだ。それでも周りの子供たち=同級生は、「わーい、カレーだカレーだ」とか言って喜んでる。そんなことするからますます大人が手を抜くんじゃないか、なんて思っていたことを思い出す。相変わらず嫌な子供だなー。

さて、その後我家のカレーはゴールデンカレーからディナーカレーへとグレードアップし、オレもスパイスとかコクとか香りなんてものを意識しはじめた。とはいえ、カレーといえばおうちのカレーであって、わざわざカレー専門店に食べにいくものではなかったし、そもそもそんなものは私が育ったS玉県のO宮市なんかには存在しなかったのだ。

●Ccの衝撃

そんなオレ様も、ついにインド人シェフによる真っ当なインドカレーを食べることになる。中学生か高校生か。確かそのくらいの頃だったと思う。

O宮駅の東側にCcというカレー専門店ができたのだ。母が友人と行ったそうで、テイクアウトでチキンカレーとナンを買ってきてくれたのだ。ちょっと温めてみた。いままでに経験したことのない、スパイスの複合体的香りが立ちのぼった(なんて旨そうな……)。

ナンというものを食べたのも初めてだったし、なによりもその複雑なスパイスの組合せによる、本格派インドカレーという存在そのものが新鮮だった。食べてみた。いままで知っている日本のカレーとは別次元の、未知の食感、未知の味。ただ辛いだけのカレーとは違った。辛さの中にもさまざまな性格のものがそれぞれの個性を主張しながらも、ひとつにまとまっているのだ。すげえ!

「旨い」というより「凄い」という印象だった。毛穴からは大量の汗が出る。ものすごく辛いという訳じゃないのに、頭と顔からあふれる汗の量が尋常じゃないのだ。

これこそ正しいスパイスの成せる技なのかもしれない。こういうのを何というのだろう。未知のものに初めて触れること。新しい価値観が生まれた瞬間。革命? 目からウロコ? 適切な言葉が思い浮かばないが、とにかく私のカレーに対する想いは、この瞬間から変わったと言っても過言ではないのだ。

で、その後はインドカレー一筋かといえば、そんなこともない。やたらボリュームのあるトンカツ屋のカツカレーにハマったり、カップやきそばにレトルトカレーをかけて食べてみたり、おうちカレーに缶詰カレーを混ぜてみたり等々、セオリーにとらわれない、幅広いカレーを楽しむ人生を歩むことになったのである。

●会社員時代その1

最初に就職した会社は千代田区麹町にあった。麹町といえば、夜中まで営業しているインドカレー屋の老舗、Ajが有名だ。徹夜仕事の際、よく腹ごしらえに行ったもんだ。新人の給料にはやや高めの値段設定だったが、夜中にコンビニ弁当ばかりではわびしい。がっつり本格派インドカレーを食べて、「よっしゃ、もう一仕事!」なんてことを年中やっていましたとさ。

またここはランチどきのカレー弁当が旨かった(いまも販売しているかどうかは不明)。好みのカレー2種類とナンとライスがついてたような気がする。記憶は定かではない。店で食べるよりもリーズナブルで、なにかというとこのカレー弁当ばかり食べていたような気がする。本格派ゆえインド人もよく買いにきていた。そういえば、客として来ていたインド人をお店の人と間違えてしまったことがあったなあ。

また、半蔵門駅までちょっと歩くと、欧風カレーの店Pがある。最初食べたときはもう、感動だった。あ、今でも感動しますよ。いわゆるライスにかけて食べるカレーなのだが、なんとも深いコクと香り。私が知るかぎり、Pのカレーこそ東京で最も上品なカレーと言えましょう。

本当にヨーロッパのカレーがこういう味なのかは知る由もないが、その昔インドから英国に渡り、フランスあたりまで伝播した時点でのカレーは、おそらくこんな味なのではないか。なんて思っている。ここ半年くらい行ってないので、近々行ってみようと思います。

●会社員時代その2

麹町の会社を辞めて、次は渋谷の会社に就職した。25歳のときだ。渋谷でもよくカレーを食べたなあ。中でも好きだったのがファイアー通りにあるMmという喫茶店のハンバーグカレー。

前に紹介したカレーとは相反する路線で、激しい辛さ、やや苦みのある濃い味わい。ボリュウムのあるハンバーグをドーンと乗っけた荒っぽいカレーを、顔中汗だらけになりながら食べる。付け合わせの、粉でといたようなマッシュポテトがカレーによく合うんだな。いい意味でB級グルメ。まさに癖になる味だった。

