[2980] UXデザインは、どこへ向かうのか?

投稿:  著者:  読了時間:28分(本文:約13,700文字)


《ヒトの存在のデバイス化》

■データ・デザインの地平[01]
 UXデザインは、どこへ向かうのか?
 薬師寺 聖

■クリエイター手抜きプロジェクト[263]コミPo!編
 4コマ漫画作ってみた
 古籏一浩

■明日もデザインで食べていこう![08]
 HTML+CSS+JSでカルーセル回転メニュー
 秋葉秀樹




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■データ・デザインの地平[01]
UXデザインは、どこへ向かうのか?

薬師寺 聖
< http://bn.dgcr.com/archives/20101220140300.html >
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デジクリ読者の皆さま、はじめまして。XML普及期に知りあった三井英樹さんからのお誘いで、執筆することになりました、薬師寺聖です。編集部からは技術をテーマに、ということですので、今回は、これからのUX(ユーザー・エクスペリエンス)デザインの現状と未来について執筆します。

●現在のMicrosoft系UXデザインの状況

この3年、Microsoft Silverlightは、いちじるしい進化を遂げています。これは、動画やアニメーションを用いた、リッチなWebアプリケーションを開発・配信するためのフレームワークです。

Silverlightアプリケーションは、ブラウザ内で実行させることもできますが、開発ツール(Microsoft Visual Studio 2010)の中で「アウト・オブ・ブラウザ」で実行するよう設定すれば、デスクトップ上で、ローカル・アプリケーションのように実行させることもできます。また、パソコンだけでなく、携帯端末(Windows Phone 7)対応となっています。

現在のSilverlightのバージョンは4ですが、短期間でバージョンアップし続けており、進化の加速度は増しています。

また、デスクトップ上での実行であれば、アウト・オブ・ブラウザ実行のSilverlightアプリケーション以外に、リッチなWindowsアプリケーションを開発できる、WPF(Windows Presentation Foundation)という選択肢もあります。

SilverlightアプリケーションもしくはWPFアプリケーションにおいて、ここ一年の間で追加された、UXにおける特筆すべき機能として、ビデオ・オーディオのサポート強化と、外部から入力されるデータへの対応があります。

Webカメラで撮影された映像と他の画像を重ねて簡易AR化したり、タッチ操作によって画面上のオブジェクトを拡大、縮小、移動させることができます(ただし、Windows 7、マルチタッチディスプレイが必要です)。

さらに、各種センサーからの情報をアプリケーション側で取得して、処理することができます。位置、照度、人感、脳波などの各種センサーに対応するAPIがMicrosoft社のWebサイトで公開されており、利用することができます。

SilverlightやWPFは、PCあるいは携帯端末での利用になりますが、機器一体型のUXも進化しつつあります。

テーブル型のタッチパネル・コンピュータMicrosoft Surfaceです。40代以上の人には馴染みがあるでしょうが、一見、昔のインベーダーゲームの台のような形で、タッチ操作に対して処理を返します。

さらには、Microsoft Kinectでは、画面にタッチせずとも、離れた場所からでも、ヒトの動作によって、画面上のオブジェクトを操作することができるようになっています。

●UXが開く、ブレーン・マシン・インターフェースの扉

このような技術進化が告げているのは、マウスやキーボードという入力デバイスが、過去のものとなりつつあるということです。

とりわけ今後のUXを占うのはセンサー、中でも、「脳波センサー」への対応です。なぜなら、動かなくても、声を発することがなくとも、ヒトが存在して、考えるだけだけで制御できる(ブレーン・マシン・インターフェース)アプリケーションに直結するからです。これは、「ヒトの存在のデバイス化」普及の第一歩です。

ここまでMicrosoft系技術について述べてきていますが、被験者がイメージした文字を、文字の形にして出力する研究の成功は、ニュースなどでご存知のことと思います。現段階では、簡単な文字の形を出力しているだけですが、研究は加速度がついて進み、我々は近い将来、自分の思考を簡単にデバイス化できるようになります。強く考えなくとも、ふと思ったことすら出力できるようになるのも時間の問題でしょう。

