[2541] 泳ぎながら休む──水泳

投稿:  著者:  読了時間:23分(本文:約11,000文字)


<ヨーロッパマンガとヨーロッパMANGA>

■装飾山イバラ道[25]
 泳ぎながら休む──水泳
 武田瑛夢

■ローマでMANGA[15]
 東京でMANGA
 midori

■おかだの光画部トーク[4]
 初心者向けデジカメ入門:1 カメラを選ぶ《その3》
 ボディとレンズを選ぶ
 おかだよういち

■展覧会案内
 川村貞知「MEDIA-ICON PROJECT '08」

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■装飾山イバラ道[25]
泳ぎながら休む──水泳

武田瑛夢
< http://bn.dgcr.com/archives/20081125140400.html >
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近所にスポーツジムができた当初、早期入会申し込みの割引特典がついていたので会員になった。あまりジムに行けない日々が続いていても、割引特典の権利を捨てたくない気持ちからついつい退会もせずにいた。元々プールで泳ぐのが好きだ。久しぶりにプールに行ってみると、オリンピックイヤーだからなのか、北島選手の影響なのか平泳ぎする男性が多いような気がする。

ジムのプールは、初心者用や何往復もする人のためのロング用にレーンが分けられている。私はゆっくりと長く泳ぐタイプで、ロング用にいることが多い。ジムによっては、25メートルを何秒前後という泳ぐ速さの基準値が書いてあるところもある。1本のレーンを泳ぎながら人がすれ違うので、あまりに速度が違うと困ったことが起こるからだ。

普通は、前の人が泳ぎ始めてからある程度の距離を進んだのを見て、自分がスタートする。前の人のスピードによっては、いつの間にか間が詰まっていたり、後ろの人に追い越されたりする。

なるべく迷惑をかけないように泳ぐためには、ターンの時に少し後ろを気にして速い人には先に行ってもらう。プールごとに看板に書いてあるルールの他に、常連さん特有の遠慮&気遣いのルールがあるのだ。

私もジムのプールという場所で泳ぎ始めた頃は、この遠慮と自信のなさとで人に譲ってばかりいた。そんなことをしていると、せっかく自分で決めた「何往復するまで立たない」などの目標はちっとも達成できない。連続して泳ぎ続けることで体も根性も心肺能力も鍛えられるのに、泳ぎの遅い自分が人に迷惑をかけることを恐れてしまうのだった。

そのうち、長く泳いでいるとだんだんいろいろなことがどうでも良くなってきて、泳ぎ始めの過剰な遠慮もなくなり、水の中に長くいられるようになる。ちょうどタイミングよく後ろの人が見えたら譲るし、隣のレーンの人に腹を蹴られたりしても気にせずに泳ぎ続けられるようになった。

何往復もする間に他の人がレーンに入ってくるし、去ってもいくし、あまり遠慮していてもしかたがないのだ。全盛期はプルブイ(足にはさむ浮き)をつければ1キロは泳げたのでかなりの時間になるし、泳ぎ始めた時と終わった時ではプールの状況もかなり変わっているものだ。

泳ぐことが教えてくれたことのひとつに、この「どうでもいいさ」という感じがある。水の中にいる以上、哺乳類の私たちは必ず「息つぎ」をしなければならない。クロールの手を何掻きかする間に、プハーッと息つぎをする。最初の頃は息つぎを失敗して息が吸えないと、それだけでパニックになって慌ててしまっていた。

慣れてくると、息が一回吸えないくらいはなんということはなく、次で吸えばいいさという気になってくる。次のチャンスで息が吸えれば、とりあえず生きて泳げるのだ。

たまにはゴーグルの中に水が入ってくる時もあるし、帽子がずれてくることもある。ゴーグルの水はあきらめる、帽子は泳ぎながら直すという対処でなんとかなる。だから泳いでいる時はきっと醜い。でもどうせ水の中だ。とにかく立たずに泳ぐのだ。

長く泳ぐと動作自体にも変化があって、ターンの身のこなしが最小限のパワーでできたり、腕の重さを利用して手の掻きができたりするようになる。抵抗の少ない姿勢をしないと疲れるので、体に自然と良い姿勢が入ってくるような気がする。

