[2951] なぜソーシャルメディアに入れ込むのか

投稿:  著者:  読了時間:32分(本文:約15,600文字)


《官房長官になって流出映像を止めろ! ゲーム》

■子だくさんIT社長のFileMaker日記[31]
 なぜソーシャルメディアに入れ込むのか
 茂田カツノリ

■クリエイター手抜きプロジェクト[257]Photoshop CS4編
 フォルダ内にあるQuickTimeムービーのサムネール画像を作成する
 古籏一浩

■明日もデザインで食べていこう![05]
 関西オープンソースフォーラムのデモを解説
 秋葉秀樹

--PR------------------------------------------------------------------
★印刷通販「トクプレ」がリニューアルオープンしました!
┃ ≫≫≫ http://www.ddc.co.jp/tokupre/ ≪≪≪ PDF/X-1a・PDF/X-4対応♪
┃ A4サイズ 片面カラー印刷 500枚が 2,310円〜 など格安印刷提供中!
┃ 印刷ご発注の方にFlash電子カタログへの変換サービスを無料でご提供中
┃ 印刷物だけでなくウェブでの告知活動・販売促進活動にお役立て下さい
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■運営:株式会社吉田印刷所(TEL:0250-43-6144) http://www.ddc.co.jp/
-----------------------------------------------------------------PR---



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■子だくさんIT社長のFileMaker日記[31]
なぜソーシャルメディアに入れ込むのか

茂田カツノリ
< http://bn.dgcr.com/archives/20101108140300.html >
───────────────────────────────────
どうも、そろそろ「年末」という、私の語彙に存在しない言葉が飛び交い始めている状況に困惑のフリしてる茂田です。

今回は、Ustreamの話です。

●教授の北米ツアーを古川さん平野さんが中継

先週、「教授」こと坂本龍一さんの北米ツアーを、元マイクロソフト会長で現在慶應大学教授の古川享さん(「ふるかわ・すすむ」さんです念のため)と、革新的なソフトウェアを出し続けるデジタルステージ社長の平野友康さんが、Ustreamで中継した。

日本時間土曜日13時から開始の北米ツアー最終となるロサンゼルス公演は、同時視聴者10,000人を超えた。Ustreamにおいて同時視聴10,000人というのはそう達成できるものではない凄い数字で、いまだ黎明期と言えるソーシャルメディアにおいては大きな出来事であった。

古川さんが坂本龍一さんから「Ustream中継して」と話を振られ、当初は古川さんお一人で実行予定だった。その準備の動きをTwitterで知った平野さんがふと「手伝いたい」と書き込み、本当に突発的に追っかけ渡米してしまうことから実現したのだ。そのやりとりはすべてTwitter上のオープンな状態で行われたので、最初から追っていた人にとってはすごい臨場感だったわけだ。

・「教授のアメリカツアーをUSTするの巻」togetterでのまとめ
< http://togetter.com/li/63567 >

お二人ともその後の予定があり、本当はシアトルとバンクーバーのみUstream中継の予定で帰路変更不可な航空券にて渡米していたのだが、結局帰国の航空券を破り捨て、サンフランシスコ、ロサンゼルスと回ったのだ。あ、いまはEチケットなので、「航空券を破り捨て」というのはあくまでも言葉的表現っす、念のため。

月曜日の大学講義準備しなきゃという古川さん、会社の引っ越しがありながらスタッフの強力な後押しにより、予定を延長し現地に残った平野さん。この一部始終を知る人は、僕も含めてこの活動の素晴らしさを十分わかっている。

●一番カッコいい人たち

Ustreamによる中継は安価な機材と、とりあえずインターネット回線があれば誰でもできる。TVよりも画質は落ちるが、TVなど旧来のメディアがなし得なかった「双方向性」を実現した市民メディアという点は本当に画期的で、だからこそ価値があるのだ。

一方で、日本の人口からすると10,000人はまだまだ一握りであり、大多数が「それなに?」的に感じるものだというのも、これまた事実。

あるTV関係者の発言で「Ustreamが10,000人集めたところで既存メディアからすると桁違いに小さいから価値はない」というのを聞いたことがある。この発言は、ソーシャルメディアにとって大切な要素を含んでいると思う。

