[2551] 寒さ対策&寒くないスキー

投稿:  著者:  読了時間:19分(本文:約9,100文字)


<今は私にも行ける高い山がある>

■装飾山イバラ道[26]
 寒さ対策&寒くないスキー
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[5]
 初心者向けデジカメ入門:1 カメラを選ぶ《その4》
 一眼レフとレンズ
 おかだよういち

■うちゅうじん通信[35]
 うちゅう人の魔法
 高橋里季

■セミナー案内 JPC定例セミナー
 「クロスメディア時代におさえたい“文字・フォントのあれやこれや”」


■装飾山イバラ道[26]
寒さ対策&寒くないスキー

武田瑛夢
< http://bn.dgcr.com/archives/20081209140400.html >
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もう12月。大学には週に1回だけ行っているので、着ていく服の防寒レベルが毎週ぐいぐいと上がっていく。秋は綿のジャケットだったのが、レザーになりキルティングになり、次はもうダウンコートで行かねばなるまい。寒い寒い。

私は、寒さに強い新潟生まれの母に育てられた割に、とても寒がりだ。結婚してみて知ったのは、同じ部屋にいても私だけ鼻や足が冷たいこと。簡単に言うと冷え性なんだけれど、肉布団を着ていると寒そうに見えないらしくて悔しい。皮膚表面だって寒さを感じるのだ。

防寒対策の一番は首の巻物。カシミヤ、パシュミナ、ファーなどたいてい何かを巻いている。薄くても暖かいのはパシュミナ100%、ファーだと綿毛の多いセーブルがぬくもりも抜群。

肌に身につける長袖のババシャツも大好きだけれど、素材で暖かさが全然違う。下にはく「スパッツ」も最近は「レギンス」と言うけれど便利な存在だ。こういうものを断固として履かない人もいるかもしれないけれど、風邪ひく前に履いたらいいさ。

最近は繊維メーカーが発熱する素材をいろいろ開発しているので、どれが良いのか調査中だ。ユニクロの「ヒートテック」やミズノの「ブレスサーモ」、テイジンの「テビロン」などが有名なあったか素材。暖かさを保つ仕組みも値段も様々なので用途によって選べそう。何かと高機能/新素材に弱い私。

以前買ったものは、暖かさレベルが上がると素材の厚みが増えて着太りするものが多かった。フワフワの毛で空気の層をつくる方法のものが一般的だから、暖かさを優先にするとより毛足が長くて地厚なものになってしまっていた。

でも最近の高機能繊維はもっと進んでいて、体からの水分を熱に変えたり、肌との摩擦でマイナスイオンを発生させたりするんだそう。調べてみると、防寒や断熱のための多くの新素材でテーマにされているのは「水分対策」のようだ。体の熱を逃がさないためには、それを冷やす敵となる汗などの水分を無視できないらしい。

いろいろな生活のシーンで防寒は必要となるけれど、最も過酷な冬の雪山用の衣料ではその扱い方も真剣だ。アンダーシャツは数万円するような高額なものも多い。体温はエネルギーの消耗に直結していて、着ているもので命を守るんだから納得。各メーカーも防寒性能をグラフにしたり、いろいろな方法で視覚化してアピールしている。

耐寒レベル最高の商品には、チョモランマなんとか肌着という名前になっているし、ネットでカタログを見ているとすごく欲しくなってくる。都内のマンションで、チョモランマなんとか肌着を着るなんて甘いにもほどがあるけれど、暖房をつけなくて済むのなら安いんじゃないかとか真剣に考えてみたりする。

厳寒の場面と言えば、ディカバリーチャンネルでやっていた「エベレスト登頂:極限への挑戦」で見たけれど、高度7000メートル以上の高さのデス・ゾーンでは酸素が通常の30%程しかないという。熱を作り出す酸素が少ないのだ。血中酸素も低下して、たとえ寝ていても死の危険があるのに、歩いて登るのがどれだけ厳しいことかと思った。パート2を録画したのにまだ見ていないけれど、きっと部屋の中でダウン靴下をはいてダウンひざ掛けにくるまって見る。見るだけで寒くなりそう。