この会社には4年近く勤めたのだが、ここにはホントよく行ったもんだ。独立後、思い立って食べに行ったことがあったのだが、当時の辛さが失われていて少し残念だった。確かにあの辛さは暴力的とも言えるものだったので、味を変えたのは正解なんだろう。個人的なノスタルジーに浸るための存在がひとつ減ってしまったことに、私は個人的にさみしいだけなのだ。

出前もよくとった。Sというトンカツ屋のカツカレーと、Rというカレー専門のデリバリーが定番だった。Sのカレーはこだわりのご家庭カレー的味わい。トンカツとの相性が絶妙。ただ、私はここの油が合わなかったせいか、食べるとすぐお腹をこわしていた。それでも食べ続けたんだから、よっぽど好きだったんだなあ。そういえばもう10年近く食べてないや。

Rはまだ存続しているのだろうか。ここは半蔵門のPをカジュアルにした感じの、なかなか上品な味わいだった。私が特に気に入っていたのは、テンペ(大豆のチーズみたいなもの)を乗せたカレーで、カレーソースとの相性は感動モノだった。

●世田谷カレー事情

その後いろいろあって、今では世田谷区世田谷に事務所を構えた訳だが、なんか最近この辺りのカレー屋の充実っぷりが凄いことになっている。

三軒茶屋から環七方面へ世田谷通りをゆくと、旨いカレー屋が何軒もみつかる。通りからちょこっと入った世田谷警察近くのAsには半年ほど前初めて行った。カウンターだけの静かな店内では、なぜか男の一人客ばかりが黙々とドライカレーを食べていた。

どうやらここの定番メニューはドライカレーらしい。で、私もそれを注文してみた。出てきたカレーの美しさに驚く。正方形の皿に正円に盛られたライス。それを整然と覆うペースト状のカレーソース。食べてみた。濃く、上品な味わい。ただ量がやや多いせいか、しつこさを感じなくもなかった。まあこれは個人的な好みの問題でしょう。他のラインナップも気になるので、また行ってみようと思う。

さらに世田谷通りを行くと、右手に老舗カレー店Cnが見えてくる。いつも賑わっている人気店だ。食にうるさいコピーライターのM氏が絶賛していたが、オレは最近行ってないので今回コメントは割愛。

環七を渡ってしばらく行くと、こんどは同じく右手にMtが見えてくる。この店はコストパフォーマンスに優れ、しかも旨い。最近私のお気に入りのインドカレーの店だ。辛さ設定はややマイルドにアレンジされた感じで、とても誠実な味わい。しかも安い!

ランチのカレーメニューは700円から。それでいてナンとライスが選べてサラダもついてドリンク飲み放題で、デザートもついているのだ。驚愕である。夜のメニューも充実。先日3人で行ったのだが、インドビールにサラダ、サモサ、タンドリーチキン、タンドリーなんとか(海老)、さらにインドワインをボトルで頼んでナントカいうマトン料理の後、カレー3種にナン、そしてチャイを飲んでも1人4000円未満だったと記憶している。

高級店という訳でもないし、ものすごく特徴のあるカレーという訳でもないが、カジュアルにインド料理を楽しめる店として末永く続いてほしい。そんな店だ。心配なのは、いつ行っても客が少ないんだよなー。世田谷線若林駅と松陰神社前駅の間にあって、両駅とも微妙に遠いという立地のせいか。とにかく、このMtにはがんばってほしいオレなのさ。

そしてMtの目と鼻の先にあるのは、スープカレーの名店Y。最近メニュー構成が変わって、ライスにカレーソースがかかった状態で供されるようになった。オレ的にはカレーとライスの量を自分で調整できる別盛り方式が好きだったんだけど、いろいろ事情があるらしい。薬味(らっきょうとハラペーニョ)が別料金になっちゃったのはとても残念。オレが行く度に大量に消費していたからかなあ。

もともと銀座のバーだったが、店の隠れメニューが評判になってカレー屋になったらしい。辛さは2種類選べるのだが、スパイスの味がきちんと伝わる『オリジナル』がオススメ。

