[3157] デザイナー主体のハッカソンをはじめました

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《これがAndroidの世界なのですから》

■明日もデザインで食べていこう![25]
 デザイナー主体のハッカソンをはじめました
 秋葉秀樹

■クリエイター手抜きプロジェクト[296]Androidタブレット編
 「Androidだから仕方ない」がタブレットでも
 古籏一浩

■境界線の歩き方[10]
 石油を栽培する未来
 出渕亮一朗



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■明日もデザインで食べていこう![25]
デザイナー主体のハッカソンをはじめました

秋葉秀樹
< https://bn.dgcr.com/archives/20111121140300.html
>
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※ハッカソンとは...プログラマが集まって一日、もしくは連日かけて共同で何かアプリなどを作る、というイベント。Hack+Marathonの造語であるが、エンジニアの会話の中に入れないデザイナーとしては、あまり積極的に参加しにくい傾向がある。
※以降、デザイナーを交えたハッカソンのことを便宜上「デザイナーハッカソン」とここでは言います。

このあいだも、Googleのハッカソンに呼ばれて東京に行って思ったんですが、「知識が豊富なエンジニア達の中にデザイナーを投入してハッカソンを行おう」と、最近そんなことを企画するところが増えだしたな、という気がします。

何となく、企画側の理想は分かるんですが、ただ単に今まで通りの運びでやるのはまったく意味がないと感じています。むしろデザイナーを投入するだけ時間の無駄とも言えます。エンジニアの会話というのは、エンジニア同士でないとなかなか伝わりません。だから、その場にデザイナーが入り込むと誰とも会話が出来なくなります。

ただし、アプリ全体の完成度を考えると、デザイナーという分野の力は欠かせません。なぜなら、単に動くだけでは、コンシューマにとって魅力を感じないからです。

●デザイナーを交えてハッカソンを行おうとするすべての企画側の人へ

まず、アイデアソン(アイデアを話し合う)に完成のイメージを明確にしないと、デザインは出来ません。つまり、そのフェーズを行わない以上、「デザイナーハッカソンは不可能」と考えて下さい。

では、そのアイデアソンのフェーズなんですが
・主なターゲット層を明確に(性別/趣味/年齢層/職業など)
・UIやビジュアルデザインのイメージを明確に(上記のターゲット層が決定した後だと決めやすい)
・画面の手書きラフ(遷移図などを思いついたまま、だんだん清書していく)

さらに、「これは守りましょう」というルールを設けるのもいいでしょう。
・アイデアが出来ないうちに、誰かひとりでもコードを書き始めるとNG(多少の検証はしょうがないとして)
・エンジニアもチーム内すべてが、デザイン面のアイデアソンに加わること

実際の仕事(案件)でも最低限これだけはないと、デザイナーが動けません。

むしろ、将来の私達の業界は、手を動かす人(デザインする人だろうがコードを書く人だろうが)すべてプロジェクトのゴールを明確に見据えるために、発案から参加するスタイルがどんどん必要とされています。すでにシリコンバレーなど、先進的なITの現場では、このスタイルを導入しています。「指示が降ってくる」なんて言葉は過去の言葉になるのでしょう。

つまり、この流れを実際にハッカソンで行う事が、私達の制作現場の将来のスタイルを想定しているわけで、私達が5年後、10年後、もっと周囲からの評価が高い仕事を続けていくためには、いまからこのコミュニケーションという難題に触れ、経験し、可能であればその問題解決のすべを自分なりの方法で得なければなりません。

簡単に考えている人は、やってみるときっと頭を打たれるほどの難しさを肌で感じる事でしょう。とてもシンプルなWebアプリケーションを作るだけでも、リリースまで想定するのであればなんらかの「設計上のデバッグ」が必要となります。

当初のやりとりでうまくいくと想定しても、一つの仕様変更で次々と連鎖的にやり直しとなるでしょう。でも、ここで見つかったバグをつぶさないと進めてはいけないので、とても進まない事にジレンマを感じます。

デザインのアイデアから設計にいたるまで、チーム全員が参加する必要があるのはそういった理由があるからです。徹底すると質の高いイベントとなるでしょう。

●こうなったらデザイナーハッカソンを自分で企画してみました

Designers Hack 001
< http://designers-hack.net/
>

実はハッカソンに参加したデザイナーの力作が、アプリに反映出来なかったらとても残念な気持ちになり、その気持ちがチームのみんなに伝わらないのは余計つらいんです。こういった経緯があって、「じゃあ、自分達で企画しよう」ということになりました。