水泳に関する本には、いろいろためになることが書いてある。イアン・ソープは自分の体を大きな船に見立てて、エンジンやプロペラのように自分の呼吸や手足の制御をイメージしていた。あまりに偉大な人の理論は私などにはもったいないけれど、泳ぎって考え方次第でものすごく変わるものだ。

・イアン・ソープ「夢はかなう」
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「クロール」という言葉は、赤ちゃんのハイハイ歩きから来ているのだそう。ネットの掲示板で、それは匍匐前進(ほふく前進)のように頭と体が低いラインでそろった動きなのだと読んだことがある。この言葉が、私の泳ぎを変えてしまった。

小学校での習い始めのクロールは手をぐるぐる回すだけだけれど、選手たちの水中映像でのクロールは、本当にほふく前進に近いような動きだと思う。水の中に入った手は、自分の下に回りこんでおなかのあたりの水を掻くのだ。

芝生の上を這う時に、ひじから先を自分の下にクイッと入れて体を前に運ぶ動き。この「クロールはほふく前進と似ている」という言葉のおかげで、私は実際にクロールで泳ぐ時のスピードがかなり変わった。

泳ぐ人と話していると、こういうなんてことのない情報交換で「あ!」と目を大きくして喜ばれることがある。「それ次回に絶対試す。ひとつ壁を乗り越えたかも。」イメージが次の泳ぎを変える実感があるから、泳ぎにでかけたくなるのだ。

実際はそう簡単にはイメージ通りに体は動かないけれど(笑)、きっかけにはなる。プルブイを使うようになったのも、長く泳げるようになった理由。私の中学校の頃にはビート板はあったけど、プルブイはなかった。でもこれを足にはさんで、腕だけでクロールすると不思議なくらいスイーっと進むのだ。たぶん、足のキックがヘタで泳ぎの邪魔にもなっていたんだと思う。

クロールは、推進力の8割が腕の掻きによるものと言われている。腕だけで充分進み、足を蹴らない分筋肉の酸素消費も節約できるので長く泳げる。プルブイの浮力で足は沈まない。以前、プルブイで長く泳ぐ方法で距離を伸ばしていると、フッと「泳ぎながら休む」感覚を覚えることがあった。リラックスして泳げていたんだと思う。

きっと走る人にもあるような、気持ちよい流れに乗る感じ。ブランクがあって再度泳ぎ始めた今は、この「泳ぎながら休む」感覚を取り戻すまでいきたいというのが目標。充分おばさんになってしまったので、遠慮のしすぎもないだろうし、自分にも人にも適度に気遣って泳ぎたい。

【武田瑛夢/たけだえいむ】 eimu@eimu.com
牡蠣がおいしい季節になってきた。小さい牡蠣はすりつぶして、大きめの具の牡蠣とかぶを入れたクリームスープが最高。

装飾アートの総本山WEBサイト“デコラティブマウンテン”
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■ローマでMANGA[15]
東京でMANGA

midori
< http://bn.dgcr.com/archives/20081125140300.html >
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●体験留学で里帰り

今年3年目になる体験留学のために東京に来ている。体験留学というのは、私がMANGA・セミナーの講師をしているローマを本校とするマンガ学校で、3年間満点を取った生徒に授与される奨学制度で、水道橋にある東京アニメーター学院で2週間にわたって普通の授業に編入させてもらう仕組みなのだ。

私は通訳として参加するので、この時期、仕事で毎年里帰り。実家の家族の顔を見られるのが嬉しい。

イタリアでマンガ学校に入ろうとする子達は、日本のアニメのTV放映と日本のMANGAを見て育っており、日本風のマンガを描いて日本の出版社から作品を出したいという夢をもっている。さかんに「ドラゴンボール」や「らんま」のキャラクターを描いてその夢を膨らませながら、ある程度成長するとマンガ学校の門をたたくわけだ。