それは、この人の言うことに一理あるというのではなく、社会を動かす側の立場の多くがいまだこうした意識であることは事実で、そこからなかなか動かないという点だ。

2010年の3〜4月のUstreamの盛り上がりは凄い勢いで、このままいくと秋には人気ある中継なら10万人くらいの同時視聴数にいくんじゃないかと、僕も思ったしみんなも思ったはず。しかし実際には、いろいろと素晴らしい展開になっているにも関わらず、そうした桁違いな成長は生まれていない。

ソーシャルメディアは、特に日本において意義深い。なぜなら、日本はTVが既得権化していて、ケーブルTV等の多チャンネル化推進が遅れ、いまだ視聴率の大半を既存地上波が独占する状況だったからだ。この点は、地方局やジャンル別のケーブルTVチャンネルが大量にあり、メジャー局といえども大きな視聴率を稼ぐのは難しいアメリカとは、かなり状況が違う。

金にもならないのにソーシャルメディア活動に必死に取り組んでいる人たちは、日本社会をまっとうな方向に戻し、国際的に孤立しないようにするために重要だという思いがあるから、自分だけでなく全体の底上げがなされてほしいと強く思っている。

一方で、ソーシャルメディアの金銭的価値だけに注目し、アーリーアダプターが得られるメリットをうまくかすめ取ろうという感じの人たちもいる。もちろん、金を稼ぐことは大事だし、なんら恥ずべき点はない。

ただ、TwitterにしてもFacebook/Ustreamにしても、社会を変える力を持ったメディアだ。これを商売に活かすのはもちろんいいことだが、それしか語らない人は、なんだかなあと思うのだ。

一番カッコいいのは、利益度外視、社会的意義だけを追い求めているのに結果的にしっかり稼ぎにもつなげている人たち。

そして一番カッコ悪いのは、僕のように社会的意義を語るとみせかけて実は金儲けを目論み、さらにそれが成功できてない人物だ。と自分でゆって悲しくなったので今週はこのへんで...。

【しげた・かつのり】FileMaker公認トレーナー/FileMaker11認定デベロッパー。株式会社レクレアル代表取締役。FileMakerによる業務効率化のお手伝いを仕事にしており、特に医療関係の情報共用化システムに今後は集中して取り組んで行くつもりな四児の父。FileMakerネタにご興味持っていただけた方は、僕の会社サイトでメルマガ登録をお願い致します。コンサルティングだけ、データベース基本設計だけといったご依頼も大歓迎ですのでよろしくです。

株式会社レクレアル < http://www.recrear.jp/ >
FileMakerデータベース構築をサポートするメルマガ「FMサポーターズ」
< http://bit.ly/fmsBN >
Twitter(個人用)< http://twitter.com/shigezo >
Twitter(会社用)< http://twitter.com/FileMaker_etc >
Facebook(個人用)< http://www.facebook.com/k.shigeta >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■クリエイター手抜きプロジェクト[257]Photoshop CS4編
フォルダ内にあるQuickTimeムービーのサムネール画像を作成する

古籏一浩
< http://bn.dgcr.com/archives/20101108140200.html >
───────────────────────────────────
今回は、Photoshop CS4以降で動作するスクリプトです。CS3は直接QuickTimeムービーを開くことができないためです。

まず最初のスクリプトは、フォルダ内に複数あるQuickTimeムービーのサムネール画像(JPEG形式)を作成し、同じフォルダ内に保存するものです。このようなフラットな階層にすべてのQuickTimeムービーがある場合は、無理してスクリプトを使わなくても、アクション&バッチ処理でも可能です。


