アナログステージ[23]積み重なっていく最新ソフトウェア──FA(Factory Automation)業界ソフトウェアの共有性に問題/べちおサマンサ

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こんにちは、14時です。月日の流れというものは本当に早いもので、昨年の10月7日にワタクシの連載がはじまってから、アナログステージも1年が経過いたしました。ここ最近、我が身を振り返る機会が多く、1年前の自分がなにをやっていたのか探ってみたのですが、なーんにも変わってませんでした。

メールのログやら、いろいろなやり取りを辿ってみても、今日も1年前も、なんにも変わってませんでした。時間に追われて、1日、1ヶ月が過ぎてる、なんとも虚しい現実を見つめ直すだけでした......。いつも未来に向かっているはずなのに、嫌だな、こんな現実。

さて、今年も、最先端IT・エレクトロニクスの総合展、CEATEC JAPANが、10月6日(火)から10月10日(土)まで、幕張メッセで開催されておりました。毎年2日間は足を運び、千葉在住の友人と食事して帰るのですが、今年は仕事の都合で、1日だけ見学してきました。出掛ける朝方には、台風18号がいなくなってくれて助かったり。

・CEATEC JAPAN
< http://www.ceatec.com/2009/ja/index.html >



一時期は、毎週・毎月のように何かしらの展示会(見本市)が、全国各地で開催されていたのですが、景気の諸事情で開催数は軒並みに下降し、展示会の内容も、薄いものになってきているのが現実。

しかし、ことCEATECは、いまでもバブル期真っ盛り! というような盛り上がりをみせている展示会のひとつです。たくさんの出展企業があるなかで、やはり、個人的に触手が動くのは半導体や先端技術、ナノテクノロジー関連になってしまうのですが、パッチパネル(グラフィックパネル)などの、表示デバイスがとても面白かった。

ほか目を惹いたのが、三菱電機の155型の有機ELディスプレイ。家庭向けではなく、スタジアムなどの設備が目的のようですが、155型を1枚で構成しているのではなく、小さな有機ELのユニットを組み合わせて構成している点が、非常に面白い。三菱電機って、こういうアイデア出してくるの上手いよなぁ。

10月22日に「WINDOWS 7」が正式発売されますが、それに伴い、ネットメディアでも話題になっている、パッチパネル式(マルチタッチ)のパソコン。ワタクシの過去コラムでも、何回か話をあげておりますが、これから本当に需要が伸びるジャンルのひとつです。

いままで、FA(Factory Automation)業界で長年燻っており、銀行やコンビニのATM、電車の券売機など、身近なようであまり身近ではなかった「ブツ」が、家庭の周辺機器として陽の目をみようとしております。携帯電話と並んで、ここ数年のうちに技術が躍進した分野でもありますし、同時に、クリエイターが新しく開拓できる分野でもあるはずです。

すでにiPhoneなどで参入しているクリエイターさんもいらっしゃるかもしれませんが、技術応用の幅の広さは、比べ物にならないくらい広がるはずです。しかし、疑問というか、すごく嫌な予感がするのが、ソフトウェアの共有性。実は、FA業界ではタッチパネルに限らず、メーカ間のソフト互換が殆どない。

どのメーカ製品を使おうが、最終的にやること(動作させること)は同じなのに、チョイスしたメーカ製品の専用アプリケーションソフトでソースを組まないと、動かないのだ。簡単に例えると、A社のプリンタを使ってプリントアウトするのに、A社が有償提供しているアプリケーションソフトでないと、プリントアウトできないということだ。

タッチパネルも同じで、チョイスしたタッチパネルのメーカ製ソフトで作画したりアドレスを割り当てたりしないと、動作はおろか表示もできない。おまけに、作成したデータを転送するにあたって、通信ケーブルもそのメーカ製の専用転送ケーブルを購入する必要がある。そのへんで売っているUSBケーブルや232Cじゃ、なにも動いてくれないのだ。

エンドユーザによって、メーカの好みや、決まったメーカ品を使わないといけない『大人の諸事情』があるので、そのメーカ数だけ、アプリケーションソフトも購入しないといけない。これが、たまに洒落にならないくらい値段が高いことがある。国内大手の電機メーカ製ソフトなど、どう見ても、発注があってから、従業員がカップラーメン食べながら、片手間で作ったようなCD-ROMを、ダンボールに梱包しただけなのに、15万/1ライセンス(定価)もしやがる。

ソフトの開発費は別として、原価は間違いなく、100円か200円だ。それを15万(定価)で売るのだ。実際には、定価ではなく仕切り価格での購入になるのだが、それでも高い。会社が導入しているCADに至っては、120万/1ライセンスしたりする。ワタクシは会社で使っているCADは殆ど使わず、個人的に購入した1万円のCADソフトを愛用しているが、正直、1万円のソフトでも十分役目は果たしているし、とにかく使い易い。

それはそれとして、専用ソフトを購入しないことには仕事にならないので、嫌々購入するのだが、とあるタッチパネルメーカは、新機種発売のたびに新しいソフトを購入しないといけない。同じメーカ製品を使っているのに、ソフトに互換性を持たせてくれないおかげで、そのたびにソフトを購入している。これは切実にどうにかしてほしい。

しかも、取扱い説明書は別売り。無償提供ではなく、別売りですよ、別売り。ここでも、どのメーカ製品を用いても、最終的にやること(動かすこと)は一緒なのに、コマンドがメーカによって違うので、購入せざるを得ない。もう、こんなにいい商売はない。「御社の製品使うから、説明書などはタダでちょうだいね。くれないなら他のメーカ使う」と、にこやかに囁くと、黙って持ってきたり。

一般市場に出回るパソコンとは用途が違うので、そんなことはしないと睨んでいるが、一部のソフトウェアだけみると、そうも言ってられない現実が迫っていたり。互換性に関しても、FA業界みたいなことはしないなずだと願っております。というよりも、目的が違うからやらないか。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマであり、ナノテク業界の技術開発屋。
< http://www.ne.jp/asahi/calamel/jaco/ >
< http://bachio.posterous.com/ > ←ボチボチとポスト。

・夏以降から、mixiに限らず、遊んでいたSNSから遠退きはじめている。面白さの魅力がなくなってしまってきているのか、ほかのことに興味を奪われているのかは、自分でも理由はよく分かっていない。8月ころからmixiで公開されているアプリも、数種類は参加して愉しんでいるものの、日記などの更新は激減。/どんなに仕事が忙しくてもマメに更新していたのですが、mixiに限らず、Posterousの更新も止まりはじめている。さらに、ここ数日はTwitterにすら、殆ど囀っていない/ネットから姿を消すときは、死んだときだと思っていたけど、そうでもないのかも。