ASIAGRAPH 2010 in Tokyo開幕
── 喜多見 康 ASIAGRAPH日本実行委員 ──

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今年も、10月14日(木)から4日間、東京お台場の科学未来館で「ASIAGRAPH 2010 in Tokyo」が開催されます。これは経済産業省が進めるJAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)の公式イベントである「デジタルコンテンツEXPO」の中での開催です。

この3年間、コ・フェスタ公式行事として、ASIAGRAPHは順調に発展して来ました。秋葉原からお台場へと開催会場を移し、観客動員数も初年度の17,000人から、昨年の29,700人(DCEXPO全体)まで、順調な延びと言えます。

また、コ・フェスタ公式行事となる前年の2006年の開催から、アジア独自のデジタルコンテンツ産業と文化の発展に貢献するために、CGアートギャラリーを併催して来ました。

2008年度からは、外務省、JAIF(日・ASEAN統合基金)の支援により、中国、台湾、香港、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、インド各国を代表するCGアーティスト、クリエイターらの優れた作品も展示出来るようになりました。

本年度もアジア各国を代表するCG作品、静止画100点、動画100点を展示上映します。また代表的な講演としては『Pixarの魅力を支える最先端CGテクノロジー』と題して、PixarのエンジニアMichael Kass氏を迎え、「モンスターズ・インク」などのキャラクター表現の秘密に迫ります。


「借りぐらしのアリエッティ」が大ヒットのスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏には、これまでの多大な功績を讃えて、ASIAGRAPH2010創(つむぎ)賞を贈り、記念講演をしていただきます。センターステージでは『攻殻機動隊』のテーマでお馴染みのロシアの歌姫ORIGAが、ASIAGRAPHの少女アーティスト石川真綾とコラボレーション、歌と映像の融合表現を披露します。

また、今年のCGアートギャラリー企画のドローイングセミナーでは、シンガポールの若きアーティスト、ヤップ・クン・ロン氏による、想像力とペン・タブレットのみで完結する驚異的な造形作業の過程を全てお見せします。

いずれもこの分野を代表する内容であり、本メルマガ読者の皆様には,楽しんでいただける企画と確信しています。

最後になりましたが、柴田編集長に毎年審査委員をお願いしている、CGアートギャラリー公募部門の入選作品展示も是非ご覧下さい。今年は600点にも及ぶ応募作品を全て審査していただき、たいへんご負担をかけてしまいました。それだけに展示は立派な内容になりました。

特に、アジア各国での予備審査も含めると400点以上の応募作品から、勝ち残って厳選された国際審査の動画部門(第二部門)の入選作品は必見です。お楽しみに。ただし全部見ようとすると8時間近くかかりますのでご注意下さい。

【喜多見 康】< http://www.d2.dion.ne.jp/%7Eykitami/index.html
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1959年横浜生まれ。学生時代にCGと出会う。その後それを職業に。以来20年間ずっとフリーランスでCGをやって来たが、50歳を目前に初の勤め人生活を経験。現在は文京学院大学経営学部で先生となる。