[2901] 紙の本を冒涜するな!

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《結局見るのをやめられない私》

■気になるデザイン[47]
 紙の本を冒涜するな!
 津田淳子

■装飾山イバラ道[61]
 時間をジャンプする映画たち
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[40]
 最新デジカメ2010版
 おかだよういち

■イベント案内
 CSS Nite in OSAKA, Vol.23
 「iPhone/iPadアプリ制作特集〜 シリーズファイナル」


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■気になるデザイン[47]
紙の本を冒涜するな!

津田淳子
< https://bn.dgcr.com/archives/20100824140300.html
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8月も下旬に入ってるというのに、なんなんだ、この暑さは。朝起きてもさわやかさは皆無。おまけに仕事も捗ってないし(これは自分の責任だけど)、どうもスカッとしない毎日です。

出版業界にいる私の周りでは、昨今、電子書籍の話題が非常に多い。その多くは電子書籍に対して、自分はどう関わっていけばいいのか、紙媒体だけつくってるんじゃダメなんだろうか、とか、とりあえず話題になっていて、今回こそ本当に電子化の波が来そうな感じだし、何もしないとまずいのかも、という焦燥感に駆られた意見が多いようだ。

私自身の意見はというと、特に目新しい考えもないけど、まず定期的に出している『デザインのひきだし』は、どう考えても電子書籍化は無理。だって紙や印刷加工の魅力を中心として、その実物をできるだけ綴じ込んでいる本なので......。まあ、これは誰しもわかっていただけることかな、と。

それ以外の本については、電子書籍でつくったほうが、紙の本より便利だったり、使い易かったり、魅力をより堪能できるものであれば、電子書籍としてつくってみたいなぁと思っている。今は2種類ほどつくってみたいと思っているものがあるんですが、ひとつは本というよりなんかアプリケーションとかデータベースとかそっちの方が近いようなもの。もうひとつは、説明するときに静止画と文章、それに併せてところどころ動画もあった方が、よりわかりやすいだろうなぁ、と思うもの。

ただ、現時点では、ちゃんと利益を出せるのかということが見えないので、まずは会社に「テスト的に出させてほしい」と頼んでいるところ。でも、最初に「儲からない」ということになってしまうと、会社としても、その後の展開がしづらくなってくると思うので、つくるなら著者にも会社にもちゃんと収益があがるように考えたいなぁ、と漠然と思っています。

まあそんな感じで電子書籍に対して考えており、自分でも試しにiPadで小説を読んでみているような状況なのですが、電子書籍の話題をネットやtwitterで読んでいて、ちょっとそれはどうなのかなぁ、と思うことがけっこうある。それは電子書籍化に、より積極的な人の意見に見えることなのですが、紙の本について非常に軽々しいことを書かれている。私からすると「紙の本を冒涜するな!」と言いたくなる意見だ。

それは例えば、紙の本は、スキャンして電子化しやすいように、最初からペラで出せばいいとか、紙で読みたければ、ルーズリーフのように穴をあけておいて、それをバインダーに綴じればいいとか。あとは、紙で読みたければ、プリンタ出力すればいいではないか、とか。それって、本気で言っているのだろうか。うーん、紙の本を馬鹿にしているとしか思えない。それじゃあ、堪能できない本はたくさんあるのだ。

紙の本は、手にとってもらえるように、読みやすいように、読んだときよりよく内容が堪能できるように、たくさんの工夫がこらされている(そうじゃないのも、もちろんあるけど)。紙に印刷されてれば何でもいい、綴じてあればどんなものでもいい、というわけではないのだ。

前述したように、私は電子書籍に反対というわけではないが、紙や印刷物の力をより強く感じて、日々仕事をしているので、そんな意見を見ると非常に腹が立つ。紙の本で出すのなら、そのいいところを活かして、「紙の本であるからこそ」のものを作っていくべきだし、電子書籍なら、ただ紙をスキャンしたデータの集積ではなく、電子書籍ならではのメリットを生かした本(っていうのかな?)づくりをすべきでは、と思うだけ。紙の本と電子書籍は、考え方もつくりかたもアプローチも、全然違うと思うのだ。

