ネタを訪ねて三万歩[47]新幹線5時間半で博多まで/海津ヨシノリ

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●一番苦痛なのは新横浜─名古屋間

先月末に、生まれて初めて博多へ行きました。というより九州そのものが初めて。いや、姫路より南が初めてというありさま。東海道、山陽新幹線なら新神戸から西に行ったことはありませんでした。なんだかヒキコモリ丸出しのようですが、出不精とはよくいったもので、旅行が趣味の父への反動なのかもしれません。でも私自身も基本的に旅行は好きなので、案外勢いが必要なのかもしれませんね。

ところで、飛行機嫌い(※)の私は博多まで新幹線を使ったのですが、5時間半座りっぱなしだと、どれだけ苦痛なのかが気になっていました。しかし、実際に乗車してみると5時間30分の間で一番苦痛なのは、新横浜と名古屋間であることを確信しました。ノンストップ時間はここが一番長いのです。あとは1時間以内で適度に停車するため、気分転換になるので長いという感覚は生まれませんでした。

※初めて乗った飛行機が台湾経由の香港行きでした。30年ぐらい前の話。そしてこの時、少々怖い体験をしたことがトラウマとなっています。まっ、この先絶対に乗らないなんて公言できませんが、少なくとも列車で行くことが出来るところは、限りなく頑張って列車でというこだわりです。



実は当初、今回のキャラバンは、大阪〜東京〜北海道〜名古屋〜福岡という壮大な企画だったようですが、諸般の事情で大阪と福岡だけに絞り込まれました。ただし、年明けに予定されている東京は、内容が大幅に変更になるはずです。私にとって、年に二度も大阪に出かけるということだけでもびっくりなのに、福岡行きも付いてきて二度びっくりといったところです。

その福岡は、甘党(※)の私にとって禁断の聖地。お菓子のことを考えただけでグラグラきてしまう場所。随分お土産を買い込んでしまいました。ですから、本当はじっくりと旅行をしたい場所です。なにか理由を付けて企画してみたいと本気で考え始めました。まっ、考えればいいというわけでもないのですが、意識を持ち続けることは大切なことですからね。

※甘党と言ってもお菓子が好きという事で、たとえばコーヒーや紅茶等に砂糖を使うことはありません。そのお菓子も、どちらかと言えば和菓子が好みです。また、一般的な食事はきわめて薄味嗜好です。

●ラブリバーたまがわ子供絵画展

さて、これも先月末の出来事なのですが、毎年審査委員長に任じられている「ラブリバー多摩川を愛する会主催 ラブリバーたまがわ子供絵画展」の表彰式を、今年は多摩川の河原で開催しました。同会主催の清掃作業の後に行うという流れです。ボランティアとして毎年関わってくれる、NPO法人国際ボランティア学生協会の学生の皆さんの活動と、小学生のエントリー作品を見ると、生き生きとした若い人たちが「日本にはまだまだ沢山いるのだ」という嬉しい気持ちになります。

特に今回は、学校の図工の時間とは別に個別に多摩川に出かけ、じっくりと描いた子供が多かったようで、その素直な感性がそのまま作品から溢れていました。なんだか遠い昔、父と写生のために多摩川へ出かけたことを思い出してました。あの頃は既に汚れた多摩川でしたが、それでもまだほんの少しだけきれいさは残っていたような気がします。

本当は私も描きたいのです。例えば、造形科の学生に混じり、大きなキャンバスに思いっきり好きな絵を描くといった無謀なことにも挑戦してみたいのですが、どう転んでもそんな時間を捻出できません。つまり、時間さえ捻出できれば可能なのです。いや、可能にするつもりです。

そもそも私は、B0(1030mm×1456mm)よりも大きな絵を描いたことがありません。絵画の世界から見たら、屁みたいに小さなサイズです。最近、自分の腕の長さを思い切り使うような描き込みをしてみたい衝動に駆られています。デジタルでは、それほど大きく腕を動かさなくてはならない絵を描くことは現状では無理ですからね。100型ぐらいの巨大タブレットモニターがあると面白いかも。でも、描くサイズに見合うCPUのパフォーマンス向上と、搭載メモリーの容量アップにはもう少し時間が掛かりそうですね。

実は、多摩美術大学造形表現学部でのコンピュータ画像処理論の中で、希望する学生にデジタルペイントをやってもらう時間を設けています。これは、私の中でのちょっとした研究テーマみたいなものですが、少しずつ独自性を加味した方向にシフト出来ればと画策しているところです。どちらにしても、操作方法などまったく知らず、初めてコンピュータに触れる人でも描けてしまうようなインターフェイスが理想ですね。そう考えると、現状ではArtRageがある意味理想型かもしれません。

ところで、表彰式は本当に緊張します。子供達にとってもかなり緊張する舞台。もちろん親御さん達にとっても。そこで私が一番神経を使うのは、子供達の名前の読み間違い。人名は説明してもらわないと絶対に間違えます。それは、私自身が紛らわしい名前で今まで散々苦労してきたことなので、嫌でも気になる部分です。大人なら笑って済まされることでも、子供にとっては大きな傷となっていつまでも引きずってしまいかねません。

どちらしても、来年こそは多摩川の清掃作業から参加したいと強く感じる表彰式でした。
・NPO法人国際ボランティア学生協会
< http://www.ivusa.com/ >
・ラブリバー多摩川を愛する会
< http://www.loveriver.ne.jp/ >

とにかくこのイベントが終わると、慌ただしい年末です。昨年は元日もなく、InDesignでの怒濤の作業に明け暮れていた年末年始でしたので、今年は少しは自分のことに時間を費やせそうです。本当は、こんな時こそが旅行に最適なのかもしれませんね。多分、雑用で終わってしまうのがオチだとは思いますが。

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◎今月のお気に入りミュージックと映画
"Juvenileのテーマ 瞳の中のRainbow " by 山下達郎 in 2000
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"The Mammy" by Stephen Sommers in 1999(USA)
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◎アップルストア銀座のセッション 1月26日(月)19時より
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予約無用・参加無料・退席自由ですので、気軽に参加してください。

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター
yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com >
< http://kaizu-blog.blogspot.com >
< http://efgra.blogspot.com >
< http://web.mac.com/kaizu >

ここ数年、学生と飲む機会が増えてきたのは立場上当たり前なのですが、今年は例年になく回数が多かったように記憶しています。別に学生としか飲まなくなったというわけでもないのですが、旧友からはあまり誘われなくなったので、もっぱら学生と飲む回数が増えています。もちろん学生としか飲まないという意味ではありません。全体の回数が、どちらかといえば学生寄りといったニュアンスです。

ところで、大学では年末になると授業ごとに飲み会が乱立するので、学生ばかりでなく教員も体力勝負。私は今のところ自主的には飲み会を設定していませんが、嬉しいことに色々と個別に誘われるので、少々疲れ気味。もっとも誘われなくなってしまったら終わりですからね。この心地よい疲労感を楽しめるうちは大いに楽しみたいと思っています。学生の視点や価値観を肴にして飲む酒は格別です。