[2847] ネット情報を鵜呑みにしてはいけない

投稿:  著者:


《ダイブしたいならライブ会場で》

■音喰らう脳髄[88]
 跳ぶ人々
 モモヨ

■ローマでMANGA[29]
 日本はどこへ行っちゃったの???
 midori

■アナログステージ[34]
 ネット情報を鵜呑みにしてはいけない
 べちおサマンサ



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■音喰らう脳髄[88]
跳ぶ人々

モモヨ
< https://bn.dgcr.com/archives/20100517140300.html
>
───────────────────────────────────
民主党は去る5月14日、自民党の甘利明元経済産業相に対しての懲罰動議を衆院に提出した。12日、衆院内閣委員会での国家公務員法改正案の採決の際、三宅雪子衆院議員を転倒させ、結果、三宅議員が右ひざに全治3週間の打撲傷を負った、そのためだという。

詳細を書けば、甘利氏が民主党の初鹿(はつしか)明博衆院議員を押し、そのせいで、隣にいた三宅議員の転倒をまねいたとのことだが、いずれにしろ風が吹けば桶屋がもうかる式の面倒くさい事実関係であることだけに、ネット上のあちこちにこの時の動画がアップされたりして、様々な点で論議の的となっている。

そうしたものを眺めると、大多数の意見は三宅議員の自作自演、つまり甘利議員の行動に関わりなく自ら演技してダイブしたというものに傾いているようだが、私の経験に照らしてみれば、人が突然宙に舞うということは有得ないことではないのである。

.........かれこれ十年ほど前のことだ。私は渋谷駅の階段を下っていた。周囲には、めずらしく人影がなく、私の前、五段ほど下を急ぐ女性が一人いるだけだった。その女性が、階段あますところ三段ほどの地点から、どういう事情であるかは知らぬが突如としてジャンプしたのである。そして、スライディングするように着床し、そのままうつむけに横たわった彼女は、頭を後方、つまり私の方へめぐらし、一言「ひどーい!」と言い放ったのである。

「ひどーい」と言われた私は、彼女の体が突如宙に泳いだその時につい「跳んだ!」と言葉をもらしはしたものの、彼女の後方、そうとう上段にいたわけで彼女の跳躍に何ら影響を与えたわけではなかったが、人間一人が突如宙に舞うという目の前の神秘に度肝を抜かれ、けっきょく何一つ言い返すことができなかった。ただ呆然と立ち尽くし、時々振り返っては私を睨む女性の後姿を見送ることしかできなかった。

.........ただ、これだけのことだが、とにかく、人という動物はひょんなことから突然宙に舞うこともある、ということを目の当たりにして思い知らされたわけだ。

この経験に照らしみれば、国会でのダイブは三宅議員の自作自演でない可能性は大と言える。人は、外部の影響がなくとも跳ぶ、のである。同時に、懲罰動議などという面倒くさいものを持ち出すのも間違っている。何もしていないのに「ひどーい!」と言われた私の身にもなってみろ、である。

今の、国会議員には大事な仕事が山ほどあるはずだ。ダイブしたいならライブ会場にでも行って欲しい。

Momoyo The LIZARD 管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ローマでMANGA[29]
日本はどこへ行っちゃったの???

midori
< https://bn.dgcr.com/archives/20100517140200.html
>
───────────────────────────────────
(編集部注:このテキストは5月15日に書かれた)

何を書こうかと、頭を巡らせても何も浮かばない。いや、浮かぶのだけどすぐに、今私の頭を支配してる思いに取り替ってしまう。

で、マンガに関係ないことだけど、思いに素直に書くことにしてしまう。宮崎県で起こっている口蹄疫の話。

幸か不幸か、イタリアにいるせいで、マスコミではなくネットで日本の情報を得ているので、口蹄疫の話は感染が確認されてすぐに知った(現政府になってから政治に目覚めて、よけいに日本のサイトやブログやYouTubeやニコ動をしょっちゅう見ている。で、政策のひどさに、怒り、怖いもの見たさで次々と情報をたどって、仕事にならないわ、睡眠時間が減るわで、大迷惑)。