先日和歌山の和歌浦アートキューブに泊まりがけで合宿を行ってきたんですが、これがとても良かったです。
▽とてもおしゃれな和歌浦アートキューブ
< http://designers-hack.net/archives/dgcr/001_4 >

一日目はとにかく誰も実装ベースの作業は禁止!
ペンと紙と会話で「完成を想定する」ことで精一杯です。
▽モックをイメージしては書き出し、やりなおし。
< http://designers-hack.net/archives/dgcr/001_1 >

アプリは「勤怠アプリ」にしました。私達クリエイターにとっては少々くだらないと思えるアイデアも、一般の人にはモチベーションが上がるようなものもあります。単にアルバイトのスケジュール帳ではなく、稼ぐ毎にアバターが成長/変身していくというもの。
▽出来上がったアバターの原案
< http://designers-hack.net/archives/dgcr/001_3 >

iPhoneのSafariで動くことを想定したWebアプリです。最終的にはAndroidでも使えるようにしたいと考えています。

【アプリの概要】
・アルバイトのスケジュールをカレンダーに記帳できる。
・複数のバイト先を新規登録/管理でき、次からスケジュールを記帳しやすいようにする。
・アルバイト先の職種(力仕事やコンパニオンなど)を勤務先単位で登録する。
・職種ごとにアバターが成長していく

【目的】
スケジュール帳として厳密なものではなく、ビジュアルで楽しめる、モチベーションが上がるアプリを目指す。「なんじゃこのアバター?」と思えるようなユルいキャラから変なキャラまで用意。

【メンバー】
・フロントエンドエンジニア...2名
・ビジュアル/UIデザイナー...1名
・キャラクターデザイナー......2名
・HTMLコーダー.....................4名(上記から3名が兼任)
・マネージャー.....................1名

▽いよいよ実装作業開始、想像以上にうまくいかない。。
< http://designers-hack.net/archives/dgcr/001_7 >

というメンバーで、実はエンジニアがあと2人参加予定だったんですが、風邪と社員旅行で参加出来ず、タイムオーバーとなり、一部実装は持ち越し。

単純なアプリと思っていても、結構大変なコストがかかるという事に打ちのめされます。
▽シンプルな構成案でも矛盾が発生、議論はつづく...
< http://designers-hack.net/archives/dgcr/001_2 >
▽休憩中に出来上がってきた遷移図のチェック
< http://designers-hack.net/archives/dgcr/001_6 >

あと数回のハッカソンを重ねて完成するというスケジュールになるので、また出来たらここでもご報告させていただきますね。

【あきば・ひでき】
hidetaro7@gmail.com
< http://www.akibahideki.com/blog/
>

テクニカルディレクター・デザイナー。DTP黎明期からグラフィックデザインを学び、東京都営団地下鉄など交通広告を多数手がける。同時に音楽活動も活発に行い、西日本半全国ツアーなどを展開、某専門学校のテーマソングを作詞作曲、編曲から楽器全てを演奏してレコーディングするなど、マルチなクリエイティブ活動も。最近では東京と大阪の教育施設などで講師業をも務める。HTML CSS JavaScript Flash ActionScript 3DCG Movie DTP GraphicDesign...多種スキルを持つ。Web標準技術だけに執着せず、全てのメディアで説得力のある表現にチカラを注ぎたい、そんな仕事をしたい。

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■クリエイター手抜きプロジェクト[296]Androidタブレット編
「Androidだから仕方ない」がタブレットでも

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20111121140200.html
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仕事の都合で必要になり、Androidタブレットを購入しました。タブレット型のものはすでにiPadを2台、iPad2を1台所有しています。iPadはいろいろ使えて便利です。Androidタブレットも、iPad感覚で使えるかもしれないと思っていたのが大間違いでした。購入目的としては、Webページの表示確認とアプリケーションの作成が主です。

購入したのは以下の3台です。

・ArrowsTab(ワンセグでTVが見られる)
・SONY Tablet
・REGZA Tablet

どうして3台も? と思う人がいるでしょう。これはAndroidだから仕方ない、という理由です。どうしてAndroidだから仕方ないのかと言えば、機種ごとに動作が違うからです。

iPad/iPhoneの場合は、あまりそういうことはありません。OSのバージョンによる機能の違いはありますが、iPhone 4/iPad2があれば十分です。Androidではそうはいきません。東京なら各自別々の端末を購入し、持ち寄って動作確認という方法が使えるようですが、田舎では全部自分で抱えるしかありません。

Androidは、タブレットでなくスマートフォンも4台(1.6端末もあるけど、これを入れると5台。壊れて動かないのも入れると6台)あります。このスマートフォンはHTML5の本を書くときに購入したのですが、どうもHTML5レベルでも動作が違うということで、結局数台購入することになってしまいました(編集部からも借りたりもしました)。