頭が固いとか、考え方が古いとか思われるかもしれないけど、紙の本ならではの良さはある。それは現状、オンデマンド印刷でつくった本や、プリントアウトしたものを束ねただけでは、到底かなわない。本を読んでいるとき、その本の装丁や判型、重さ、におい、色、書体、本文組版などを、読者は特に意識していないと思うが(というか、そんなこと意識させてはいけないと思うし)、無意識にそれらの情報は「本を読む」という行為に付加されていて、それも含めて「読書」ということだと思っている。

私はやっぱり「紙の本」が好きなんだなということを、最近より感じている。この暑い中、なんだかより暑苦しくなるような話になってしまいましたが、私の本への愛ということで、ご勘弁を。さあ、その本愛がてんこ盛りな『デザインのひきだし11』、これから追い込み開始です!

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp

祖父江慎さん、寄藤文平さん、葛西薫さんなど28人がブックデザインした『吾輩は猫である』を紹介している単行本『装丁道場』、全国書店で好評発売中。他にも、ふかふか紙に活版印刷した表紙が目印の『デザインのひきだし10』『見た目よし! 機能よし! のショッピングバッグコレクション』『グッズづくりのイエローページ』、『デザインのひきだし』バックナンバーも好評発売中です。

平日毎日、更新中! デザインのひきだし・制作日記
< http://dhikidashi.exblog.jp/
>

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■装飾山イバラ道[61]
時間をジャンプする映画たち

武田瑛夢
< https://bn.dgcr.com/archives/20100824140200.html
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あまりの暑さに、出かける気にならない今年の夏。
このところ、海外の映画やドラマに日本人の俳優が出演していて、ミーハーな私は嬉しい。AXNのドラマ「LOST ファイナル・シーズン」には真田広之が、「フラッシュ・フォワード」には竹内結子が出る。

どちらも既に放送は開始していて、真田広之は謎な役柄で渋い感じ。竹内結子はまだ放送分には現れていないので楽しみだ。映画では渡辺謙が出ている「インセプション」を見た。今回のテキストやリンクの動画にはネタバレを含むものがあるので、これから見る人は注意してください。

●「LOST ファイナル・シーズン」

・AXN海外ドラマチャンネル LOST
< http://axn.co.jp/program/lost/
>

・LOST シーズン1 COMPLETE SLIM BOX [DVD]
< http://www.amazon.co.jp/LOST-シーズン1-COMPLETE-SLIM-BOX/dp/B001E5AJII
>
・『LOST ファイナル・シーズン』 スペシャルトークセッション
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>

上のスペシャルトークセッションの動画の真田広之、ほんとに嬉しそう。実際の出演シーンではほとんど笑わないようなキャラなので、このトークは親しみが持てて良いですね。役柄名は「道厳(ドウゲン)」で、ゆっくりと堂々と歩いて来る感じの人物。あの道厳の人が、内心こんなにワクワクしていたなんて今知ってびっくり。日本ではドラマの放送がまだ終わっていないので、これからどうなるのか期待している。「LOST」は全部でシーズンが6つあって、今回の6が最終シーズンだ。

各シーズンのあらすじを本当にざっくりと語ると、無人島に飛行機が墜落して生き残った人々が、脱出するために力を合わせたりケンカするのが〈シーズン1〉、島の中にあったハッチの謎や、もともと島にいた人間との関わりが展開される〈シーズン2〉、敵と味方が囚われたり逃げたりを繰り返す〈シーズン3〉、どこに行っても安全で幸せなだけの場所なんてないと知る〈シーズン4〉、回想シーンや未来のシーンだけでなく、登場人物が時間を飛び越えるオカルトっぽい〈シーズン5〉。

ここまで来ると、すべての関連性を思い出そうとしても記憶がぐっちゃぐちゃになるので、「今必要なことだけ思い出せばいいや」という見方を身につけるようになります。平均20話前後×5シーズンも話が蓄積してきたので、視聴者の記憶だけに頼らないフォローをつけたシーン展開になっている。忘れたところがあっても大丈夫だ。

正直言えば、見始めた頃は私はそんなに「LOST」を好きじゃなくて、FOXの「24」みたいな時間軸のはっきりしたドラマの方が、スッキリと理解できて見やすかった。「24」は後出しが効かない分刻みの展開がウリだから、見る側に強いストレスを与えつつも、比較的早い時期にどうなるのか結果を見せてくれるのだ。そうでないと24時間で事件が終わらないから。

