電子浮世絵版画家の東西見聞録[82]西村陽一郎氏の「フォトグラム」、夏の味覚「だっし」
── HAL_ ──

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●西村陽一郎氏の「フォトグラム」

LIFE―西村陽一郎写真集ウェブマガジン「ボヘミアン」で、以前ご紹介した写真家・後藤元洋氏から紹介を受け、西村陽一郎氏にお会いしてきました。西村氏はカメラを使わない写真「フォトグラム」の制作で知られています。さらに、光源として蛍の光を使うこともあると聞き、興味津々で連絡をとりました。

カメラを使わない写真「フォトグラム」は、印画紙の上に直接物を置いて制作します。印画紙は光に当たると感光し、モノクロ写真の場合は黒くなります。その性質を利用したもので、1910年代から一般的にあった手法です。説明を聞いて、なんとなく理解は出来るものの、いったいどんな作品であるのか、私の想像の外にありました。

お会いするためにMailで一度連絡を取り、日程調整を図ったのですが、その後しばらくしても何の返事もいただけません。忙しいのかなと思いしばらく待っていましたが、こちらからはメールで連絡するしか方法がないので、さらに待つしかありません。その時、西村氏がちょうど個展をやっているという情報を得、さらに三本目のメール連絡を送ってから会場に足を運びました。



個展会場に行ってみると、カフェの入り口にあるホールスペースの壁面を利用した展示で、作家が常駐する場所はありませんでした。「青い葉」と題された、A4程度の額に入った作品が10点ほど展示されていました。生のフォトグラムを見たのは初めてです。実は、その作品を見るまではもっと大きなものを想像していたのです。

現実的に、木の葉を印画紙の上に置くということを考えてみれば当然のサイズなのですが、勝手にもっと大きなものと思い込んでいたので、「ずいぶん小さい作品だなぁ」とちょっと意外な感じで見ていました。しかし、その作品をじっと見ているうちに、青い作品の中に吸い込まれていくような感じがしてきたのです。カラーの印画紙の上に置かれた小さな葉、それはちらちらと揺らめく命の炎であり、散り落ちた木の葉の最後の生命力を焼き付けたかのように感じられたのです。

面白い作品を見せていただき、興味がますます高まったのですが、相変わらず連絡は取れません。しかたなく、紹介して下さった後藤元洋氏に電話番号などをお伺いして、再度連絡をとってみたところ、実は西村氏も私からの連絡がないので気になさり、ちょうど後藤氏に会う機会があったので、私のことを尋ねて下さっていたとのことでした。

いま、世の中は便利になり、メールでのやりとりが普通になってきました。何時でも都合の付く時にメールを開き、必要な情報を得、不要な物はどんどんゴミ箱に捨てていきます。最近ではメール処理もある程度の自動化が出来て、メールソフトが人間が読む前に色々と振り分けてくれます。日常的にはそれで良いのでしょうが、今回はその機能が災いを呼び、私のメールは迷惑メールとして振り分けられてしまったようです。

実はいまアクセスしようとしている方も、連絡してからのタイムラグがあり、ちょっと心配なのです。さらに、その心配の種として、日常的に連絡を取っている方のメールボックスでも、私のメールが迷惑メールに入っていたという事実が発覚しています。私の送信するメールに何か異常があるのでしょうか、心配です。

西村氏の作品は、印画紙に直接焼き付けるだけでなく、引き伸ばし機に花を入れて焼き付けたり、蛍をグラスに閉じこめて発光するのを待ち作品を作ったりと、実験的な手法をさらに広げています。7月末からは羽を主題にした作品展があります。興味のある方は是非、足を運びお話を聞いてみて下さい。