では、ブレーン・マシン・インターフェースが進化した先には、どのようなUXデザインが待っているのでしょうか。

まず、ユニバーサル・デザインへの適用です。心身にハンディキャップを持ち、一般的な方法で端末を操作することの困難な人々にとって、意志を伝えるための日常的な手段となります。もっとも、ブレーン・マシン・インターフェース自体は、そのような困難の克服を出発点としたものなのですが。

また、ユーザーの心身の状態、疲労の度合いや喜怒哀楽の感情とその強さなどを判別して処理するアプリケーションが考えられます。

たとえば、ユーザーの感情によってアプリケーションの画面の彩度や明度が変わったり、あるいは操作性すら変わる──ボタンなどのコントロールのレイアウトが変わる、といったものです。それが物品販売のアプリケーションであれば、ユーザーが落ち着いているときは寄り道を多くする手順で、いらいらしているときには、手順を省くような処理を実装すれば、より購入行動に結びつけやすくなります。

当然のことながら、ユーザーの思考のパターンから、好みの商品を紹介することも考えられます。バーチャルアイドルが好みの声で、浪費パターンの認められるユーザーにはクレジットカードの使いすぎを警告してくれたり、迷いすぎるユーザーには商品選びに付き合ってくれるかもしれません。

脳機能の傾向を判断し、互いがWin-Winの関係になれるような相手を紹介する、就職や結婚のマッチングサイトも出現するでしょう。

さらには、3D技術も用いたアプリケーションでは、亡き連れ合いやペットなどとのバーチャルな面談を可能とする延長線上で、被虐待児の育てなおし、災害や事故からのPTSDの回復に利用されるようになります。

こういった脳機能直結の処理が発展すると、かなり遠い未来の話にはなりますが、言葉による理解伝達そのものがなくなり、ダイレクトな意識共有、感情共有の時代になります。そのときには、いま話題になっている書籍の電子化も過去のものとなるでしょう。

現在のUXの状況を見たり体験し、あるいは実際にアプリケーション開発にたずさわり、マルチタッチやセンサー対応などそれぞれの機能を単体で評価した後は、総合的に、それらの機能が告げる未来のUXの形を思い描いてみるのも意義あることではないでしょうか。

●「ヒトの存在のデバイス化」が、最終的にもたらすもの

ヒトそのものをデバイスとする技術、それはアプリケーションの形態を変え、生活を便利にし、業務を効率化し、娯楽を豊富にしてくれます。もちろん、どのような技術もユーザーの心がけ次第でデメリットを生むものですから、決してノーリスクではありません。良いことばかりではありえません。

ただ、確実に言えるのは、存在のデバイス化の与える影響は、それがヒトの思考──脳の活動に関わるものであるだけに、生活や業務や娯楽といった、我々が実際に生きていく「方法」に変化をもたらすだけに止まらない、ということです。

たとえば、3DCGで再現された実体なき人々に対して、どこまで生身の人間と同じ価値と権限を与えるのか。

ニューロエシックスの発展や適用如何によりますが、脳機能に明らかな変化があった場合、変化する前のヒトと変化後のヒトを、どこまで同じ存在、一意のIDを駆使する権限を持つ者として扱うのか。

最終的には、存在のデバイス化は、社会的なヒトの存在とはいかに定義されるべきか、存在の認識とは何であるか、社会的存在と物理的存在と各個体の認識する存在に差異はあるのか? その認識方法に個体差はあるのか、あるとすればその差異をどう定義付け、どう判断するのか、といった問題を突き付けるものとなります。

こういったテーマに対する考えは、それぞれの立場によって異なるでしょうし、個々人の意見が、社会を維持していくうえでの正解と、必ずしも一致するとは限りません。技術進化につれ、ますます必要となる議論からは、あげればキリのない問題が噴出することになります。

しかし、その混乱の果てに、我々は、技術進化がなかったならば獲得できなかった、新しい概念、新しい気付きに、たどりつくでしょう。それがいったい何であるのか、思いめぐらしてみるのも一興かもしれません。



年末に、何やら重い締めくくりになってしまいましたが、なにしろ、もうすこしでお正月です。考え過ぎて気分が重くなったところで(筆者がこの世で最も「かわいい」お菓子だと信じている)お餅がありますから、問題ないでしょう。では、読者の皆さま、良いお年を!