Mixiでも、日本在のオトモダチがマスコミは何も言ってない! と不思議がっていた。Twitterでフォローしている人たちの中でも、この件に関する発言をしているのは、藤井厳喜さん、原口内務大臣(責任者の一人。発言は言い訳)、東国原宮崎県知事(当事者)くらいのもの。鳩山氏も言及してない。やっぱり、みんな知らないのか? と不思議になる。それとも、日本の畜産業の危機に関心がないのか。

口蹄疫は偶蹄類にしかかからない病気だけれど、感染力が強く罹病したらその動物は殺すしかない(ヒトには感染しない)。実は10年前にも起こっている。初動がすばやく、宮崎で34、北海道で700余りの殺処分で済んだ。時の政府は、すぐに100億を用意し「できることはすべてやる」という姿勢で臨んだおかげ。結局は35億の出費で済んだ。今回は、県側からも国側からも初動態勢をとるが遅れて被害を広げてしまい、三週間経った今、殺処分(を待つ動物も含め)8万頭に迫っている。

感染が確認されたのは4月20日。22日に農林水産委員会で宮崎県出身の江藤拓議員が赤松農林大臣に対して、どんな対策をするつもりなのか質疑している。農林水産大臣であるからには畜産の敵、口蹄疫についての知識を持っているはずであるけれど、応答を見る限りとてもそうは思えない。江藤議員の口蹄疫についての講義になっている。すくなくとも、全く勉強不足だったとしても、この質疑で口蹄疫の知識は大雑把に得たはず。

↓4月22日の農林水産委員会 質疑の模様
<
>
<
>
<
>
<
>
<
>

当の農家はあらゆる意味で、なんというのか、地獄の釜の中。ともかく消毒と殺処分で封じ込めないといけないのだけれど、肝心の消毒液が不足している。ドイツの製薬会社バイエルのビルコンSという消毒剤が効果がある。20日の時点で、大臣は外山いつき議員から消毒液が足らないと報告を受けていたけれど動かず。

この消毒液に関して「国に5000(単位は不明。瓶?)の備蓄があったはずだけれど、韓国・中国で口蹄疫が発生ということで"友愛"精神で譲渡してしまった」という話がネットに出ているけれど、実際は国で消毒薬の備蓄は行っておらず、韓国によるビルコンS買い占めによる入手困難情報が伝搬途中で変化してしまったものらしい。また、やっと確保できたもの横流しがあったという話も出回っているが、正確なことはわからない。いつになっても動かない政府に対する苛立ちが、そのような憶測を産むことにもつながるのだと思う。

川南町では岩手の農家からそのビルコンを貰い受けたり、お酢を使ったりして消毒している。生きている動物の世話、感染が確定した動物の殺処分、殺処分された動物を埋める作業。その間にも僅かな睡眠時間で、皆、消毒作業に従事して、疲労困憊。

感染動物が出たら、感染を防ぐためにその農場の動物は全部殺処分にしないといけない。殺処分にした動物は土に埋めるのだけど、宮崎の土地は水分が多く、掘ると水が上がってくる土地が多くてそこには埋めることが出来ないので、土地の確保も大変。殺しても埋める場所がないので、遺体を積み上げている。生きている動物の糞尿持ち出しを禁止されているのでその始末にも困っている。

競りはすべて中止。つまり、今季の収入は無し。子も殺すので20ヶ月後の収入も無し。埋めるための土地は農家が購入することになっている。40年かけて作り上げた宮崎牛を守るために種牛の移動を政府に申請して、だいぶ時間かかってやっと許可。

心身の疲労、動物を失い、将来への絶望感に包まれている農家多数。病気が収まったら、また小牛を購入して再開すれば良いじゃないか、という問題じゃないらしい。殺した動物を埋めた土地の汚染は、この騒ぎが終わった後問題になるかも知れない。

被害はこの感染力の強い病気のせいばかりではない。20日に報告を受け、22日に質疑があり、27日に宮崎県知事が上京して(大臣が被災地に行くべきじゃないのか?)陳情した(つまり病気の発生とその問題について知っていた)にも拘らず、政府は何もしない。見かねた自民党が対策本部を作り、30日に鳩山総理と赤松大臣に対策要綱申し入れを予定したが、赤松大臣は南米への外遊に出発してしまう。その間、福島みずほ大臣に代理を頼んだと言うことだけど、大臣は口蹄疫に関して何もせず。

