装飾山イバラ道[83]「ビューン」とゾンビゲーム
── 武田瑛夢 ──

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iPadを使い始めて4ヶ月が経った。結局は、物珍しくて使い始めたようなツールは出番が減り、iPhoneの時から使っていたものが残っていく感じだ。何度か紹介されている「ビューン」で雑誌を読むのがやっぱり一番便利に感じている。今回は雑誌アプリの紹介と、ゾンビのゲームアプリを一つ紹介したい。




●雑誌アプリ「ビューン」

「ビューン」は複数の雑誌が登録されていて、30日間で450円を払えば様々なジャンルの雑誌が読める。登録雑誌も当初よりも増えて、現在は42冊にもなっている。

・ビューン(新聞、雑誌、テレビがあなたの手の中に)
< http://itunes.apple.com/jp/app/id372350361?mt=8
>

30日が過ぎてしまえば、課金するようにメッセージが出るので「またか」とは思うけれど、すべてのページが掲載されていなくてもかなり読みがいがある。ファッション雑誌はよく買っていたけれど、その他のジャンルの雑誌って病院とか役所とかの待ち時間に読むイメージで自分では買わない。「ビューン」で読めるようになると、買わない雑誌が面白くない訳ではないことがよくわかる。

「週刊朝日」も今まで買っていたわけではない雑誌だけれど、「ビューン」で読んでみると1ページタイプや半ページのコラムが多くてちょっとした時間に気軽に読めることがわかった。テレビに出ている有名な人はかなり書いているという印象。記事は週刊誌なら毎週更新されるので、読み尽くすことなくどんどん新しい情報が出て来る感じ。「週刊ダイヤモンド」や「PRESIDENT」、ゴルフ雑誌にギャル系ネイル専門誌まである。

●バックナンバー機能

「週刊朝日」では、堀江貴文氏の「ホリエモンの『獄中記』」の連載がこの夏から始まっていて、最初の1、2回を読んだ。一ヶ月ちょっと過ぎて、最新刊を見てみると既に連載は7回目になっていた。週刊誌に毎週連載を載せるって、すごいピッチで進んでいくんだなと思う。それにしても、獄中記のような性質のものが一ヶ月遅れ程度で更新されるのは不思議なものだ。この夏には"この夏の"出来事が既に書かれているのだ。獄中も猛暑で大変らしい。

iPadの「ビューン」は、バックナンバーから過去の記事を簡単に探して読むことができる。雑誌によってはバックナンバーを残さないものもあるけれど、このバックナンバーの機能は素晴らしいと思う。

もし紙で買っている雑誌で気になるコラムをみつけて、その過去記事を読むためには、まず本棚に行って雑誌を広げてページを探しながら次々と読まなければならない。たいがいはそこまでして読みたいわけじゃないなと、私ならあきらめてしまいそうだ。

「ビューン」だと、バックナンバー→目次→読むを繰り返せばいいだけだ。できれば記事ごとにまとめて欲しいところだけれど、それは書籍化されたら買ってねってことだろう。

●マイナス面とプラス面

週刊誌のビューン版ではアイドルなどは肖像権の問題のためか顔写真がグレー一色に塗られていたり、片方のページだけスカーンと抜いてあったりもする。特集記事も一部だけしか掲載されておらず、本当に読みたかったら本誌を買うしかないものもある。

そういったガッカリ面をマイナスしても、30日間450円で数10冊を拾い読みできることを思えば十分お得だ。何しろ本棚が雑誌棚にならなくて済むのが一番いい。日々の情報として美容院で読む感覚の雑誌はiPadで十分だと思う。これでゴミの処理と古本の量は確実に減った。

そしてファッション誌はレイアウトがきれいで見栄えするものが多いので、デザインの参考用に残して活用したいものだ。今までだと、買った紙の雑誌はスキャンしてデータにしていた。この場合、スキャナ画面のA4サイズよりも大きいものが多いので、2枚スキャンしてつなげたりする面倒な作業が入る。この方法だと、ページのノド部分に影がついたりで、あまりきれいにはいかないのも妥協していた。

これからは「ビューン」にあるものなら、雑誌を見ながら気に入ったページを画面キャプチャするだけで、何の修正跡も影もないきれいなデータが残る。これは嬉しい。

女性向けの雑誌を集めた「ビューンfor Woman」も最近発売されて、最初の30日間は無料でお試しができる。確かに女性誌と男性誌の区別は大事かもしれない。30日間で250円なので通常の「ビューン」よりも安い。しかし「ビューン」とダブっている雑誌もいくつかあるので、両方購入することは私の場合はないかもしれない。

雑誌アプリは例えて言うなら、電車の雑誌の中吊り広告に直接手が届いて、ページをめくれるようなそんな気軽さがある。そのうち中吊りをiPhoneのカメラで写すと、その雑誌のアプリをその場で購入できるようになりそうだ。そんなのもうあるのかも?

●iPad/iPhoneゲームアプリ、「Zombie Highway」

iPadのゲームで今回ランキングの上位でみつけたのが「Zombie Highway(ゾンビハイウェイ)」だ。私はゾンビものは好きだし、車に乗るスタイルが新しい。ゾンビ映画の「ドーン・オブ・ザ・デッド」を思い出す。iPadの傾きに対応しているので操作も簡単な恐るべき無料ゲームだ。

・Zombie Highway
< http://itunes.apple.com/jp/app/zombie-highway/id376412160?mt=8
>

一本道のハイウェイを、自分は車に乗って手前から奥に進んでいく構図のゲーム。進んだマイル数や殺傷ゾンビ数が記録される。ゾンビからの攻撃は、車にしがみつき体重をかけて振って傾ける。そのまま車を障害物にぶつけたり、横倒しにされてしまうとゲームオーバーだ。

自分からゾンビへの攻撃は、横から飛び乗って来るゾンビを銃で撃ったり、障害物となるボロ車にぶつけて振り落とすというもの。ゾンビをぶつける時の音がグシャッとしてリアルで嫌だけれど、相手はゾンビだからしょうがない。やるしかない。

銃の弾丸の数には限度があるので、ボロ車にぶち当ててやっつける方が弾数の減りを節約できてエコだ。でもいい気になってぶつけていると、タイミングによっては車ごと衝突してしまう。道の両サイドは砂地になっていて、そこへ出てしまった時もバランスを崩しやすいので要注意だ。

操作が単純なぶん、回数を重ねる程に上達するのもハマる秘訣だと思う。今回もだんなさんを巻き込んでお互いの得点を競っているけれど、一時負けていたマイル数を今は私が上回ったところだ。ユーザーのランクに従って乗る車の車種を変えたり、レベルの高い銃を選ぶことができる。とことん男の子向けのゲームだ。iPhoneでもiPadでも変わらなくプレイできるので試してみてほしい。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/
>

ディスカバリーチャンネルの宇宙ものの番組を続けて見て、人間は昔よりは宇宙のことをわかるようになったけれど、結局全部はわからないということがわかった。昔より大きい望遠鏡を作れるようになっても、その間にも宇宙はどんどん大きくなってしまうのだ。獲物を捉えるアミを編んでるうちに獲物が育って行くような、でもアミを編むのをやめられないような。。。