グラフィック薄氷大魔王[293]神アップデート、「modo601」降臨!
── 吉井 宏 ──

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3月1日の朝、たまたまLuxologyのサイトを見たら、あれ? modo601の情報がもう出てるんだー。と思ったら、すでに発売されてた! 発表と発売のタイムラグなし!
< http://www.luxology.com/
>

新機能のビデオを見てみた。ビデオが進むにつれて動悸は高まり額に汗が......。ここここれは、つつつついにききき来たかも............。
< http://www.luxology.com/modo/601/video/index.aspx
>

まず、待ち望んでいたボーン(スケルトン)がついた。これでようやくキャラクターを動かせるようになった! 同じくキャラクターの表情をつけるための新しいデフォーマ! ZBrushや3D-Coatでおなじみのきれいなポリゴンモデルを再構築するリトポロジー! 煙や液体を表現できるボリュームメトリックやパーティクル! ZBrushのような強制的立体感表示のマットキャプ! 重力等のダイナミクス! 布シミュレーター! レンダリング機能の大幅拡張と改良.........すげえぇぇーーーーっ!!

modoの開発者の一人の日本人のブログ、modo601のわかりやすい説明
< http://lifewithmodo.blogspot.com/2012/03/modo-601.html
>




前のバージョンのmodo501は、「レンダリング速度の向上」と「キャットマルクラーク・サブディビジョンの搭載」が目玉っていう地味なバージョンアップだった。もしかして、ボーンは永久に搭載されないのではないか、モデリングソフトに甘んじるつもりなのかと、実は心配しはじめてました。

501までで、建築パースや機械モノに限ればアニメーション機能はかなり充実してきてはいたのですが、生きものを動かすキャラクターアニメーションやエンターテインメント系CGに必要な機能がぜんぜん足りなかったのです。

それらが一気に全部搭載された! いきなり高機能ミドルレンジ統合CGソフトとして降臨、超進化! ネットで「神アップデートだ!」とユーザーたちが大興奮。使い勝手の細かい部分がどうなのかわからないけど、とりあえず僕的に「modoでキャラアニメできるようになるまでのツナギ」としての3Dソフトのいくつかは用済みということになるだろう。もう3ds MaxもWindowsもやめていいかしら?

とか言って喜んでるけど、modoを購入したのは2005年4月。なんと7年前だよ!このデジクリ連載を始めた頃に新しい3Dモデリングソフト「modo」「Hexagon」「Silo」が登場。3つとも試した上で「統合CGソフトになる予定」って触れ込みで将来性がありそうなmodoを使うようになったのでした。当時は3年後くらいには3ds Maxのかわりに使えるようになるんだろうと思ってましたが、7年かかったかー! 長かった。

その後の「modoでキャラクターアニメーションができるようになるまでのツナギ」用ソフトの購入や習得など、どんだけ回り道したことかー!

ここ3〜4年くらい、ずうう〜〜っと頭の片隅にあったことを羅列......「modoでキャラクターアニメーションしたいけどボーンがないので無理。最近のバージョンアップの感じからすると近々ボーンがつくとは思えない。使いものになるボーンが搭載されるのはたぶん2015年とかもっと後だろう。アニメーション用には3ds Maxを使い続けることになるのか、復活させたCINEMA 4Dをメインにするのか、その前に復活させたLightWaveはどうしよう。しかし、modoで作ったモデルを完全な形で持って行けるソフトは? modoと互換性の高い書き出し用フォーマットを作るとか言ってたけどどうなったんだろ? メサイアスタジオの安売りしてたから念のため買っておこうとか、Blenderに手を出したり......などなど、いろいろ渦巻いてました。

それらがついに「modoひとつあればいい、modoの中で完結する」ってことなんですよ〜〜! 今までの3Dソフトに関する僕の中でのゴチャゴチャに全部ケリが付いたってこと。とりあえず僕的にmodo601の意味は大きい!

っていうか、今までmodoでキャラクターアニメーションできないってのが一種の言い訳みたいになってたけど、もう逃げられないな。本番が来てしまったのだ〜! さっそくバージョンアップした。まだまだ本格的にはいじれないけど。

●ペンタブの芯にパスタは使用禁止

ペンタブレットのペンに、標準の芯の代わりにパスタの他に爪楊枝などを使うという話がありますけど、ダメですよ。折れる危険があるし、ペン先が減ったときに取れなくなります。パスタなんか芯抜きでつまんだら折れそうじゃん!

1.6mmの太さの棒なら何だって使えるわけです。模型屋とかハンズに行って1.6mmの太さでいろんな素材が売ってるので、そういうのを切って使ってみるのはアリですけどね。芯は切って先を尖らせるだけなんでカンタン。

まあ、WACOMだって研究した上で最適な素材を使ってくれてるはずなので標準で十分ですよ〜。フェルト芯やゴム芯などいくつか種類ありますし。以前はボールペンの芯のペンが標準で出てましたけど、ボールペンサイコー! の人だったら使いやすいでしょうね。最近はどこかのサイトでステンレス製の芯を売ってるみたいですよ。あと、摩擦の調整は芯そのものよりも敷物のほうが効果的ですし。カッティングマット、ビニール、クリアファイル、厚紙などなどいろいろ試せます。

そういえば以前、普通の芯の摩擦を上げようと鋭く尖らせてみたことがあります。カリカリした書き味でなかなかよかったんですけど、尖らせたということはテーパーが大きくかかってます。芯抜きが引っかからずに芯が抜けず焦った!どうにかニッパーの先で挟んで取り出したけど、そこで力入れすぎたらチョッキンだった。あぶねー!!

【吉井 宏/イラストレーター】
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立って仕事を本格的に始めたのが2月2日。もう1か月以上続いてます。もう普通です。さすがに夕方以降は座ることも多いですけど、午前中などは座ってると足がかったるくて、立たないと集中力を発揮できない感じ。

●iPhone/iPadアプリ「REAL STEELPAN」ver.2.0がリリースされました。
「長押しロール」のオン・オフ切り替えスイッチを追加しました。
「オフ」ではレスポンスが速くなるので、素早い演奏が可能になりました。
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