県と国の初動の遅れ、すべてが後手後手に回る政府の対処。10年前のケースを考えれば人災になってしまっている。不気味なのは、マスコミが全く報道しなかったことだ。赤松大臣が5月10日に宮崎を訪問した後、ぼちぼち報道が始まった。まるで、「OK 今日から解禁」とでも言われたように。それでも、ネットで知った情報とは温度が違う。県と国の初動のまずさを隠すための報道規制があったらしい、という噂も流れている。さらには、感染経由について隠すものがあったという噂もある。噂だから、ここでは書かない(ああ、これを書いている時に殺処分に8万頭を超えたというニュース)。

何がって、これだけの被害がありながら、親身になれない大臣ってなに???救おうとしない政府って何? 言い訳ばかりする大臣ってなに?? と、頭に血が登り、血圧が上がる。災害が起きたときに、救えない政府って何????

日本はどこへ行っちゃったの???(←120ポイントくらいで表示したい)
未だに対応が未熟で混乱が続いている。国民から内閣総辞職要求ってできないの???

●私たちにできること。

1)宮崎産のものを買う
宮崎産の豚肉、牛肉、害がありません。安心して食べられます。野菜類もその他の食品もオーケーです。

2)バスタオルを送る
殺処分作業等にあたって使用するバスタオルは、一度使ったら処分されるので足りないそうです(なにしろ8万頭ですから)。
< http://omnmiyazaki.blog109.fc2.com/blog-entry-1692.html
>
(5月18日追加:すでに全国から大量に届いているそうです。ひとまず募集を締め切りました。第二の募集まで、少々お待ちを、とのことです)

3)お金の協力
宮崎県口蹄疫被害義援金
< http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/fukushi/shakai_fukushi/html00165.html
>
川南町のムッチー牧場 口蹄疫災害見舞金を募る会
< http://green.ap.teacup.com/applet/mutuo/20100507/archive
>

4)JA宮崎「宮崎の畜産を守る」署名運動への協力
「平成22年4月20日、宮崎県内にて口蹄疫が発生しました。発生農場も多数に上っており、畜産農家の経済的・精神的苦悩は計り知れません。また、農業以外の産業への影響も出ており、地域経済の疲弊も心配されます。
畜産農家の再建には、皆様のご支援が必要です。趣旨をご理解の上、署名へのご協力をお願いいたします。
第1次締切:6月14日(月) 第2次締切:6月30日(水)

以下から署名様式のPDFをダウンロードできます。「畜産農家の生活、農業経営の再建についての国の全面的支援」を赤松農水大臣と鳩山総理に宛てます。
< http://group.ja-miyazaki.jp/cgi-bin/news/SkinView.cgi?mode=1&id=66&html=./detail01.html
>

この要望が通れば、まぁ、資金源は国民の税金なわけです。私としては、どちらにしても、口蹄疫にかかる費用は国、すなわち私たちの税金であり(だからこそ、もっと早く手を打てば、もっと低く済んだのに! ともっと私たちは怒っていい)、建設的なことに使われるならよしとしたいと思います。

精神の強いひと、こちらの審議の模様をどうぞ。精神が強くないと、「日本は終わりだ」と絶望します。

↓4月28日農水・国交連合審査会 この後、赤松大臣は外遊に出発。
農水・国交連合審査会(自民)赤澤亮正1/2
<
>
農水・国交連合審査会(自民)赤澤亮正2/2
<
>
農水・国交連合審査会(共産)穀田恵二
<
>

↓5月11日
農水委員会 江藤拓(自民質疑1/5)
<
>
農水委員会 江藤拓(自民質疑2/5)
<
>
農水委員会 江藤拓・長島忠美(自民質疑3/5)
<
>
農水委員会 長島忠美(自民質疑4/5)
<
>
農水委員会 長島・坂本(自民質疑5/5)
<
>

ほかにも、YouTube、ニコニコ動画で「口蹄疫」で検索すると、血圧が上がる動画がもっといろいろ出てきます。

【みどり】midorigo@mac.com
マンガの話じゃなくて済みませんでした。でも、これ、知ってしまったら、後に引けません。マスコミがまともに報道してないということも。こういう日本でしたか? と、ほんとに情けに思いでいっぱいです。

イタリア語の単語を覚えられます! というメルマガだしてます。
< http://archive.mag2.com/0000075559/index.html
>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■アナログステージ[34]
ネット情報を鵜呑みにしてはいけない