さて、そこからちょこっと松蔭神社前駅へと脇道にそれると、裏通りに看板の出ていないよい香りのする店がある。Miである。まず素晴らしいのはこの店の内装。無作為の作為とでも言うべきか。ある意味禅の思想にも通じると言っても過言ではない、わびさびの世界だ。

メニューはシンプル、今週のカレーとドライカレーのみ。ジャンルはというと、何にも属さない不思議で優しい味わい。インドから日本へ直接伝来したとしたら、こんなカレーがジャパン・スタンダードになってたかもしれない。そんな味だ。

ドライカレーは独自の深みのあるペーストタイプのもので、数量限定。今週のカレーはその名の通り毎週具材が変わるのだが、特に私はごぼうと人参と鶏肉のカレーが好きだー。由緒正しいスパイスの効いたカレーなんだけど、どことなく横川駅の名物駅弁・峠の釜めしを思い出すのだ。居心地と味わいというふたつの要素を、美意識を通して高度なレベルで融合するMi。ついつい通ってしまう。

以上、世田谷カレー事情の巻でした。さらに世田谷通りを進むと、激しく旨いインドカレー店Smなど、良いお店がたくさんあるのですが、書いてる本人がお腹すいてきたので、今回はここまで。この夏カレーの食べ過ぎで相当太りまして、最近ではカレーは1週間に一度までと決めている齋藤浩でした。

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。
< http://www.c-channel.com/c00563/ >

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■伊豆高原へいらっしゃい[26]
太陽光発電の現状を考える

松林あつし
< http://bn.dgcr.com/archives/20081120140100.html >
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世界的大不況の影響で、どの国も経済再生最優先となっています。日本でも経済対策が色々検討されているはずなのですが、聞こえてくるのはひとりあたり12,000円をどうやって配るか、というおかしな議論ばかりです。一時期の地球温暖化対策に代表される、エコロジー問題はすっかり陰を潜め、みんなそれどころではないよ、って感じですね。

ただ、温暖化は対策が遅れれば遅れるほど、後のしっぺ返しが大きくなる、という性質のもので、不況だからといっておざなりにはできません。にもかかわらず、なぜ経済を優先させると、環境対策は後回しという雰囲気になってしまうのでしょうか……? それはたぶん、今までのエコが精神論だったからではないでしょうか。

エコのためには、何かを犠牲にする、または何かを我慢する……経済が好調な中にあっては、そういう「エコな事をしている」という自己満足を楽しめる余裕もありました。しかし、本当に苦しい時に、そのような余裕こいている場合ではないのでしょう。オール電化、太陽光発電、ハイブリット車などもそうです。どれも導入するにはそれなりの費用が必要になりますので、こんなご時世では買い控えが起きてもしかたありません。

しかし、これが精神論ではなく、導入すれば「お得」になる、という認識が生まれれば、不況だからこそ導入しょう、という消費意識に変わって行くかもしれません。

今回は、家庭用太陽光発電に関して、果たして電気代の節約になるのか、自分なりに考えてみたいと思います。

と、言っても、太陽光発電は、色々な法人、団体、行政機関が絡んでおり、調べてみてもなにがどうなっているのか、なかなか見えてきません。

また、太陽光パネルの種類によっても価格が違いますし、家の屋根の面積、傾斜、形状でも発電量は違ってきます。さらに地域によっての日照時間の違いや、自治体からの補助金があったり、なかったり……なんか、複雑でわかりづらいです。

このわかりづらさが、まだまだ敬遠されている要因の一つだと思います。国のアナウンスもまだまだ不足していますし、メディアでの取り上げ方も少ないように思えます。地デジをあれだけ宣伝するのなら、もっと太陽光発電のCMを打っても良いのでは、とも思います。わかりやすく、身近に感じられる事がまず第一ではないでしょうか。

そんなわかりにくいシステムですが、単純化して考えれば、以下のような疑問点が出てきます。これらが目に見える形で提示されれば、我々の捉え方も変わるような気がします。

・平均的家庭で導入すれば総額いくらかかるか?
・国や自治体からの補助金はいくらか?
・発電量はどのくらいで、月々いくらの電気代が浮くのか?
・何年で導入費用の元を取る事ができるか?

