[3036] イタリアはあたたかい

投稿:  著者:  読了時間:28分(本文:約13,700文字)


《強い抱擁を贈ります!》

■ローマでMANGA[38]
 イタリアはあたたかい
 midori

■歌う田舎者[21]
 あの日にかえりたい
 もみのこゆきと

■Otaku ワールドへようこそ![番外編]
 引っ越しマス 休みマス
 GrowHair



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■ローマでMANGA[38]
イタリアはあたたかい

midori
< http://bn.dgcr.com/archives/20110422140300.html >
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未曾有の出来事が日本を襲いました。犠牲者の皆様の回向と一日も早い不明者の発見を毎日お祈りしてます。そして被災者の皆様の日々を思うと胸が潰れそうですが、その皆様の分まで生活をきちんと送ることが、直接に救済の手を出せない者の務めと思います。遠回りでも回復を早める事の助けになると信じて。

今回の天災(および人災)は、イタリアでもかなり大きく取り上げられ、そして単なる大災害の報道に終わらず、日本人の態度への賛美が特徴的でした。

これだけの災害に遭ったのに被災者が落ち着いて行動している(子どもも!)。不足したガソリンや水の配給にきちんと並んでいる。どさくさに紛れて泥棒が横行しない(多少あったようだけど、他国だったらもっとひどい)。

原発で作業に当たる方々への敬意の表現も多々見られました。そして、被害の多くが津波にあったこと、あれだけ大きな地震でありながら地震での直接の被害が驚くほど少なかったこと。つまり、日本の耐震技術と地震に対する国民一人ひとりレベルでの準備の良さにも大きな敬意と、もう一つは「発見」がありました。

イタリアは2年前に中部で大きな地震があり、多くの被害者を出したのでまだ傷が癒えてないわけです。我が身と比べて、「耐震はできるんだ。それをやってる国が、人々があった」という驚きもあったわけです。

マスコミでのそうした報道だけでなく、日本人である私もまわりからずいぶん褒められました。日本の皆様、ありがとうございます。思いがけない暖かい気持ちと言葉の数々もいただきました。被災者の皆様に代わって受け取りました。以下、FaceBookに寄せられた言葉です。

◇新人漫画家:なぜだか知らないけど、この巨大な災害の後、日本人は私たちにどうやったら前よりも強く起き上がるのか教えてくれる気がするの。

◇新人漫画家:日本頑張れ!!! あなたの国は素晴らしい国で前よりももっと高く起き上がるよね。もうここに居なくなってしまった魂のために。彼らの思い出と勇気がまだここにいる人に力を与えてくれる。

◇アーティスト:みどり、あなたが書いていることを読んだら、時によって、特に今みたいなときには、日本は顔をあげて、やるべきことは上の人の指示を待たずになすべきなのね。首相が被災地に出向いたせいで、すべての作業が止まってしまったっていうのを読んで笑ってしまった。どこの国も同じね。:))))

◇MANGAファン、MANGAグッズ販売:東京が無事と聞いて安心しました。放射線の心配は? あなたまで「レントゲンのほうが怖い」なんて言わないよね?イタリアに伝わってくる大災害情報と、「たいしたことない」の間に日本はいるみたいね。

◇アーティスト兼母:あなたの家族の安否が知りたかった...。ここで皆無事と分かりました。抱擁を贈ります。

◇漫画家:今回の出来事にすごく関心をもっています。あなたが言うように、多くの情報源から情報を得ることが大切ね。私の彼はすべてを分析するタイプなの。いろんな情報源を探しに探す。核エネルギーがどんなふうにできるのかよく知ってる。いま起こっていることを一緒に話し合ってます。起こってること、怖いですよね。これが新しいエネルギーの形に導いてくれるきっかけになるといいんだけど。日本を助けるために動いてくれる人がいるのを知って安心しました。頑張って!

