[2961] これがフリーの生きる道

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《今度は「大臣になろうゲーム」です》

■子だくさんIT社長のFileMaker日記[33]
 「光の道」は国家存亡の危機を救うと思う
 茂田カツノリ

■クリエイター手抜きプロジェクト[259]雑談編
 新聞やTVの影響はイカほど?
 古籏一浩

■明日もデザインで食べていこう![06]
 これがフリーの生きる道
 秋葉秀樹

■セミナー案内
 タイポグラフィの世界

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■子だくさんIT社長のFileMaker日記[33]
「光の道」は国家存亡の危機を救うと思う

茂田カツノリ
< https://bn.dgcr.com/archives/20101122140400.html
>
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ソフトバンク孫正義社長がこのところUstreamなどで主張されている、「光の道」構想における回線会社設立案。これは、日本という国家の存亡危機を救うかどうか、というくらい重要な話だと僕は思う。

●「光の道」は、AかBか。

< http://www.softbank.co.jp/hikari/
>

11月18日の全国紙朝刊に、ソフトバンクによる意見広告が掲載され、これにともなってTVなどでもこの話が取り上げられていた。

そもそもインターネットメディアではずいぶん前から大きな話題になっていたのに、新聞やTVなどのオールドメディアで取り上げるまでにタイムラグがあるということ自体が、この「光の道」問題の本質かと思ったりするが、とにかくお年寄りの方達にもこの問題の存在は伝わったようだ。

孫さんの案の本質は、メタル線の全廃にある。全国に張り巡らされたメタル線はとっても維持費がかかっており、これを全廃し光に置き換えれば、最初はお金かかっても総コストは安上がりで、そして全国津々浦々に光ファイバーによるインターネット接続が実現する、というのがざっくりとした話だ。

これを実現するために、NTTを分割するなど、細かく具体的な提案がなされている。

・ソフトバンク「光の道」への提言
< http://www.softbank.co.jp/hikarijp/
>

これに反対する側の主張として、「光が欲しいと言われない相手にまで引くのは無駄使い」というものがあるのだが、ここは僕の専門分野にも関わってくるので、ちょいと一言。

●見えないインターネット

インターネットをどう使うかと人に聞いたら、Webブラウジングとか電子メールとかの答えが返ってくるだろう。これは、インターネットというものの存在がはっきり見える形での使われ方だ。しかし、インターネットが活きる範囲はこれだけじゃない。

インターネットとはちょっと違うが、ガスメーターの検針においてはすでに電話回線を使ったシステムがひろく実用化されている。ガスを使って料理している人は、別に電話回線を使ったシステムを使ってるなんてことは意識することはない。

これからは「インターネット使ってるぜ」というものではない、無意識に使われる場面がどんどん広がってゆく。そしてこれは、特に高齢者向けの生活支援・医療・介護といった分野において活用される。

おじいちゃんおばあちゃんは、iTunesで演歌ダウンロードしたりYouTubeで綾小路きみまろの動画を発掘したりはしないかもしれないし、そもそもパソコン持ってないかもしれない。でもパソコンにまったく縁がない生活してても、インターネットの恩恵は受けるのだ。特に今後はそこが強まる。

てなことは火を見るより明らかな話だから、「需要のあるところから光にすればいい」というのは、まったくもって詭弁というか、筋の通らない話。「見えないインターネット」だけを使おうという人は、自分から必要性を表明することはないけど、実際には便利に使うことになるのだから。

ここでは「見えないインターネット」という表現を使ったが、これはちょっと前に乱発されていた「Ubiquitous」という言葉がもつ概念そのものだ。ただ、Ubiquitousという言葉がバズワード化し、「クラウド」同様に概念が不明確になってくるのが嫌なので使わなかった。

●NTTは頑張ったのであと一歩だ

光ファイバーというと、このところ指摘されている談合の件も思い浮かぶ。光ファイバーの整備はすでに国家的大事業であったわけだが、その素材においてここまで広く不正が行われていたことは、いち国民として本当に腹立たしい。

光ファイバーを納品される側のNTTだって、公益的企業なのだから責任は重いことは確か。でも、ここまでしっかりと全国に光ファイバー網をはりめぐらしたここまでの動きは、明確にNTTの功績といって良いだろう。