まず、システム全部で総額いくらになるのか、ですが、一般家庭の月々の平均光熱費、約18,000円をまかなえるシステムだと、250万円ほどになります。これはメーカーやモジュールの種類によっても違ってきますが、ざっくり計算すればそんな感じでしょう。

次に、補助金が出るのかどうかですが、これは平成20年度「住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金」(長い!)という名目で受ける事ができるようです。内容は3kwシステムで21万円、3.5kwシステムで24.5万円です。

実はこの補助金、平成18〜19年にかけて廃止されていました。以下、補助の推移です。
1)平成6年度〜8年度:住宅用太陽光発電モニター事業
2)平成9年度〜13年度:住宅用太陽光発電導入基盤整備事業
3)平成14年度〜17年度:住宅用太陽光発電導入促進事業

最初の2年間は全システムの50%が補助として出ていました(300万円のシステムで150万円も出ていたんですね)。それが、12万円の定額補助、1kwに対して2万円に……と、どんどん減り、17年を最後に廃止されてしまいました。太陽光パネルの販売実績を見ても、18年から販売数がガタッと落ちています。

CO2排出削減を求められている中、これではいけないと政府は思ったのか、20年から補助が復活したのです。21年の補助も決まっているようで、1kwあたり7万円となっています。平均的な3.5kwシステムで、24.5万円です。初期に比べたら少ないですね……。

そして、月にどれくらいの電気代が浮くのか、ですが、あるサイトで、1年間のモニター結果が公表されていました。それによると、通常月々18,000円(年間216,000円)ほどかかる光熱費とほぼ同額の発電ができた、とあります(システムの大きさや生活環境で変わってきますが)。このモニター結果を基準にするなら、毎月の光熱費はほぼタダになる事になります(オール電化にすることが前提です)。

それをもとに何年で元が取れるか、計算してみると、250万円のシステムでは、約11年で元が取れる事になります。ただ、色々なメーカーサイトを見ると、企業としては10〜15年を目処に、ペイする構想を立てているようですね。

どちらにしても、15年以内には元が取れる可能性が高いようです。しかし、15年とはちょっと気が遠くなります。そのころのエネルギー事情がどう変わっているのかもわかりませんし、不安にもなります(僕の場合、元を取る頃には60歳になっています)。ただ、よく考えると、その後の光熱費はほとんど心配しなくて良いのです。15年かかって費用を消却できれば、老後は光熱費ゼロでやって行ける可能性もあります。ちょっとした年金感覚ですね。もし、元手があれば、訳のわからない投資商品でリスキーな運用をするより、遥かに安全でお得かも知れません。

最後に、現在のエネルギー事情と照らし合わせてみたいと思います。

原子力発電です。皆さんは原発の建設や維持にどのくらいお金がかかるか知っていますか(僕も今回調べるまで全く知りませんでしたが)。原発のシステムや規模にもよりますが、建設費は1基(1カ所ではなく)あたり平均4,000億円と言われています。さらに年間の維持費は平成11年度の資料では(古くてすいません)東京電力で6,200億円ととなっています。(東京電力は3箇所、17基の商用炉を持っていますので、1基あたり約365億円でしょうか)

全国には55基の原発があり(平成18年時点)それを約10の電力会社で運営しています。単純に1基365億円の維持費とすると、17カ所、55基で年間、2兆円ぐらいになるのでしょうか。10年で20兆円……。人件費や高レベル放射性廃棄物の処理費用33兆円をプラスすると、費用はその何倍にも膨らみそうです。これだけお金をかけても、日本の全電力消費量の30%しかまかなえていませんし、一度事故が起こると、その後何年も再開できないなど、かなりリスキーな面も持っています。

ちなみに、日本の世帯数は約5,000万世帯です。一戸建てやマンション、アパートなど生活形態は色々ですが、単純に5,000万世帯すべてに、200万円の太陽光発電システムを設置したら、全部で100兆円ほどです。

原発の維持費、廃棄物処理費、人件費、新たな軽水炉の研究開発費を含めて、例えば10年で60兆円だとすると(あくまで予測です)20年間の原発維持費を家庭用ソーラー発電の設置費用として使えば、30%どころではなく、全世帯の電力のほとんどをまかなえるのです。さらに、20年後以降、日本は資本主義圏では珍しい、光熱費ゼロ国家になるかも知れませんし、日本海のガス油田を巡って、中国、台湾と摩擦を起こさなくて済みます。また、家庭用蓄電技術が確立できれば、電線も必要なくなり、膨大なライフライン維持費用が浮く事になります(一度詳しい方に、実際の金額を出してもらいたいものです)。

