子だくさんIT社長のFileMaker日記[18]FileMaker推進のため理論武装しよう/茂田カツノリ

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企業における業務処理効率化に大きく寄与するFileMakerだが、世の中には事実や実証より印象のほうを優先してしまう人が多いから、客観的に見てFileMakerが最良の選択であっても、横やりが入ってしまうことは多い。

そんなときにどう言えばいいかという話を、何回かにわたって書いてゆくが、本題に入る前にひとつ大事なことを確認しておきたい。

それは僕が別に「FileMaker信者」ではないという点。「FileMakerが良いっていってるのはあんたFileMakerが好きなのね」的な話をされる場合がある。しかし絶対にそういう話ではなく、あくまで客観的なメリット・デメリットの話をしている。そこは間違えないでほしい。

僕自身はFileMakerを仕事にしているものの、特定のソフトウェアに固執するというつもりではなく、適材適所というものだと考えている。「この場面はFileMakerが最良だろう」と判断できる案件もあれば、逆に向かないものもあるのは当然。



話はずれるが、「Apple信者」という言葉にも似たような違和感を覚える。一部そういう要素がないわけでもないが、基本は生産性向上のために役立つパソコンやOSを探しているだけであって、別に宗教だの信者だのという話ではないのだから。

印象や感情の話はやめて、実証に基づいた話をしようよ。

●「Accessより簡単だからFileMaker」はちょっと違う

FileMakerがバージョン7になる前は、構築をプロに依頼するというより自分で頑張って作るのがFileMakerだ、という雰囲気はあった。そのころよく言われたのが「Accessは挫折したけどFileMakerならなんとかできた」という話。

確かにレイアウトの作りやすさなどでFileMakerはなじみやすいから、この話は事実。しかし、この点だけ見てしまうと本質を見失いかねない。というのは「Accessより簡単だから」という話が、うっかりすると「難しいほうが性能が高い」的な誤解につながってしまうからだ。

FileMakerとAccessとの比較はすでに何度も書いているし、下記にも記しているから細かくは言わないが、少なくともデータベースの共有、そして格納できるデータの量という点において、FileMakerのほうが上をいっていることは数字的な事実。

・FileMaker vs MS Access
< http://www.recrear.jp/2009/04/249/ >

特に、データベースの共有環境が容易に実現できる点は大きい。これが実現してないと、誰かが入力して共有フォルダにアップして次の人がみて、という流れになってしまい、業務フローの効率化が大変難しい。

FileMakerの共有機能はとってもよくできている。内容としては、みんなが同じ情報を閲覧でき、一人が変更を加えているときは他の人は該当レコードの変更はできない、というもの。ファイル共有とはレベルが違う、データベースの中身をちゃんと共有する高度な機能なのだ。

●「こうあるべき」を実現させよう

FileMakerにどういう機能があるかの細部は知らなくても、パソコンそしてデータベースというものがどういうことができるかの概要が理解できる人は、業務がどうあるべきかということを考える能力がある。

その観点で業務を見直すと、非効率や不正確な点が多々見えてくるだろう。それをちゃんとした形にするのに、FileMakerはとても役に立つ。

目先の仕事を「こうあるべき」という観点で捉え、さらにそれを実現するのにFileMakerがいいんじゃないかというところまでたどり着いた人は、業務やITについての見識が高いといえる。

そこまで気づいたらあと一歩。ぜひとも理想的な形に向けて前進し、気持ちよく仕事ができる環境を構築しよう。ということで、次回以降はもうちょっと具体的な話に移る。

【しげた・かつのり】
FileMaker公認トレーナー/FileMaker11認定デベロッパー。
先日の鹿児島指宿講習が実現できたのがとても嬉しく、今後もぜひ全国からお声がけいただきたいなと思っている。
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