ところが学校では、日本のMANGA風の絵を描いても仕事に結びつかないので、徹底して「矯正」し、フランス風、アメコミ風の絵を描くようにする。矯正された後も、日本MANGAへの憧憬を捨てたわけではないから、学校が優秀生徒に用意する東京への体験留学は、夢の一部をかなえることになる。

●ヨーロッパのマンガはMANGAではない

3年制の我がマンガ学校では、最終学年時にコースを選択することになっている。フランスマンガ(バンドデシネ)、アメコミ、イタリアンコミックス、ユーモアの4つ。中でも自分の作家性を出すことができ、しかも仕事になる可能性が高いバンドデシネコースを選択する学生が多い。フランスのマンガ市場が大きいことの証拠でもある。大きいと言っても、このコラムで何度か書いているように、日本のMANGA市場とは比べ物にならないけれど。

今年も、ローマ校からの学生とフィレンツェ校からの学生に、作品集を作って来てもらった。体験留学先で作品集を見せると、ここ2年間同様、日本人学生達、先生方から感嘆の声があがる。出版社に見せても、やはりうまいですねーと言われる。

昨年誕生したコミックスエージェンシー・ネコノアシも、今年は押したい作品の数ページを翻訳したものを冊子にして持って来た。それを出版社に見せると、やはり興味を示してくれる。もちろん作品を見せる出版社は、海外の作品を出版したことのある会社に限っている。でも、その興味は編集者の個人的な興味に留まる。

それは、日本のMANGA市場の特異性の故だ。日本のMANGAは、もちろんいろいろなジャンルがあるけれど、「MANGA文法による」という不文律があり、これ以外は奇異なものとして無視される。特に、最近の萌え系のグラフィックの前では、さらに奇異感が増す。MANGAの読者はヨーロッパマンガを無視する。

つまり、MANGA市場にヨーロッパマンガが入り込む隙はないわけだ。作品を見せた出版社の一つは、コミックス作家をアーチストと位置づける。ミュージシャンやイラストレーターとしても活躍する作家を扱い、そのアーチストの表現の一部としてコミックスを位置づけてコミックスを売る。もう一社は、社会における差別をテーマにした出版活動を行っているので、そのポリシーに合えば海外コミックスを出版するのにやぶさかではない、という姿勢を取っている。

いずれにしても、日本のMANGA界に、日本のMANGA家志望者がやるように、出版社に持ち込んだり新人賞に応募したりしても無駄……ということになる。他のジャンルではそこまで頑なではないのに、なんでMANGA界ではこうなのだろう。今年はこの壁をすごく感じる。

mixiのバンデシネを研究するコミュニティ(BDをもっと知りたい)に参加して、体験留学の度に交流会を持っている。ブログはこちら。
< http://1000planches.org/ >

そこに参加する人達は多かれ少なかれ、視覚伝達美術に関わったり興味を持ったりしている人だ。一般MANGA読者と一線を画する。

●ヨーロッパマンガのジャンルはなに?

体験留学と出版社を訪ねる合間に、大型書店を覗いてみた。私も翻訳者として参加し、今年の9月に出た「Euromanga」(飛鳥新社刊)や、外部編集者として関わる「MANDALA」(講談社刊)を目の端で探したがみつからなかった。
< http://www.euromanga.jp/ >
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063788865 >

出版物の各ジャンルで、この2冊の海外マンガ作品を載せた世にも珍しいオールカラー雑誌の居場所をシュミレーションしてみた。MANGAコーナーにも美術書コーナーにも絵本コーナーにも違和感がある。つまり本屋に居場所がない。日本の出版界のジャンルからはみ出ている。形態はコミックス、つまり、マンガなのに。似て非なるもの、と考えざるを得ないのだろうか、それとも、やはりMANGA界とそれを支えるMANGA読者の特異性、誰も寄せ付けない二人の蜜月関係のせい?