また、これだけのビッグプロジェクトになると、ソーラーモジュールの量産が進み、単価もかなり安くなるので、もっと短期間で全世帯への設置が進むかもしれません。経済効果も絶大ではないでしょうか。

こうして日本は幸せになったのだ!(by 松林総理^^;)

現政権にも、将来を見据えた、驚くようなビジョンを提示してもらいたいものです(その場しのぎではなく……)。

【まつばやし・あつし】イラストレーター・CGクリエーター
< http://www.atsushi-m.com/ >
pine1289@art.email.ne.jp

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■編集後記(11/20)

ぼくが葬儀屋さんになった理由・冨安徳久「ぼくが葬儀屋さんになった理由」(ホメオシス、2008)を読む。自ら書いた(執筆協力に矢原秀人とある)一種のサクセスストーリーだが、生臭さはなく、手堅くまとまっていておもしろい。イントロは、5年間も交際し、葬儀の仕事に打ちこむ筆者を理解してくれていた女性が、後年、家族の偏見に負けて彼のもとを去っていくショッキングなエピソードから。つかみは満点。国立大学の入学直前に、葬儀アルバイトで運命の衝撃シーンに出会い、才能を信じていた音楽も大学も捨て18歳でこの世界に入る。2年後に父の病気のため愛知県に帰り、東海地方の大手互助会に転職、25歳で葬儀会館の店長に抜擢される。13年後、生活保護者の葬儀は受けないという会社方針に納得できず退職。「遺族が本当に何を望んでいるかを理解している葬儀会社が少ない中で、本当の葬儀サービスを実行しようとすれば、もう自分で会社を作るしかない」と考え、同業他社の契約社員となって独立をめざす。1997年に会社設立、2008年6月現在営業所30店舗、会員数11万人超。日本で一番「ありがとう」と言われる葬儀社を標榜している。葬儀という仕事に対する世間の偏見と仕打ちに耐え、遺体の前で遺産争いする兄弟を怒鳴りつけ、極道の葬儀で親分と渡り合い、新会社は同業者の執拗ないやがらせにあい……出版者だったら絶対本にしたくなるおいしいネタが満載である。知られざる葬儀サービス業界の実態を興味深く読み、起業の志に感心し、感動的なエピソードに涙する。どうせブログを適当にまとめた、よくあるお手軽本だろうと舐めていてすまんです。(柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902919052/dgcrcom-22/ >
アマゾンで見る(レビュー7件)

・葬儀屋さんで思い出した。何らかの理由で亡くなられた方のお部屋を掃除する、便利屋さん(という名称かどうか忘れた)のblogがあったなぁ。心にずしっと来るblogだった。臭いを周りに広めないために、真夏でも締め切ったお部屋で作業されるそうだ。人に教えられてアクセスしてみたものの、生々しくて、いくつか読んで断念した。部屋の外に流れ出てしまった体液、皮膚、臭い、虫に関する作業のことから、亡くなられた方の周辺人間関係、大家さん、近所の人など、ドラマもあった。考えさせられるよ、ほんとに。死んだらすぐに見つけてもらいたいなぁ、自殺はやめとこう、綺麗に死にたい、迷惑かけたくないなぁとか。あと、私が死んだらこの大量の本やら何やらを家族が処分するんだよなぁ、大変だろうなぁ、業者に頼むとしてもお金かかるよなぁ、などとも。現場の警察官や消防員、医者というのも大変な仕事だよな……。/「特殊清掃」というのね。ゴミ屋敷の掃除なども。(hammer.mule)
↓注意! 気分が落ち込んでいる時、夜には見ないで。元気な人限定!
< http://blog.goo.ne.jp/clean110 >
確かここ。リンクのために読みかけて断念。
< http://bn.dgcr.com/archives/20070516140000.html >
編集長後記「遺品整理屋は見た」という本について
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594052320/dgcrcom-22/ >
ドラマ化されたらしい。放送はまだ?

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遺品整理屋は見た!
吉田 太一
扶桑社 2006-09-26
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遺品整理屋は見た!!天国へのお引越しのお手伝い おひとりさまでもだいじょうぶ。 死体があった部屋から見えること  遺品整理という仕事 死体とご遺体 夫婦湯灌師と4000体の出会い (平凡社新書) 元刑務官が明かす死刑のすべて

by G-Tools , 2008/11/20