◇中堅漫画家:日本で起こってること、すごくお気の毒に思ってます。僕は日本の国民に対して憧憬と尊敬の念を持っています。なるべく早く元の姿に戻ることを祈ってます。

◇新人漫画家:ほんとにショックだ! ともかく日本はこうした災害に対する準備で文明の高さを示したね。他の国だったら、あの地震で全部ぐちゃぐちゃだったと思う。同情と尊敬の念を感じます。

◇新人漫画家カップル:あなたの家族が無事と聞いて安心しました。この恐ろしい時、素晴らしい日本国民のみなさんと気持ちを共にしています。

◇新人漫画家:何に驚いたかって、あなた方が持っているオーガナイズ。私の父は映像を見て「見てご覧、日本人の姿を! イタリアだったらみんな逃げてるよ。だいたい、こんなふうに準備なんかしてないしね」と叫んでました。

◇漫画学校生徒:日本の知り合いで、目黒に住む友だちとその息子の安否がずっとわからなくて心配してたんだけど、昨日の夜10時頃連絡があったんだ。僕も気持ちを共に。

◇友だちの娘:早く地震が収まりますように。そして... 再出発!

◇漫画家:勇気を...

◇新人漫画家:この酷い時、僕の気持ちはあなた方と共にあります。

◇アーティスト:Midori san、あなたの素晴らしい国に起こってることに心を痛めてます。あなたの家族や知り合いの無事を祈りつつ、みんなに光が射しますように。強い抱擁を贈ります!

◇新人漫画家:言葉がありません... 放射線を塞ぐのに切り貼りするわけにも行かないね。未来に問題を残さないように。。。

◇漫画家:よし、大事なのは気持ちを強く持って倒れないことだ。日本人が希望をなくしませんように! ここにはいやなニュースが沢山やってくるけど、「カミカゼ」が日本を救うために英雄的な行動をしてることや、国民がパニックに陥ってないことを知って少し安心出来る。頑張って! 僕たちはあなた方と供にあります!

◇漫画家+作家:がんばれ、みどり。頑張れ日本! 今回、世界中が一つになっていると思う。もし、基金が必要なら漫画家やイラストレーターが集まってなにか行動を起こしたらいいと思う。いや、今すぐ世界中の漫画家に呼びかけよう!」

◇友だち:あなたの国の人々がお気の毒でならない。何かできることがあるかな、例えば誰かをウチに泊めるとか。何でも言って、できることは何でもする。

◇学生:多くの人にとって厳しい時... 頑張って!勇気!

もうすでに言われたことを繰り返してしまったかも知れないけれど、イタリアの友人たちの言葉を伝えたいので東日本大地震に題材にしました。

< http://easyurl.jp/1ml8 >
ローマ市主宰の日本へ募金の広告が市バスに掲げられていた。ローマ市まで市をあげて応援してくれてるとは知らなかった。
次回、MANGAに戻ります。

【みどり】midorigo@mac.com

日中は真夏かと思われたほど日差しが強かったのある日、見覚えのない差し出し名でメールが入っていた。なんとGrowHairさんから。友達の友達の家からメールしてるとのこと。テルミニ駅のそばの家から...道理で英語だ。そのパソコンには日本語フォントが入ってないんだろな。イタリア人だし。

一人目の友だちの携帯にかけてください、と番号があったのでかけて直でGrowHairさんとお話ししてしまった。写真は見ているので、その顔を思い浮かべながらニヤニヤしつつお話し。私のメルマガも見ていてくださって「イタリア人にとって5分や10分は時間ではない」ということを知っていたので色々ぶったまげずに済んでます、とのこと。

翌日出発なので、その前にちょっとお茶でも...というお誘いだったけど、郊外住まいの母である私はあまり自由時間があるようでない。特に息子が帰ってくる昼時あたりが一番困難で、お断りせざるを得なかった。気軽にひょいと出かけられるようになるといいんだけど。イタリアにはよく来る機会があるということで、次回は是非、早めに予定を教えてもらって我が家で昼ごはんにしていていただいたほうが、都合が付くのでよろしく、GrowHairさま!

