[3205] 第三のネット人格

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《ってつぶやいたんだけど、連絡はひとつもなしだった(笑)》

■アナログステージ[71]
 ぴんたれすとにクリップされたボクのハート
 べちおサマンサ

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[19]
 電子書籍フォーマットについての基本的な整理
 沢辺 均

■デジタルちゃいろ[09]
 第三のネット人格
 browneyes


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■アナログステージ[71]
ぴんたれすとにクリップされたボクのハート

べちおサマンサ
< https://bn.dgcr.com/archives/20120214140300.html
>
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コンニチハ、べちお・ガトーショコラ・サマンサです。ご機嫌麗しゅうでござるか、男性諸氏。今日はバレンタインデーですね、可愛いあのコからチョコはいただきましたか? 出勤前にカミさんから、「会社で開けて食べてね、ウフ」って貰ったチョコに、『Go to Hell♪』って、ホワイトチョコでデコ書きされていてゲンナリしておりませんか?

ワタクシが勤務しているラボでは、毎年の恒例として、エイプリルフールとバレンタインデーは、女性スタッフたちの解怨日となり、思わず、クスってしてしまうような可愛い悪戯から、「マジか... オイラ、なんかしたっけ?」って、思わず現実から目を背けたくなるような、どキツい悪戯までいろいろ。

さてさて。情報に早い読者の皆さまは、すでに利用されていると予想いたしますが、年々、WEBの荒波についていけず、海岸に打ち上げられたワカメみたいに干され始めてるワタクシは、先日やっと運営から招待状が届いて遊ぶことができました。ん? なんの招待状が届いたかって? 「Pinterest(ピンタレスト)」です。

「うっわ、マジか、今ごろぴんたれすと☆とか言って騒いでんの? おまえ、本当にデジクリのライターか?」って罵声浴びせられそうですが、まぁまぁ、いいじゃないですか、これから一緒に愉しみましょうよ。

・Pinterest
< http://pinterest.com/
>

Tumblrのような、所謂、クリップ系になるPinterestですが、基本的な使い方は、Tumblrとほぼ同じで、『お気に入りのコンテンツを纏めるボードを各々作る→心がときめいた画像があればRepin(シェア)またはLike(いいね!)→自分から発信する場合は、あいほんAppかブラウザ上からボードにPin(投稿)する』といった流れになる。

Pinterestを始めてすぐは、「なにをどうしたいの、ボク」みたいに、自分の中でコンテンツ分けされていないはずなので、とにかく触手が動くカテゴリは登録してしまい、表示された画像の中から、キラキラと光るものや、心臓がバクバクするくらいのトキメキを見つけたら、初期に設定したどこのボードでもいいので、とにかくRepinするかLikeポチっとでボードにクリップしてしまう。

ある程度ボードが埋まり始め、「どれどれ、ステキな画像は集まったかな、ニシシ」とマイボードを見直してみると、自分の中で「ピコーん!☆」って閃くはず。予めPinterestが用意してくれているカテゴリとボードが一致しているわけでもないので、自分なりにボードの名称などをカスタマイズし、あれこれ集めた画像を、再分類するようになるはずです。

ここまでくれば面白さが加速してきて、初期登録したカテゴリ以外にも、あれこれとPinterestの中を徘徊するようになり、気がつけば数時間が経過していた......と、なりかねません。そうなってくると次に、きれいに纏まり始めたボードに、自分エッセンスを加えたくなるのがニンゲンの性。

画像直撮り派は、iPhoneなどからダイレクトでボードにPin。WEBクリップみたいな使い方ならば、[Add+]をクリックし、[Add a Pin]からURLを貼り付けて画像を選択、もしくは、[Upload a Pin]から手持ち埋蔵画像をアップしたりできるが、ブラウザのブックマークレットからPinするのが一番使いやすい。初期設定の段階でナビゲートされるので、「ちょっとのめり込んじゃうかも」って予め分かっているかたは、設定しておいたほうが無難です。

●画像を説明するテキストは想像を邪魔するだけ

ワタクシ自身、ここ最近いろいろとリリースされているSNSで、熱をあげたSNSはなかったのですが、Twitter以来の久しぶりなお熱です。なにがそんなにお熱チンチンなのかと云うと、余計なテキストに邪魔されず、画面いっぱいに広がる自分好みの画像を、じっくりと愉しむことができること、その画像をボードでシェアできることが、何よりの癒し。