// フォルダ内にあるQuickTimeムービーのサムネール画像(JPEG)を作成する
(function(){
var w = 384; // サムネール画像の横幅
var h = 216; // サムネール画像の縦幅
var folderObj = Folder.selectDialog("QuickTimeムービーがあるフォルダを選択してください");
if (!folderObj) return;
var saveUnit = preferences.rulerUnits; // 単位設定を保存
preferences.rulerUnits = Units.PIXELS;
var fileList = folderObj.getFiles("*.mov");
for(var i=0; i<fileList.length; i++){
app.open(fileList[i]);
app.activeDocument.resizeImage(w, h); // サムネール画像のサイズ
var fileObj = new File(fileList[i].path + "/"+ fileList[i].name.split(".mov")[0]+".jpg");
var jpegOpt = new JPEGSaveOptions();
jpegOpt.embedColorProfile = true;
jpegOpt.quality = 8;
jpegOpt.formatOptions = FormatOptions.PROGRESSIVE;
jpegOpt.scans = 3;
jpegOpt.matte = MatteType.NONE;
app.activeDocument.saveAs(fileObj, jpegOpt, true, Extension.LOWERCASE);
app.activeDocument.close(SaveOptions.DONOTSAVECHANGES);
}
preferences.rulerUnits = saveUnit; // 元の単位に戻す
})();


QuickTimeムービーが、以下のようなフォルダ内にある場合には、バッチ処理
よりもスクリプトの方が便利です。

[フォルダ]
 ├[フォルダ]
 │└QuickTimeムービー1
 ├[フォルダ]
 │└QuickTimeムービー2
 └[フォルダ]
  └QuickTimeムービー3


// フォルダ内にあるQuickTimeムービーのサムネール画像(JPEG)を作成する(2)
(function(){
var w = 384; // サムネール画像の横幅
var h = 216; // サムネール画像の縦幅
var parentFolderObj = Folder.selectDialog("QuickTimeムービーのフォルダがある親フォルダを選択してください");
if (!parentFolderObj) return;
var saveUnit = preferences.rulerUnits; // 単位設定を保存
preferences.rulerUnits = Units.PIXELS;
var folderList = parentFolderObj.getFiles(); // 全てのファイル/フォルダ情報を取得
for(var j=0; j<folderList.length; j++){
if (folderList[j].getFiles){ // フォルダの場合
var fileList = folderList[j].getFiles("*.mov");
for(var i=0; i<fileList.length; i++){
app.open(fileList[i]);
app.activeDocument.resizeImage(w, h); // サムネール画像のサイズ
var fileObj = new File(fileList[i].path + "/"+ fileList[i].name.split(".mov")[0]+".jpg");
var jpegOpt = new JPEGSaveOptions();
jpegOpt.embedColorProfile = true;
jpegOpt.quality = 8;
jpegOpt.formatOptions = FormatOptions.PROGRESSIVE;
jpegOpt.scans = 3;
jpegOpt.matte = MatteType.NONE;
app.activeDocument.saveAs(fileObj, jpegOpt, true, Extension.LOWERCASE);
app.activeDocument.close(SaveOptions.DONOTSAVECHANGES);
}
}
}
preferences.rulerUnits = saveUnit; // 元の単位に戻す
})();


サムネール画像のサイズはスクリプトの先頭部分にある

var w = 384; // サムネール画像の横幅
var h = 216; // サムネール画像の縦幅

の値を変更してください。値の単位はピクセルになっています。


【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >

尖閣諸島のビデオ流出がネタになっていましたが、このデジクリがでる月曜日にはどういう展開になっているのでしょう。ということで、時事ネタゲームを作ってみました。官房長官になって、Y○uTubeにビデオがアップロードされないように法律ビームで撃ちまくってください。さりげなくCSS3グラデーションとTransform機能(回転)を使ってたりします(回転はAnimationでなくJavaScriptでCSS Transformプロパティを直接操作)。短いコードなので好きに改造して配布してもOKです。

・官房長官になって流出映像を止めろ!ゲーム
< http://www.openspc2.org/Game/Sengoku/ >

・Google API Expertが解説するHTML5ガイドブック【発売中】
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844329278 >

・プロならば知っておくべきWebコーディング&デザインの定石100【発売中】
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844361538 >

・『HTML5技術動向調査報告書2011』【発売中】
  -次世代ウェブを創る標準技術の全容とベンダーの取り組み-
< http://www.impressrd.jp/news/101028/HTML5 >