イタリア語の単語を覚えられます!というメルマガ出してます。
< http://archive.mag2.com/0000075559/index.html >

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■歌う田舎者[21]
あの日にかえりたい

もみのこゆきと
< http://bn.dgcr.com/archives/20110422140200.html >
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昼なお薄暗いカフェのカウンター。思いつめた表情の若い男が口を開く。
「もみのこさん、昨日の夜はどこにいたんですか」
「そんな昔のことは忘れたわ」
「今晩会えますか」
「そんな先のことはわからないわ」
「ぼくのこと......嫌いなんですか」
女は薄紫の煙をくゆらすシガーを唇から離すと、いかにも面倒そうな眼差しを男に投げた。
「嫌い? ......ふふ、坊や、あたしが嫌いなのはね、パンチパーマの男、痩せぎすの男、食べ物の好き嫌いが多い男ね」

どうだよ、この間口の広さ。「いや、俺はどれにも当てはまんないし」というそこのあなた、婚姻届を持参して今すぐ薩摩藩に来なさい。今なら九州新幹線の全線開通で、博多から1時間19分、広島から2時間23分、大阪から3時間45分で到着できます。

だいたい、いまどきパンチパーマの男など、ヤクザでもそうはいまい。ちなみにわたしの脳内では、パンチパーマはダメだがアフロヘアならOKという微妙なカテゴリ分類がなされており、モーリス・ホワイトが ♪I need youと歌いながらやってきたら、もちろん受諾するしかありますまい。

痩せぎすの男は問題外である。わたしより体重の少ない男など、罪人として座敷牢につないでおきたいくらいだ。ついでに言えば筋肉自慢の男も遠慮したい。筋肉"質"の男ならいいが、筋肉"自慢"の男になると、わたしの経験上、体育会系勘違い男である確率が高い(当社比)。

ちょっと脂肪が乗っかっているくらいが一番色っぽいのではあるまいか。実際、わが職場の女子(34歳独身)は、ベルトの上に腹が乗っている男が好みのタイプであるらしい。世のぽっちゃり系男子よ、安心したまえ。

食べ物の好き嫌いを並べたてる男に至っては、拷問の上、獄門さらし首である。「あ、オレね、メロン食べられないんだ。あ、ちょっと、それなに。ロース肉はダメって言っただろ、油っぽいから。あ、そのキュウリ、ダメなんだよねー。オレ、コオロギじゃないんだからさ」こんな男と食事すると、メシがまずくなるではないか。

それにわたしのような田舎者は、お百姓さんや漁師の皆々様のご苦労を間近で見る機会が多いので、食べ物にくだらんわがままをゴネる男を見ると「食いもん粗末にするでねぇ! 生産者の皆さんの苦労に思いをはせ、黙ってありがたくいただかねぇか、このスカタンが!」と、一発殴り倒したくなるのだ。鹿児島弁で言うところの「こまごつ言うな、こんわろが(つまらんことを言うな、この野郎)」である。

しかしながら、そんなわたしも、昔は好き嫌いが激しかった。そのため、小学生時代は『好き嫌い殲滅ギプス』をはめられ、家では母から「残すんじゃねぇ!」と罵声を浴び、学校の給食タイムでは「食べ終わるまでそこに立っちょれ!」と担任に怒鳴られ、温食の器と先割れスプーンを持って、泣きながら廊下に立っていたものだ。おかげで、今では嫌いな食べ物はこの世に存在しない。

......と断言しようとしたが、よくよく考えると、どうしても受け付けない食べ物があった。皆さんも年に一回くらいは食べて(飲んで)おられるのではありますまいか。あの白くて、ぬめ〜〜〜っとしたモノ。そう、それはバリウムである。

胃透視の時、検査技師に「はい、一口飲んでくださーい」「うぐっ」「はい、ごくごく飲んでください」「う、う、うぬぬ......」「もっと飲んでくださいって」「......う、うげ」「ちびちび飲まないでください、日本酒じゃないんですから。検査できないじゃないですか!」と怒られ、涙目で飲むのであるが、あんなものをヘーキでごくごく摂取できる人の気が知れない。生ゴム飲むのと何が違うというのだ?

