アナログステージ[38]「あの頃は良かった」と言わない集団/べちおサマンサ

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●CARAMEL-MAMAというエンベデッドシステムのプロ集団

・宣伝、営業、PRは絶対にやらない
・活動していることは絶対に内緒
・道は自分で舗装して進む
・ワークが完成したら共に同じ酒を呑む
・あくまでもアングラ組込み系集団であることを忘れない

1999年から2003年の4年間、上記コンセプトを引っさげ、本職とは別に趣味の域を超えた「遊び」をしておりました。電子機器やPCIバス、アプリケーションソフト開発を一斉に引き受けハード、ソフト両方を楽しむ、「CARAMEL-MAMA」という組み込み・制御系の専門集団を立ち上げておりました。

立ち上げ当初は、仕事仲間の5人で始めたのですが、時代背景と需要の高さから、「遊び」が本格的な「事業」へと進み始め、人数もいつの間にか、5人から12人まで増えており、噂が噂を呼んだのかは知りませんが、立ち上げてから2年後には、企業からの依頼なども増え、「もしかして、これはビジネスとしてまともに成立するかもしれない」とメンバーと会社設立の話まででたり。

仕事も現在のような時間に追われるようなこともなく、自分のペースで淡々とできていたので、こういった遊びができたこともありますが、当時はハードにしてもソフトにしても、まだ発展中の要素がたくさんあったので、こうしたモノ作りは実に楽しかった。



この頃のワタクシは、CやC++を使った開発がメインで、どちらかと言わなくても、バリバリのソフト屋。いま現在のようにハード開発に携わるようになったのは、2005年頃からなので、ハード屋としてはまだ日は浅かったり。と同時にPLC(Programmable logic controller)の便利さに気がついて、とりつかれたようにPLCに依存している時期でもありました。

先にも書いたように、企業からの依頼が増え続け、気がつけば本職より忙しくなっている状態に、和気藹々とやっていたのが次第に口数も減り、納期という時間脅迫が押し寄せ、立ち上げメンバーの5人(ワタクシも含む)に溝が入ってくるようになる。

もともとは「遊び」が前提での集まりだったので、「利益」という考えはまったくなく、みんなで酒を呑める金くらいになればいいはずだったのが、あとから参入してきたメンバーの一人が、単価上げと売上げの分配を強調するようになってきた。

立ち上げメンバーの5人で今後の方向性を幾度となく話し、結果、「やりたいことは金儲けではなく、新しいモノを作ること。儲けに走るなら解散しよう」という意見で一致。ちょうどワタクシを含め、立ち上げメンバーも各々の本職に追われ始めてきていたこともあり、CARAMEL-MAMAは4年間の活動で解散した。

今回、なぜこんな話を書いているのかというと、先日、立ち上げメンバーの一人から連絡がきた。じつに5年ぶり。もう一度、CARAMEL-MAMAを再開しないかという話だったが、ワタクシの現状ではどう頑張っても時間的に無理なことを伝えると、非常に残念がっていたが、ワタクシもやりたいことはやりたい。もう一度、あの5人とモノ作りで遊んでみたい。

活動するのが難しいにも拘らず、ちょいと興味本位でほかのメンバー3人に電話をしてみた。するとどうだろう、3人とも「お! なんだなんだ? どうした? また面白いこと始めちゃう?」とノリノリ。余裕がないのはワタクシだけじゃないか。どういうことだ。

話をしていて気付いたことがあった。4人とも、「あの頃は良かったね... 楽しかったよね...」と過去にしがみ付いているようなことは一切なく、CARAMEL-MAMAは活動停止中、のような勢いで喋っていることだ。

そういえば、失敗して壊したり、ソフトが上手く立ち上がらなかったりしても愚痴という愚痴は聞いたことがなかった。常に前を見ながらモノを作っていたことにも気がつかされた。コンセプトのひとつでもある「道は自分で舗装して進む」を、ほかのメンバーの心にはまだ残っていた。

それをどこかに置き忘れてきてしまったワタクシ......。来年、再活動できるようになるといいんだけどなぁ。それまでに探してこれるだろうか。

●沼美術館のその後のその後

7月10日、東京・根津のgallery TENで開催されている、武盾一郎さんの個展へ足を運んできました。武さんの作品を生で見るのは初めて。すごい......、見れば見るほど絵に吸い込まれそうだ。久しぶりに「生きている作品」を観た。

WEBなどでも武さんの作品を見ることはできるが、生で見ないと、アレは絶対に伝わらない。7月18日(日)まで開催されているので、ぜひ足を運んでみてください。

根津を後にして、そのまま御徒町へ天然石を見にいくも出会いはなく、モツ焼き屋さんで軽く一杯ひっかけてから、NADiffの4階で開催されている沼美術館=アーティストブックの続きを見にいってきました。

「見にいってきました」というよりは、もはや、「邪魔しにいっている」といったほうが正しいかもしれない。アメ横でカニとマグロの中トロ、サクランボを買い込み、雨が強くなるなか恵比寿へ。

ビルの屋上で開催されているので、当然屋根がない。雨脚がだんだんと強くなってくるが、そんなことはお構いなしに恒例の作業(呑み)が始まった。びしょ濡れになりながら呑む酒も美味い。中トロを柵買いしてきたはいいが、包丁がない。仕方がないので、山根さんが道具箱から錆付いたハサミを取り出し、バツンバツン切る。それを「んめー、んめー!」といって皆で喰らう。

と、そんな話はどうでもいいとして、前回のとき、ほぼ完成間近かな...と思っていたが、細かいところがさらに描きこまれていた。一見、立体コラージュのようなこの作品も、製本したときのことを考慮しての「いま」なのだろう。アーティストブックに進化したときの出来上がりが、とても楽しみ。

・追い込みをかける鷹野(依登久)さん
< http://www.flickr.com/photos/50497956@N04/4786130189/ >

・調子が上昇して描きつづけるエモさん
< http://www.flickr.com/photos/50497956@N04/4786762128/ >

・熱い眼差しで作業する山根さん
< http://www.flickr.com/photos/50497956@N04/4786762862/ >

・本日の主役に抜擢されたカニ
< http://www.flickr.com/photos/50497956@N04/4786763768/ >

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマであり、ナノテク業界の技術開発屋
< http://www.ne.jp/asahi/calamel/jaco/ >
< http://bachio.posterous.com/ > ←マメに更新中
< http://twitter.com/bachiosamansa > ←フォローしても役に立ちません
< http://www.retaggr.com/page/bachiosamansa > ←べちおまとめ

○ずーっと放置していたmixi、日記の設定を既存のmixi日記からPosterousにした。というもの、いろいろと考えた末、mixiという閉鎖空間の中で文章を綴るのがアホらしく感じてしまったから/もともと、「輪」の中に入って染まるタイプでもないし/その葛藤が抜けなく、mixiで日記(コラム)を書くのを避けていたというのもあった/いまCやC++やれっていわれたらムリ。3年以上やらないとホントに忘れる。というより忘れている。

○記憶に残っている2週間の出来事→恵比寿でいい店発見→赤虎目(レッドタイガーアイ)の石ゲット。AAランク品だよ、大奮発!→ムスメがベース上手くなっていてびっくり→iPhone4が欲しくてたまらなくなる→白予約で計画中