買物王子の家づくり[23]広くなったのに収納できない!?/石原 強

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お正月をフルに使って荷解きをしたので、なんとか生活できるようになりました。でも、まだまだ空いていないダンボールがいくつも積まれています。入居後に残っている工事も済ませる必要があります。それらを、ひとつづつ片付けていかなければなりません。

●一向に減らないダンボールの山

前に住んでいたマンションは押し入れが二つに納戸と、狭いながらも収納が豊富にありました。新居は一階と二階に納戸を設けているので、収納スペースは広がったはずです。しかし、床にモノが置かれて、思ったように収納ができません。棚を設置するなど、収納の事前準備が十分にできていませんでした。

二階の納戸の奥には、三階に上げられなかった本棚があります。けれども本はすべて三階に運び上げてしまいました。重たいダンボールをひと箱ずつ二階に下ろして並べます。引っ越し前に、ずいぶん処分したつもりだったけど、やっぱり入りきらない本が床に積まれてしまいました。

キッチンは、最後まで迷ったあげく、食器棚や吊戸棚を設置しませんでした。オープンなシンク下には引き出しを設置して、普段使う調理器具は収まりました。それ以外にも、たまにしか使わない器具や食器類が、ダンボール箱4箱分以上あることがわかりました。今はそのままになっていますが、その中には大事にしていたワイングラスも入っていて、飲みたい時、すぐに取り出せないのが残念です。

一階の寝室は服で一杯になっています。壁一面のハンガーポールは、十分なスペースを確保したつもりだったけど、既にパツパツで取り出しにくい。そのためよく着ているコートは、別の場所に引っ掛けています。これでは春になったら収まらないのは確実です。

三階の子供部屋は、なにも準備していなかったので、引越しのダンボールを二段に重ねて簡易の棚としています。格好悪いけど大きさも揃っているし丈夫。なにより壊れても惜しくない。ぴったりしたものが見つかるまで、しばらくそのままになりそうです。

家全体では、表に見える収納が少ないほど、部屋がすっきり見えるのは間違いない。ここはぐっと我慢して、収納を増やさずにモノを収めたい。必然的に使わないものは処分対象です。しかし、それぞれに愛着があって決心がつかず、一向にダンボールが減っていかないのです。




●入居後の「ダメ工事」

引渡し直前やに施主や設計者がチェックして、未完成部分や不具合部分などを指摘して手直してもらうことを「ダメ工事」と言います。うちも入居前にチェックして気になるところには、マスキングテープで印をつけてあります。

引渡し直前の突貫工事になった壁紙は、階段の壁に凸凹したところがあって気になります。階段片側は壁全面を張り替えてもらいます。ほかにも工事中にキズがついたり、破れたところ、建具の不具合で把手が壁紙を削ってしまったところもあります。これは部分的に補修をしてもらいました。

家の前の道路を渋谷区が直す工事にあわせて、駐車場のコンクリートも厚く打ち直しました。しかし、うまく固まっていなくて、端のほうは足で削れてしまうところがありました。確認してもらったら「乾燥中に寒くて凍ったらしい」とのことで、再度、薄くコンクリートを塗って補修しました。

玄関のスイッチは、センサーがついていて、人が近づくと自動的にライトが光ります。明るい昼間は点かない設定になっているのですが、気づかずにスイッチを消してしまうことがありました。そうなると、夜は階段が真っ暗になってしまうので足下がおぼつかない。点灯状態がわかるように、スイッチをパイロットランプ付きのものに変更してもらいました。

一階の水周りのタイルにひびが入ってしまった。原因は不明だけど一枚だけなので交換してもらいました。選んだサーモタイルは、表面がざらっとしているので汚れやすいらいしい。掃除しても「なかなかきれいにならない」と不評です。サイズの合わなかったミラーボックスも、きちんと収まるものに交換して設置してもらいました。

準備不足で玄関に表札をつけていませんでした。迷った郵便屋さん、宅配便さんが「家はどこですか?」と電話してきます。急いで取り付けなければならないから、ネットで探してみた。なんだか装飾的なものが多くて、気に入ったものが見つからない。そうしているうちに慣れてきて、郵便や荷物が普通に届くようになったので、今でも表札がないままになってます。でも、このままではまずい。

入居後なので、工事が入るたびにモノを移動したり片付けたりで面倒です。一通り気がつくところは指摘して良くなったけれど、まだ最初の一年間は、不具合が出ることがあるらしいです。

●住み心地は快適

二階のリビングは明るくて暖かい。冬暖かいということで、夏の暑さが若干心配です。そこで、カーテンは無印良品の遮光カーテンと「熱を通しにくいレース」をオーダーしました。どの程度効果があるのかわかりませんが、少しでも夏の暑さを和らげてくれることを期待しています。

ダイニングは、入居直後、西側に家がなくて昼間はまぶしいくらいでした。年明けて工事が始まると、西側の窓が塞がれたために少し暗くなりました。予定されてたとはいえ残念に思いました。しばらくして慣れてくると、これくらいでちょうど良いと感じるようになりました。

特に天窓の光が良い。一日の変化がダイレクトに感じられます。朝は、部屋の明るさで天気がすぐにわかります。天気がよいと窓は青色です。白いと曇り、雨が降っていると雨粒が流れていくので、どのくらい激しく降っているのかわかります。夕方は、刻一刻と暗くなっていく様子が見て取れます。
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ダイニングテーブルの上に取り付けたシーリングライトは、テーブルのセンターから微妙にずれてしまいました。テーブルを入れてみたら納まりが悪かったので、設計時の想定から90度向きを変えたからです。天井にフックをつけて位置を微調整できそうです。

金額に怯みつついれた床暖房が、今は大活躍。エアコンはほとんど使っていません。風もあたらないし乾燥もなくて快適です。そのかわり無垢フローリングには大きく隙間ができました。いろんな所で話を聞いていたので予想はしていましたが、3mm近く空いているところもあってびっくり。
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そのせいで「ゴミが隙間に入ってとれない、気になる」と妻が嘆くので、掃除機を買うことにしました。最初はロボット掃除機「ルンバ」が欲しいと思っていたけど、床にモノが散乱しがちな我が家には向かないと断念。大きなものは出し入れが面倒で使わなくなると判断して、口コミで評価の高い「マキタ」のハンディークリーナーを選びました。コンパクトでコードレスなので、マメに掃除することができます。これは正解でした。

慣れない家ではアクシデントもあります。次男は三階から階段を落ちました。寝ていると思って目を離した隙でした。二階ゲートをつけて階段に入れないようにしたけれど、三階は未対策でした。そのことをFacebookで報告したら、同僚が追加でゲートを譲ってくれました。一安心と思っていたら、今度は妻が滑り落ちて、一週間以上お尻が痛いと言っています。

入居後のドタバタも最初のひと月で落ち着いてきました。収納のために棚はどこにどのくらいつけようとか、どこにどんな家具を置こうとか、もっと住みやすくするためにどうしたら良いかと考えているとワクワクしてきます。

今は思い通りに片付かないので落ち着かない。でも、少しずつ変えていけば、いつか馴染んでくるだろうと、おおらかに考えることにしました。

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加古里子の絵本「あなたのいえわたしのいえ」では、家の役割とか必要な要素について、順を追ってわかりやすく説明されています。子供に読んで聞かせていましたが、家づくりを考え直すきっかけにもなる絵本です。悩んでいる時に読むと、家をシンプルに捉えてみれば、本来必要ないことにこだわっているのではないか? と思えてくるのです。