・エベレスト登頂:極限への挑戦2
< http://japan.discovery.com/everest/ >

私は酸素が薄い場所が苦手で、換気が悪いとすぐに頭が痛くなる。きっと高い山には行けないだろうな。でも高い山と言えば、今は私にも行ける山がある。ヘリコプターで山の頂上へ降りてスキーをするのだ。と言っても、ゲームでの話。Wiiのソフト「ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード」(ナムコ)ではゲレンデだけじゃなく、大自然の中でスキー気分を満喫できる。

・ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード
< http://familyski.namco-ch.net/board/ >

WiiFitのボードの上に乗って、コントローラーとヌンチャクを手に持って体を左右に傾けるだけで滑れるし、ゲームの中では転んでも痛くないので快適。なにしろ、スキーなのに寒くないのが最高!

マップで滑る場所も選べるし、昼か夕方かで山の景色も変わる。天候もいろいろ用意されているようでいつも違う。雪のコンディションも、アイスバーンがあったり新雪のようにフワフワだったりが、場所によって違うので飽きずに楽しめた。スピードを出しすぎた時の恐怖感もあるし、雪の上を滑る音もとてもリアルなので、一人でも夢中で滑ってしまう。複数で遊ぶ時は、一人だけボードを使って、他の人はコントローラーとヌンチャクをストック風に持てばOK。

コースをまっすぐ降りるだけでなく、いろんな場所へ探検気分で行けるところがいい。山の上方向へざくざくと歩いて登ることも可能なくらいだ。このゲームのレースでは、自分と用意された対戦相手のキャラクターと登録した友達とで速さを競うことができる。

そのうちマリオカートのように、Wi-Fi(ワイファイ)で世界の人とリアルタイムにスキーレースの対戦ができるようになりそうな気がする。でも、やっぱりマリオカートのようにワザと体当たりしてくる人や、レース妨害だけにがんばる人が出てくるかもしれないのでそれなりの対策が必要だろうな。

現実でのスキーは随分と行っていないし、ヘタクソだけれど、本当にヘリスキーができる人は楽しいと思う。今年の冬休みはまたWiiでゲームだろうけれど、テレビ画面がゲームセンター並に大きくなったので楽しさが全然違う。これで紅白見たり、また大量の栗きんとん作ったりして年を越すつもりです。

こんな感じでゲームやテレビのことを中心に綴った今年でしたが。来年もよろしくお願いします。

【武田瑛夢/たけだえいむ】 eimu@eimu.com
飲み物ではしょうが湯にとうがらし茶もあったまるけれど、一番効くのはアルコールかも。
・装飾アートの総本山WEBサイト“デコラティブマウンテン”
< http://www.eimu.com/ >

「やさしいデザイン」誰でもかんたん、レイアウト・配色・文字組
エムディエヌコーポレーション発行 インプレスコミュニケーションズ発売
< http://www.mdn.co.jp/content/view/3983/ >

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■おかだの光画部トーク[5]
初心者向けデジカメ入門:1 カメラを選ぶ《その4》
一眼レフとレンズ

おかだよういち
< http://bn.dgcr.com/archives/20081209140300.html >
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前回に引き続き、レンズの事をもう少し掘り下げてみます。

デジタルになる前のフィルムの時代から、一眼レフカメラはレンズの交換が出来るのが醍醐味。どんなレンズを取り付けても、ファインダーを覗けばどんな風に写るのかそのまま見えるので、一眼レフは扱いやすいカメラです。

最近、デジカメになってレンズを通したイメージをそのまま液晶で確認できるので、あまり意識しないかもしれませんが、このレンズを通って来たイメージをそのまま見る事ができるというのは結構重要な事なのです。

ところで、ものすごく基本的な事を今更なのですが、なぜ"一眼レフ"って言うのかご存知ですか?