※本稿の趣旨はプログラミング解説ではありませんので、開発について関心のある方は、次のURIに執筆しましたから参考にしてください。
< http://thinkit.co.jp/book/2010/10/08/1794 >

※WebCamをお持ちの場合は、次のURIで公開しているビデオキャプチャのサンプルを試すことができます(必ず上記記事を一読したうえで試してください)。
< http://2008r2.projectkyss.net/SL4/SL4_WebCam_1/SL4_WebCam_1.Web/SL4_WebCam_1TestPage.aspx >
※記事中の、Microsoft Surface、Microsoft Kinectについては、筆者はまだテストできておらず、Web上に公開されている情報に基づいて書いています。
※本稿の内容は、Microsoft社の公式見解やイベントでの発表内容を代弁するものではありません。また、それらに基づくものでもありません。あくまで筆者の私見です。

【薬師寺聖/個人事業所セイザインデザイン】
個人事業所 < http://www.seindesign.net/ >
ブログ < http://blogs.itmedia.co.jp/seindesign/ >
PROJECT KySS < http://www.projectkyss.net/ >
< infosei@seindesign.net >
ヴィジュアル、サウンド、テキスト、コードの間を彷徨っている、四国の個人事業主。科学技術や医療・福祉分野のXML案件の企画デザインに実績があり、コラボレーションユニットPROJECT KySS名義で、XML、RIA、.NETに関する書籍や記事、多数。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep2011)

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■クリエイター手抜きプロジェクト[263]コミPo!編
4コマ漫画作ってみた

古籏一浩
< http://bn.dgcr.com/archives/20101220140200.html >
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前回のVOICEROIDは、予想に反して注目度(アクセス)がなかったので、今回は注目度が高いと思われる「コミPo!」について書きます。

「コミPo!」は手軽に漫画を作れるアプリケーションです。手抜きして漫画を描くには最適です。Windows版のみで、MacOS X版やUNIX版はありません。が、幸いMacOS XではVMWare Fusion 3などの仮想環境上で動作させることができます(VMWare Fusion 3だと顔の色がおかしいですけど)。

コミPo!
< http://www.comipo.com/ >

作成手順の動画
< http://www.comipo.com/about/promotion.html >

漫画や絵を描ける人にとっては、ほとんどおもちゃ状態かもしれません。が、絵が描けない人にとっては「コミPo!」は非常に便利。本当にさくさく漫画が作れます。

とりあえず、4コマ漫画を作ってみました。1980年代のパソコン(当時はマイコンという呼び方だった)知らない人には分からないネタですが...。

P6 vs MZ
< http://www.openspc2.org/reibun/comipo/P6_vs_MZ/index.html >

キャラクタは3Dモデルなので、自在に向きやサイズを変えることができます。先にセリフを書いておいて、後でキャラクタや背景を入れ込む方が楽な感じです。あらかじめ用意されている写真だけでなく、自分で撮影した写真も入れることができます。また、写真にフィルタをかけることができるので、キャラクタと背景をなじませることができます。

と言っても、フィルタがいまいち。ここらへんのフィルタはPhotoshopじゃないけど、外部のプラグインで提供可能にした方がよさそうな感じがします。フィルタは、背景写真だけでなくキャラクタにもかけることができるのですが、やはり標準のフィルタでは白黒にするくらいしか使えないかも。

最終的には、レンダリングが行われ指定したサイズの画像が出力されます。その画像をPhotoshopで処理することはできます。全部「コミPo!」で作成せずに、Photoshopで行うように作業分担するのがよさそうです。

あと、背景写真などは以下のフォルダ内にあるカテゴリ内に直接入れておくことができます。この場合、「コミPo!」を再起動しなくても、すぐに追加した写真などが表示されます。

背景イメージなどがあるフォルダ
C:\Documents and Settings\Owner\Local Settings\Application Data\Web Technology\ComiPo!\BGImage