●ヨーロッパマンガとヨーロッパMANGAあるいは思考のためのメモ

私が夢見ていることは、大きく二つに分けられる。

その1:ヨーロッパのマンガを日本市場に持ち込むこと。

日本のMANGA市場の特異性がなんなのか、なぜ他の分野で起こる受け入れがMAN GA市場では起こらないのか。これを考える必要あり。じっくりと早急に。ヨーロッパマンガは日本に知られていないので、ともかく存在を知らせる必要あり。

その2:ヨーロッパのMANGA家を志望する若者に発表の場(仕事)を作ること。

MANGAに憧れて、MANGA家になりたい若者のエネルギーはすごい。このエネルギーは今のところ、地表には出ずに地下でくすぶっている。真の姿は、このエネルギーが自然に爆発して形を成すことだろうと思う。アングラ的に市場を形成したりして。

問題のひとつ、少なくもイタリアでは読者側がイタリア製のMANGAを受け入れないこと。他のジャンルではそうではないのに、この特異性は日本市場の特異性と共通点があるのだろうか?

もう一つの問題。MANGA家を目指す者達はグラフィック面でのコピーに留まっているから、MANGA文法を彼らに伝える場をもっと大きくする必要があるのか、つまり、こちらから手を出すべきなのか。

疑問。イタリア製の面白いMANGAが出れば読者は受け入れるのか。MANGA世界が作っている特異性の方が強いのか。

究極の夢は1と2を合わせて新しいマンガ、MANGAを作る事。いや、私が作るのではなく、出てくるのを見届けること。その道をじっくりと早急に探すこと。おばあちゃんになってしまう前に。

【みどり】midorigo@mac.com

今年の里帰りでは夏目房之介さんとお近づきになることができた。
< http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2008/11/post-eab5.html >
さらに、熱くアメリカのコミックスと作家を日本に紹介し続けるceenaさん、
< http://d.hatena.ne.jp/ceena/ >
「Euromanga」の発行者さん、「BDをもっと知りたい」の責任者さんら、海外マンガを日本に紹介したいと熱望する彼らとネットワークを作り、さらに交流を深め、一人ではできなかったことも知恵を絞り合ってなんとかしたい、そんな考えも生まれたのが、今回の里帰りの大きな収穫でした。

そういうわけで、ものすごく忙しい2週間の東京生活を送っています。いろいろ考え、いろいろ見聞きし、イタリア人と日本人の間に入って同時通訳やら、両方向へ説明やら、頭もフル回転を余儀なくされてます。

イタリア語の単語を覚えられます! というメルマガ出していたけど、結果として中断中。
< http://midoroma.hp.infoseek.co.jp/mm/menu.htm >

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■おかだの光画部トーク[4]
初心者向けデジカメ入門:1 カメラを選ぶ《その3》
ボディとレンズを選ぶ

おかだよういち
< http://bn.dgcr.com/archives/20081125140200.html >
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今回は、デジタル一眼レフカメラを購入する時に悩む、ボディとレンズの選び方に関してです。

ボディを選ぶ時の選択肢として、手ブレ補正機能が付いているかどうかは予算や後々のシステムの拡張の上で大きな問題です。ペンタックス、オリンパス、ソニーはボディ内に手ブレ補正機能が搭載されています。ブレに合わせてイメージセンサーを動かす事で、手ブレを軽減するような仕組みになっています。片やニコンとキヤノンは、ボディには手ブレ補正機能は付いていませんので、この機能が必要な場合は、手ブレ補正付きのレンズを使います。双方一長一短があるので、どちらが優れているとは言い切れません。

ボディ側に手ブレ補正が付いていれば、どんなレンズを付けても補正効果が出ます。安いレンズでも、昔の古いレンズでも補正が効きますし、レンズの価格も安く押さえられます。

一方、レンズ側に手ブレ補正機能が付いているメリットは、実際にファインダー越しに目で見ている画像までも補正が効いてビタッと止まる事です。特に望遠レンズで有効なのですが、簡単に言えば、映画などでスナイパーがライフルの望遠スコープで遠くの標的を狙っている時、呼吸や手の振動でスコープの中の標的がゆらゆら揺れているような状態を想像してみてください。