「コンパクトデジカメや携帯は背面の液晶の画像を両目で見て撮るのに対し、一眼レフカメラは片目でファインダーを覗いて撮影するから。」って思ってる人はいませんか?(笑) 発想は面白いんですが違います。

一眼レフは、英語のSingle Lens Reflexをそのまま和訳した言葉です。「一本(Single)のレンズ(Lens)を通った光が鏡で反射(Reflex)してその画像を見る事ができるカメラ」という意味で、目で見たものがそのまま写真に写るカメラという事です。

あたり前に感じるかもしれませんが、フィルムの時代のコンパクトカメラや、「写ルンです」などのレンズ付きフィルムを思い出してみてください。目で見ている像と、レンズが捕えている像は同じではありません。遠くを撮る時はそうでもないですが、近い被写体ほど目で見たものと写ったもののズレが大きくなってしまいます。

この、カメラのファインダー像と、レンズを通った実像との差異をパララックス(視差)と言います。目で見た像と、実際に写る像にズレがあると、構図を考えてもあまり意味がありません。その点でも一眼レフカメラの、目で見た像がそのまま写真になると言うのは非常に大きなアドバンテージなのです。

では、そのレンズですが、○○mmと表記してあるのが焦点距離。慣れればこの○○mmの数字を見ただけでどれくらいの範囲を写せるレンズなのかわかるのですが、最初はなんの事だかわからないと思います。

標準レンズ、広角レンズ、中望遠レンズ、望遠レンズ、超広角レンズ、超望遠レンズと大雑把に種類がわかれていますが、最近では広角〜望遠まで一本でカバーしてしまうような高倍率のズームレンズなども多く出ているので、ますますややこしいかもしれません。

一般的に、人間の視野に近い画角が標準レンズで、50mmです。この50mmの視野はある程度何かに注目した時の感覚で、ぼーっと何も考えず漠然と見ている時の画角に近いのが35mmくらいです。なので、35mm〜50mm程度のレンズを標準レンズ。また、この範囲を含むズームレンズを標準ズームと言います。

普段見ているのに近い視野で写せるので、自然で安心感のある絵が撮れます。ということで、最初に選ぶべきレンズです。一番需要のあるレンズなので、価格も手頃です。

この35mm〜50mmが標準というのは、フィルム時代、またはフルサイズのセンサーを基準に言っている事なので、一般に普及しているAPS-Cサイズセンサーを使っている一眼レフカメラでは、1.5倍程度した値になります。フルサイズで5 0mmをAPS-Cに付けると75mm程度の画角になって中望遠程度になります。

現時点でフルサイズはまだまだ高価ですから、多くの一眼レフビギナーが購入するのはAPS-Cサイズだと思います。APS-Cサイズで考えると、標準レンズは24 mm(x1.5=36mm)〜35mm(x1.5=52.5mm)程度になります。まずはこの焦点距離をカバーした標準レンズを一本選んでみましょう。

わたしのオススメズームは、こうなります。
タムロン SP AF 17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical
< http://www.tamron.co.jp/lineup/a16/index.html >
シグマ DC18-50mm F2.8EX MACRO HSM
< http://www.sigma-photo.co.jp/lens/digital/18_50_28.htm >

単焦点なら、
ニコン Ai AF Nikkor 35mm F2D
< http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/wide/ai_af_35mmf2d.htm >
※ニコンユーザー

次回もレンズの話が続きますよ〜。

【おかだよういち/WEBクリエイター・デザイナー+フォトグラファー】
2008年の光画部トークは今回で最後。本格的に寒いですが、みなさん体調に気を付けて元気に2008年を締めくくって、明るい2009年を迎えて下さいね。
< http://s-style-arts.info/ > < mailto:okada@s-style-arts.com >

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■うちゅうじん通信[35]
うちゅう人の魔法

高橋里季
< http://bn.dgcr.com/archives/20081209140200.html >
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私も、いい歳なんですが、「もしも魔法が使えたら」っていうのを考えるのが、いまだに好きです。

もしも魔法が使えたら、まず、理想の身体(顔も含めて)になります。魔法はね、勉強して呪文を覚えるとかではなくて、チチンプイプイで、何でも叶うのがいいなぁ。それで、まずは理想の身体。

まず素敵な鏡を用意して、どんなのが理想の身体なのか、鏡の前で気が済むまでシミュレーションして遊ぶ。で、適当なところで良しとして、素敵なお部屋も用意しなくちゃね。

とりあえず、3メートルくらいのブロンズ象の「馬が前足を上げているところ」と、それに釣り合うような竜のブロンズ像が、お部屋にはある。床は、象牙マーブルな色の大理石でピカピカで、裸足で歩くとひんやりする感じ。