3Dモデルの追加方法も分かれば...と思ったんですが、XMLファイルにプレビュー画像があるくらいしか分かりませんでした。

キャラクタは標準で用意されているものをアレンジして使用することができるのですが、先生と生徒だけしかないので、現時点では作成できる作品のバリエーションは限定されてしまいます。今後、キャラクタが追加されるそうなので期待して待つことにします。自分で3Dモデル作って、それが使えれば自分の作品(漫画)作るのが大幅に時間短縮できる気はします。


【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >

コミPo!で意外(?)な発見だったのが、頭のところに描く汗の位置。市販の漫画だと何気なく描いている汗も、ちゃんと計算された位置なんだなあ、と思った次第。ということで、みなさんよいクリスマス&お年を〜。

・Google API Expertが解説するHTML5ガイドブック(来年には3刷になります)
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844329278 >

毎度おなじみASCII.jpの連載もよろしく。
・iOS 4.2の新機能で作るHTML5+JSアプリ
< http://ascii.jp/elem/000/000/573/573478/ >

・プロならば知っておくべきWebコーディング&デザインの定石100
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844361538 >

・ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/ >

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集 発売中
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/ >

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■明日もデザインで食べていこう![08]
HTML+CSS+JSでカルーセル回転メニュー

秋葉秀樹
< http://bn.dgcr.com/archives/20101220140100.html >
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いまさらカルーセル回転......なんですけど、考えれば考えるほど奥が深いメニュー作り。今回は、いつもFlashでやってた、くるくる立体的に回るメニューのHTML版を作ってみたいと思います。

さてさて、まずは完成品を見てください。(IE以外で対応)
< http://akibahideki.com/digicre/case_08/ >

Flashっぽい立体回転ってやつですね。
まずはさっそくHTMLから、ソースコードはこんな感じ。

<body>
<ul>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
<li><img src=images/pic.jpg alt>
</ul>
</body>

HTML5な書き方です。XHTMLな考え方と比べると違和感を感じますね。ソースはこれだけです、あとはCSSがどうなっているかというと

<style>
html, body, ul, li {
padding: 0;
margin: 0;
position: relative;
}

body {
background: black;
width: 100%;
height: 100%;
}

li {
list-style: none;
position: absolute;
}
</style>

以上です、単純ですね、とくにトリッキーな事もやってません。ではここでJavaScriptです。まずはどうやって円周上に<li>要素を配置するか、考えてみましょう。

【1】画面の幅、高さを取得する
【2】それぞれの<li>要素を、角度をずらしながらCSSのleft(横座標)を三角関数cos、top(縦座標)をsinで配置していく
【3】重なった時、一番下の<li>が上に来ないといけないので、z-indexをJavaScriptで入れ替えていく
【4】下の方が大きく、上に表示されている(topの値が少ない)<li>は小さくする。これはCSS3のtransform:scale()で可能。

さて、まずはここまでやってみることにします。

【1】画面の幅、高さを取得する

stageWidth = window.innerWidth;
stageHeight = window.innerHeight;

ここでは、画面の内側を取りましょう。
ひとまず関数の外に出しておいた変数stageWidthとstageHeightに代入します。

【2】それぞれの<li>要素を、角度をずらしながらCSSのleft(横座標)を三角関数cos、top(縦座標)をsinで配置していく。その前準備として、

for(var i=0; i<lists.length; i++ ){
photoDegree.push(i*360/lists.length);
}

これは、それぞれの<li>に対して1つずつ違った角度情報を与えたいので、それ用の配列を作っておきました。1番目の<li>は0度、次は30度、次は60度...といったように、i*360/lists.lengthというのは360度を<li>の総数分で割ってます。これで<Ii>の角度が等分出来たわけです。

さて、ここから以下のように作っていきます。

for (var i=0; i<lists.length; i++) {
var photo = lists[i];
var x = Math.cos(photoDegree[i]*Math.PI/180)*radius;
var y = Math.sin(photoDegree[i]*Math.PI/180)*radius;
photo.style.left = x+stageWidth/2+"px";
photo.style.top = y+stageHeight/2+"px";
}

これでまんまるの円周上に<li>が配置されたと思います。X座標(横座標)を決めるときはcos、Y座標を決めるときはsinとなります。「半径」と「中心からの角度」の2つが分かっていたら、XとYの座標が決定できます。