「LOST」は登場人物の過去を1回1回に振り分けてフラッシュ・バックのように見せていくので、いくらでも後から詰め込める仕組みに感じたのだ。悪く言えばこのズルい見せ方で、シーズンが何回進もうが決着そのものはつかずに延々と続いていく。

各シーズンの終わりに新しい謎をチラリと見せて、次のシーズンまで何ヶ月も待たすやり方の繰り返しだが、結局見るのをやめられない私。〈シーズン3〉を見ていた頃には、「『LOST』って、見ると自分の時間を失うって意味?」とか「もう次はギブアップしようか?」なんて旦那さんとグチをこぼしあっていたのに、〈シーズン3〉のラストから〈シーズン4〉へとつながる展開は素晴らしかった! 〈シーズン4〉のおもしろさは、ドラマとして秀逸だったのではないだろうか。

それまで見てきたシーズン3コ分の内容がしっかりと生かされていて、なおかつ新しい謎もふんだんに盛り込まれている。リーダーのベン役(マイケル・エマーソン)の迫真の演技のおかげで、ドラマが生き返ったような気もする。新しい登場人物がもたらす新しい関係性がすごく効いていた。こんなに長く一つの話を続けてきて(島から出るの出ないのという)、ここまでおもしろいなんて衝撃的だった。

その後の〈シーズン5〉も急展開が多い。超常現象やオカルトっぽくしてしまうと好みが分かれそうだけれど、謎の島だから何でもアリなのかも。今回のファイナル・シーズンでは、いよいよすべての謎が明らかになるらしい。今までの内容を受け止められるほどのラストなのかは今から楽しみだ。

それまでも過去を振り返るシーンはあったけれど、未来のシーンまで見せ始めた〈シーズン4〉からの展開は、次に紹介するドラマ「フラッシュ・フォワード」の見せ方へのつながりを感じる。

●「フラッシュ・フォワード」

・AXN海外ドラマチャンネル フラッシュ・フォワード
< http://axn.co.jp/program/flashforward/
>

「LOST」と平行して放送しているドラマ「フラッシュ・フォワード」は、AXNが「LOST」の次に大プッシュしているもの。フラッシュ・バックが過去を見るものなら、フラッシュ・フォワードは「未来視」「未来転位」というようなもので、全人類が数分間の未来を見てしまうという現象の謎を探るドラマだ。

始まり方はなんとしてもおもしろくしようとする意気込みが感じられたけれど、先ほどWEBで調べていたら、どうも次のシーズンへは続かないという悲しいお知らせを読んでしまった! 海外ドラマって押しも強いけど、引きも早い。厳しい世界だなー。

とはいえ、私は今のところ録画しておいたドラマの中で、まず一番最初にこれを見てしまう。「龍馬伝」や「LOST」よりもこっちが気になるのだ。しかし、ドラマの流れの中で謎を残しながらうまく未来を見せた「LOST」の手法と全く違って、こちらは現実的な未来なので変えようのない縛りを生んでしまったのかも。

未来を見た後の行動で未来が変えられるのかって、おもしろいテーマだったはずなのにもったいない。何が悪かったのかはこれから見るのでまだ何とも言えないけれど、ドラマが厳しいのは日本も海外も同じなのか。

●「インセプション」

・インセプション
< http://wwws.warnerbros.co.jp/inception/mainsite/
>

レオナルド・ディカプリオ主演で、クリストファー・ノーラン監督のこの作品は「夢」を題材にしていて、アーティスティックな部分とエンターテイメント性がとてもバランス良く完成されていたと思う。渡辺謙は主要キャストの一人なので、最初から最後まで本当にどっぷり出ていてびっくり。英語の発音もきれい。(この映画は特に以下のネタバレを読まないで見た方が新鮮だと思うので、見たい人はここまでで)

これはキャストも男性メインだし、内容も男性に受けるようで熱烈なファンもいるみたいだ。ちょっとマトリックス風味もある。「夢」に階層があるという設定が難解なようでいて、次々と変わる場面が何層目かが解り易いようにシーン割りされていたように思う。作品性を高めるために雰囲気でごまかそうとは一切していないのが良かった。

