日々これ徒然なり[02]まぐまぐで mac.com や me.com は使ってはいけない
── えむ ──

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それは3月のある日のこと。まぐまぐで登録しているいくつかのメルマガ(もちろん「日刊デジクリ」と「写真を楽しむ生活」を含みます)が、何日か前からひとつも届いていないことに気づきました。超多忙状態が続いていてメルマガに目を通す余裕もなかったため、届かなくなってから気づくまでに数日経ってしまっていました。

受信したメールはニフティとGmailのふたつのメールアカウントに転送しているので、両方のメールボックスを確認しました。しかし、どれだけ探しても見当たりません。何かのフィルター設定にひっかかって、ゴミ箱行きになったのではないかとも疑いましたが、ゴミ箱にも入っていません。

こうなると「配信されていない」と考えるべきです。急いでまぐまぐにログインし、マイページの「登録中メルマガの管理」ページを見ると、驚くことにメルマガはひとつも登録されてないじゃありませんか。これでは届くはずがありません。「無料のサービスだし、仕方ないのかなぁ」と多少不満に思いながら、おぼろげな記憶をたどり、なんとか改めてメルマガを登録。原因不明のままでしたが、これ以上の追及はしませんでした。



ところが翌4月、またもやメルマガが届かなくなりました。二度も同じトラブルに遭うとは夢にも思わなかったので、早速柴田編集長に「昨日の日刊デジクリが届いてませんよ」とメール連絡したところ「ちゃんと発行されました」とのお返事。え〜〜っ、それはおかしいやんか〜と思いつつ、まぐまぐの「日刊デジクリのページを見たら、僕のところに届かなかった最新発行号がちゃんと掲載されています。そして、マイページには今度も登録中のメルマガがひとつもない状態。無料サービスを利用しているとは言え、いくらなんでもこんなトラブルは妙です。

余談になりますが、実はこの時の柴田編集長とのやり取りをきっかけに、こうしてコラムを再開することになったのでした。それまで再開なんて想像さえしてなかったんですけど......。人生、どこで何が起きるか分からないものですね。ひょうたんから駒という表現は、こういう時に当てはまるんでしょうか。普段使わない表現なので自信がありません。電子辞典の新辞林や大辞林には見当たらなかったのでGoogleで検索してみました。

瓢箪から駒
< http://www.geocities.jp/tomomi965/kotowaza10/10-50-10.html
>
ひょうたん百科事典
< http://www.kaiun-navi.jp/navi/magazine/hyotan_info.html
>

「意外な所から意外な物が出ること」とあります。駒は馬のことで、原典では白いロバ。ひょうたんから馬が出てくるわけがない、ということから来ているんですね。明代の小説「東遊記」が出典だそうです。

閑話休題。二度あることは三度あります。こんなトラブルは今後も大いにありえます。この先また貴重な時間をムダに費やしたくありません。「今度は何が起こっているのか突き止めねば」との思いに駆られながら、まずは再び消えたメルマガの登録を復旧させました。続いてまぐまぐにサポートを依頼。まぐまぐからは早々に回答メールを受け取りました。そこには予想外の調査結果が。

 まぐまぐのメルマガが「@mac.com」「@me.com」
 ドメインに拒否されているようです

まぐまぐが拒否されているって、どういうことなんでしょう。僕はまぐまぐにmac.comのメールアドレスで登録していました。このことが原因だったようです。回答メールには続けて次のように書いてありました。

 スパムフィルタにより、こちらからお送りしたメルマガが拒否されエラーで
 戻って参ります。
 そして、まぐまぐのシステムでエラーになるメールアドレスをときどき解除
 していますので、おそらくその影響で登録が解除されてしまうと思われます。
 できましたらメルマガの登録を、〜@mac.comから別のメールアドレスに変更
 することをお勧めいたします。

スパムフィルターと言っても僕個人が設定しているものじゃなく、アップルのMobileMeシステム側のものですから、そのフィルター設定を1ユーザーがさわることはできません。アップルにサポートを依頼してお願いすれば、拒否されないように設定変更してもらえるのかもしれません。しかし、そこまでの手間をかける気にはなれないものですね。まぐまぐ担当者からのアドバイスに素直に従い、メールアドレスを変えるのが手っ取り早いと判断しました。そうと決めたら即実行です。変更手続きは、次のような流れで進みました。