・逆引きGoogle Maps APIリファレンス ver 3
< http://www.openspc2.org/reibun/Google/Maps/API/ver3/ >

・ハイビジョン映像素材集(いろいろ追加)
< http://www.openspc2.org/HDTV/ >

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集 発売中
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/ >

毎度おなじみASCII.jpの連載もよろしく
・Audio Data APIでブラウザーをシーケンサーに!
< http://ascii.jp/elem/000/000/566/566836/ >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■明日もデザインで食べていこう![05]
関西オープンソースフォーラムのデモを解説

秋葉秀樹
< http://bn.dgcr.com/archives/20101108140100.html >
───────────────────────────────────
みなさんどうもこんにちはでございます、秋葉でっす。
私こないだ、関西オープンソースフォーラムってカンファレンスに出演させてもらいました。一緒にいらっしゃったのはOperaのダニエル・デイビスさんとGoogleのデベロッパー、北村英志さん。どひゃ! 何をやった(やらされた)かというと、ライブコーディング。げっ!

で、HTML5のcanvas要素を使って、簡単なお絵かきアプリの制作をしたんです。わずか10数行のJavaScriptコードで、絵を書くツールを完成させるというものです。

出来上がりのサンプルがこちらです。白いキャンバスにマウスで絵が描けます。
▼簡単サンプル
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample03.html >

ですが、ちょっと物足りないので、応用版としてもうちょっとコードを加えたサンプルはこちら。ドロップダウンの値(カラーの文字列)が変更されたら次から描く線の色が変わる、というもの。
▼応用サンプル(Safari, Chrome, Opera推奨!)
< http://www.akibahideki.com/blog/2010/11/06/kof03.html >

応用版を見てみると分かるとおり、HTMLのドロップダウン(<select>)で色を変えることができます。HTMLとJavaScriptの対話は簡単なんです。
さらに今回はスライダー(Firefoxが非対応)を使って、線の太さを変更できるようにしました。これ、マウスで左右にスライド出来ますよね?
実は<input>要素のtype属性を「range」にすると、こうなります。

【code】
<input type="range" value="1" min="1">

スライダーの場合、最低値と最大値を設定しないといけません。今回は、線の太さを1px〜30pxとしました。初期設定の最低値と初期値を、それぞれ「1」にしたければ、上記のようなコードを書けば良いのです。

さて、まずは「簡単サンプル」の方から作っていくことにしましょう。


●HTML5形式でマークアップしてみる。
HTML5の文書型宣言はとてもシンプル、以下の通り。

【code】
<!DOCTYPE html>

今回はだいぶ簡素化するので、HTMLは以下のように書いておきます。
【code】
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>お絵描きcanvas demo</title>
</head>
<body>
<canvas class="cvs" width="600" height="600"></canvas>
</body>
</html>

ここで登場する<canvas>。グラフィックやアニメーションを表現するために用意されたHTML5の新要素です。今回は600px四方の範囲を「お絵かきする範囲」としましょう。class名を付けたのは、あとでJavaScriptで扱いやすくするためです。
ここまでかけたら、後はJavaScriptを書いていきます。今回は<head>要素内に書いていく事にします。

【code】
<head>
<script>
var ctx;
//========= どこからでもアクセス出来る変数を作っておく。
function init(e) {
//========= HTML読み込み完了したら実行開始!
var canvas = document.getElementsByClassName("cvs")[0];
ctx = canvas.getContext("2d");
}
window.addEventListener("load", init, false);
//========= HTMLを全て読み込んだら、init()って関数を実行します。それまで待機。
</script>
</head>