無意識レベルに近いが、画像の近くに、テキストがゴチャゴチャと羅列してあると、テキストのためのお膳立て(実際にはそういう表示のされかたが殆どだけど)にしかならなく、写真やイラストとして愉しむことが希釈されてしまう。逆に写真やイラストを存分に愉しむときは、テキストはお膳立てにはならず、ただの言い訳にしかならないと、ワタクシ自論にある。

「こっそり画像を愉しみたいなら、フォルダ分けして保存すればいいじゃん」と言われたら身も蓋もないけど、お気に入りの画像カテゴリが、検索しなくても並んでくれるPinterestは、ありそうでなかった、そんなポジションに立ったのではないでしょうか。

「よし、わかった、オイラも今日からPinterestでピンする!」と興味を持っていただいたかた、いらっしゃいます? しかし、残念なことながら、冒頭にも書いたように、Pinterestは現在、招待制になっており、Appをダウンロードしたから、即ぴんできる! ってことができません。

運営に「おい、招待しけケロよ」と熱いラブコールを送る必要はありませんが、WEBのメールフォームから申請すると、数日後に運営から招待メールが届きますので、確認ボタンをポチっとおして終わりです。招待状が届くまで3〜6日間掛かるみたいですが、ワタクシは1日で届きました。ラッキーなのかな?

このコラムを書いている途中で、Facebookを何気に覗いたら、久多さん(麩羅画堂 < http://www.furagadou.com/
> が、便利なまとめをシェアしていたので、デジクリにも紹介。

・Pinterest(ピンタレスト)完全攻略マニュアル | SEO Japan:
< http://www.seojapan.com/blog/all-about-pinterest
>

「おお! これは分かりやすくて便利だ! オマエのコラム、意味なくね? この攻略マニュアルだけ紹介すれば終わりじゃね?」っていうご意見はなしでよろしくお願いいたします。TwitterでそんなTweet流れてきたら、ボク、泣いちゃう。

◆展示会のお知らせ

◇日本最大のITの専門展 - Japan IT Week 春
< http://www.japan-it.jp/
>

会期:2012年5月9日(水)〜11日(金)10:00〜18:00 最終日17時まで
会場:東京ビッグサイト
主催:リード エグジビション ジャパン(株)

第21回 ソフトウェア開発環境展
第17回 データウェアハウス&CRM EXPO
第15回 組込みシステム開発技術展
第3回 クラウド コンピューティングEXPO【春】
第14回 データストレージEXPO
第9回 情報セキュリティEXPO【春】
第7回 RFIDソリューションEXPO
第6回 ダイレクト マーケティングEXPO
第6回 Web&モバイル マーケティングEXPO【春】
第4回 データセンター構築運用展
第2回 スマートフォン&モバイル EXPO【春】
第1回 ワイヤレスM2M展

・WEB事前登録で、上記共通無料招待券もらえます(上記、どの展示会から事前登録しても大丈夫です)

◇第1回 クリエイターEXPO東京
< http://www.creator-expo.jp/
>

会期:2012年7月4日(水)〜7月6日(金)
会場:東京ビッグサイト 
主催:リード エグジビション ジャパン(株)

──あらゆるジャンルのクリエイターが出展、新しいビジネスチャンスを獲得するための本格的展示会──

・WEB事前登録で無料招待券もらえます
< https://contact.reedexpo.co.jp/expo/BOOK/?lg=jp&tp=inv&ec=CREATE
>

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
某ナノテク業界の技術開発屋。NDA拘束員。
< http://start.io/bachio
> ←まとめ

○先日、Twitterでフォロワーさんから「べちおさんは柴田さんから理系の人と思われていないらしい」ってリプをいただいた。なんじゃ??? なんのことじゃ? って、その日配信されたデジクリを、ノソノソと読んでみると、「デジクリにはもうひとり、理系の筆者がいる。古籏一浩さんだ。」って書かれていた/ぬぉー! オイラもバリバリの理系なのに......。ってガックリする前に、柴田さんの中では、オイラは「理系」というカテゴリではなく、「酒飲み、またはヨッパライ」ってカテゴライズされていることは、自分でも分かっており、なんら間違いはないと思っております、ハイ/当然、ヤッマーネ・ヤッスヒーローさんも含まれていると、ワタクシは、そう信じております(笑

