アナログステージ[09]「いま」を開花させてくれたあの時/べちおサマンサ

投稿:  著者:  読了時間:7分(本文:約3,400文字)


●困ることの勢いは止まらない

もの凄い勢いで行き詰ってます。もう、なに? 何がどうなって、そうなったの? なんで? なんで? というくらい、困るところが行き着いた「真の困る」を身をもって体験させていただいております。いやぁ、困った、困った。困っている原因のひとつに、ユーザ間とのやり取りがドイツ語というのが、困り加減を加速させております。

翻訳サイトでドイツ語を日本語に訳して読んでみても、「これ、絶対にこんなこと書いてないよね。ドイツ語は分からないけど、これは直感でわかる。『ウチの馬が障害の原因とは限らない』って、なんで馬? ウマ、関係ないし。あー、英語で書いてきてくれないかなぁ。」という具合で、進捗停滞。

その困り加減を真正面から受け止めていると、人として困った人格になりかねないので、適度なガス抜きをするように努めているのですが、どうも、自分自身に強制的に言い聞かせているようで、あまり好ましくありません。好ましくないというよりも、ガスが抜けている気がまったくしないのです。

前回、前々回のコラムと内容が被ってしまうところもありますが、仕事の合間をみての散歩で、「そこまでの時間を強制リセット」する、スローな気分転換時間を設けるようにしてから、早1か月半。河原に生い茂っている雑草を見ているだけで、ヒーリング効果が抜群です。単純だなぁ。

仕事で時間に追われるている状況は、とても喜ばしいことかも知れませんが、何事も、適度にほどほどが大切。某メディア業界では、3日間で睡眠時間が7時間しかない……などは、忙しくて睡眠時間を削るのではなく、ご自身の寿命を削っているようにも感じますが、その業界で働くうえで、どうしても避けられない「モノ」がありますよね。



それこそ、追われている側からすれば、「1分1秒が惜しい!」となるのは当然のことで、ワタクシも同じような雰囲気で仕事を黙々と進めておりました。企画・構想段階での時間の追われ方と、製品・作品などの仕上げ段階での追われ方は、体感時間も違っていることかと思います。

制作途中での時間の追われ方は、自分の頭の中に組図が出来上がっている状態なので、最終段階までいっきに進めてしまっても、さほど苦にはなりませんが、初期構想段階で追い詰められると、負のループから抜け出すことが難しくなったりもします。

追われていながらも、合間をみてスローな時間を差し込んでみると、煮詰まっていた「モノ」が中和されてきたり、突如、インスピレーションの神様が降臨し、新しい打開策を拓いてくれたり、知恵を授けてくださったりと、なかなか具合がよろしかったりするものです。

ワタクシの場合、最近だとオンラインゲームで真剣に遊んでみたり、用もないのに散歩がてら、コンビニや書店に足を運んでみたりと、強制的に時間をリセットする、セルフ・メンタルヘルスが、大変助かっております。

会社勤めでは、休憩時間以外に「心と脳を解放」することが難しいかも知れませんが、貴重な休憩時間を利用して、ぜひ、自分だけのセルフ・メンタルヘルスを見つけてみてください。きっと、仕事にも私生活にも、助けになってくれることでしょう。

●自分にあったスローライフを

もの凄い勢いで困っている最中にも拘わらず、東京・代官山にある、「アートラッシュ」 < http://www.artsrush.jp/ > で開催されている「アリス展」に足を運んできました。久しぶりの代官山、閑静な周辺と落ち着いた街並みは、相変わらず「違いが分かる大人」になったような勘違いをさせてくれます。

昨年の暮れに、桑島幸男さん(kuwaさん)を通じてお知り合いになった、デジタルアーティストの、なりた麻美さんも出展する情報をキャッチし、もの凄い勢いで困っている場合ではないと、ウキウキ気分で訪廊。待ち合わせ時間に余裕があったので、代官山駅・東口にあるオールハンドメイドのシルバーワークショップ、「POW-WOW」 < http://pow-wow.jp/ > へお邪魔してきました。