Androidのスマートフォンは、大きく分けると以下のバージョンがあります。

ver 1.6
ver 2.x
ver 4.x

バージョンによっても動作が違うのですが、これがわずか一年ほどでこんな状態ですから、非常に面倒な事になってしまいました。現状では2.x系がほとんどすべてなのですが、その中でもサムソン製のGalaxy Sは他のAndroid端末とは動作が違い、HTML5 APIの動作も異なっています。

例えば、Galaxy Sではオーディオを再生する< audio >タグは機能せず、かわりに< video >タグにオーディオファイルのURLを指定します。この段階でHTML5の要素として間違っている状態。問題は、このGalaxy系の端末が大量に売れたことです。以下のITmediaの記事によると3,000万台とのこと。
< http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1110/18/news026.html
>

つまり、動作が仕様と異なる端末が大量に売られてしまったわけです。とは言っても回避方法があり、設計とHTMLレベルでどうにかこうにかできるのでマシな方です。

ちなみに、後継機であるGalaxy S2ではHTML5は結構対応していて、他の端末よりもいい感じに仕上がっています。今月末に発売されるGalaxy NEXUSでは、さらにいろいろ対応していますが、そうなると機種ごとの格差が凄いことになってしまいます。

Android 2.x系の携帯は、まだ2年近くは所有している人が多いでしょうし、そうそうに最新のAndroid 4.x端末に移行するとは思えません(現在発売されているものはAndroid 2.x)。そもそも、どうやってOSをバージョンアップするかも不明でしょう。auのIS01のように、1.6のままアップデートできず見捨てられてしまうものもあります。

問題は、似たようなことがAndroidタブレットでも発生しているのではないか、ということです。買ったタブレットをさわってみると、やはり問題が発生。その中でも、Webサイト/ページ作成している人にとって強烈(?)なのはSONY Tabletで、購入時のデフォルトの状態では、まともに表示/処理されないページがあります。例えば、モバイル用に開発されているUIフレームワークであるjQuery Mobileが動きません。

jQuery Mobile
< http://jquerymobile.com/
>

JavaScriptはある程度動作しますが、iOS/Android用のUIフレームワークの本命が動きません。SONY以外のタブレットでは動作します。原因はSONYのタブレットではデフォルトで「クイックビューモード」に設定されているためです。

このため、普通にブラウザでWebページを見ても、SONYのタブレットだけは正常に動作しないという現象が発生します。中途半端に動くので、なおさらタチが悪い。このクイックビューモードは、ユーザーに解除してもらうしかありません。

こういうのは非常に困りますが、解決方法もあります。それは「ユーザーに最新のAndroid OS3.2.1にアップデートしてもらう」ことです。とりあえず、Androidタブレットも対象にした場合で、動作がおかしいときやjQuery Mobileを使用したときには「クイックビューモードを解除してください」「最新のOSにアップデートしてください」と、一文添えておかないといけないかもしれません。なお、アップデートは画面右下に出て来るポップアップを選択すればよく、指示に従って待てばOK。

ちなみに、同じスペックである東芝のREGZA Tabletにはクイックビューモードなどはなく、SONY Tabletと比べて非常に高速なWebブラウジングができます。でも、これくらいのことを気にしてはいけません。これがAndroidの世界なのですから。(つづく)

【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

タブレット型を買うならはiPad2がオススメです。AndroidのスマートフォンタイプならGalaxy S2がオススメです。でも、まあiPhoneを買った方がいいでしょう。

・jQuery Mobile 1.0例文辞典【正式版がリリースされたので対応しました】
< http://www.openspc2.org/reibun/jQuery_Mobile/1.0/
>

・Galaxy S2使い方辞典【手軽に画面キャプチャーできる機種】
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Galaxy_S2/
>

・Google API Expertが解説する Google Maps APIプログラミングガイド
【12月2日発売】
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844331167/
>

・CSS3(スタイルシート Level 3)例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/CSS3/
>

・改訂5版JavaScriptポケットリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4774148199
>

・10日で覚えるHTML5入門教室
< http://www.amazon.co.jp/dp/4798124184
>

・毎度おなじみASCII.jpの連載
「iPhoneでも動くアニメが作れるSencha Animatorの使い方」
< http://ascii.jp/elem/000/000/648/648246/
>

・iPhone/iPad × HTML5アプリ制作
< http://www.amazon.co.jp/dp/4797362618
>
< http://bookpub.jp/books/bp/196
>

・ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/
>
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。