これを人口過疎地域まで到達させる残り数歩は大変とは思うが、そこを埋める意義は大きい。あとちょっとなのだから、ソフトバングでもNTTでも総務省でも誰でもいいから頑張ってほしい。あるいは住友電工、古河電工、フジクラがカルテルで儲かった分で実施してもらってもいい。課徴金160億円払ったから金ないか...。

●小さな動きを出発点に日本を「再・建国」しよう

全国全家庭に光回線があるとなったら、それを前提とした新しいアイデアを付与した機器がどんどん登場し、現実に問題をいくつか解決し、世の中を変えてゆこうという機運が隅々まで高まってゆく、そんな好循環を起こしたいという気持ちが、孫さんの言葉からは強く感じられる。

この好循環が起こせれば、日本は変われる。こうした世の中においての断片だけでも変えてゆけば、やがてそれは大きな流れになるんだ、と僕は信じている。

いま日本は、まさに国家存亡の危機といえる状況。特に、生活者が幸福を感じられないという点が大きい。しかしまだ治安はいいし貿易黒字もある。だから、立て直すならいまのうち、でないと今後もっと深刻な事態になる。

日本をもう一度建国しなおすくらいの気持ちをみんなが持てば、大きな山も動くというものだ。

世の中便利になったというが、まだまだ足りない部分は多い。特に医療においては、現場のお医者さんは大変な思いしてることを僕も実感するし、これからもっと大変になるんだから、IT関係においてやるべきことは多い。

僕の専門はいわゆるエンドユーザコンピューティング支援、つまりパソコンで実際に業務を行う人がシステム開発に深く関わったり、自分で改造をするというものを助ける仕事なわけだが、この立場からも「光の道」に関してできることはたくさんある。

僕はいいシステムを作ったり、有用な情報を提供し、その価値を広めてゆくことを頑張って進めたいと思うのであった。しかし儲からないな、もっとうまくやらないとな...。

【しげた・かつのり】エンドユーザコンピューティングの道具としてのFileMakerに大きな将来性を見込む起業家。起業して15年以上立ってもまったく成功できないが(苦笑)。FileMaker公認トレーナー/FileMaker11認定デベロッパー。株式会社レクレアル代表取締役、四児の父。エンドユーザコンピューティングそしてFileMakerネタにご興味持っていただけた方は、僕の会社サイトでメルマガ登録をお願い致します。コンサルティングだけ、データベース基本設計だけといったご依頼も大歓迎ですのでよろしくです。

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■クリエイター手抜きプロジェクト[259]雑談編
新聞やTVの影響はイカほど?

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20101122140300.html
>
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今回は、「官房長官になって流出映像を止めろ!ゲーム」が新聞やTVに少し載ったので、その影響がどのくらいだったのかについて書いてみます。作成したゲームの内容については、まあパスしますが、ゲームを告知した順番および掲載された順番は以下のようになっています(判明しているもののみ)。

(1)Twitter(11/5夜に告知)
(2)ITmedia(11/10に掲載)
  < http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/1011/10/news066.html
>
(3)mixi news(11/10に掲載)
  < http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=35&id=1402805
>
(4)サンスポ[新聞](11/17に掲載)
  < http://www.sanspo.com/shakai/news/101117/sha1011170507002-n1.htm
>
(5)ひるおび[TV](11/17に少し放送←濱村さんが確認)
  < http://datazoo.jp/tv/ひるおび!/447548
>

他にも「ニュー速」など、いくつか掲載されたようです。そこで、各メディア(?)に告知/掲載された場合、アクセス数はどう変化したのか見てみます。ゲームのページは他にもあり、一日に一回ほどはアクセスがありました。日付とアクセス数は以下のように変化しました。左が日付、右がアクセス数(概算)です。なお、ログは午後5時で切り換えとなっています。このため、日本時間の日付とは少しずれてます。

11月 1日 14
11月 2日 4
11月 3日 0
11月 4日 2
11月 5日 22,000(Twitterで告知)
11月 6日 12,000(Twitterの影響)
11月 7日 4,000
11月 8日 3,000
11月 9日 1,000
11月10日 5,000(ITmediaとmixi newsに掲載)
11月11日 1,5000(ITmediaとmixi newsの影響)
11月12日 6,000
11月13日 7,000
11月14日 3,000
11月15日 1,000
11月16日 10,000(新聞&TV)
11月17日 16,000(新聞&TVの影響)
11月18日 4,000
11月19日 2,000
11月20日 3,000