シルバーアクセサリー職人であり、店長をされている篠原昌三さんは、ワタクシ前職のお師匠で、数年間、篠原さんに師事しておりました。当時、ワタクシも篠原さんも銀細工師をしていたのではなく、某アーティストとして活動していたのですが、活動拠点を渋谷に移してから1年も経たないうちに、ワタクシの家庭事情が混沌とし、篠原さんの下から離れることになってしまったのです。

再会のきっかけとなった昨年2月、東京・下町の地域と文化に再度魅了され、ネットでフラフラと情報収集していたら、なにやら見覚えのあるお名前を発見。興味津々でクリックしてみると、おやまぁ、師匠(篠原さん)じゃないですか。もしかすると、同姓同名なだけかなぁ……と、ウェブサイトに貼ってある画像をみると、十数年ぶりに見る師匠の横顔を発見。確証を得た後の行動は早かった。

平日の昼間にも拘わらず、工房がある代官山まで押しかけ、感動の再会。仕事中に長話も申し訳ないので、後日、食事の約束をして、工房をあとに。数日後、自由が丘で食事をしながら、当時を懐かしむ話から始まり、一緒に仕事に携わっていた、あの人はいま? 的な話まで、十数年の時間を埋めるように、ゆっくりと会話を楽しみました。

ワタクシが辞めてしまった数年後、篠原さん自身も、諸事情で活動の機会を減らしていたのと同時に、シルバーアクセサリーのアーティストとしての道を歩み始めていたそうです。工房で作品の数々を初めて見せていただいたとき、「あー、やっぱりなぁ、この(作品)繊細さは昔から変わらないんだなぁ」と、当時と変わらぬ職人気質肌と、手先の細かさに安堵感をおぼえた。

先日お邪魔したときは、今月初めにアメリカで仕入れてきたという、天然石使った作品をデッサン中に突撃。アポなしで突然お邪魔してしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいだったのとは裏腹に、数十年間離れてしまった時間を埋めたい気持ちが後を引く。翌々は、田舎で工房を構え、デザイナーでもある奥様とスローライフな生活を送るのだという。いずれはワタクシも、そうなりたいと思ってはみるものの、性格的にたぶん無理だろう。

一緒に活動していた当時の、鬼気迫るものは抜け落ち、「いま」という時間の流れをとても楽しんでいるように見えた。そういえば、初めて出会ったときも、再会したときと同じように、何の連絡もなしに突然、ワタクシが押しかけて弟子入りしたんだっけ。あの時あの場所で、篠原昌三という人間に出会っていなければ、いまのワタクシは、全く違う仕事につき、違う人間になっていただろう。

●簡単にCMを作ってみる

また面白いものをみつけた。その名も「かんたんCM作成サイト コマーシャライザー」 < http://cmizer.com/ > 。自分のCMを作って、BLOGなどで宣伝しよう! というものだ。作り方はいたって簡単。まず数種類あるテーマを選択し、好きな画像を、必要に応じた枚数をアップロードする。次に場面ごとに挿入されるキャッチコピーを入力したら、自身のBLOGやウェブサイトのURLを記入して終わり。

キャッチコピー挿入時には、画面左側でプレビューしながら、テキストを入力できる親切っぷり。ユーザ登録をしなくてもCMの作成は可能のようですが、公開設定を変更したい場合などは、要登録。ということで、早速、ウチのイヌを使って作ってみました。

『サイトハウンドとよばれる理由』
< http://cmizer.com/movie/31497 >

いやー、面白いなぁ。こんなオモチャを無料提供されたら、延々とCM作って遊んでしまいそうだ。

【べちおサマンサ】 pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマーと某ナノテク業界のR&D。
・テニス肘のことで、読者の方からアドバイスをいただきました。薦めていただいたサポーターを購入し、その効果にびっくり。ものすごい楽になり、運転するハンドルも軽い。早く治します。ありがとうございました!
・次回から、また対話シリーズを再開します。べちおは「普通の人」だったと心配して下さった皆様、本当に普通のオトコですみません。
< WEB SITE:http://www.ne.jp/asahi/calamel/jaco/ >