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■境界線の歩き方[10]
石油を栽培する未来

出渕亮一朗
< https://bn.dgcr.com/archives/20111121140100.html
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エネルギー問題、頭痛いですね。時期には諸説あるけど、石油は近い将来なくなりそうだし、原発はこんな調子だし......。が、そこに希望の光のように現れたのが、最近新聞やテレビで話題になっている石油を作る藻だ。

筑波大の渡邉信教授が40年近い研究で見つけたのが、沖縄の海から発見したオーランチオキトリウムという石油を作る藻である。藻から油を取るバイオエネルギーの研究は、米国エネルギー省が1970代から始めている。しかし、渡邉教授の発見したオーランチオキトリウムは、従来有望とされていた藻の10倍もの化石燃料の重油に相当する、炭化水素を生産するそうだ。

研究チームの試算では、深さ1メートルのプールで培養すれば、面積1ヘクタールあたり年間約1万トン作り出せる。「国内の耕作放棄地などを利用して生産施設を約2万ヘクタールにすれば、日本の石油輸入量に匹敵する生産量になる」としている。

この面積は現在の日本の農耕地の0.5%だそうだ。また、オーランチオキトリウムは光合成はしないので、地下の貯蔵庫とかでもいいそうだ。

初めこの話を聞いたとき、砂漠とか広大な土地に藻の農場を作るイメージだった。実際、米国で研究されているのは光合成するタイプの藻なので、そんな感じらしい。今年3月の地震の後、この研究はさらに注目浴びたのか、急展開して次々とニュースが出てきた。

2011/9/30
仙台市は筑波大、東北大と共同で、石油を作る藻「オーランチオキトリウム」の実用化に向けた研究に乗り出す方針を固めた。東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた下水処理施設「南蒲生浄化センター」に集まる下水で、オーランチオキトリウムを増殖する実証実験を本年度内に始める。

2011/11/10
仙台市、筑波大、東北大が「オーランチオキトリウム」の共同研究推進の連携協定を締結した。再生可能エネルギー自給と下水処理能力の向上、費用の削減という効果の両立をめざし、2020年前後には実用化に目途をつけたいとしている。

エネルギーの自給と、ついでに下水もきれいになってしまうという一石二鳥、また、化学製品の原料にもなるという、すばらしい! その希望が沖縄の海にひっそり潜んでいたっていうのもなんかいいなと思ったが、何か落とし穴がないか考えてみた。

エネルギー保存の法則を考えると、そのエネルギーはどこから来るのかということだ。植物は光合成をするので、太陽エネルギーから水と二酸化炭素を合成して炭水化物を作ることができる。光合成する藻もそうだ。

しかし、光合成をしないということは動物みたいに何か餌を食べないといけないということだ。単に2万ヘクタールあれば日本で1年使える石油ができるよという場所の問題ではなくて、それだけの飼料が必要だということではないだろうか。そこで汚水処理とかでてくるのだろうが、果たしてそれだけで足りるものなのだろうか。

もう少し調べてみると、そのことにもふれた資料があった。無断転載禁止とあったので、かいつまんでみると、オーランチオキトリウムが油を作る仕組みは、海中の有機炭素を食べて、不飽和脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)油脂を蓄えることにある。

オーランチオキトリウムに油を生み出させるには、収穫量の数倍のバイオマスや栽培で作った炭水化物の飼料を与える必要がある。米国のS社が研究している藻は光合成を行うのでCO2以外の肥料を必要としない、といったところだ。

S社のものはCO2削減にもなるから、なんか理想的なエネルギーサイクルになりそうな気もする。こちらの問題点は水なのかなと思う。もしも砂漠に十分な水を供給できるのなら、藻に限らず木も植えられるし、作物も栽培できるはずだからだ。

バイオエネルギーというと、私も以前からバイオメカニック(Biomechanic)技術を考えている。10年位前のデジクリに書いたと思うのだが、検索してみたが見つからなかった。バイオメカニックというと、本来は映画「エイリアン」のデザインで有名なH・R・ギーガーの描く、あの生物と機械が合体した世界を現す言葉だと思う。

アイデアはこうだ。まず、動物の筋肉をクーロンや万能細胞技術で培養する。筋肉は小学校の理科の実験でカエルの足で試したように、電流を流せば動く。⇒これを動力にする!