いま現在も、初めてお逢いするかたから、「理系のヒト」なんて見られたことは一度もなく、サラリーマンですら見られませんし、「ボク、ナノテク業界の技術者でサラリーマンなの」って言っても、信じてもらえないことが殆どで、だいたいは、アパレル業界か美容絡みのジャンルで見られるんです。それでいいんです。

○記憶に残っている2週間の出来事→ほとんどラボで仕事。一昨日にロビンちゃん(湘南/腰越)に寄ったくらい→「来週は遊ぶぞー!」といいながら、今月はもう休みとれない現実が迫っていてガックリ→今年のバレンタイン第一発目は、電話の受話器にチョコクリームが塗ってあって、耳とアゴにチョコがべったり。もう、かわいい部下ちゃんだこと。

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■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[19]
電子書籍フォーマットについての基本的な整理

沢辺 均
< https://bn.dgcr.com/archives/20120214140200.html
>
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出版デジタル機構は4月の株式会社設立にむけて、まあほんとうに山ほどのことを決めたり、相談したり、書類をつくったり、してます。で、僕は出版デジタル機構の準備室の一員として、日々そうした作業を神保町の事務所に出かけてやっているわけです。

今回は、僕が機構の仕事を通してアタマを整理した電子書籍の「フォーマット」のことについていくつか書いておこうと思います。

いま、僕の頭の中の整理を書いてみると、電子書籍のフォーマットはこうなる。

◎紙の本と同時に、あるいは紙の本からつくる場合
└─・固定レイアウト式
└─・リフロー式
  └─DTPデータなどのテキストがデジタルである場合
  └─テキストをデジタル化するところから始める場合
◎電子書籍で発行することを目的に電子書籍をつくる

僕はそもそもこの機構をつくるって構想の前から、本のページをスキャンして、PDFでOCRをかけて透明テキストをつくり、検索ができる電子書籍を、大量に販売することから始めればいいのに、と思っていた。

固定レイアウト式というのは、ほぼそんなモノなのだけど、実際にいろいろ調べて行くと、どうもPDFは困難が多いというにやっと気づいた(あー、カッコ悪い!)。

そもそも、ビュワーがない。そりゃ、nonDRMのPDFファイルを読むためのビュワーはありますよ。Acrobatだっていいわけだし、他のもあるし。PCにもiPadにもある(DRMとは、デジタル著作権管理のこと)。

だけど、そもそも電子書籍書店で読者に提供しているビュワーでは、PDFまでをカバーしてるものがないのです。電子書籍書店にないということは、フリーで提供するならできるけど、実際に販売してもらえるとことがない、ということです。

じゃ、作ってもらえるように働きかけよう、と考えたのだけど、これまたあらたなコストがかかるわけです。さらには、そのファイルで、透明テキストを選択できるようにする、それをまた検索できるようにする、さらにはDRMをかけてもらう。こうした条件はさらにキビシい。

このPDF方式は過渡期のものだと思っていたので、そんなものにたくさんの費用をかけられない、かけてもらうわけにはいかない。こんなあたりまえのことに、具体的に検討を進めるなかでやっと気がついたわけです(ハズカシイ)。

なら固定レイアウト式はむりか? 今の僕が考えている仮説は、ページを一枚ずつの画像にして、それを.BOOKだとか、XMDFにはりつけて、写真集のような(だけどその写真は、スキャンした紙のページね).BOOKとかXMDFとかを作る。これなら、今の電子書籍書店のビュワーでも表示してもらえるのではないか? DRMもかけられるのではないか? と考えているのです。

リフロー式の制作検討で言えば、ほとほとデジタルデータの有無が費用の大部分を締めてしまう。コストに決定的な影響を与えてしまうのです。

出版社で編集とか制作に関わっているいる人なら常識だろうけど、紙の原稿(それが単行本であっても)を入力して、引き合わせ校正をすると、一文字あたり1円前後の費用がかかる。