 1.マイページから「メールアドレスの追加」のリンクを開き、登録メール
   アドレスの追加を行う

 2.まぐまぐから「登録メールアドレス追加手続き」のメールが届く。メー
   ル文中のURLをクリックして追加手続きを完了

 3.「登録中メルマガの管理」ページで「登録メールアドレス」を選び
   「このメールアドレスで登録中のメルマガ」欄の「すべて選択」ボタン
   を押し「登録メールアドレスの選択・変更」ボタンを押して次へ

 4.変更先のメールアドレスを選択して次へ

 5.「この内容で付け替える」ボタンを押して完了

多少面倒くささを感じることもないわけではありませんし、パソコンの苦手な人にとってはパニックに陥りそうな手続きですね。もうちょっと分かりやすく使いやすいものにならないものかと思います。

こういった、広い意味でのユーザーインターフェイスや使い勝手が改善されない限り、パソコンが電子レンジなどの家電並みに「誰でも使える道具」になることはないでしょう。いやむしろ、iPadが登場した今となっては、一般人にとってパソコン不要の時代が始まったと言っても過い言ぎではないと思います。データも複雑な演算システムもネットの向こう側にあります。インターネットにつながる回線さえあれば、メンテナンスの面倒なパソコンなど使わなくて済みます。

日本ではケータイが劇的に進化したことにより、若い世代の人たちがパソコンを使わず、なんでもケータイで済ませるようになりました。長編小説も大学での論文もケータイで書き上げるほどです。これと同様の現象がパソコンの世界に起きるはずです。「スタートレック」に描かれている24世紀の未来が、ほんの一部ですが現実のものになろうとしています。iPadなどのケータイ以上パソコン未満の端末はこれからも進化を続け、これまでパソコンの担ってきた領域をどんどん侵食していくに違いありません。

ところで、まぐまぐのメルマガはどうしてMobileMeにスパムと判断されるようになったんでしょう。僕はmac.comドメインのメールアドレスを何年も前から使い続けていますが、こんなトラブルは今までありませんでした。要らなくなったメルマガを登録解除する代わりに、Mail.appで片っ端から「迷惑メール」として処理しているユーザーが多いんでしょうか。その処理結果をMobileMeに吸い上げてシステムに反映させている、なんていうことはないと思うんですが。

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■今週の一枚──麗美 "R"(1984年:COCP-35832)

1984年に「ユーミンの妹」というキャッチフレーズでデビューした麗美(Reimy)のセカンドアルバム。松任谷正隆プロデュース3部作の2作目。松任谷由実が後にセルフカバーした「恋の一時間は孤独の千年」「青春のリグレット」「残暑」などを収録。オリコンチャート最高6位。紙ジャケ仕様の限定盤として再発されていたのを最近知り、売り切れないうちにと大急ぎで買いました(もちろん同時発売の3枚とも)。

他の好きなアーティストのレコードは10年以上、20年以上に渡ってずっと聴き続けてますが、麗美のは発売当時にだけ集中して繰り返し聴いたきりになっていました。そのせいか、その頃のいろんな出来事や思い出とより強く結びついて記憶に残っています。聴くたびに中学時代にタイムスリップできるんです。聴けば若かりし頃に戻らせてくれる、僕にとって貴重な一枚です。

ルックスの可愛さもさることながら、(間違いなく好き嫌いが分かれるはずの)舌足らずなボーカルに特徴があってツボにはまってました。今は芋焼酎の湯割を飲みながら聴くことが多く、聴いてる自分は当時とほど遠い格好なんですけど、気持ちはまるで当時のまま、そんな現実はすっかり忘れて聴き入るわけです。ここ最近では最高のストレス解消法です。

麗美は日本コロムビア(現在のコロムビアミュージックエンタテインメント)からシックスティレコード、ファンハウスとレコード会社を移りながら活動を続け、1993年頃からはRemedios(レメディオス)名義で主にサントラを出してます。「Love Letter」などの岩井俊二監督の作品がよく知られたところです。いつかその透明感のある歌声で新曲を歌ってほしいものです。

Amazon.co.jp:R(紙ジャケット仕様):麗美
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002L48FCI/dgcrcom-22/
>
コロムビアミュージックエンタテインメント | 麗美
< http://columbia.jp/artist-info/reimy/album.html
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【えむ】 emuyama@gmail.com
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