Math.PI/180というのは、角度をラジアン度に変換する公式です。sinとcosはラジアンで計算します。半径は変数radiusに設定しています。
photoDegree[i]によって角度がそれぞれ違い、今回の場合だと12枚なので、30度ずつずれて円周上に並びます。

【3】重なった時、一番下の<li>が上に来ないといけないので、z-indexを
JavaScriptで入れ替えていく

これは1行で実現。

photo.style.zIndex = Math.floor(Math.sin(photoDegree[i]*Math.PI/180)*radius);

JavaScriptでCSSを触るときは、プロパティ名にハイフンが入れられないので、ハイフンを省略して大文字で書きます。z-index → zIndexとなります。計算方法は、見ての通り、縦座標を取るときの公式を使っています。ただし、小数点をz-indexは受け入れてくれないので(当然か)、どんな方法でも良いので整数に直すことが必要です。これで重ね順が自然になりました。

【4】下の方が大きく、上に表示されている(topの値が少ない)<li>は小さくする、これはCSS3のtransform:scale()で可能。

いってみよう!

var scale = (y+stageHeight/2)/(stageHeight/2)*0.8;
photo.style.WebkitTransform = "scale("+scale+", "+scale+")";
photo.style.MozTransform = "scale("+scale+", "+scale+")";
photo.style.OTransform = "scale("+scale+", "+scale+")";

まあ、これが正しいというわけではないのですが、一例として。1つめの0.8は大きくなったり小さくなったりする度合いなので、変更して試してみてください。変数scaleで倍率を出しています。

(y+stageHeight/2)/(stageHeight/2)

なので画面の縦軸の中心から<li>要素の縦座標を足した位置から、画面の縦軸の中心を割るので、上にあるものは小さく、下にあるものは大きく計算されます。WebkitTransformは-webkit-transformという意味ですね。他は......もうお分かりですね。このサンプルはFirefox 4Beta、Safari、Chrome、Operaなどで動作が確認できています。

それにしても、
"scale("+scale+", "+scale+")"
って、、単純に文字列なんですね、なんか不思議。。

【まとめ】
マウスの位置によって横回転のスピードを変更します。

window.addEventListener("mousemove", getMousePoint, false);
function getMousePoint(e) {
mouseX = e.clientX;
mouseY = e.clientY;
}

マウスが動くたびにグローバル変数mouseX, mouseYが入れ直されます。
さらに

degree.x = (mouseX-(stageWidth/2))/100;
photoDegree[i]+=degree.x;

マウスが真ん中にいるとdegree.xの値が0に近くなり、画面端にいると数が極端に大きくなります(正、負の符号はつきますが)。よってこれを足しながら毎フレーム処理していくと、クルクル回っているように見えます。

最終的なJavaScriptコードはこちら。

<script>
window.addEventListener("load", init, false);
var stageWidth, stageHeight, radius=400;
var mouseX=0, mouseY=0;
var degree = {x:0, y:0};
var lists;
var photoDegree=[];

function init(e) {
lists = document.getElementsByTagName("li");
stageWidth = window.innerWidth;
stageHeight = window.innerHeight;

for(var i=0; i<lists.length; i++ ){
photoDegree.push(i*360/lists.length);
}

loop();
setInterval(loop, 1000/30);
window.addEventListener("mousemove", getMousePoint, false);
}

function loop () {
degree.x = (mouseX-(stageWidth/2))/100;
degree.y = (mouseY-(stageHeight/2));
for (var i=0; i<lists.length; i++) {
var photo = lists[i];
var img = lists[i].getElementsByTagName("img")[0];
var x = Math.cos(photoDegree[i]*Math.PI/180)*radius-img.width/2;
var y = Math.sin(photoDegree[i]*Math.PI/180)*(radius/2)-img.height/2-degree.y;
photo.style.left = x+stageWidth/2+"px";
photo.style.top = y+stageHeight/2+"px";
photo.style.zIndex = Math.floor(Math.sin(photoDegree[i]*Math.PI/180)*radius);
var scale = (y+stageHeight/2)/(stageHeight/2)*0.8;
photo.style.WebkitTransform = "scale("+scale+", "+scale+")";
photo.style.MozTransform = "scale("+scale+", "+scale+")";
photo.style.OTransform = "scale("+scale+", "+scale+")";
photoDegree[i]+=degree.x;
}
}