新書は10万字(400字詰め原稿用紙で250枚ね)、400枚の四六判の本では16万字。だから10万とか16万円かかる。いろいろ調べて行くとやっぱり中国は安いらしいという話はよくある、けどね。なワケで、無茶苦茶コストががかる。

これで電子書籍にしてみても価格1,000円、出版社の売上げが600円として170ダウンロードは売れないとテキストのデジタル化の費用だけでもでない。これに、.BOOK、XMDFにする費用や、印税や宣伝費や社員の給料とかがさらにかかるのです。

ちなみにポット出版の電子書籍の販売数はいまのところ数10ダウンロードというあたり。つまり桁がひとつちがうのだ。

なので、DTPデータを利用する、さらに言えば紙の新刊を出したら、できるだけ同時にリフロー式のものを作っておくのが一番賢い、ということになる。

なぜ同時か? といえば、僕自身校了した直後のデータなら、紙の本の最終直しの有無を覚えているので、「あそこの漢字をなおしておけばいい」とか判断できるけど、一ヶ月とか経つともう一度読み直さなくては不安になるのです。

なので、校了直後にそのままDTPデータを使って、リフロー式の電子書籍にするのであれば、時間のかかる校正(のやり直しとか)を省略もできる。だから同時がいい。

コストでいえば、固定レイアウト式が「一」とすれば、リフロー式(デジタルデータあり)が「十」で、リフロー式(テキストデジタル化から)が「百」って感じだな。

まあ、こうしたことをひとつずつ学ぶことができたのは、実際に、ポット出版で電子書籍を作り始めたり、具体的な検討を積み重ねたりしたからなのです。だから、やっぱり、考えるのもいいけど、いろいろやってみなきゃね、とますます思う今日この頃です。

◇追伸やっぱりDTPとか、電子書籍化の作業にあたってるオペレータ(のある程度以上のスキルのある人)は偉大だなとつくづく思う日々です。

上記のような具体的な打ち合わせにのってもいいよ、とか、こんな方法のほうがいいじゃん、といった意見のある方。一度リアルにあって教えてもらえませんか? 何人かそうした人がいたら集まりませんか? Twitterのメンションでもいいし、ポット出版のお問合せフォームからでもご連絡ください。

ちなみにTwitterで「自社出版物と、出版・印刷物の制作受託仕事で、オペレータが欲しい、だれかいませんかね? InDesignがきちっとオペレートできて、HTMLとかCSSとかわかるとか、自動化が好きならなおいい。最初は契約社員かも。サイトのお問合せから連絡くれないですかね。公開での質問も可(笑)」ってつぶやいたんだけど、連絡はひとつもなしだった(笑)。

だれだ、これからはSNSが最強の人材集めツールみたいなことを言っていたのは(笑)。まあ、オレの信用がないってことだったんだろうけど。

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/
>(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。

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■デジタルちゃいろ[09]
第三のネット人格

browneyes
< https://bn.dgcr.com/archives/20120214140100.html
>
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このテキストを書いている今はバレンタインデー前日な訳ですが、ひとつ興味深いニュースが流れてきました。

□Pinterestの19歳のデザイナーが起業して110万ドルを調達──Gumroadはリンクから支払いができる画期的サービス(TechCrunch)
└< http://j.mp/zS4IVg
>

平たく言うと、オンラインで個人間のコンテンツの売買が出来るサービスのようですね。必要なものはコンテンツとPaypalアカウント。以上!

ほほぉ、と思って自分でも試して今回のネタにしようかしら、とか思ったものの、ワタシが気づいた頃には軽く話題になりすぎていてサーバが重たくなってしまい、アカウント作ってみたもののいぢり倒せてないので今回はご紹介のみ。

イチ早く試してる方のTwitterまとめはこの辺。
熱気というか興奮も伝わってきますね。

□Pinterestの19歳のデザイナーが起業して作ったGumroadが凄い!!ユーザータイムラインで通販が可能に(Togetter)
└< http://togetter.com/li/256931
>

成果物がデジタルデータなクリエイターさんの作品販売の流れに、ちょっと新しい風が吹いたりしたら面白そうですね。反面、商品がデジタルデータであるが故のトラブルの可能性なんかも想像できなくはないので、今までとは違った形で著作権絡みの問題とか議論とか起きたりもするのかな。とは言え、新しいナニカがナニカと化学反応を起こしていく火種の匂いがして、ちょっと興味深いです。