べちおサマンサ
< https://bn.dgcr.com/archives/20100517140100.html
>
───────────────────────────────────
どこの馬の骨なのか鶏のガラなのか、よく分からないワタクシが、今さらながら、インターネットから得られる情報の信憑性について、雄弁には語れないので、ボソボソと語ってみます。「横浜の豚骨醤油野郎が書いていることなんて、信用できるかいな」と云わずに、今後の参考程度にどうぞ。

今回は、前回の当番時(4月20日)に途中まで書きかけていた超能力ネタを出そうとしていたのですが、インターネットが本当の意味で身近になったいま、クリックひとつで得られる情報が、果たしてどこまで正しいのかを考えさせられる「事件」があったのです。

その事件というのが、先週初めから「ありえないミス」が連続して起こっておりました。ワタクシは、その「ありえないミス」を、忙しいという逃げの口実で見ないふりをしていたのですが、ついに我が身に降りかかってしまったので、見ないふりをするわけにはいかなくなり、ミスの原因を追究することに。是正報告書を書かなくてはいけないってこともあったんですけどね...アハハ。

4月中旬からゴールデンウィーク前にかけて、ちょっとした人事異動というか、配置代えがありまして、「ほかの部署(仕事)にも携わってみよう!」という、通常業務をなにも考えていない(知らない)、短絡的なアホが提案した真剣に余計な話が、最悪なことに現実に......。という経緯があり、ワタクシの部署に、製造畑の人間が一人配属されてきました。

まぁ、来るのは構いませんし、こちらもこちらで慢性的な人手不足なので、一人といわず、どうせなら4〜5人くらい寄こしてくれてもいいのに......なんて思っていたのが間違っておりました。やはり、餅は餅屋。こっちは何もないところからスタートする開発設計、向こうは図面をもとに製品を作り上げる人間。同じ技術畑とはいえ、仕事に対するスタンスが根本的に違う。

当然、ウチ部署に来た当初は、何をしていいのか分からずに、数日立ち往生していたようですが、「製品として、こういう動作(作業)をさせるためには、どうすればいいのか」に気付いたようで、自分でインターネットなどを使って調べ始めた。

「そんなことは、分かっている人間が初めに教えればいいじゃん、なにケチケチしてんの? あんた、人間小さいね」と思われるかもしれないが、一番初めに自分で気がついてくれないと、絶対に覚えないし、自分の身(技術)にならないので、新入社員が入ってきても、そこのところは、絶対にこちらからは教えたりしない。

先ほど書いたように、同じ技術畑とはいえ、図面は読めるが自分で設計したことはないので、それに必要な知識はもっていない。入社してから製造にいたのだから、持ち合わせてなくて当たり前のことだし、知らなくて当然。彼は、自分なりにいまも頑張っているのだが、頑張る道を少々外していたのです。

簡単な制御回路から勉強を始め、会社に転がっているジャンク品を集めてユニバーサル基板で回路を組んで実験していたのですが、インターネットに掲載されている情報を教科書として勉強していたのです。インターネットに載っているものが悪い、間違っているわけではありませんが、専門書のように理論付けして記載してあるとこは稀です。

「こうすればこうなる」という経緯が抜け落ち、「こうすればいい」というような結果だけを追い、一番大切なところを飛ばして覚え初めてしまっていたのです。このときに、きちんと様子を伺っていなかったワタクシが悪いのですが、ほかの連中も自分の仕事で精一杯で、ほかに目を向けている余裕がなかったのと、ワタクシ自身、出向先の会社とを毎日行き来していたので、そこまで目が届かなかったという言い訳も...。

彼自身も、インターネットに載っているものを素直にそのまま試したり、作ってみたりしていただけのことなんですが、自分で考えたものを作り終われば、当然、動かしてみたくなる。動かすためには、動かすための環境が必要になってくるわけで、またまた当然のごとく、その環境を利用するのは筋。

で、「ありえないミス」の連続がここから勃発するわけでして......。

●そ、それ、1台150万えん......