生物のエネルギー効率は脅威的なものがある。例えば、体重50kgの人が時速8kmで1.5時間走ると459(kcal)を消費する。つまり、人はケーキ1個分位で1時間半走れるわけだ。しかし、蒸気エンジンでも何でもいいけど、ケーキ1個燃やしても50kgの車がピクリと動くとも思えない。まあ、人間の作った機械は所詮そんなものだ。

車などの動力は馬の大腿筋エンジンを使う。これぞまさに馬力。発電はシロナガスクジラの尾の筋肉を大量に培養して使う。燃料はジャガイモやトウモロコシから作った炭水化物の培養液だ。欠点はしばらく動かすと乳酸がたまって疲れるので、時々休ませないといけないことかな?

まあ、私は考えるだけなので、大学とか研究所とか実際その分野で動ける方がいましたら、ぜひこれを研究してみませんか?

参考:藻類を用いたバイオ燃料の最新状況
< http://www.pecj.or.jp/japanese/minireport/pdf/H21_2011/2011-005.pdf
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【お知らせ】サイケデリック風車☆創発アートの回でご紹介しました、
PsychedelicWindmillsのデスクトップ版アプリを公開しました。
下記の筆者のサイトからダウンロードできます。

【出渕亮一朗】ryoichiro.debuchi(a)gmail.com
コンピュータ・グラフィックス、インタラクティブアート分野のアーティスト
グラフィックス分野のプログラマー
< http://www.debuchi.com
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■編集後記(11/21)

・妻がたまたまテレビで見たという、怪しげな心理分析を話題に出してきた。用心用心、うっかり乗って「やっぱり思っていた通りの人ね」なんて言わせる結果が出たら気分が悪い。それは、トイレに行きたい、赤ちゃんが泣き始めた、電話が鳴る、玄関チャイム、風呂水満杯アラームの5つ出来事が同時に起きた時、あなたはどの順番で処理するのかという、昔やった覚えがある古典的テストだから、赤ちゃんを最初にして事なきを得た。この話題で盛り上がった妻と娘は、誕生日による性格診断とかいう本を買ってきて、妻は「あなたの性格は本に書かれているのとまったく同じよ」と得意そうに示すのだが(たしょう悪意を感じる)、それを読んでもフンとしか思わないわたしだ。それでも「あなたとわたしは奇跡的に相性がいいらしい」と言う。そりゃーようござんした。性格とは複雑怪奇なもので、お遊び心理テストやなんとか占い、ましてやニセ科学の総本山「血液型」なんかで診断、判断されてはたまったもんじゃない。それが遊び感覚でなく、かなり本気というのもおそろしい。スパコン「京」が世界首位だというのに、一方では血液型を挨拶代わりに聞く(ほんと莫迦だね)日本、これで科学技術立国と言えるのか。若い頃わたしが受けさせられた性格判断テストで「......すると、そこに覗き穴がありました。何が見えましたか」と聞かれたから「向こうからも覗いてる」と答えて、大受けしたことを思い出した。(柴田)
< http://qanda.rakuten.ne.jp/qa6738089.html
>
トイレ、赤ちゃん、電話、チャイム、アラーム 心理分析?

・大阪マラソンは申し込んでも外れ、まわりで当たったのは家人の知人のみ。あとは父がボランティ参加した程度で、外れた途端に興味半減。昨日の神戸マラソンは家人と家人の会社同僚が当選。スタートは二列になっていて、真ん中あたりのブロックの家人はスタートから一番遠い場所に。スタートの音(花火もあがらない)やオープニングセレモニーなどは聞こえず、いつの間にかスタートしていたとのこと。体が冷える一方で、早くスタートさせて欲しいと思っていたそうな。ランナー整列開始が7時半、セレモニーが8時40分、スタートが9時。実際にスタートできたのは、それから10分後。ラストの人だと30分後ぐらい。ラスト近くの神戸大橋上り坂には閉口したとか。お祭り気分で沿道客とハイタッチをしながら走り、記録は今までで一番悪かったと。途中のトイレの数が少なくて10分以上並んで待ったり、コップがなくなってしまい同僚は手に水を入れてもらって飲んだりと大変だったみたい。歴史ある篠山マラソンはさすがだよ〜とも言っていた。おかわりし放題のしし汁があったり、沿道客の差し入れが多く、子供たちの声援が暖かい。疲れた頃にもらう甘いものと声援が最高だと。神戸マラソンでは、配る沿道客に大勢の人が群がり、あっという間に終了してたんだって。あ、あと篠山にはエアーサロンパスまで置いてあるそうな。神戸マラソンの楽しさは時間を気にせず、海や電車沿いに走れるところらしいよ。(hammer.mule)
< http://www.kobe-marathon.net/
>  完走率97.6%
< http://www.kobe-marathon.net/course_02.html
>  疑似体験だけで疲れた
< http://www.city.sasayama.lg.jp/abc/
>
第32回篠山マラソン。5時間10分で終了