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今週はなんとなく、小さな変化の週だった気がします。人によっては花粉の兆候を早々にムズムズ察知しはじめてる様子だったり、ワタシの暮らす界隈では気候も、真冬的な寒さは峠を越したようなワクワク感が芽生えたりで、なんとなく春のお迎えフェーズに入ったのかな。いいですね。

そんな個人的なやや浮かれたイメージとは裏腹に、Twitter界隈ではなんとなーく、コミュニケーションにまつわる殺伐とした話題がいくつか目について、軽く追っかけたりしてました。いや、ホントに軽く追っかけてる程度なので、個々の件そのものについての云々は言及するつもりはありませんけど。

そんな殺伐とした話題で、コミュニケーションそのものの問題とセットでほぼ必ず出て来ていたのが、実名・匿名的な話題。昔ながらの実名・匿名の是非論にも通じる「匿名で文句言ってくる輩は云々」というものに加えて、匿名前提のソーシャルメディアと実名前提のソーシャルメディアとの連携による、ジレンマみたいなものかな。

どこも大概、実名・匿名の二択で語られてるのですが、この辺の問題って実はもう一つの人格(...違うな、「法人格」になぞらえて言うと「ネット人格」?)も併せて考えたほうが実はわかりやすかったりするんじゃないかなぁ、なんて思うのです。なんてエラそうに言ってみましたが、ワタシもその「ネット人格(と言っても別に現実世界の自分の人格と異なっている前提ではないですが)」の呼称自体、昨年ググれタスで初めて認識したところです。

英語だとAutonym(実名)、Pseudonym(偽名、仮名、ペンネーム、ハンドルネーム)、Anonym(偽名、仮名、匿名 ※Pseudonymと重なる訳語は複数ありますがネット用語的には匿名=Anonym)。

で、要はググれタスは「匿名を排除した」のではなく、「非実名を排除した」のであって、「おれずっとこのPseudonymでやってるんだし、そうじゃないと認識してもらえない。Anonymといっしょにするな」と憤っている海外の人たちがいたので、ああなるほど、同じくググれタスで非実名Suspendedを食らわされて涙目なワタシもその「第3のネット人格」だったんだわ、知らなかった! と、腑に落ちました。

上述の通りでPseudonym=ハンドルネームとなってますが、個人的な感覚からすると、日本語に訳すなら敢えて曖昧感を排除して「コテハン(固定ハンドル)」なんじゃないかしら、なんかそれで間違ってない気がします。そうやって考えると、2ちゃんねるの名無しさんとはてなの増田さん以外の大半のウェブサービスって、コテハンですよね。

Twitterでもアカウントを頻繁に(?)変える人はいますが、そうは言っても荒らし専用みたいな悪質な意図のある例外を除いては、一定期間そのアカウント上で何がしかの「個」を出してコミュニケーションをするんだからコテハンの範疇でいい気はするな。

なんだかね、最近はそのPseudonymな人まで実名ではないコト=匿名、と錯覚してしまって、現実社会では到底出来ない無責任な振る舞いをしてしまうのがこのごろ無駄に炎上が増えてる一因だったりするんじゃないかなー、なんて思ってます。Pseudonymの人格地位向上が出来たら、責任感も強まるんじゃないかしら。

あと、特にTwitterだと、自分のフォロー関係以外に見られ(てい)る可能性があるというコトを忘れがちなケースはかなり多そう。どんな形で見られてるかなんてホントわかりませんよ。

例えばワタシなんかは、興味の対象の有象無象を結構頻繁にキーワード検索してますが、フォロー関係の一切ない人の発言がぞろぞろ出てくるのが当たり前で、たまにフォローしてる人が出てくるとニヤリとする。そんなもんです。「先頭に@さえ付ければお互いフォローしてる人以外には見えない」のはフォロー関係のTL上だけの話で、そういうやり取りだってキーワード検索のTLにはもちろん引っかかる。