function getMousePoint(e) {
mouseX = e.clientX;
mouseY = e.clientY;
}
</script>

【あきば・ひでき】hidetaro7@gmail.com
< http://www.akibahideki.com/blog/ >

前回のHTML5 Videoコーデックのお話の中で、Macの主要ブラウザ全てにTheora Oggが対応してると書いたんですが、あれは僕のマシンにOggが再生出来るプラグインをインストールしていたことが原因で、Safariのみ、Theora Oggに対応していません。プラグインのインストールにより、MacのSafari含めた主要ブラウザすべてでOggコーデックが再生されます。

詳しくは記事を書きました。読者さんを惑わせてしまい申し訳ないです!
あと色々と技術的なご指摘をいただきました古籏さんには大変感謝しています。
< http://www.akibahideki.com/blog/htmlcss/safariogghtml5-video.html >

今年は色んな地域で講演に呼んでいただけた年だったなと思います。早いもので、今年ももう終わりです。そうそう、来年は早速11月まで出張が決まってしまいました......またバタバタしそうですが、こんな私、どうぞ来年もよろしくお願いします!!

テクニカルディレクター・デザイナー。DTP黎明期からグラフィックデザインを学び、東京都営団地下鉄など交通広告を多数手がける。同時に音楽活動も活発に行い、西日本半全国ツアーなどを展開、某専門学校のテーマソングを作詞作曲、編曲から楽器全てを演奏してレコーディングするなど、マルチなクリエイティブ活動も。最近では東京と大阪の教育施設などで講師業をも務める。HTML CSS JavaScript Flash ActionScript 3DCG Movie DTP GraphicDesign...多種スキルを持つ。Web標準技術だけに執着せず、全てのメディアで説得力のある表現にチカラを注ぎたい、そんな仕事をしたい。

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■編集後記(12/20)

・無印良品の「ウィークリーノート10年10月中旬始まり・A5・ダークグレ」を買った。2008年から使い続けているシリーズだ。1か月見開きカレンダーが始めにあり、スケジュールを記入するのにちょうどいい。ただし、月曜始まりがいまだになじめない。ウィークリーノートは見開き左に7日分の記入枠があり、右の5ミリ方眼が使いやすい。今回からB5からA5に変えた。新聞の書籍広告を始め、あらゆる記録や思いつきを書き込むので、デイパックにいれて持ち出すのには、このサイズがいい。第一、もはや書き込むスケジュールなんかわずかなものだし。やっと年末の気分になった。/「ナニコレ珍百景」ファンとして、地元からなにか発掘しなければといつも思っていたが、ウォーキングコースの途中の河川敷に奇妙な物体があることに気がついた。野球のグラウンドほどのただの草っ原に、7体の古びた動物オブジェが無造作に置かれている。それぞれ小学校高学年生くらいのサイズで(象はもっと大きい)、塗装は剥げ、一部は欠落している。ずいぶんいいかげんな造形だが、味があると言えなくもない。犬のような、雌ライオンのような正体不明の動物の顔は、なんとスマイルシャッターに対応したのだった。いったいなんなんだ、この異形の空間は(ってほどのもんじゃないけど)。「ナニコレ珍百景」には無理だな。(柴田)
< http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4548718702664 >
ウィークリーノート
< http://bn.dgcr.com/archives/20101220100000.html >
7体の古びた動物オブジェ

・薬師寺聖さん、ありがとうございます! 「ヒトの存在のデバイス化」か...。/VOICEROID、めっちゃワクワクしたのになぁ。/個人用の年賀状、今年は作れるかどうかわからなくなってきた。スケジュールがずれこみ、仕事が忙しくなってしまっている。お手伝いしている会社の社長の奥さまが、私や他の人の分のおせち料理を作ってくださるとのこと。ありがたい〜! 30人分ほど作られるそうだ。凄すぎる......。2日からお店は開いているから問題ないけど、元旦の分の食事をどうしようか考えていたところで、お正月から冷凍食品やコンビニは寂しいなぁと思っていたから、渡りに船とお願いしちゃった。お重を今日持っていくぜ。(hammer.mule)