しかも、メロンもロース肉もキュウリも食べられないスカタン男に「あれ?もみのこさん、バリウム飲めないんですか? フフン」と上から目線を浴びる屈辱と言ったら、あーた。ヨーグルト味なんかでごまかそうったって、このわしの舌はごまかせねぇだ。あれは食いもんじゃねぇ。え? その通り? あ、そうっすよね。いや、実はね、もうひとつあるんですよ、ダメな食べ物。いやいや、今度こそ食べ物ですってば。それがダイエットフードである。



やっと本題に辿りついた。人生は The Long and winding road。財津和夫だって、君の心へ続く長い一本道はけわしく細い道だったと、教えを説いている。人生には無駄な寄り道などないんだよ、ハニー。......と言い訳をぶちかましつつ、本題である。

前回のコラムで書いたのだが、福岡・沖永良部出張後の体重はヤバいことになっていた。57.5kgである。ちなみに5年前の体重は49kg。8.5kgも増加しているというのはいかがなものか。あぁ、49kgだったあの日にかえりたい。その上、わたしの体はウエストから膝のあいだに脂肪資源が集中投下される構造になっているので、上は9号でもいけるが、パンツやスカートといったボトムスは11号なのだ。しかも最近ではその11号がきつい。

11号が入るか入らないか......これは女がオバサン化するかどうかの瀬戸際である。女性ファッション誌のグラビアで「愛されデニムを指名買い」「大人可愛い白シャツで攻める」「最愛ジャケットで職場の華」などと紹介される服は、たいてい11号までしかない。まぁ別に「愛され」とか「大人可愛い」とか「最愛」とかの気持ち悪い形容詞はどうでもいいんだが、今までの服が根こそぎ入らなくなるという不経済な事態だけは避けねばならぬ。

体重増加の原因は明らかだ。ただの食べすぎである。
「なぜそんなに食べるんですか」
「そこに食べ物があるからさ(遠い目)」
これは「食べ物を残すのは人に非ず」という家訓を持つ我が一族の合言葉である。しかし、それだけ食べても昔はさほど太らなかったのに、年を食って代謝が悪くなったのか、ここ数年で体重に反映される体になってきたようなのだ。こ、こ、このままでは60kgの大台に乗ってしまうではないか。仕方がないので、久々にダイエットフードの力を借りてみることにしたのだが、しかし、このダイエットフードという奴は、なぜ、かくも美味くないのか。

ちなみに、過去に試したことがあるのはアスカのナチュラルダイエット100、DHCのプロテインダイエット、オルビスのプチシェイク・プチヌードル・プチワンタンの5点。どれも一食置き換えタイプである。

アスカとDHCは、スイーツ系ドリンクタイプ。だが、両者とも腹は奇妙な満腹感に満たされるが、飲むだけで咀嚼しないので、食事した気分になれない。そのうえ「これ、食い物じゃないんじゃね?」という味がする。バリウムよりはうまいが。その結果、たしかに一食置き換えはしたが、ゴハンと置き換えたのであって、おかずは普通に食べるという暴挙を敢行。

それにひきかえオルビスのプチシリーズは、まぁまぁ美味い。美味いのだが、満腹感がなく全然足りない。結果、二人前食べた上にお菓子にまで手を伸ばすという暴挙を敢行。ことごとくダイエットは失敗した。

しかしながら、今度ばかりはわたしの危機感はホンモノなのだ。今回はDHCのプロテインダイエットリゾットを試してみることにした。期間限定キャンペーン10%OFFで5,300円(15袋・1袋260kcal)。お店でひとくち試食したところ、まぁまぁ食べられそうに思えたのだ。