一方、別のプチ炎上では、贔屓目に見ても炎上させてしてしまった側(有名人なのでもちろん実名...いや芸名かもしれないけど)の方が最初にやや無配慮な火種を撒いてたのは明白なのに、炎上してしまった理由自体すら「匿名の輩達」のせいにし続けて、その「輩達」とは直接のコミュニケーションをほとんど取らずに、自分を正当化するため「輩達」を非難し続ける。

要するに、本人が燃料は供給し続けてる状態。しかも内容がちょっとセンシティブなものだったので、本人が正当化すればするほど、反論してる人たちの心の痛みが増していくばかりな感じが外野ながらに見て取れて、久しぶりにかなり嫌なものを見た気がしました。

実名(風)な規約違反のアカウントがググれタスで騒がれてたりもするんだし、表層的な実名ばかりで測らずいっそ、実名・匿名の垣根なく裏側での特定個人なりメアドなりとアカウントの結びつき度をコテハン度としてCertificated Accountにすればいいのにねぇ、なんて思います。

実名・匿名の是非論争はどこで見かけても不毛な空気が漂ってるので、見かけてもあんまり混じらないようにしてるのですが、実名・匿名の是非よりもまずは、履き違え匿名であるPseudonymの捉え方をみんなが変えると、多少は発展的になりそうな気もしたり。わかりませんけどね。

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■今回のどこかの国の音楽

□ Avial "Aanakallan"
└<
>

どこで補足されたのか不明ですが、最近、南印度ケララ州に住むヒップホップ(印度のじゃないですよアメリカのw)が好きな、でも日本にも日本人にもまるで興味のない若い男の子に何故かTwitterでフォローされて、90年代ヒップホップはアツかったよねー、等とたまーに音楽談義を繰り広げたりするのですが、以前ここで紹介したKolaveriソングの話題を振ったところ、南印度のポップス事情も時折知らせてくれるようになり、先日教えてくれたのがこのAvialというオルタナロックバンド。

よくは知りませんがケララ州では最もイケてるロックバンドだよ!だそうです。Kolaveriはタミル語でしたが、こちらはマラヤラム語。いずれにしても南印のちょっとコロコロした独特な語感と西洋音楽ってなかなか耳触りいいですね、嫌いじゃないです。

ちなみにその男の子、このロックバンドを教えてくれる前に、何の説明もなくこのYouTubeのURLを投げてきたのですが、唐突すぎて美味しそうすぎて発狂しそうになりました。

□Salt n Pepper "Chembavu"
└<
>

Salt n Pepperというマラヤラム映画のオープニングだそうですが、上述のとおり、ヒップホップ、しかも90年代好きの子なので、てっきりガールズヒップホップグループSalt-n-Pepaだと信じてクリックしてみたらこのビジュアルなので、いや、ホントに酷い仕打ちです(笑)。

【browneyes】 dc@browneyes.in

日常スナップ撮り続けてます。アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ屋(←いまここ)しつつなんでも屋。
立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes
>
デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF
>

今月は妙に横浜周辺に出かけることが多いのですが、昨日はCP+を覗きに行って来ました。あまりガップリ四つで新製品見る、という感じではなく雰囲気感じる程度でしたが。一緒に行った子とも、現地でお会いした方とも話していたのですが、イベントとキャンギャルとキャンギャルを撮る人との相関関係というか必然性というかが誰も理解出来なくて、でもあれなんですかね、あれで来場数稼いだりするのかしら。そんなに変わるのかしら...。

CP+ならまぁ、カメラありきなのでゴツいカメラしょってても違和感はないけど、カメラ系展示会でなくてもその図式は変わらずな訳だし...。実は90年代の半分はキャスティング会社でああいうオネイサンをキャスティングしたり、衣装デザインする仕事をしてたのですが、なんとなくあの頃の文化がイベント会場にだけそのまま残っちゃってる気がします。

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■編集後記(02/14)