本来なら、canvasをサポートしないブラウザへの対策をしないといけませんが、今回はcanvasサポートしているブラウザを前提としましょ。

まずwindow.addEventListener〜〜から書き始めます。
この()内で指定するinitってのが、その上に書いた関数です。HTMLというのは読み込み完了するまでにJavaScriptを実行してしまったら、HTMLを認識出来ないので、最初はこう書いといて、読み込み完了を待ちます。

var canvas = document.getElementsByClassName("cvs")[0];
の行ですが、最近JavaScriptで普及するであろう「getElementsByClassName()」を使ってみました。canvasにクラス名を付けたのはこのためだったんです。[0]としてるのは、同じクラス名の一番最初の要素だけ取得してね、という意味です。

canvasという要素に対して、そのまま絵を描くのではなく、canvas内の「2Dコンテキスト」というレンダリング領域に描画の命令をします。そのため、ctxというグローバルな変数を用意しておき、後から canvas.getContext("2d")します。さて、ようやくこれで変数ctxに対して命令を描く準備が出来ました。


●マウスが押された瞬間、線を引き始める

準備ができたところで、マウス操作に対する反応をどうするか? です。

function init(e) {
var canvas = document.getElementsByClassName("cvs")[0];
ctx = canvas.getContext("2d");
window.addEventListener("mousedown", mouseDownHandler, false);
//=========マウスが押された瞬間、mouseDownHandler()って関数を実行しましょ
}
function mouseDownHandler (e) {
ctx.lineTo(e.clientX, e.clientY);
//=========マウスの位置を取得して線を描くポイントを決めます。
ctx.stroke();
//=========線を引きなさい、という命令です。
}

さあ、これが出来たサンプルはこちらです、マウスをポンポンとクリックしてみてください。

▼サンプルURL
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample01.html >


●直線じゃなく、曲線を描けるようにする

プログラムの流れを若干変えてみます。

(変更前、というか今の状態)
1. マウスが押されたら以前押された地点と直線で結ぶ

(変更後)
1. マウスが押された瞬間に「マウスが動くたびに処理する」
2. マウスが動くたびに以前の地点とを細かく結ぶ

まず、サンプルがこちら
▼サンプルURL
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample02.html >

さらに、スクリプト全体のコードをおさらいするとこうなります。

【code】
<script>
var ctx;
function init(e) {
var canvas = document.getElementsByClassName("cvs")[0];
ctx = canvas.getContext("2d");
window.addEventListener("mousedown", mouseDownHandler, false);
//=========マウスが押された瞬間、mouseDownHandler()って関数を実行しましょ

}
function mouseDownHandler (e) {
window.addEventListener("mousemove", draw, false);
//=========マウスが動くたびにdraw()って関数を実行しましょ
}

function draw (e) {
ctx.lineTo(e.clientX, e.clientY);
//=========マウスの位置を取得して線を描くポイントを決めます。
ctx.stroke();
//=========線を引きなさい、という命令です。
}

window.addEventListener("load", init, false);
</script>

何となく、マウスで曲線も描けて、お絵かきツールっぽくなってきました。(よね?)


●マウスを離したら、線がつながらなくなるようにしたい

今描いていると、マウスを離しても、線がくっついてきます。これ、なんとかしたいですよね? というわけで、プログラムに流れを加えます。

(変更点)
1. マウスが離されたらどうする、という処理を加えます。
2. マウスが離されたら、draw()関数を呼ぶのを止めます。

ここまでやってみましょう。コードはこのように加えられます。

【code】

function init(e) {
//  (省略)
window.addEventListener("mouseup", mouseUpHandler, false);
//=========マウスが離された瞬間、mouseUpHandler()って関数を実行!
}

function mouseUpHandler (e) {
window.removeEventListener("mousemove", draw, false);
}

mouseUpHandler()って関数の中にremoveEventListener()って関数があります
が、これ、addEventListenerの逆の意味で、以下のような事が言えます。

addEventListener → 「マウスが動くタイミングを監視し続ける」
removeEventListener → 「マウスが動くタイミングを監視をヤメる」

つまり、draw関数を呼び続けるのをヤメてね、線を引っ張るのをヤメてね。と、言っているようなものです。

ところがっ・・・・!!! サンプルで試してください、これじゃダメだ!
▼サンプルURL
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample03.html >

そうなんです、、、マウスを離したら、確かに線は追いかけてこなくなりましたが、次にマウスを押すと、線が引っ張られます。これはどういう現象かというと、Adobe Illustratorのペンツールを使った事がある方は分かりやすいと思うんですが、途中で作業をヤメない限り、点を打つと線が結ばれます。だから、一旦図形を(パスを)初期化してあげる事が必要です。