まずは15日間の実証実験結果は以下の通りである。基本的に夜置き換えで実験したが、飲み会による暴飲暴食(3回)の日は昼を置き換えた。

スタート:57.5kg
1日目 56.6kg/2日目 55.4kg/3日目 55kg/4日目 55.6kg/5日目 55.4kg/6日目 55.4kg/7日目 54.8kg/8日目 55.4kg/9日目 55.2kg/10日目55.6kg/11日目 55.4kg/12日目 55.8kg/13日目 55.8kg/14日目 56kg/15日目 54.6kg

今回は、置き換えたがおかずをたんまり食べたとか、二人前食べたなんてこともなく、15日間きっちりとやったあたり、わたしの本気度がうかがえるというもの。2.9kg減というのは、もろ手を挙げてバンザイである。

......しかし、やっぱり美味くないのだ。試食時の味見ひとくちだとわからないが、一食分食べると、半分いかないうちに「これ、食い物じゃないんじゃね?」に。リゾットの食感を醸し出している発芽玄米や粒状大豆たんぱくは美味いのだが、そのつなぎに入っているどろりとした液体部分が、「わしを騙そうったってそうはいかねぇ。正体を見せやがれ!」と言いたくなる味なのだ。

今まで試したダイエットフードの中では、結果も出たことだし一番マシなのだが「これ、あと2クール続けたら、確実に50kgになりますよ」と言われても、当分ダイエットフードは勘弁願いたい。耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んだ15日間のあとは、浮かれ気分でロックンロール。忍びよるのはリバウンドの足音である。



昼下がりのラーメン屋。キクラゲとキャベツがこんもりと乗った豚骨ラーメンをすする女の隣で、うんざりした表情の若い男が口を開く。
「もみのこさん、さっきお昼御飯食べてましたよね」
「あら、そうだったかしら。そんな昔のことは忘れたわ」
「黒豚カツサンド食べてたじゃないですか」
「あー、あれは商店街グルメのリサーチっていうか、ほら、まぁサンドイッチなんて軽食じゃない?」
「全然言い訳になってませんけど。まさか三時のおやつまで食べませんよね」
「そんな先のことはわからないわ」

「ダイエットするんじゃなかったんですか」
「え? いや、するわよ。するんだけどね」
「こないだ広島の八天堂のくりーむぱんを5個も買ってましたよね」
「だって、おひとり様5個限定だったんだもん。『おめざフェア』のチラシのど真ん中に載ってたしさぁ。パン生地がしっとりしてて、クリームとなじんで美味しかったわぁ」
「昨日、でっかいロールケーキも食べてたでしょ」
「あ、堂島ロール? 『なにわうまいもの市』で200個限定だったのよ。整理券もらうのに1時間も並ばなきゃ買えないんだから。初体験よ、初体験。ふんわりしたクリームとたまごっぽい生地が美味しかったわぁ」

誰かわたしを止めて。

※「あの日にかえりたい」松任谷由実
< >
※「The Long and winding road」The Beatles
< >
※「I need you」Maurice White
< >
※「青春の影」チューリップ
< >
※「ふられ気分でロックンロール」TOM CAT
< >

【もみのこ ゆきと】qkjgq410(a)yahoo.co.jp
働くおじさん・働くおばさんと無駄話するのが仕事の窓際事務員。かつてはシステムエンジニア。

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■Otaku ワールドへようこそ![番外編]
引っ越しマス 休みマス

GrowHair
< http://bn.dgcr.com/archives/20110422140100.html >
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ここに隔週で書き始めてから、気がついてみると6年経ちます。その間、一度も穴を開けずに来ました。言い換えると、人生において何よりもデジクリ原稿を優先し、常にファースト・プライオリティを堅持してきたということにほかなりません。会社休んで原稿書いてる、なんてしょっちゅうでしたし。