・「婦人公論の『不倫・浮気』を煽るような広告の文言が話題に」という2ch系のブログを見て驚愕。実際の中吊り広告や表紙が掲載されているが(とくにその傾向のヤツを。毎号コレばっかりではない)、たしかにこれらはすごかった。婦人公論は昔からおかしかったが、ますますエスカレートしているようだ。2月22日号の特集は、「婚外恋愛白書2012──もう夫では満足できない」だって。恥ずかしくて詳しい内容はコピーできません。不倫・浮気・離婚・男の悪口がおいしいテーマの雑誌。「快楽白書2012」なんて別冊もあるんだな。編集部はみんな本気でこんなことばかり考えているのだろうか。いちおう、老後、お金のやりくり、夫の実家とのストレスなんて十年一日の企画もあるけど。男向けの「○○公論(婦人の対義語はない)」で、男の立場で性愛や離婚の特集ばかりやったら世の婦人たちから非難ごうごうであろう。こういう本の愛読者は敬して遠ざけるがよろしい。雑誌の特集タイトルと言えば、文藝春秋の新年号のそれはひどかった。「民主党下で平成が終わる日」って、もうすぐ天皇は崩御されるという意味だ。誰に対しても勝手に公に余命宣告していいはずがない。ましてや天皇陛下に対してこんな不謹慎な、こんな不敬な文言を、あの文藝春秋が表紙と背表紙に刷り込むなんて。ありゃ、筆者はよりによって産経新聞記者だよ。文藝春秋は2月号でも「昭和の終わりと平成の次の世」とやってる。まったく困った出版社だ。誰か文藝春秋の社屋を焼(以下略)(柴田)
< http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52524071.html
>
婦人公論の『不倫・浮気』を煽るような広告の文言が話題に

・Pinterestおもしろそー! べちおさんは文系のような気がする、確かに。/スキルのある人は、あちこちからお声かかって忙しいから反応がなかったのかも。/Gumroad気になる。Pseudonymを否定したら、作家さんたちまで否定することに。/婦人公論の特集タイトルは否定するし、読んだこともない。が、男性向けの週刊誌にはそういう内容の記事があるような。風俗特集やらグラビアやら小説やら。不倫や離婚の件数を調べたら、本気で特集タイトルのようなことを考えている人は少なくないんじゃなかろうか。オブラートに包まずに少数意見を提示するのは、雑誌としてOKなのでは? 背中を押されて実行する人は共感する人、隙間のある人。雑誌を読まなくても不倫や離婚をするのでは? 読んでないから結論は言えないけれど、タイトルは過激でも、中身でフォローしているような気がしないでもない。不倫して泥沼になりましたとか、結婚制度とはそもそも、とかの。バランスとって「反撃! 夫一筋で何が悪い!」特集を、婦人公論でやって欲しいわ。/「クリエイターといえど、やっていることの3割は雑用なんだから、その雑用を効率良くするに越したことはないよ。」とCSS Nite主宰者の鷹野さんがおっしゃった。そうなの、そうなのよ。それを実感しながらも、改善できずにいる私ってバカよね、とも。鷹野さんはアルバイト時代から、効率化を常に考えてらして、気がつくと管理職ポジションになっちゃうような人。筋金入り。で、エクセルちゃんと使いこなせてる? という話になった。簡単な関数は使えるがマクロは触ったことなし。Google Docsでいいやと思ってて、Officeのバージョンアップはせずに終わっている程度だ。「ピボットテーブルは使ってる?」え、何ですか、それ(滝汗)? バスケ(ピボットターン)しか連想できない。エクセル内に作るテーブルのこと? デモと解説を聞きつつ、Office 2011と解説書を買おうと心に決めていた。ハンズオンセミナー受講もアリだな。ピボットとはpivot。旋回軸、中心、要点の意味。ドラッグ&ドロップ操作でいくつかの条件を軸に絞り込んだり、表示方法を決めて別表を作ることができる。元の表を修正すれば、ピボットテーブルの中身も更新できる。男性の三十代は何人で全体の何パーセント、なんてのも簡単に出せるのだ。(hammer.mule)
< http://mac2.microsoft.com/help/office/14/ja-jp/excel/item/f895e0b6-488f-4910-9653-b4dc7c9dca34
>
ピボットテーブルについて
< http://mac2.microsoft.com/help/office/14/ja-jp/excel/item/7be299e0-2298-4dd3-b3d2-3dab85a242d0
>
動画
< http://www4.synapse.ne.jp/yone/excel2010/excel2010_pivot1.html
>
たとえば家計簿
< http://support.google.com/docs/bin/answer.py?hl=ja&answer=1272898
>
Google Docsでも使える