ちなみに、新聞掲載時〜TV放送前までのアクセス数は2,400、TV放送時は3,600、放送後は10,000といった具合です。

大々的に宣伝されたとか、そういうわけではないのですが、Twitterの影響はかなりあると言えます。今回の場合は一番多いアクセス数になっています。その代わり収束も早いと言えます。

ニュース系はITmedia、mixi以外にもありますが、Twitterのように流れて消えてしまうわけではないので、Twitterと比べると少し長い期間アクセスがあるようです。これはマスコミもニュース系(新聞)+フロー系(TV)なのでニュースサイトに近いような感じになります。

どちらも最初にゆるい山があるような感じでしょうか。Twitterだといきなりアクセスが上がって、あっという間に収束するような感じはあります。その後のアクセスはリツイートされたものからではないかと思われます。アクセス数をまとめると以下のようになります。(完全にメディアを特定できているわけではないのであくまでも概算です。news系、マスコミ分には若干Twitter分も入っていると思われます)

Twitter  42,000
news系  37,000
マスコミ 35,000

Twitterの影響が一番あるみたいですが、マスコミは忘れた頃に掲載、報道されるといった感じがあります。確かに新聞ではなく、これでは旧聞です。忘れているので忘聞かもしれません。IT関係のニュース絡みは、早い場合と遅い場合がありますが、今回はTwitterでのブームが終わった頃に掲載されました。

マスコミ関係の中でも、TVで放送されると数日間(3〜5日)アクセスが減らないという事は、他のサイトからの又聞きで知ってました。でも、今回は割と早く収束してしまったようです。あと、ヤフーニュースの影響も非常に大きいみたいですが、やはりTwitter同様に収束が早いそうです。掲載されている期間(時間)にもよるのでしょうけど、3時間ほどで収束してしまうそうです。

やはり今の時代は、Twitterで宣伝するだけでも影響は広範囲に及ぶと言えます。Twitterで告知するのが一番コストがかからず影響が大きい......のですが、告知しても全く駄目なものの方が多い気もしてます。今回は、たまたま運良くTVまでいったという感じですが、こういうアクセス状況が分かって勉強になりました。今回の100倍くらいアクセスがあってもサーバーは止まりませんが、1万倍となるとさすがに駄目かも。でも、そんな事はまずありえませんから安心(?)です。

【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

今回のタイトルは、間違ってもイカ娘に侵略されたわけではありませんでゲソ。ということで、今度は大臣をめざしたい方のためにゲームを作成しました。大臣になるには、やはりお決まりのフレーズを連呼しなければいけません。大臣になるには覚えるフレーズがたくさんあります。そこで、そういったフレーズを学習できるのが、このゲームです。タイピングに自信がある方向けです。なお、OperaブラウザではFEP(IME/ATOK/ことえり)のリターンキーを先に検知してしまうため、スムーズには遊べません。Opera以外のブラウザでお楽しみください。

・大臣になろうゲーム
< http://www.openspc2.org/Game/Daijin/
>

・Google API Expertが解説するHTML5ガイドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844329278
>

・プロならば知っておくべきWebコーディング&デザインの定石100
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844361538
>

・『HTML5技術動向調査報告書2011』
  -次世代ウェブを創る標準技術の全容とベンダーの取り組み-
< http://www.impressrd.jp/news/101028/HTML5
>

・ハイビジョン映像素材集
ハイビジョン映像素材のページから、時間かけて素材をダウンロードするのは大変だ、という方のために60i、60p、30f、24fと販売用素材をまとめて2TB HDD×3台で提供(有料99,800円)します。データは5TB以上あるので、1セット作るのに1週間ほどかかります。MacHFSフォーマット版はすでに用意してあります。NTFSフォーマットの場合は注文が来てから考えます。詳しくはメールでお問い合わせ下さい。
openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/HDTV/
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・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集 発売中
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/
>

・毎度おなじみASCII.jpの連載もよろしく
JSラボ第46回 JavaScriptでEPUBビューアーを自作してみた
< http://ascii.jp/elem/000/000/569/569180/
>

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■明日もデザインで食べていこう![06]
これがフリーの生きる道

秋葉秀樹
< https://bn.dgcr.com/archives/20101122140200.html
>
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東京〜!
今月に入ってから大阪在住の僕が東京滞在の時間の方が長い、かなり出張続きな日々を過ごしています。今帰りの新幹線の中でこの記事を書いています。