それが、ここへ来て、ついに行き詰りました。なので、今回は、ちょこっと言い訳を聞いていただければ。引越しであります。それも、降って湧いたように、突然。大家さんから「出てけ」と言われまして。

いや、まったくの青天の霹靂かというと、そうでもないんですが。一年ぐらい前に、2年後に取り壊して建て替えるからと通告を受けてました。だけど、その時点では、まだ本決まりではないから、具体的に決まったら、明け渡し期限日の半年前には改めて通告するから、それまでは何もないと思っていていい、って話でした。油断してました。

いきなりこの3月に、4月末までに出てけ、って話です。こっちにとっちゃあ、青天の霹靂と大差ない。大家さんってば、なんで急にまた。やっぱあの地震でしょうか。まあ、ボロいことにかけては、いろいろとエピソードに事欠かないアパートではありますが。

換気抜群。家の中にいながら、外の気温が分かる、この便利さ。上の階で湯を使うと、しずくがポタポタ。これが壁を徐々に蝕んでいき、毎日必ず進展があります。ポロポロ、ぐらいの日もあれば、ドッサバリーンな日もあります。定点から毎日一枚ずつ写真撮っとくんだった、と今更思いついて後悔してます。

キッチンの床、踏み抜きました。放っておいたら、どうやらネズミの通路になってたようで、ボール紙で塞ぎました。知らない人が通ったら、また踏み抜きます。風呂の扉は、開け閉めにコツが要って、私じゃないと無理です。ナメクジを狙ってコウガイビル君がやってきたり、ネズミがトイレでウンコしてく話は前にも書きましたね。

そういえば、仲介してくれている不動産屋に行ったら、言ってました。「地震の後、自転車に乗って、真っ先に見に行きましたよ。あのアパートが一番心配でね。周りがちゃんと建ってるのを見てもまだ安心できませんでしたよ、あっはっは」。なんて正直な不動産屋なんでしょ。

幸い、なんともありませんでしたけども。もともと地震の後みたいな散らかりようだったもんで、積んであった空き箱が崩れたみたいだけど、それに気づいたのは一週間後ぐらいでした。

そんなアパートなもんで、急に出てけと言われて、それは約束が違うじゃないか、と居座る気も起きません。素直に出てくのが身のためというものです。そういうわけで、お引越しです。ハートのエースが出てきます。

引越し先は、決めました。元からそんなに遠くないとこ。中野へ歩いて行ける距離。今よりちょっとだけ頑丈で、ちょっとだけ広く、ちょっとだけ家賃高い。離婚して18年近くもやもめ暮らししてると、さすがに物があふれ返り、宮崎勤の部屋みたくなってます。どうしても広いところへ移らざるをえない。

というわけなので、引越しが終わって落ち着くまでの間、休載させてください。2か月ぐらいで戻って来れると思います。そうだ、敷金は全額返してくれるそうです。汚し放題、壊し放題です。アーティストのみなさん、なんか描きに来ませんか? 廃墟風にアレンジして撮影スタジオにするとか。遊びましょう。

さてさて、そういう休載理由なので、決してネタに詰まったわけではなく。むしろ、こういうときに限って、書きたいネタが山ほどあって、困ったもんです。

●When in Rome, do as the Romans do.

イタリア、行ってきました。ミドローマさん、行った当日になってからいきなりのメール、失礼しました。電話でお話しできて、楽しかったです。イタリアの南北の文化の相違の話とか、非常に興味深かったです。

行くまでは、けっこう大変でした。一日早く発った人形作家の清水真理さんは、「乗り継ぎ便がキャンセルされてたけど、とにかくモスクワへ向かう」と言い残して消息を絶つし。映像作家の寺嶋真里さんと私の飛行機は、乗るまでの数日の間に4回ぐらい変更されるし。イタリアでは、電車とバスの同時大規模ストで、ブレーシアまで行く手段がないし。