制御回路などの電気・電子回路をチェックするものに、電圧や電流値を計測する、テスターというものがあり、波形や電気信号をグラフで表示するオシロスコープという器機があります。テスターは、安いものであれば3,000円くらいで買えますが、ウチらが使うものは、やはりそれなりに「いいお値段」するテスターを使っていたりします。

話がマニアックになってしまいますが、テスターで測定する場合、通常はテストリードと呼ばれる、電気が流れている部分に接触させる金属棒・絶縁棒を用いて測定するのですが、測定する種類によってテストリードを差し込む場所が違っていたりします。間違ってテストリードを差し込んでも壊れないように、保護回路(ヒューズなどで速断したり)が備わっているのですが、メーカも、「テスターを使う人はこんな間違いはしませんよね...?」という落とし穴があったりする。想定の範囲外の人のことだ。

途中経緯が抜けてしまっていた彼は、その想定の範囲外の人になってしまっており、メーカが想定する範囲外の使い方をして、見事、ぶっ壊してくれたのだ。まぁ、高いといっても、7万くらいのテスターだったので、「メーカ修理出して直らなくても、買い直せばいいか」くらいに思っていたのだが、基板が焼損しており、修理してもほぼ全交換という連絡。買い直せばいい...と思っていても、ガックリ。

その後、テストのやり方、テスターなどの器具の使い方をきちんとレクチャーしたのですが、またやってくれたのです。今度は、1台150万もする、オシロスコープを。テスターは壊れても、代わりが何個もあるからいいが、さすがにオシロスコープは何台も持っていない。使いまわし頻度が激しく、順番待ちしている状態なので、あと2台くらい買って欲しいところですが、会社が「うん、買ってもいいよ」なんて、簡単に言ってくれるわけがない。

汎用(低機能)のオシロスコープは転がってはいるが、使い物にならないから転がっているわけで、みんなが首を長くして順番待ちしているオシロスコープがウチの部署から姿を消した。メーカ修理には出したが、まだ回答が返ってこないので、いつ戻ってくるか分からないし、修理金額も分からない。

壊してしまったものは仕方ないし、怒っても、泣き喚いても仕方ないので、壊れてしまった経緯の話をきちんと聞いてみると... 先日教えた使い方だけでは覚えきれなかったので、インターネットで使い方を調べてみたとのこと。そこで、彼が探したページなどを見てみると、基本的な使い方をきちんと説明しているところは少なく、オシロスコープの機能説明や、波形の見方などが掲載されているところが殆どでした。

テスターのときと同じように、接続する場所を間違えた結果ではあるのですが、インターネットに掲載されている情報(試験結果)や、画像に載っている接続方法を試験してみたただけのことで、彼自身は、それが間違っているのか正しいのかの判断もできなかったが、インターネットに出ているくらいだから、その情報は正しいと、脊髄反射に近い様子だったようだ。

幸い、怪我や事故にならなかったのが救いだけど、下手すれば感電死したり、火傷を負ったりするので、そこはキツく注意。今回の件だけではなく、ほかのことでもインターネットをそのまま鵜呑みにするのは、やはり危険だなぁ......と切実に勉強させていただきました。

そういえば、引用の仕方が違う気もするけど、「うそはうそであると見抜ける人でないと難しい」って、2000年ころに『誰か』が言っていたなぁ。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマであり、ナノテク業界の技術開発屋
< http://www.ne.jp/asahi/calamel/jaco/
>
< http://twitter.com/bachiosamansa
> ←フォローしても役に立ちません

・前回(4月20日)、原稿を書いている途中で、システム異常の連絡が飛び込む。遠隔監視システムを組んで初めてのことで、最悪の場合、火災などの事態になってしまうかもしれないので、急いで会社へ向かう/ガス検地がエラーを起こしていただけのことだったので安心するも、原稿を落としてしまい、編集部には大変ご迷惑をおかけいたしました。

・記憶に残っている4週間の出来事→仕事にならないので、右手を勝手に解放した。それ以来、医者に行けないでいたり。→結局、今年のGWもなし。無残。→迷って悩んでD90をやっと購入。初心者には敷居が高いデジイチかな? とも思ったけど、とりあえず直感に従ってみた。→ナマハゲくん、本当にいろいろご迷惑おかけしました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(5/18)

