気になるデザイン[19]トイレの水の流し方がわからない!?/津田淳子

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毎日寒い日が続きますねぇ。私は少しでも暖かい地でのびのび休日を過ごそうと、先週末は1泊で沖縄へ行って来た。まあ、本当は1月末で期限切れになってしまうJALのマイルを使おうにも、長い休みが取れないので、急遽行って来ただけなのですが……。もったいないなぁ。期限をちゃんと見ておくんだった。とほほ。

離島旅行が趣味なこともあって、空港を使うことはよくあるのですが、最近の空港のお手洗いって(空港以外の場所も、往々にしてそうですが)、お年寄りとか日本語の読めない外国人には、使い方がわからないのでは? と思ってしまう。

それは、お手洗いの水の流し方。那覇空港も羽田空港もそうですが、水を流すとき、レバーを踏んだり手で下ろしたりするのではなく、赤い小窓みたいなところに手を数秒かざすと水が流れるようになっている。



こんな方式は比較的目新しいものなので、使い方の説明がなされているのですが、ほとんどが日本語で「赤い部分に手を3秒かざすと水が流れます。再び流すときは、上部の緑色のランプが点灯してから行ってください」と書かれている。うーむ、水を流すのにこんなに説明がいるって、この水洗のデザイン、よくないんじゃない?

那覇空港では英語表記もなかったし、日本語が読めない人って、どうしてるんだろう? これって、何も説明がない状況で使い方を考えても、正解に辿り着くの、すごく難しいと思う。日本語が読める人だって、初めて使うときはちょっと時間がかかる。それは数秒かもしれないけど、なんだかなぁ。

手を触れずに水が流れる、ということで衛生面などでの利点があるんでしょうが、普通に足踏みレバーがついてる方が、わかりやすくないですか? まあ、海外での一般的な水洗機器がどのような形になっているのかあまりよくわからないので、日本の従来のものがいい! とは言い切れないですが、今まで海外に行って、水の流し方で迷ったことなんてないんだけどなぁ……。

あと、空港で思うことは、日本の空港自体も日本語が読めない人にはわかりにくいだろうなぁ、ということ。まあ、日本人は識字率が高いのであまり問題ではないのかもしれないけど、海外の人も多く使うわけだし、そのあたりもう少し考えられないもんでしょうか。

私はろくに外国語ができないのですが、以前、スイスに行ったとき、空港で何がどこにあるのか、アイコンを見るだけでかなりよくわかった。エレベーターとか両替所とか、わかりやすいものだけじゃなく、例えばコインロッカーでも、無人のコインロッカーと人がいるロビータイプのコインロッカーとの見分けも、アイコンを見るだけでできてしまうのだ。

まあ、単一言語の日本と違ってスイスは英語/フランス語/ドイツ語/ロマンシュ語の4言語が使われているので、文字での説明だとスペースを取りすぎてしまう、という背景もあるのだけれど、これだけ世界中の人が移動していることを考えると、そういう公共の場所では、日本ももっとわかりやすい表示にできるといいのに、と思うのだ。

お手洗いの水洗システムは、説明がないとわからないということだが、それよりもっと悪い(っていうと大袈裟だけど)のが、毎朝寄る九段下のスターバックスのドアノブ! ここは外から入るときはドアを引き、内から出るときはドアを押すようになっているのだが、どうもいつも外から入る時にドアを押してしまう。1年以上通っているのにもかかわらず!

私だけかと思ったら、いやいや、随分多くの人が間違って押していて、開かないので引く、という行動をとっている。勢いよく歩いて来てその勢いそのままに押してしまうということもあるんだろうけど、やっぱりこれはドアノブの形もわるいんじゃない? もっと「引きたくなる」ようなデザインにしてもらえれば、こんな間違い起こらないと思うんですが。

といっても、別に奇抜な形にしろとかいっているんじゃなくて、みんなが無意識に「これは手前に引くものなんだな」と思う形ってあるんと思うんです。難しいのかなぁ。件のスタバのトビラには「Pull」と「Push」と書かれてあるんですが、英語の苦手な私には、一瞬どっちが「押す」でどっちが「引く」だったかわからなくなっちゃうんですよね。両方「P」で始まってるし(って、バカですみません・苦笑)。

でも英語にかかわらず、エレベーターの「開」「閉」ボタンは、日本語で書かれてるけど、どっちがどっちか迷うことがよくあるなぁ。これって私の頭の回転が鈍くて、いつももアタフタしてるだけ!? うーむ、これは私の頭の問題なのか!?!?

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp
旅行好きの私は、その副産物(?)として趣味としているのが、飛行機のエチケット袋を集めること。いやぁ、いろんなデザインがあって面白い。今100社130種類くらい集まったかしら。といっても、乗らない航空会社が多々あるので、みなさん、旅行に行った際にはぜひエチケット袋をもらってきて、私にめぐんでください!

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