アナログステージ[47]日本SNSは鎖国状態
── べちおサマンサ ──

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今年一年を振り返ってみると、良くも悪くもTwitterに始まり、Twitterで終わったような気がします。ほかSNSと比べて、ワタクシの周りでTwitter開始率がとても多かった。

いつの間にか、mixiでのマイミクさん110人中、35人がTwitterを始めており、Twitterブームの幕開けとなった昨年から比べると、リアルでも、友人、知り合いの8割以上がTwitterを始めておりました。

先日、ワタクシのmixi日記で、『マイミクさんがTwitterや、ほかSNSをやっている人数』というのを訊いてみたのですが、答えていただいたマイミクさんのマイミク数(ややこしくてスミマセン)3割近くがTwitterを始めているようで、今年一年で一気に加速! というようなことはなく、じわじわと広がり始めているように見えます。

夏から秋にかけて、FaceBookが日本でも浸透し始めてきたように感じましたが、2006-2008年頃のmixiの勢いまでには至らなかった。mixi離れに勢いがついて、FaceBookが爆発するかなぁ...と思いきや、線香花火のようにパチパチって感じ。ポトン... と落ちなきゃいいけど......。

2008年の春頃には日本向けのインターフェイスが展開されましたが、FaceBookが日本でいまいち流行りきらない理由に、UI(User Interface)が、日本人好みの丁寧で、親切で分かり易いものではない(どんだけ贅沢なんだよ! ってくらい、日本発SNSのUIは親切だと思ってます、ハイ)という理由が大きいようです。



FaceBookを初めて利用する人や、SNSをあまり利用しない初心者にとって、とっつき難いところがある部分と、「単純につまらん」「単純にデザインが嫌い」「単純に知らない外国人からの友達リクエストが面倒」といった、単純なワガママも多かったり。

加えて、間口があまりにも広いFaceBookは、単独であちこち動き回り、開拓心旺盛な欧米人と比べると、グループになって動くのが大好きな日本人には、抵抗感モリモリな状態なのだろう。所謂、ネット鎖国ならぬ、SNS鎖国。

街の珍走団も、グループになって走っているときは、バンボーバンボーと空吹かしをしながら、道路を我がもの顔で喧しく走っているが、単独で走っているときは、信号も守るし、空吹かしも殆どやらない。信号機のない横断歩道で、子どもが道路を渡ろうとしていると、ちゃんと停まってあげたり。とにかく周りがやらないと自分もやらない民族なのは間違いない。

●世界2位のTweet数には「意味」があるのか

Twitterも本来は、FaceBookと同じような、いや、それ以上の間口の広さがあるのに、なぜ鎖国状態にならないのかを考えると、2ちゃんねるという日本産のバックボーンがあったからだと考える。匿名で好き勝手書いて騒ぐシステム(本当は違うんだけど、2ちゃんねるやらない人には、そう見えている)と、Twitterでの無意味なTweetがシンクロするのでは。

Wikipediaを読むと、Twitterユーザ数とTweet数を比較してみると、比率がとても高いことが分かる。下記、Wikipediaから引用。

──2010年7月1日、フランスの調査会社Semiocastが、世界の地域におけるTwitterの投稿件数をまとめた調査結果を公表した。2010年6月の投稿数は国別で米国が世界全体の25%を占めた。日本は世界で2番目にTwitterへの投稿数が多く、米国に次いで全体の18%を占めた。3位以降はインドネシア、ブラジル、イギリスと続いている。ネットレイティングスが2010年6月末にまとめた調査によると、日本のTwitter利用者数は2010年時点で前年の19倍に達しており、実利用者数に限ればすでに米国を追い抜いているとのこと──

・Twitter - Wikipedia: < http://ja.wikipedia.org/wiki/Twitter
>

・Twitter投稿数、日本は世界で2位〜仏Semiocast調べ -INTERNET Watch:
< http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100702_378348.html
>

うむむむ... 確かに日本のTweet数は多いはず。ワタクシは異国人のかたをフォローしている数が少ないので、なんとも言えないんですけど、「ちょっとトイレいってくる」とか「ずびょーん」とか、まったく意味の無いTweetをしているのは、圧倒的に日本人が多い。

異国人のかたは、「ヘイ、知ってるかい? これってスゲーんだぜ! みんなもぜひどうだい?」とか「このイラストはマジでクールだ! この衝撃を例えるなら、作者がマーブルヒーローズとして本当に実在していたってことさ!」など、真剣に何かを伝えようとしている。

「駅の階段なう。ミニスカパンチゲトw(訳:ミニスカートのパンチラをゲット、笑)」なんて、どうでもいいことを伝えている異国人のTweetを見たことがない。あったとしても、大抵はスパムや短縮URL付きの意味不明RTだったり。

ネタTweetのようにネガティブなことばかりではなく、情報の発信源、受信源として活用されているかたも大勢いる。デジクリで何回も書いているかもしれないのですが、140文字ですべてを伝えきろうというのは、ほぼ無理。なので、興味を持ったヒトをナビゲートできる文面、早い話、キャッチコピー的なものを上手に作って、メインに飛ばすことができるかがポイントになる。

職業がツイッターなヒト(スパマーやアフィ業者さん)なら、いくらでも時間を割いて、あのテこのテを考えるだろうけど、普通に利用していれば、考えながらTweetするのは、Twitterの醍醐味を失ってしまうので、やはり、「ゆるく、てきとうに」が一番良い。

意味なんて持たせなくても、誰かには意味があるものになっているかもしれない。それでいいんじゃないかな。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマであり、ナノテク業界の技術開発屋
< http://bachio.posterous.com/
> ←マメに更新中
< http://twitter.com/bachiosamansa
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○2010年最後のデジクリ当番です。一年間お付き合いいただきまして、ありがとうございます/11月から、ヒマさえあればモツ焼き屋さんへ足を運んでいたせいか、体重が5Kg近く増えている事実が.../ウエイトが増えると、何をするにもダルくなってしまうので、摂生開始/来年も元気にデジクリでお会いいたしましょう! 良いお年をお迎えください。

○記憶に残っている2週間の出来事→亀戸で初ホルモン焼き堪能→感動→あのクォリティーであの値段は素敵→見事に嵌る→べちおくん誕生日に忘年会の予行練習という飲み会→焼酎がまったく飲めない体になっていた→もう、お酒やめれそう......。