●CSS Nite in GINZA, Vol.54「これがフリーの生きる道」
出演:linker×秋葉秀樹

えーっとセミナー出演のご報告です。11月18日(木)にアップルストア銀座で開催された「CSS Nite in GINZA, Vol.54」でしゃべってきました。167名の方に参加していただきました、お忙しい平日の中、ありがとうございます!!
< http://cssnite.jp/ginza/vol54/
>

テーマは「これがフリーの生きる道」というもので、MovableTypeなどの書籍で有名なデザインユニットlinkerさんと共演する1時間でした。いつもは技術系の話ばっかりでしたが、今日はフリーとして独立する中で心掛けておきたいことや、トラブル事例などをお話させていただきました。

会場の雰囲気がよくつかめないままだったのですが、東京の方はとても熱心で、このまったりムードの中、飽きずにお付き合いいただき、ありがとうございました。事前アンケートには180人以上(気がついたら増えていました)の方にご協力いただきました。この場もお借りしてお礼させてください! 業界で執筆をされている著名な方ともたくさんお会い出来て、楽しい時間を過ごせました、ありがとうございました!

僕が主に多く解説したのは以下のような内容。

・株式会社と持分会社(合同会社)の違い
・少額訴訟とは? 通常訴訟との違いと20万円の未払いの訴訟
・トラブルを経験した時に自分自身へ問いかけ、そして振り返ってみる

メイン出演者は3名。
linkerの黒野明子(@crema)さん、秋野琢(@taku-work)さん。そして私、秋葉秀樹(@Hidetaro7)。さらにlinkerメンバーだけどロンドン在住の柳谷真志(@mersy)さん、そして、僕の会社「かぷっと」のメンバーがビデオ中継でつながるという、グローバルな(?)セッション。

関係ないけど、なんとウチのかぷっと内では、本番中たこ焼きを焼いて宴会をしていたところが銀座の会場に流れてしまった! どうするんだよ! 東京の人たちは思いっきり大阪の会社を誤解してるぞ!!

●セッションの主な内容

大きなテーマは以下の3つでした。
・キャリア+仕事環境の話
・営業の話
・お金の話

とくに金銭トラブルに関しては、それぞれフリーの経験をもとに生々しいお話もあり。注文書や請書ってどんなものか、青色申告と白色申告の違いとかは、さすがcremaさん、わかりやすく丁寧に教えてくれてました。クライアントとのトラブル事例も、アンケート結果を抜粋してスライドに出してみましたら、案の定、一番多かったのは「過剰なやり直し」。

●自分が悪いわけではない、しかし事前に回避出来たかもしれない

過剰なやり直しを100%避けることは無理としても、「何か僕の注意ひとつでそれを防げなかったか?」という事を、納品後とかでもちゃんと考えること。

クライアントのせいだとか、ディレクターのせいだとか、完全に彼らの落ち度だと相手が認めたとしても、何か自分で防ぐ事が出来なかったのか? を考えよう、ということ。

会社の愚痴ばっかり言っている人が全然出世しないのは、結局「問題の根源」を、自分以外のせいにしている事が多く、「まずは自分を変えよう」としないことに問題があるのです。自分が変われば周りも変わる可能性もあります。

あと、フリーをやっていると、多かれ少なかれ痛い思いをさせられます。金銭トラブルという意味で。例えば、アンケートの中に「協業者が詐欺」ってのがあり、「ああ!」と思い出した事があります。

●フリーになって痛い経験した人は多いはず

もう何年も前、Webサイトの制作でお世話になっていた会社さんから、「自社のグッズをネット通販したいけど、在庫と注文があったら発送を引き受けてもらえる所を探してほしい」という申し出がありました。

知人が勤めている会社がノベルティ・グッズをネット通販していました。有名なキャラクターのグッズを販売していたり、結構大きな仕事をしているので、信用してその知人の会社に在庫をお願いしたことがあります。僕が商品を注文出来るWebサイトを作り、注文があったら、在庫を依頼した会社が発送する、という流れ。

最初の何ヶ月は順調に発送していました。ところがある日、「商品が届いていない」というクレームのメールが消費者から届き、すぐに在庫を持っている会社に連絡したけど、既に連絡がとれず。会社に行くと事務所は空っぽでした。

何か事件に巻き込まれたのか、僕の直接知り合いの社員も携帯の番号が使われていないとうアナウンス。結局今までお世話になった会社には、自分で商品の在庫分を支払いました。関係も悪くなり、他の制作のお仕事も止まってしまいました。

●リスクを察知出来る材料は経験?