いくつかの方法がありますが、ここでは1行、
ctx.beginPath();
と、加えるだけで期待した結果が得られます。サンプルとコードは下記の通りです。
▼サンプルURL
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample04.html >

【code】
function mouseUpHandler (e) {
ctx.beginPath();
window.removeEventListener("mousemove", draw, false);
}

文字通り、「パスを描き始める」ということですね。


●線の太さ、線の色、先端の形状などを思い通りに

自由に線を描く事が出来ました。しかし、極細線だし、なんだか先端が四角いし、色も黒だけだし。もっと自由に絵を描きたい場合、下記のような「プロパティ」も用意されています。

・lineWidth ... (線の幅を決めます)
・strokeStyle ... (線の色を決めます)
・lineCap ... (先端の形状を決めます、四角、丸など)

使ってみましょう。

【code】
function draw (e) {
ctx.lineWidth = 10;
ctx.strokeStyle = "#ff0000";
ctx.lineCap = "round";
ctx.lineTo(e.clientX, e.clientY);
ctx.stroke();
}

上記の場合だと、
・線の色は赤(#ff0000)
・線の幅は10px
・線の先端の形状はラウンド(丸形)


●完成

はい、シンプルですが、これでHTML5で作る「お絵かきアプリ」完成です。
サンプルとコードは以下の通りです。
▼サンプルURL
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample05.html >

【code】

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>お絵描きcanvas demo</title>
<script>
var ctx;
function init(e) {
var canvas = document.getElementsByClassName("cvs")[0];
ctx = canvas.getContext("2d");
window.addEventListener("mousedown", mouseDownHandler, false);
window.addEventListener("mouseup", mouseUpHandler, false);
}

function mouseDownHandler (e) {
window.addEventListener("mousemove", draw, false);
}

function mouseUpHandler (e) {
ctx.beginPath();
window.removeEventListener("mousemove", draw, false);
}

function draw (e) {
ctx.lineWidth = 10; // 線の幅を10px。
ctx.strokeStyle = "#ff0000"; // 線の色は赤。
ctx.lineCap = "round"; // 線の先端を丸型(ラウンド)に。
ctx.lineTo(e.clientX, e.clientY);
ctx.stroke();
}

window.addEventListener("load", init, false);

</script>
</head>
<body>
<canvas class="cvs" width="600" height="600"></canvas>
</body>
</html>


●応用とまとめ

今回は線だけですが、塗りを指定するために、stroke()だったところにfill()を入れると以下のようなことが可能です。

▼サンプルURL
< http://akibahideki.com/digicre/case_05/sample_ok.html >

今回はかなりシンプルですが、これを応用するともっと機能性の高いお絵かきアプリの制作も可能です。私が思うに、以下のような事も可能ではないかと。

・色はCSSの値(#ff0000や「red」など)の指定が可能なため、カラーチップを作ればフルカラーも可能。
・png画像を読み込み可能なため、「ブラシツール」のような形状を持ったブラシで今回のような事も可能。
・ベジェ曲線を書く機能を備えているため、ビットマップ系のみならず、ベクター系も可能。
・<img>や<video>の画像を読み込む事が可能なため、写真をレタッチする事も可能。

可能性は大きいんですが、仕様はシンプルなのでこれらを作成するにはとても労力がかかりそうです。
正直、Flashのような「重ね順」がcanvasには存在しないので、レイヤー階層を持つPhotoshopみたいなアプリを作るとなると、一度レイヤー全部のビットマップを記憶して管理する、といった作業が必要でしょう。今、世界中でこのあたりのライブラリが作られているようです。その辺もまたいずれ掘り下げていきたいと思います。
では〜〜〜。