壁の片面は全部が鏡。もう片面はガラス張りで、そこから庭が見える。庭には、なんだかわからない、いろいろな草木があって、気持ちの良い香りの微風が流れている感じ。庭の右手に藤棚があって、いつも藤の花が舞っている。藤棚の下に椅子とテーブル。そこから川と滝が見えて、反射した光がキラキラしているの。

藤棚の左に噴水。噴水には白鳥と人魚がたわむれる彫刻。大きいの。藤棚と噴水の間を通り抜けていくと薔薇園。ちょっとかくれんぼできそうな感じに薔薇の垣根の迷路があって、迷路には孔雀たちが歩いている。孔雀の尾を捕まえようと、子猫たちが狙っている。孔雀や猫は、噴水で水浴びしたりするの。

なにがあっても虫とかはいないし、花は咲き続けるの。自然じゃなくていいの。私は庭で宙返りなんかをして身体を動かす。あんまり、空を飛んでみたいとは思わないわ。

ここで、お部屋に戻って、おおきなベッドは天蓋つき。天蓋は白くて透ける布で、たっぷりしていて、私の紋章が刺繍してあるの。で、あとで紋章は考えるとして、とにかく、そのベッドで好きなだけ読書。読書も、本を選ぶだけで、魔法で瞬時に内容が頭に入っちゃうの。ときどき手をのばせるテーブルにフルーツ。ベッドからは、さっき考えた庭が見えて、時々、孔雀と猫も見える。

照明は、私が眩しくない位置に、いつもひとりでに移動する小さめのシャンデリアがいくつも宙に浮かんでいる。庭からは明るい日差し。私は好きなだけ太陽を浴びて、紫外線対策は魔法で、お肌を何度でも作りなおすからいいんだわ。

読書に飽きたら、私は考えごとをします。一羽のカラスを魔法で出現させるの。このカラスが見たことは、私の部屋のパソコンに映し出されるの。パソコンもね、ちょっと水晶玉みたいなデザインがいいかな。魔法っぽくね。スイッチとかは、なくても、私が必要な時にいつも、必要なことができる感じで。

カラスに旅をしてもらう。それで、カラスからときどき、助けてあげたい情報が来る。「魔法でなんとかしてあげて。」って、カラスから連絡が来たら、魔法で誰かを助けてあげる。

あんまり、助けてあげるのが良いかどうかは考えない。私のカラスに見込まれたのが、運のツキかもしれないし、幸運かもしれない。私のカラスが、少し、世界の悲惨を見ていてくれれば、私は安心して読書ができる訳なの。

今日は、初恋の手助けをして、昨日は大きな火事を魔法で「なかったこと」にして、明日は戦争をひとつ終結させる。実った初恋の裏で失恋する子がいて、火事騒ぎがなかったせいで、近所では家庭内暴力で誰かが死んで、戦争が終わって死刑になる人もいる。そんなこともあるかもしれない。

カラスは、いろいろ見て、たまに私のところに帰ってくる。カラスは、また、旅に出てくれるかなぁ。カラスは、私に言うかもしれないわ。「自分だけ魔法で贅沢三昧でズルイ。」って。そうしたら、また、私は少し考えごとをしよう。

魔法でピカソや尊敬する偉人を呼び出して、いろいろ相談してみようかな。とりあえず、家族は欲しくないし、恋人もいらない。仕事もいらない。魔法が使えるのなら、完全自給自足だわ。

【たかはし・りき/イラストレーター】riki@tc4.so-net.ne.jp

・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/ >

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■セミナー案内 JPC定例セミナー
「クロスメディア時代におさえたい“文字・フォントのあれやこれや”」
< http://www.jpc.gr.jp/jpc/seminar/081216.html >
< http://bn.dgcr.com/archives/20081209140100.html >
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<主催者情報>

フォントの年間ライセンス契約が定着し、PDF/Xの運用が一般的となったいま、DTPにおけるフォントの話題は一段落しているかに見えます。しかし、屋外メディアではデジタルサイネージ市場の成長が期待され、Webでは、名刺やアルバムなどのサーバ上のフォントを利用したWeb to Printのサービス(SaaS)が注目されるなど、クロスメディア時代におけるフォントの利用はますます重要となってくることが予想されます。