数々の苦難をなんとか乗り切り、展示は大成功でした。かつて、ミケランジェロの作品が展示されたこともあるという伝統と格式ある美術館に、日本人としては初めて作品を飾ることができました。大快挙です。さすがにローマ法王はお見えになりませんでしたが、ビショップ(主教)の方がお見えになったそうです。テレビの取材も来てたし。
< https://picasaweb.google.com/Kebayashi/DGCR110422#5597691472588361362 >

フェラーリ夫妻からお呼ばれしました。今回は、ランチではなく、ディナー。清水さんと寺嶋さんも一緒に。たいていの日本人は映画でしか見たことのないような、典型的な西洋の豪邸。鉄扉が開くとバラ園があって、果樹園、野菜園、花壇があり、プールがある。テーブル用に花を摘んで回る。お庭の向こうからは、町が一望の下に見渡せて、きれい。美食で知られる国のリッチな階級の方々が、こんな美味いものを食していたのかというのを、た〜っぷりと思い知らされました。
< https://picasaweb.google.com/Kebayashi/DGCR110422#5597691472200434418 >

ヴェネツィアでは『ヴェニスに死す』ごっこ。セーラー服着て。これでもう、思い残すことは何もありません。
< https://picasaweb.google.com/Kebayashi/DGCR110422#5597691474270615250 >

イタリアの生活は、日本に比べると、概してユルユルでした。ブレーシアのホテルでは、私の部屋のドアにはジャラっと鍵束が差さってるし。掃除のおばちゃんが忘れていったそうです。寺嶋さんの部屋の冷蔵庫には、ハムが入ってるし。前の宿泊客の忘れ物のようで。寺嶋さんったら、ホテルのサービスだと思って食べちゃうし。電車なんて、5分遅れでホームに入ってくると、みんな「おっ、今日は早い」とか言ってるし。

万事そんな調子だけど、これでもイタリア南部からみると、北部はきっちりしてるほうなんだそうで。ミドローマさんによると、「スイスの時計かよ!」とからかうそうで。実際、ローマの駅の時計は指してる時刻がばらんばらんで、北へ行くほど合ってきて、スイスまで行くとやっと全部ぴったり合うのだとか。

「郷に入っては郷に従え」というのを英語では "When in Rome, do as theRomans do." といいます。これを再び和訳すると「ローマにいるときは、ローマ人のするようにせよ」となります。実際、ローマはローマ在住のSさんに案内してもらいました。バスに乗る。降りる。あれ? お金は? 「言われたら謝ればいいのよ」。タダ乗りですかぃ?!

あと、少子晩婚化が著しく進んでいるという点で、日伊は似ています。関連性は不明ですが、イタリアにもマザコン男が多いそうです。"mammone" というそうです。母親が息子を囲い込んで、遠くの大学に行かせないとか。卒業するまで10年くらい学費を出しつづけるとか。ダメダメです。やなとこが似てますね。

でも、「子供ってかわいいよね、だけど残酷だよね」と言ったら、小学生ぐらいの子供が大笑いしてました。お、英語、通じてる。若い人ほど英語が通じる傾向があります。柴田さんにケンカ売るわけじゃないけど、ここは日本も見習っていいんじゃないかな〜。コミュニケーションを目的とした、実践的な英語。もちろん、母国語がまず大事、っていうのは私も思いますけど。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
パパラッツィ。女子高生に「女子高生大好き!」と言ったら笑われました。
< https://picasaweb.google.com/Kebayashi/DGCR110422#5597701392956844546 >

5月12日(木)に寺嶋真里さんの映像作品『アリスが落ちた穴の中 : DarkMarchen Show!!』の上映イベントが渋谷であります。私がセーラー服着て登壇するって話が出てます。マジっすか? マイナスの働きにならないか、ちと心配です。めげずに見にいらしていただけると。詳細決まったら告知しますゆえ、お待ちくださいませ〜。

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■編集後記(4/22)