この作品は単純に時間をジャンプする訳ではなく、「時間の感じ方の違い」を使っている進行の仕方が新鮮だ。クライマックスシーンでは、見ている自分の感情が揺さぶられながら同時に画面もガンガンに動いていて、エンターテイメントの醍醐味そのものだなぁと思った。ハラハラしたり安堵したり感動したりと忙しいけれど、たまにはこういう映画に頭の中を振り回してもらうのも良い刺激になった。

夢を題材にした映画のイメージって、周囲がボケたように加工されていそうだけれど、この映画ではパッキパキにクリアに見えている夢だ。実は私も夢がクリアに見えているタイプで、最高にピントが合っていた時には壁紙の花柄の凹凸まで覚えている。一度だけだけれど夢の始まり方も覚えている。全面黒い画面の中央から画像が広がって夢が始まった事があったのだ。007のオープニングみたいに。

脳が画像を勝手に作っているとしても、夢って本当に何なんだろうといつも不思議。「明晰夢」という、今見ているのが夢だと気づいているタイプの夢もけっこう見る。それでも気づく瞬間までは現実だと思っているので、今回の映画の設定はなるほどと思うものが多かった。

●別の空間へ飛ぶシーンへの切り替え方にセンスが出る

今回は日本人俳優が出ているという共通点で、二つのドラマと一つの映画の話をしようと書き始めたけれど、どれも通常の時間軸を飛び越えたシーンを見せるという共通点もあった。ともすれば解りにくくなりそうな設定は、説明が多すぎるとダサく感じさせてしまうし、難解だと眠気を誘う難しい部分だ。

今回紹介した3つの作品の中で、唯一「フラッシュ・フォワード」だけが未来のシーンの周囲をボカした処理で差別化している。ここは残念ポイントのひとつだと思う。確かに色を変えたりボカせば、視聴者には確実にシーンが切り替わったのだとわかる。しかし、今はそんなに簡単にやっちゃったらダメな時代に入っていて、見せるべき状況そのものを無駄なく見せて、視聴者に気づかせた方が断然カッコいいと思うのだ。

「インセプション」は、後から思い出してつながってくるシーンもいくつかあって、また見てもいいなと思わせる。実際に何度も映画館へ通っている人もいるみたいだ。これは思ったほど予算がかけられていないらしいけれど、高度な手間のかかっている作品だ。必要な情報を伝えながらも、スピードを落とさずに美しく切り替わる画面が心地よい。

前半は言葉での説明が多いので少しの辛抱が必要かも。その分後半は目の離せない展開なので、あっという間に感じる。3D映画ではないけれど、潜在意識の層が深さを変えて重なって見えるところが、別の意味で3Dと言えるかもしれない(ちょっと無理があったか)。

【武田瑛夢/たけだえいむ】 eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト「デコラティブマウンテン」
< http://www.eimu.com/
>

犬猫メインのペットショップでも、2〜3羽のインコがいると愛らしくて胸がキュンとする。きっとインコ・オウムの専門店へ行ったらパラダイスだと思って行ってみた。そこでは大型や中型のインコやオウムがうるさく騒いでいて、好みの小さいインコは身を寄せ合っていていじらしかった。鳥類は声の大きさを確かめて飼わないと大変なことになりそう。集合住宅の現実をしっかり考えなければ。たぶん、鳥を飼うのは憧れだけに終わるかも。

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■おかだの光画部トーク[40]
最新デジカメ2010版

おかだよういち
< https://bn.dgcr.com/archives/20100824140100.html
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異常に暑い今年の夏、みなさんいかがお過ごしでしょうか? ガリガリ君が品薄だったり、下痢止めの薬の売上が例年に比べてアップしていたり、葉物の野菜が傷んだりと、暑すぎる夏のニュースが毎日流れています。

そんな8月の終盤、毎年この時期になると各社からデジカメ新製品の発表があり、Webサイトやカタログを見ながらあれこれ想像するのが楽しいです。昨年の「[19]各社から面白いデジカメが続々と!」に続き今回は2010初秋に発売される中から、とくに気になるカメラをピックアップします。

●ニコン COOLPIX S1100pj
< http://www.nikon-image.com/products/camera/compact/coolpix/style/s1100pj/
>
< http://amzn.to/d6Scsx
>