今回の定例セミナーでは、まもなく登場するAdobe Creative Suite 4のご紹介と、そのクロスメディアに対応したトータルデザイン環境を踏まえ、おさえておきたい文字・フォントの情報を整理し、「技術編」「アプリケーション編」の2部構成でお届けします。

◎プログラム
第1部 13:30〜14:30「技術編」
・フォントフォーマットと文字セット
・フォントのバージョンとは
・フォントの様々な利用形態
※参加者には、知っているようで案外知らないフォントにまつわるあれこれを、簡潔丁寧にまとめたフォント辞書「MORISAWA FONT DICTIONARY」(MDF)をさしあげます。
株式会社モリサワ 営業推進課 酒井大倫氏

第2部 14:45〜16:15「アプリケーション編」
発表されたばかりの最新デザインツールCreativeSuite4をご紹介します。
Photoshop・Illustrator・InDesignを中心に、より使いやすく進化した各種機能を詳細なデモにてご覧いただきます。
アドビシステムズ株式会社 マーケティング本部 フィールドマーケティングマネージャ 岩本崇氏

日時:12月16日(火)13:30〜16:15(13:00受付開始)
会場:アップルジャパン株式会社 セミナールーム(東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティータワー32F 京王新線「初台駅 東口」徒歩5分(東京オペラシティビル直結)
< http://www.apple.com/jp/employment/overview.html >
参加費:JPC会員無料、一般5,000円

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■編集後記(12/9)

・NHKスペシャル「あなたは死刑を言い渡せますか〜ドキュメント裁判員法廷」を見た。裁判所はこれまで各地で500回以上の模擬裁判を開いて来た。しかし、死刑が求刑される事件は1回も行っていない。そこでNHKが、独自に死刑求刑事件の模擬裁判を行うことにしたそうだ。「人の生死を決める重い判断を迫られたとき、わたしたちはなにを手がかりにするのか、どんな葛藤を抱くのか」それを検証する、という意義深いドキュメントであった。裁判員が担当させられるのは、死刑もあり得る重大な事件ばかりである。それなのに、裁判員制度推進側は、今までなぜそういう模擬裁判を開かなかったのか。答えは簡単だ。国民の裁判員離れがこわいから、無難なところでごまかしている。たしか宣伝映画でも、人が死なない放火事件だった。NHK模擬裁判は、2人が殺された強盗殺人事件である。裁判官役は元裁判官が3名、裁判員は協力企業33社85人から抽選で選ばれたという、20代から60代までの男女6人(みんな理性的で穏やか。ヘンな人がいない)。裁判は3日間、裁判員の台本はない。公判は波乱なく進み、6人の評議も真摯で、まことに理想的な展開である。結局、無期懲役2、死刑7、多数決で死刑と決まった。この場で意見の表明を拒む人がいなかったのは、番組に協力しなければというプレッシャーがあったのだろう。公判や評議がこんな穏やかに終わるなんて、うまくいき過ぎである。やっぱりこれでは素人に裁判員役を演じさせたというだけだ。それにしてもこの6人、みごとに役割を果たした。ナレーションで「自分たちの決定が左右する様々な人たちの運命、それでも果たさなくてはならない社会的責任。6人の裁判員は裁くことの重みをあらためて感じていた」と、他人事、きれい事で終わらせていたのには腹が立つが、NHKでは仕方がないか。「社会的責任」と既定事実のように言うところをみると、もしかしたらこれ、裁判員制度を推進するための企画だったのかもしれない。番組は模擬裁判である。架空の話である。裁判員の役割を演じただけなのに、心に傷を負ってしまったように見えた40歳の女性のことが心配になった。リアル裁判員はどんなひどい目にあうのだろうか。想像するだけでおそろしい。桑原桑原。(柴田)

・前夜から頭痛がひどく、数度吐いてしまいダウン。熱はないのだが、こりゃ何だ? 片頭痛なのか、ウィルス性胃腸炎なのか(でも下ってはないのだ)、胃にくる風邪なのか? 内科でいいのか? という状態で気力なし。ようやく風邪から復帰しかけていたというのに。大人しく寝ますわ。(hammer.mule)