三脚を使わず、手持ちの望遠レンズで遠くの被写体を狙っている時がまさにこんな感じです。ファインダーの中で被写体が揺れて、構図をしっかり作るのが非常に困難です。そんな時に手ブレ補正付きのレンズを使うと、ファインダーの中の被写体もピタッと吸い付くように止まってくれます。名狙撃手になった気分です。

ボディ側に手ブレ補正が付いているカメラでは、最終的に画像を記録するセンサーを動かしてブレを補正するわけですから、目でみてる被写体は揺れたままです。どちらを選ぶかとても悩ましい問題ですね。

もうひとつ、ボディに関してはセンサーがAPS-Cかフルサイズかの選択があります。大きなセンサーのメリットは前回説明しましたが、一眼レフの場合フルサイズのセンサーを搭載した機種はまだまだかなり高額なので、初心者が初めて購入するデジタル一眼レフだとかなりハードルが高いと思います。

そしてレンズの選択です。多くのメーカーが初めて購入する人向けに、レンズキットというボディ+レンズのセットを販売しています。ただ、わたし個人的には、友人に聞かれてもレンズキットでセットになっているものはあまりお勧めしません。なぜなら、レンズキットに付いているレンズは良く言えば無難、悪く言えば中途半端なレンズで、後々物足りなくなり使わないレンズになってしまう事が多いからです。

お勧めするポイントは「明るいレンズを選ぶ」と「寄れるレンズを選ぶ」です。明るいレンズってなんだそりゃ? って感じですよね。また別の機会に詳しく説明しますが、例えば「ズームの17-50mm F3.5-5.6Gよりは17-50mmF2.8がいいですよ」ということです。F○○って部分に注目してください。

簡単に言えば、この数字が小さい程明るいレンズです。ただ、ニコンやキヤノンなどカメラメーカー純正のレンズで、ズーム全域で明るいレンズは驚くほど高額でボディより高かったりしますので、シグマ、タムロン、トキナーなどレンズメーカーのものがお勧めです。純正じゃなきゃカッコ悪いなんて事はありません。

そして、寄れるレンズは、レンズのスペック表などで確認すると「最短撮影距離:0.27m(ズーム全域)」とか書いてあります。これが短いほど寄れるレンズです。被写体にどれだけ近づいて撮れるかとイうことで、0.27mと書いてあれば「センサーから27cmの所でピントが合いますよ」という事です。

小さくて持ち歩くのにも苦にならず、いちいち交換するのが面倒なので超広角から超望遠まで一本でカバーして、全域で明るくて、被写体に寄れて、お値段もお手頃で、ボケ味や隅々までの描写がとっても綺麗。なんて一本で全てを満足させる夢のレンズは存在しません。ですから、自分が撮影するシチュエーションに合わせて、適宜レンズをチョイスしなければいけないのが一眼レフカメラの面倒くさい部分でもあり、他では味わえない醍醐味でもあります。

花や昆虫を撮る。旅に一本だけスナップ用に持っていく。商品を撮影する。美しい風景を切り取る。子供の運動会を撮る。等々いろんな場面を想像して、自分に必要なレンズはどれかあれこれカタログや本を見ながら考えてみるのも楽しいひとときじゃないでしょうか。

【おかだよういち/WEBクリエイター・デザイナー+フォトグラファー】
先週の土曜日、名古屋のWCANで早くも今年第1回目の忘年会に参加してきました。もうそんな時期なんですね。あちこちイルミネーションも綺麗なのでカメラが活躍する季節ですよ。
< http://s-style-arts.info/ > < mailto:okada@s-style-arts.com >

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■展覧会案内
川村貞知「MEDIA-ICON PROJECT '08」
< http://www.onthewind.net/exhibition/kawamura08/index.html >
< http://www.sadatomo.com/ >
< http://bn.dgcr.com/archives/20081125140100.html >
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会期:11月22日(土)〜24日(月)/28日(金)〜30日(日)/12月5日(金)〜7日(日)13:00〜19:00
会場:art gallery, on the wind(横浜市中区福富町東通り38 石井ビル301 TEL.045-251-6937)
内容:メディアアートによりイコン(=聖像:ユングの元型論におけるマンダラパターン)を表現するプロジェクト。今回の企画ではコラボレーションやワークショップなどによる表現も試みている。
制作協力:井上尚己・小原宏美・小林美郷・中村せいら(女子美術大学メディアアート学科)