昨年も紹介した「S1000pj」の進化版。プロジェクタ搭載のコンデジで、9月16日発売です。初号機よりも形もスタイリッシュに、プロジェクタ機能もより明るく、投影サイズも大きくなり高性能になっているようです。プロジェクタで投影という他のカメラにはない機能は、撮影した写真や動画を投影するだけでなく、USBで接続したパソコンの画面も表示できるようになったので、プレゼンなどビジネスシーンでも有効に使えそうです。

また、このカメラで撮影した写真を人の肌などに投影して撮るといった、アナログのスーパーインポーズ技法でアートな作品撮影を、どこでも気軽に挑戦できるのではないかと思います。

どういうものか適当なサンプルが見つからなかったので、ライカS2のカタログに使用されていた中村成一氏撮影のサンプルを紹介します。著作権の問題がありそのまま掲載する事はできないのでリンクを貼っておきますので興味のある方はコチラのライカS-systemのページ右の「撮影サンプル1」をご覧ください(20.6MB、表示には少し時間を要します)。
< http://jp.leica-camera.com/photography/s_system/
>

●オリンパス μ-7050
< http://olympus-imaging.jp/product/compact/mju7050/
>
< http://amzn.to/93KvjH
>

各社HD動画に力を入れてきています。オリンパスも、動画に4種類のフィルター効果を付けられる「マジックムービー」という機能が楽しそうです。トイカメラ風に彩度を鮮やかにするモードは多くのコンデジに搭載されていますが、このマジックムービーの「ポップ」モードは、まさに動画でトイカメラ風に撮影する感じです。9月2日発売。
< http://olympus-imaging.jp/product/compact/mju7050/feature/
>

●キヤノン IXY 50S
< http://cweb.canon.jp/camera/ixyd/50s/
>
< http://amzn.to/b1QYvp
>

オリンパスが720pのHD動画なのに対し、このIXYはコンパクトボディなのに係らず1080pのフルHD動画が撮影可能です。もともとビデオカメラも多く作っているキヤノンだけあって、動画機能はかなり充実しているようです。

小さなボディを手持ちで歩きながらの動画撮影は、画面がかなりブレてしまうので見ると酔いそうになりますが、動画撮影中も手ぶれ補正が効く「ダイナミックIS」機能で、手ぶれを抑えた安定した動画が撮れるそうです。

さらに近年流行りの箱庭風の動画や、カシオのカメラではお馴染みのハイスピード動画まで撮れるそうです。9月9日発売。
< http://cweb.canon.jp/camera/ixyd/50s/feature-movie.html
>

●リコー CX4
< http://www.ricoh.co.jp/dc/cx/cx4/
>
< http://amzn.to/daYfiu
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CX4は、動画よりも写真を撮ることをよりブラッシュアップした印象です。高感度で暗いところでもノイズの少ない写真が撮れる裏面照射CMOSセンサーに、進化したノイズリダクションと、望遠端での補正効果が3.7段分という手ブレ補正の組み合わせで室内や夜景など光量が少ないシチュエーションでも不安なく撮れそうです。

以前からリコーのカメラは、レンズ先端から被写体に1cmまで近づいて撮れるマクロ撮影が可能で、CX4も引き続きマクロ撮影は得意です。マクロ撮影では被写界深度が浅くなり、フォーカス合わせが難しいのですが、マルチターゲットAF機能でカメラが自動で5点のフォーカス決定し、それぞれの場所で連続撮影するので、ピンぼけの失敗マクロ写真が減りそうです。

その他も、トイカメラ風やハイコントラスト白黒など効果を付けた、アーティスティックな表現ができる「クリエイティブ撮影モード」もあって楽しそう。このモードは、通常撮影のJPEG画像と効果を付けたものを同時記録することも出来るので、後でもとの写真を使いたい場合用にいちいち2枚設定を違えて撮っておかなくてもよいので重宝しますね。これは9月3日発売。

考えてみたら3年程コンデジを買ってなくて、ずっと使ってたリコーGX100の調子が悪いので、iPhone4とデジタル一眼の間を埋めるコンデジが欲しいと思っている今日この頃。動画機能よりも、むしろちゃんと写真が撮れるCX4を買ってしまいそうな気がしています。みなさんが気になるカメラの機能はどれですか?