【あきば・ひでき】hidetaro7@gmail.com
< http://www.akibahideki.com/blog/ >

テクニカルディレクター・デザイナー。DTP黎明期からグラフィックデザインを学び、東京都営団地下鉄など交通広告を多数手がける。同時に音楽活動も活発に行い、西日本半全国ツアーなどを展開、某専門学校のテーマソングを作詞作曲、編曲から楽器全てを演奏してレコーディングするなど、マルチなクリエイティブ活動も。最近では東京と大阪の教育施設などで講師業をも務める。
HTML CSS JavaScript Flash ActionScript 3DCG Movie DTP GraphicDesign...多種スキルを持つ。Web標準技術だけに執着せず、全てのメディアで説得力のある表現にチカラを注ぎたい、そんな仕事をしたい。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(11/8)

・二日続けて夜遅くまでの中ロ戦中継を見ていて疲れた。ん? 中ロ戦? 中国・ロシア戦か、近い将来衝突があるかもしれんな。やってくれ。共倒れしてくれ。/尖閣ビデオ流出について、11月6日の新聞各紙の社説をチェックした。タイトルくらべ。「尖閣ビデオ流出 政府の対中弱腰が元凶だ」「尖閣ビデオ流出 一般公開避けた政府の責任だ」「迫られる尖閣ビデオの全面公開」「尖閣ビデオ流出 統治能力の欠如を憂う」と政府の責任を追及し、全面公開を要求する新聞が多い中、「尖閣ビデオ流出--冷徹、慎重に対処せよ」というのはご存知、朝日。「政府の意思としてビデオを公開することは、意に反する流出とはまったく異なる意味合いを帯びる。短絡的な判断は慎まなければならない。」と変な理屈で全面公開には反対しつつ、「映像を公開し、漁船が故意にぶつけてきた証拠をつきつけたとしても、中国政府が態度を変えることはあるまい。」という。はあ? 説得力ないなあ。そして、温家宝(ウェン・チアパオ)首相、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席と、括弧付で中国語の読み方を表記するのは朝日だけ。朝日はどこの国の新聞だ。そういえば、ロシア大統領の国後島入りを「日本側も、『不法占拠』などの声高な主張を繰り返したことが、ロシア側の強硬な反応を招いた面がある」と書いていたっけ。まったく売国な新聞だ。/11月4日の日刊スポーツを見て、うまい! と思ったタイトル。尖閣の「尖」を大きくして3回読ませるテクニック、思わず撮影してしまった画像を参照されたい。(柴田)
< http://bn.dgcr.com/archives/2010/11/08/images/nspo.jpg >

・中日ロッテ戦。はじまってすぐに食事の準備をし、2回裏に食事を終えた。朝から仕事で、睡魔が襲ってきたので仮眠をとった。15分のつもりが1時間になった。起きて、試合はどうなっただろうとテレビをつけたら、まだ5回はじまったところだった......。ロッテおめでとう!/戦争はしたくないから、以前のように経済力を強化して世界での発言力、影響力を大きくするしかない。情報戦には勝たないといけない。若い人の知識をも吸収でき、外交力に長けた、先を読める将棋名人のような人が必要。お人好しより、ちょっと性格の悪い(抜け目ない、ずるい)人の方が良さそう。もちろん日本や世界のために考えてくれる人。/空手。精神修養も目的にある。ルールから外れた試合をする人間は軽蔑される。が、ルール内では、いかに相手の隙をつくか、死角を攻めるか、どう裏をかくか。相手の弱点や嫌がることをするわけで、ずるいといえばずるい(良い言葉が浮かばないので語弊があるがこれでいく)。まぁ野球でもバレーボールでも、対戦形式のスポーツは同じだよね。で、これはずるい考えをする人の方が、守備にも強い。ずるい考え方をする人の作戦が読めるから。わたしゃ、真っ正面からしか行けない間抜け。守備を考える余裕なんてないから、前進するしかない。勝ててもダメージが大きい。前進したくなければ、良い意味で老獪で、ずるくなってくれ、日本。柳腰って誤摩化すことじゃないよね、飄々と上手くかわすことだよね。/数年ぶりにテキサス親父の動画を見た。当たり前のことを当たり前に話している。9条廃止は抵抗があるよ......。(hammer.mule)
< >
テキサス親父。選挙には行かなあかん。