ネタを訪ねて三万歩[62]怒濤のセミナーラッシュ/海津ヨシノリ

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●16回のセミナーの最後は2年ぶりの大阪

2月16日、富士ゼロックス大阪、富士ゼロックス京都、富士ゼロックス兵庫共同企画のセミナーが大阪にて開催されることになり、2年ぶりの浪花を満喫してきました。と言っても慌ただしい日帰りのため、目立った観光もせずに戻ってきたので満喫なんておこがましい話ですね。片道2時間かかる大学へ非常勤講師として通っていたことを考えると、片道2時間半(品川まで出かける時間を考えると3時間ちょいですね)の大阪は当然日帰りの範囲。関西方面の大学に新幹線で毎週通うなんていうのがあると楽しいかもしれませんね。

さて、お土産はいつものように『551蓬莱』の豚饅で決まり。東京でも買うことが出来るそうですが、それじゃちょっと味気ないですからね。地元のモノは地元で買わないと。実は密かにマダムシンコのマダムブリュレガを狙っていたのですが、行列2時間待ちのような感じという情報をいただき、今回は断念してしまいました。下手したら待っている間に東京に着いてしまいますからね。

それにしても、品川から新幹線で新大阪へ向かい、新大阪でストレートに御堂筋線に乗り換えて本町に向かい、3番出口を出たら富士ゼロックス大阪。帰りはその逆というわけで、あまりにも芸がなさ過ぎることを少々反省しています。事前に色々と下調べしないとダメですね。

ところで、ここ数年は可能な限りセミナー向けにプリントを作成するようにしています。参加された方への資料のようなモノです。今年からそのプリントに今まで以上に力をいれています。参加していただいた方が後からでも確認してもらえる資料を作成することは大切な事だと考えています。

そして、それを作成することが結果的に私自身の確認にも繋がるからです。また、翌年同じ場所で開催されるセミナーで、内容が重複するといった初歩的なミスも防げます。ただし、相変わらずミスタイプが残ってしまいます。校正は本当に難しいですね。ところで、説明内容とは裏腹に、実際のデータは人様にお見せできるような作りになっていないのは「灯台下暗し」そのものです。案外そんなものです。

とにかく、1月半ばからの1ヶ月でクローズなものも含めて16回のセミナーを行い、作成したプリントの総枚数は70ページを超えてしまいました。もちろん、今までに作成したデータの使い回しもありますが、バージョン違いによる処理手順の変更など、作っている私は作業というよりも混乱との格闘と言った方が正しかったかもしれません。そもそも恒例イベント(※)ではあるものの、CS1〜CS4がMacOSX、Windows XPそしてWindows Vista環境に入り交じっているわけですから、混乱せずに理路整然と処理するなんて出来るはずもありません。

※公式なセミナーは全てCS4環境での内容となっています。それ以前のバージョンによるセミナーは、全て非公式セミナーでの内容です。



●お気に入り3つのツール

なお、今回は特に以下のツールについても紹介をしました。毎回何かを紹介するというわけではありませんが、使い始めて気に入ってしまったモノは可能な限り、セミナーの内容を逸脱しない範囲で紹介するようにしています。

◇Viveza 2

Nik Softwareの特許技術 U Pointテクノロジーにより、画像内の位置を複数スポット指定し、それぞれを直感的に調整するツールです。調整可能項目は、明るさ、コントラスト、彩度、ストラクチャ(テクスチャー調整)、シャドウ調整、暖かさ、赤、緑、青、色相の10項目。まさにスポット処理が可能なRaw現像ソフトのような感じです。失敗気味の写真画像もかなりの精度で修復調整が可能です。写真家と違い、写真を加工するデザイナーにとって「かゆい所に手が届く」といったツールです。既にスポット処理が可能なRaw現像ソフトはありますが、未だに決定打を見いだせずにいる私としてはかなり衝撃的な仕様でした。ちなみに私は、Raw現像処理にPhotoshopまたは、EPSON Photolierを使用しています。
< http://www.swtoo.com/photo/viveza-2/ >