【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
< http://s-style-arts.info/
> < mailto:okada@s-style-arts.com >
< twitter:http://twitter.com/okada41
>

9月4日に富士山の麓、朝霧で開催されるWCAN:P(ダブキャンプ)というイベントで、フォトワークショップを行います。参加者のみなさんと、自然の中で写真を撮りながら構図の話などしようと思っています。
< http://atnd.org/events/6354
>

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■イベント案内
CSS Nite in OSAKA, Vol.23
「iPhone/iPadアプリ制作特集〜 シリーズファイナル」
< http://osaka.cssnite.jp/vol23/
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20100727140100.html
>
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次世代デバイスとして登場以来脚光を浴び続けているiPhone、そしてiPad。それらで動作する数々のアプリはどのように企画され、どのように制作されているのか。Web制作者としてはどう関わっていくべきなのか。それらの疑問を、この夏に解消してしまおうと緊急企画!

今回は様々な立場でアプリを開発されている方々に登壇いただくと共に、iOSの対抗馬であるAndroidのユーザーコミュニティ「日本Androidの会」からもゲストをお招きしました。多様な切り口からスマートフォンアプリの世界を覗いてみましょう!

日時:8月28日(土)15:00〜20:00(終演後懇親会あり)
会場:大阪産業創造館4Fイベントホール(大阪市中央区本町1-4-5)
< http://www.sansokan.jp/map/
>
参加費:一般4,500円、学生3,500円。懇親会別途4,000円。
申し込み:サイト参照
Twitterハッシュタグ:#cnio23

●iPadアプリを作って、Objective-Cの超基礎を学んで「カウンター」を完成させよう
講師:Tehu(中学生iPhoneアプリ開発者)
アプリ制作からiPad実機テスト、公開までの流れを紹介。
Xcodeでコーディングする方法、Objective-Cについて基本的なコードを書いてボタンをタッチすると数値をアップしていくという一連のインタラクションの処理をご紹介します。

●iPhoneアプリ開発の進め方とアップルへの提出
講師:今江健一(ブロスソフト代表。相性診断アプリ「ラブタッチ」開発)
実際にどのくらい売り上がるのか、また、どうすれば人気を上げることが出来るのか。アイデアはどのようにして考え、実際のアプリに仕上げていくのか。これまでにアプリを作ってきた経験を失敗談なども交えながら紹介。

●iPad芸人 タヌキチくんをiPadの中でさわって動かしちゃおう!(本編ver.)
講師:アキラボーイ(iPad芸人/デジタルクリエイター)
自作のキャラクターとの掛け合いで、テレビでもおなじみのデジタル芸人が新たに手にした相方がiPad。ネタに用いるアプリの開発について語る。実際にリアルにめくれていくスカートのアニメーションの方法などを伝授。

●結構使える!? Webアプリ
講師:よしだゆたか(株式会社トイプロダクション取締役/モバイルクリエイター)
ブラウザで動くWebアプリっていうのがあるんです。Javascriptとちょっとしたアイデアで面白いコンテンツが作れるかも? もちろん公開はフリーダム! ネイティブアプリっぽくするそんなノウハウもお知らせします。

●ネイティブアプリだけじゃない!はじめてみようiPad用WEBアプリ
講師:村岡正和、城口良太(HTML5-WEST.JP/HTML5ユーザーコミュニティ)
iPhone/iPadのアプリはWeb制作のノウハウでもつくれる!
というわけで今話題のタブレット端末iPadでWebアプリを作成する方法を紹介。そこからiPhone/iPadアプリケーションの未来を考えてみましょう。

●新大陸発見! Androidによる閉鎖主義の崩壊
講師:杉本札彦(株式会社ブリリアントサービス/日本Androidの会)
Appleの窮屈で閉鎖主義的なApp StoreとAndroid Marketは何が違うのか? 同じものだと考えがちだが本当は違う、App StoreとAndroid Marketでの儲け方。iPhoneと同じビジネススタイルでAndroidが儲からないのはなぜか? Androidの自由でオープン故の暗黒面とAndroidの壮大な未来の話。

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■編集後記(8/24)