西村陽一郎氏の展示会「IKAROS」
会期:7月28日(火)〜8月9日(日)
会場:Roonee 247 photography(東京都新宿区四谷4-11 みすずビル1F TEL.03-3341-8118)
< http://www.roonee.com
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そして、西村氏との会談と「フォトグラム」制作の模様も映像に残されていますので、ボヘミアン「クリエーター図トーク」でぜひご覧下さい。
< http://www.bohemian.jp/works/hal/ct008.html
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◇本日のお薦めYouTube Music──ヤードバーズ(英:The Yardbirds)
(1963年─1968年、1992年─)英国
ロック史上に残る三大ギタリストが在籍していたことが大きく語られるブルースロックバンド。ギター二代目がEric Clapton(エリック・クラプトン)、三代目はJeff Beck(ジェフ・ベック)、Jimmy Page(ジミー・ペイジ LedZeppelin)が四代目だ。替わらないメンバーは、ボーカルKeith Relf(キース・レルフ、ドラムスJim McCarty(ジム・マッカーティー)、リズムギターChris Dreja(クリス・ドレヤ)の三人だったが、1976年レルフはギターで感電死。

クラプトン時代(中盤以降に少しだけ演奏する姿が)
The Yardbirds's Early Years(featuring Eric Clapton)
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Boom Boom-Yardbirds(Clapton)
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ジェフベック時代
The Yardbirds - Heart Full Of Soul(With Jeff Beck)
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ジミーペイジ時代Jimmy Page & the Yardbirds doing "Heart full of Soul"
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The Yardbirds-Shapes of things
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The Yardbirdsとは関係はないが、特別なおまけ
Yardbirds Brothers:Eric Clapton,Jeff Beck and Jimmy Page-More than Wor
ds(ARMS)
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◎マグロのステーキサラダ

マグロのステーキサラダは黒胡椒風味で、夏バテした身体にも優しく、軽めの赤ワインなどにも良く合うのおすすめです。柵切りされたマグロを購入し、塩とブラックペッパーをまんべんなくまぶします。フライパンにオリーブオイルを引き、強火でさっと表面を焼き上げます。焼いた柵はスライスしておきます。サラダにする野菜は貝割れやクレソンなどと共に、冷蔵庫に残った野菜を適量用意し、レモン、塩、胡椒、砂糖少々をオリーブオイルで和えます。その上にマグロをのせて芥子醤油、またはお好みでワサビ醤油をかけていただきます。

◎山形名物・夏のメニュー「だっし」

食欲がなくなる夏はこれで乗り切れます。とは言っても、私自身は夏場に食欲が落ちることはありませんけれどね。作るのは簡単です。すべての野菜を5ミリ角ぐらいのみじん切りにして、好みのそばつゆをかけるだけ。これは山形の郷土料理なので、各家庭ごとに味が違うようです。我が家では甘味のないサッパリとした味が好きなので、そばつゆではなく醤油と煮きり酒をかけてつくります。

冷蔵庫に一晩くらい入れておくと、オクラや長芋からとろみが出ておいしくなります。冷たいだっしを熱々のご飯にかけたり、冷や奴にかけ梅干しのほぐしたのを少々のせると、赤がきれいでさらに食欲をそそります。焼き魚に添えたり、ハンバーグや鶏のつくね焼きに添えると、お子様にもお年寄りにもさっぱりといただけると思います。暑い夏の昼食時、冷たいそうめんに納豆と一緒にかけてもまた格別な夏の涼味を感じます。
材料:茄子1個、キュウリ1本、オクラ5本、みょうが3本、長芋5センチほど、長ネギ半本、ショウガひとかけ、納豆昆布またはだし昆布少々、三倍濃縮のそばつゆまたは醤油とお酒

【HAL_】横浜在住アーティスト hal_i@mac.com
Web < http://homepage.mac.com/HAL_i/
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Web < http://lohasfood.exblog.jp/
>
Web < http://Web.mac.com/hal_i/
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[Mac で楽しいタブレットデッサン(第3回)]は無事に終了いたしました。初回にかなり多くの人が来て下さったのですが、第2回目に少し減り、3回目は人数が安定してきたようです。今回は質問される人が出てくるなど、活発な動きになってきたのですが「初回の賑わいが欲しい」なんて、贅沢なことを考えてしまいます。第4回目は8月以降になりますが、夕涼みがてら来て下さるだけでも結構ですのでよろしくお願いいたします。