◇NIXUS TOPAZ PRO

5つの画像調整処理「Adjust:ドラマチック画質」「Clean:美肌化」「DeJPEG:JPEGノイズ除去」「Denoise:ノイズ除去」「Simplify:絵画風」を行うNIXUS TOPAZだけでも簡単かつ驚異的な画像調整で、絵画調に変更したり、惚れ惚れするノイズ処理結果など、十分に驚かされるのですが、更に「Remask:くり抜き」が加わったのがPRO版で、PhotoshopやPaintshop Proなどで利用可能なプラグインソフトです。そしてこの「Remask:くり抜き」は、処理そのものはあまり実用的とは言い難いPhotoshopの抽出に似ていますが、ほぼ一発で驚きの処理結果をもたらしてくれます。また処理途中で細部を調整することが可能で、マスキング処理を想定せずに撮影された写真など、かなり条件の悪い画像に対してのマスキング処理も満足のいく結果をもたらしてくれます。
< http://w3.hnikko.co.jp/products/jisya/topaz/ >

◇ImageSynth 2

高度な画像合成アルゴリズムにより、ソースを読み込んでスタンプ処理するだけの手軽さで、シームレスなイメージ生成が可能です。自然で有機的なパターンを簡単に作り上げることが出来るので、3D作家の方なら手放せなくなる高性能ツールです。もちろん、デザイナーの素材調整という観点でも必修アイテムとなるのではないでしょうか。私自身も手放せません。極端な話、ソース画像は携帯電話の画像でも活用できてしまいます。もっともデジタルカメラは異常とも思えるほど画素数至上主義的に走っていますが、いくら画素数が高くても階調が浅い仕様のカメラ(orレンズ)はあまりお奨めできません。
< http://www.mars-inc.net/modo/imagesynth.html >

※セミナー毎に全てを紹介したわけではありません。あくまでもセミナーのタイトル内容に合わせる事が最優先ですので、紹介をしない場合もあります。

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■今月のお気に入り映画
"The Cowboys" by Mark Rydellv in 1972(USA)

11人のカウボーイ [DVD]邦題「11人のカウボーイ」は、主演のジョン・ウェインが出演作品の中で初めて殺されてしまうという作品として有名であり、彼を劇中で殺したブルース・ダーンは時の人になりました。そのブルース・ダーンは同じ年に公開された"Silent Running"(日本未公開)のフリーマンの役も際だっていました。個性派俳優としての真価を常に発揮している俳優さんですね。

さて、「11人のカウボーイ」は静かに物語が流れるので退屈に感じてしまう方もいるかもしれません。しかし、数年前にTVドラマとして公開されて反響を呼んだ"Broken Trail"、邦題「ブロークン・トレイル 遥かなる旅路」のロバート・デュヴァルとオーバーラップするジョン・ウェインは、格好良すぎだと私は感じています。私は彼の出演作品で、これと遺作となった"The Shootist"、邦題「ラスト・シューティスト」が気に入っています。壮年期に入っての落ち着きのようなものが重厚さに繋がっているからかもしれません。ストーリの最後は仇討ちとなりますが、エンディングが自然体なので逆にジョン・ウェインへの哀愁を誘うような気がします。

エグゼクティブ・デシジョン [DVD]余談ですが、絶対死なない男の現代版と言えばスティーヴン・セガール。「ハード・トゥ・キル」で死ななかった彼も「エグゼクティブ・デシジョン」であっさり劇中死してファンを驚かせましたね。

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■アップルストア銀座のセッション 3月15日(月)19時より
Apple Store GinzaにてMade on a Macとして画像処理セッション
『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol.44
[プチアニメーションテクニック/後編]
IllustratorやPhotoshopで作成したデータをMotionに読み込んで使い倒してみます。時間軸やスクリプトを気にせず、直感的に、まるで描くようにアニメーションを作成出来るMotion 4の可能性と面白さを確認してみて下さい。予約不要・参加無料・入退席自由ですので、お気軽に参加してください。

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター
< http://www.kaizu.com >
< http://kaizu-blog.blogspot.com >
< http://web.me.com/kaizu >

○間抜けなアップデート

3年ほど前リリースされた某ソフトウェアを愛用していました。ところが、バージョン2は入手したにもかかわらず雑務に追われて忘れ去り、バージョン3がリリースされてしまいました。結局、バージョン2は開封すらされずにお蔵入りとなってしまいました。こんな事が時々あります。本当は使い続けたいのにチャンスを生かせないソフト。逆に、使いたくないのに必要悪(?)で使わなければならないソフトなど、なかなか思うようにいかないですね。