・みどりさんと同様に、ネットで宮崎県が口蹄疫で想像を絶する悲惨な状態にあることを知っていた。現地の畜産農家の嘆きなど、涙なしには読めない。だが、面妖なことに新聞もテレビもいままでほとんど報道してこなかった。ようやく昨日からマスコミも一斉に報道を開始した観がある。なぜなら、政府は昨日、宮崎県庁内に対策チームを設置し、農林水産省の副大臣や首相補佐官らが常駐して陣頭指揮を執り、被害拡大の防止に全力を挙げると発表したからだ。最初の確認からじつに27日も経ってからようやくこの体制が組まれた。その間に85,700頭もの豚や牛が殺処分されている。遅きに失している。また、いまになって全閣僚による口蹄疫対策本部(本部長・鳩山首相)の初会合を開いた。政府が本格的に取組むというかたちができるまで、情報が統制されたのではないかと疑うのが普通だろう。鳩山政権は、対策に本腰であることを報道させて、初動の遅れという致命的な失敗を覆い隠せると踏んでいるのか。朝日は17日の社説でようやく口蹄疫を取り上げ「政府が主導して迅速に態勢を整えるべきだ」と、1か月前に書くべきことをいま書いている。今日の読売社説も「口蹄疫感染拡大 封じ込めに全力を挙げよ」と、やはりいまごろ書くのかという印象だ。おかしいじゃないか。情報統制があったとしか思えない。被害拡大の中、現地からの悲鳴をよそに外遊や政治活動を優先した赤松農相など、鳩山政権の危機管理のおそまつさには目を覆いたくなる。うつろな目の首相の迷走が日本をどんどん不幸にしてゆく。ローマのみどりさんと同様に情けなくて...。(柴田)

・midoriさんの原稿を読んで、えっ? と思った。GW頃にこのニュースを見たような気がしたのだ。GW中は外出続きでニュースを見ていないし、その後もあまりテレビを見ていないが、ニュースにはなっていなかったので、収束しているものと思い込んでいた。昨日見た大阪ローカル番組では「一週間前にもお伝えしましたが〜」と、少なくとも一週間前には、国の動きについて警鐘を鳴らしていたようだ。昨日からやたらと口蹄疫のニュースを目にすることになって違和感。東国原知事のTwitterを見ると、被害が拡大しているのがわかる。「報道されていないことについては、様々な理由があるとは思うが、確かに不思議に思う。」と9日にツイートされている。国は宮崎県の対策について意見しているが、このような知事のTwitterや、地元新聞、議員らのblogなどを時系列に並べてみると、国の初動対策の遅れ、申し入れに対する反応の鈍さがわかる。/宮崎の畜産が被害を受けると、松坂牛をはじめとした全国のブランド牛にも被害が出る。知らなかったけれど、宮崎で生まれた子牛を、育て方によって松坂牛とかにできるんだね。子牛は当然出荷されないから、牛肉は品薄になって市場高騰。口蹄疫は28日から豚にも及んでいるので、豚肉も。となると鶏肉に流れて鶏肉も高騰。日本は汚染されていない国として価値があるらしく、汚染されてしまうとブランド自体が......。考えてみれば、畜産なんて世界中でやっているのに、スーパーに並ぶのはせいぜいオージービーフかアメリカンなのだなぁと。種牛のニュースもあって、もしまた一から育てるとなると最低6年、それも今と同等の品質になるか不明とのこと。宮崎の畜産→全国の畜産→市場品薄&高騰→商社(輸出)、食品メーカーやスーパー、飲食店奔走→消費者、で、安全面とは別に、個人消費者にも被害はあるし、廃業(畜産に限らない)だと失業者なんて話にもなるし、またまた不景気に拍車がかかるわけだよね。内閣は池上さんの週刊こどもニュース(今は別の方が続けてらっしゃる)を見て勉強すべきだったな。/今回被害を受けた畜産農家の方々に、畜産を続けられるだけのフォロー(金銭だけでなく)をして欲しい。/ネットで見た。「日本人は 食べ物 に関しては本気出す」。/ちょっと寄付してくる。(hammer.mule)
< http://twitter.com/higashitiji
>  知事のTwitter
< http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/chikusan/miyazakicow/h22kouteindex.html
>
宮崎県の対策ページ。こころのケア相談窓口まである。
< http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/
>
一応、農水省のも
< http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/eisei/index.html#usibuta
>
委員会概要。4月20日、28日、5月6日
< http://www.nhk.or.jp/kdns/
>  週刊こどもニュース