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■編集後記(11/25)

・警察庁は、妊娠中の女性が車に乗る際も、シートベルトを着用するよう国民啓発のポスターを作成公表したが、ありゃこれでは逆子だよ。お子様脳の若い妊婦はこのビジュアルを見て、ウチの子は頭が下向きだからおかしい、大変だ〜思うんじゃないかな。また、サントリー黒烏龍茶の広告で「脂肪は外へ」というビジュアル。外に出る、というとこれは大腸のつもりか? 違うな、わけのわからん臓器のイラストだ。いくらわかりやすくといっても、こういったウソ絵を描いてはいけない。/NHKのニュースで、子どものケータイ「依存」を特集していた。アナウンサーは「いそん」、ほかの人は「いぞん」とそれぞれ発音していた。わたしは「いぞん」派なので慌てて岩波国語辞典を開いたら、《いそん ▽「いぞん」ともいう》とあった。よかった。異存ありません。/楽しみにしていた「2008国際千葉駅伝」中継(フジテレビ)だったが、ちゃー、MC・小倉智昭、解説・瀬古利彦・増田明美、ゲスト・高橋尚子、第1放送車・金哲彦、第2放送車・千葉真子というなんともすごい布陣だった。高慢な小倉に、リアル感のない瀬古、すっとんきょーな千葉、加えてQちゃんは解説に不慣れで「あの〜」の連発が聞き苦しく、内容もたいしたことを言ってない。この人がこれから駅伝やマラソンのゲスト解説で出て来るなら、よほどしっかりした人が解説に座らないととんでもないことになる。そうです、増田明美と金哲彦、このふたりがベストである。とまあ、これはわが家のマラソン・駅伝マニア(妻)の受け売りだが。(柴田)
< http://www.jsog.or.jp/news/pdf/poster_seatbelt.pdf > 逆子
< http://www.suntory.co.jp/softdrink/kuro-oolong/cm/himitsu.html >
ウソ絵

・つづき。今回出された「大阪のお勉強」は軽快な文章で読み易い。食文化や地名の由来、歴史など。浜村淳さんのラジオ番組に出られたのだが、前垣さんも出版社の方も「ちゃんと読んでくださっていて驚いた。」と。面白くてつい読んでしまわれたらしく、本の内容にまで触れてくださったそう。パーティーで、一寸法師が大阪出身と聞いてびっくり。「ゆく年くる年」で必ず中継される住吉大社で授かったそう。住吉大社は遣隋使、遣唐使が安全を祈願したところ。12歳になって大阪湾に漕ぎ出し、淀川を通って京にのぼったとか。神武天皇由来の地名「浪速」や「石切」のこととかも。難波がネギ畑で茶屋町が菜の花畑。「菜の花や 月は東に 日は西に」の菜の花は茶屋町周辺のことだったとか。句碑があるらしい。横を何度も通ってたのに知らなかったよ。助六は京のよろず屋の息子だったのに、江戸では武士として歌舞伎化されたとか。このあたりはやはり江戸は武士の文化なんだなと。東京では「町」は「ちょう」と読むけど、大阪では「まち」が多い。武家屋敷のあるところを「ちょう」と言ったので、商人の住むところだから同じようには読めないからと「まち」に。地名の読み方の違いで言えば、「谷」は「や」と読むけどこっちでは「たに」。「よつや」さんか「よつたに」さんかは、その人の出身地を考えるとわかることもあるそう。「あほ」「ばか」の堺の話はよくあるけれど、その間に「たわけ」があって、鈴鹿山脈が境界なんだって。あー書ききれない。知ってる物語や人物が、親しみのある場所に関係しているというのは面白い。歴史の授業がこんなんだったら歴史好きになったのになあ。(hammer.mule)

photo
大阪のお勉強
前垣 和義
西日本出版社 2008-10

by G-Tools , 2008/11/25