この例でも直接的な原因が僕にないにしても、自分が怠った事、それが見えてくるわけです。「会社が消えた時に自分はどうするか」という想定をしていると、もっと調べておくべき事、動いておくべき事はいっぱいあったと思います。

消えた会社の事やその会社の人たちの事を全然知らないのに、大事なクライアントの所有物を無責任に預けるというのは、愚かな行為だったわけです。しばらくは消えた会社の人間を恨んだけど、結局は自分の行動自体が無責任だったということでしょう。

あのときはフリーになりたてで、得意先にもっと気に入ってもらおうと、僕はそれなりに一生懸命だったんですが、そういった「リスクを回避するための材料となる経験」がなさすぎたんでしょうね。

●今後もこのようなテーマのイベントをやってほしい!

そういった密なお話もしたかったんですが、どうしても1時間では語り尽くせなかったので、フリーランスになろうという方へのセッションってのは今後もやってほしいです。今度は聞く側で参加したいな、と思います。

●今回の関連記事

フォローアップはCSS Nite公式サイトで見られます、どうぞ。
< http://cssnite.jp/
>

で、しゃべりきれなかった内容はまた拙ブログにまとめておきます。
< http://www.akibahideki.com/blog/
>

あと、今回のアンケート、スライドはlinkerの@cremaさんがほとんどひとりで作ってくださいまして、色々ご苦労を描けてしまいました。
こちらはlinkerさんのサイトです。
< http://linker.in/
>

あと、CSS Niteの鷹野さんにもアンケートにご協力いただきました。充実したセッションになったのは他の皆さんのお陰です! ありがとうございました。

【補足】
前回の僕の記事に対し、古籏さんからご指摘をいただきました。<canvas>にはレイヤーがない、という記事に対し、「単純にcanvasを何枚も重ねれば簡単に解決出来る」ということでした、古籏さん、ご指摘ありがとうございます。

12月はHTML5-WEST.jpの読書会を大阪でやろうと思いますので、またHTML5やCSS3関連の記事に戻ります。今月はWordPressとFlashで作るフラッシュブログの設計をみんなで考える、というテーマの勉強会を小さな会議室でやります。全員で仕様を決めて、僕がActionScriptを書いて、みんなで使いやすいフラッシュブログのクラスを作っていくというテーマです。なかなか面白そう、久々のFlash+ActionScriptの勉強会、たのしみ!!

30日にはCSS Nite in Osaka「MS特集」にも出演します。こちらもたのしみ!
< https://bn.dgcr.com/archives/20101117140100.html
>
< http://osaka.cssnite.jp/vol25/
>

【あきば・ひでき】hidetaro7@gmail.com
< http://www.akibahideki.com/blog/
>

テクニカルディレクター・デザイナー。DTP黎明期からグラフィックデザインを学び、東京都営団地下鉄など交通広告を多数手がける。同時に音楽活動も活発に行い、西日本半全国ツアーなどを展開、某専門学校のテーマソングを作詞作曲、編曲から楽器全てを演奏してレコーディングするなど、マルチなクリエイティブ活動も。最近では東京と大阪の教育施設などで講師業をも務める。HTML CSS JavaScript Flash ActionScript 3DCG Movie DTP GraphicDesign...多種スキルを持つ。Web標準技術だけに執着せず、全てのメディアで説得力のある表現にチカラを注ぎたい、そんな仕事をしたい。

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タイポグラフィの世界
< http://www.visions.jp/b-typography/index.html
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< https://bn.dgcr.com/archives/20101122140100.html
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主催:「タイポグラフィの基礎」編集委員会、阿佐ヶ谷美術専門学校、印刷史研究会 協賛:誠文堂新光社

第1回◎恋の四馬路か、虹口の街か〈明朝体活字の開発と東漸〉
日時:12月4日(土)15:00〜17:00
会場:印刷博物館グーテンベルクルーム
会費:1,000円 +印刷博物館入館料300円
定員:80名 先着順・定員に達し次第締切