・NHK「ゲゲゲの女房」が異常に大当たりしている。見たことないけど。水木しげる米寿記念ゲゲゲ展も銀座松屋、阪神梅田と巡回しており、それ以外にも日本各地で水木しげる関連の展覧会が開かれている。関連本もこれでもかというくらい出ている。徳間書店「水木しげるゲゲゲの大放談」(2010.5)を読んだ。冒頭に水木しげると武良布枝(ゲゲゲの女房)の対談(インタビューに近い)があり、まんが「テレビ君」32ページをはさんで、雑誌「ハイパーホビープラス」に連載された対談(ゲストは中川翔子、佐野史郎、南伸坊、荒俣宏、それに娘の水木悦子)をまとめたものだ。「テレビ君」は懐かしく読んだが、対談はすべて、まったくおもしろくない。ここまで中身のない、笑えない対談も珍しい。いままで、水木しげるが書いた本をずいぶん読んで来た。内容の重複もあるが、いずれも独特のひょうひょうとした文体で楽しめた。だから水木しげるのことはよく知っている。しかし、この対談のつまらなさ加減は尋常ではない。ゲストの顔ぶれからいって、おもしろくないはずはないのだが、水木を相手にするとみんな手も足も出ない。水木サン(水木しげるは自分をこう呼ぶ)の大好きな屁のような話ばかり。「芸術新潮」の梅原猛との対談でさえ、あまり感心した出来ではない。日本一対談のむずかしい人かもしれない。水木しげるは既に妖怪である。(柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198629617/dgcrcom-22/
>
水木しげるゲゲゲの大放談
< http://www.mizukipro.com/
>
水木しげる&水木プロ公式サイト「げげげ通信」

・山陽新幹線で知ったこと。N700系には無線LANは飛んでいるが、ソフトバンクmobilepointのサービスなし。無線LANの感度は強。他社のサービスも強。mobilepointのIDとPWは通るが、その先のネット接続はできない。東海新幹線区域は使えるので、使えるものと思い込んでいた。トンネルだらけなので、東海より欲しい。私の乗った車両には、ビジネスマンは少ない。でもノートパソコン広げている人はいた。/新関門トンネルに入ったら、ひんやりする。他のトンネルと温度が違う。/ICOCAとEX-ICカードを重ねての出入りはできる。が、ICOCAは在来線では使えない。なのでICOCA、suica相互利用できる東京のように、在来線への乗り換え改札は使えなくて、いったん外に出て、在来線へは改めて別の改札を使うことになる。すぐ横に改札があるのに、出て階段を降りて、入って、また登って乗車、である。乗り換え改札に迎えがいたが出られず、内と外とで会話し、駅員さんに事情を話したら、「ここには、そのカードの使える機械がないんです」と言われ、一旦出て別の改札へ行くように言われる。手動精算機のない改札なんて結構あるから、乗り換えできない改札もあるかもね、と思い込んだのがまずかった。その別の改札に行っても入れないので(当然だ)、これまた駅員さんに事情を説明すると(新幹線で来た。在来線乗り換え改札に迎えがいる)、別の改札へ行けという。で、行ってみると改札は「新幹線入口」で、絶対おかしいと思いつつ、これまた駅員さんに聞く。今度は薄々感じていたことを口に出してみた。「これ(ICOCA)は在来線では使えないのですか? 乗り換え改札で〜」と説明する。乗り換え改札に人がいることも付け加える。「在来線では使えない」との返事をもらい、ああ何故みんなそれを言ってくれないんだ、勝手に使えない改札と使える改札があるのかと思ってしまったよと思いつつ、相手に電話をしたら外に出てくれると言うので、二つ目の改札に戻った。事前準備を怠ったらいけないよね。東海や東京では当たり前のことが、山陽や博多では当たり前でなかった。今まで楽させてもらっていたんだなぁ。(hammer.mule)
< http://railway.jr-central.co.jp/wireless/index.html
>
N700系の社内インターネット接続サービス
< http://www.jrkyushu.co.jp/sugoca/
>
SUGOCA。Suica利用可。ICOCAとTOICAは来年春から。
< http://www.jr-odekake.net/guide/icoca/area.html
>
今のところこれだけなのか。思ったより少ないんだな。
< http://www.jreast.co.jp/suica/area/
>
いいなぁSuica