・デジクリは4月25日(月)からGWメンテナンス休暇に入り、5月9日(月)から再開の予定です。

・手当たり次第、本ばかり読んでいた。読み終わって、べつに読まなくてもよかったかなと思う本も少なくない。童門冬二「戦国を終わらせた女たち」(日本放送出版協会、2010)はNHK大河ドラマの便乗本のような史伝風歴史読み物だ。その時代の女性たちには戦国を終らせ平和な日本を実現するという悲願があった、というのがコンセプト。「あゆちの風」がキーワード。尾張の伝説にあゆちという海から吹く幸福の風がある、それを日本中に吹かせるのが信長の志であり夢であり、それを受け継いだのがお市とその娘たちだったという解説で、ナンダカナーの違和感が最後までつきまとった。NHK大河ドラマの方は、歴史歪曲のトンデモな展開で評判がよろしくないが、それよりはマシだと思う。うちの小4生は「江」を毎回楽しんで見ているそうだが、これが歴史だと刷りこまれたら困るな。もうひとつは春山みかげ「織田信奈の野望」(ソフトバンククリエィティブ、2009)というライトノベル。カバーは恥ずかしい萌え系美少女イラスト。織田信長ならぬ信奈がわがままでツンデレで破天荒な超美少女、そればかりでなく武将がみんな美少女というとんでもない設定で、なぜかタイムスリップした男子高校生が秀吉の役となって奮戦するという、戦国時代舞台の天下布武ラブコメディ。なんでこんな本読み始めたんだかわからないが(どこかの書評見たのか)、ずっと後悔しながら、しかしテンポがいいからあっさり読了。意外におもしろい。若い人がこの世界を楽しんでから、では本当の歴史はどうだったのかと勉強するならけっこうなことだが。(柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140814438/dgcrcom-22/ >
→「戦国を終わらせた女たち」をアマゾンで見る
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479735450X/dgcrcom-22/ >
→「織田信奈の野望」をアマゾンで見る(レビュー17件)

・CORAGGIO GIAPPONE!/体重は変わらなくても体型が変わってしまった......。早くジムに通いたいんだが、いまだ実現せず。/昨日、本の虫の話を書いたら、FacebookでSさんからアドバイスあり。「古書はラップに包んで電子レンジでチンするらしいですよー。でも図書館の本はシールとかあるからダメかな?」うぉー、そんな方法があるのか! 初耳でした。ありがとうございます〜! 表紙のビニールが溶けそうなのでためらいますわ。今後自分の本でかゆいのがあったら、試してみます。本をチンは考えたことなかった〜!/Facebook。ずーっと前にアカウントをとったまま放置気味。最近の盛り上がりに首をかしげていた。Sさんみたいにコミュニケーションがとれるなら、ちょっと研究しようかな。まずは名前を日本語にするか。Facebookっていつから日本語化したんだっけ。/mixiやFacebookより先に存在していたorkut。久々にアクセスしてみたら、アカウントが消えていた。Googleに吸収された時点で消されちゃったのかしら。/あるチケットサービス大手に携帯アドレスを登録した頃から、スパムが届くようになった。そこが原因だとは思いたくないが、ほんとタイミングがぴったりなのだ。検索すると同じ被害報告がちらほら読める。拒否ドメインをちまちま登録しているが、同じ先から違うアドレスで届く。mail-、mixi、グリー、モバゲー、ameba、yahoo、google、gooなどの文字を含むアドレスからは届かない私の携帯......。/福島の電波送信所再開。(hammer.mule)
< http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/2d6233910e64cdeff344f0f78eec0b3e >
ビョルン・アンドレセンの最近の画像......。
< http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/b17afa7ea3f391b15298109f654c7173 >
スーツ(タキシード?)
< http://jjy.nict.go.jp/ >
暫定的に送信を再開しました
< http://www.nifty.com/25th/ >
ニフティ25周年サイト。パソコン通信復活! なつかしー!
< http://idonethis.com/ >
今日私は何をしましたか? メールに返信するだけで記録されていく。