第2回◎書体デザインの現在と未来〈タイプデザイナートーク〉
出演:岡澤慶秀 片岡朗 鈴木功 西塚涼子 司会:雪朱里
日時:12月11日(土)15:00〜17:00
会場:印刷博物館グーテンベルクルーム
会費:1,000円 +印刷博物館入館料300円
定員:80名 先着順・定員に達し次第締切

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■編集後記(11/22)

・佐野洋子「役に立たない日々」を読む(朝日新聞社、2008)。2003年秋から2008年冬までに書かれたエッセイ。一番最後に、がんで余命2年と告白し「わたしの一生はいい一生だった」と書いている。2年と云われたら10数年苦しんだウツ病が殆ど消えたというから人体は神秘だ。11月5日に72歳で亡くなったが、最後まで佐野洋子で、ああこういう人の男友達になりたかった。2005年春から一年間、彼女が韓流ドラマにはまった話がおもしろすぎる。「冬ソナ」を見て何回もボーボー泣いた。生まれて初めて、全く別次元の、この世でもあの世でもないムードの中に魂がさまよい、心臓をよじるように泣いた。何度でも見る。見るのをやめられない。その後もどんどん韓流ドラマを貰ったり買ったりして、ヨン様やイ・ビョンホンやリュ・シウォンに没頭、まさに韓流に淫し、身をもちくずし、完全な依存症になった。「ふと気がついて馬鹿じゃねえと思うのは理性である。理性は矛盾を許さないが、感性は矛盾のマグマである。何でもいらっしゃい。」「この幸せは一体何なのだろう。ストーリーなど、ほとんどがご都合主義のつじつまなんぞ合わないケッと云うようなものばかりである。でも幸せなの、特別に幸せなの、えらい人は皆分析するが、私はしない。好きなものに理由などないではないか。好きなのよ」。あの佐野洋子さえ捕らえた韓流とは何だったのか、その正体を正気に返ってから解き明かしている。「これは呆けつつある老人のリポートとしてご参考になさってください。」という日常の話がリアルで笑える。この人の文章をもっと読みたかった。(柴田)
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・痛い目に遭いましたとも。少額訴訟したことあるもんね。/右耳が聞こえにくくなった。たまーになったことはあったが、二日もすれば治るのに今回は三日過ぎても治らない、どころかひどくなる。突発性難聴なら早期治療が必要とのことで、慌てて病院に行くが、耳自体の機能には問題はなく、耳管開放症だろうとのこと。ストレスや過労が原因とのことで、安静を言い渡される。その日の夜はたこ焼きで終電を逃し、翌日のメルマガ発行後に食事をし、薬を飲んだ。ビタミン剤と、メニエール病や眼精疲労に効くという血流を増やすもの。が、この薬を飲んでから、熱もないのに高熱時のような頭痛が発生。孫悟空がいいなりになるのがわかるぐらいのもの。動けない。起き上がれない。吐き気もひどい。本気で死ぬのではないかと思った。ひたすら薬が抜けることを願っていて、電話、メール、TwitterなどのSOSは思いつかず。家人の帰宅第一声が「顔が真っ白」。おうどんを用意してくれたものの、一口食べたところで吐き気MAX。吐くように命令される。吐く時の内臓の動きとか気持ち悪さとかが嫌で我慢してしまうのだが、吐いたら、なんだか楽に。あの内臓の動きって凄いよね。人間って動物だなぁと思うよねぇ。自由に動かせたら、格闘技での急所が減る......とか話が逸れるな......。だんだんと顔色が戻り、吐き気も治まり、しゃべるようになり(家人談)、少しずつ食事がとれるようになった。頭痛と闘っていた時から思っていたが、この薬が身体に合わなかったんだろう。血流増やして何故顔から血の気がひく? 私の身体の1パーセントもないくせに、ここまで身体に影響を及ぼしますか? 蟻一匹を退治するために象を連れて来たみたいな、母屋壊れますがな、というようなイメージ。もう飲まん。週末もずっと寝ていて(いつまでも寝ていられる。眠くて仕方がない)、ようやく身体も耳も楽になってきた。原因に、不規則な生活、睡眠不足に加え、バレエやっていないのもあると思うんだなぁ。忙しくてやっていなかったら、肩こりや腰痛がひどい。週一の趣味バレエは、どれだけしんどくても身体を引きずってでも参加したら、終わった頃には肩こり腰痛がすっきり。忙しい時こそ、ストレッチや運動不足解消が必要なんじゃないかと思うよ。(hammer.mule)