講師だって、最初は初心者だもの[番外]EPUBデータを作ってみよう! 〜ちょっと濃いめの話〜/森 和恵

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こんにちは。森和恵です。
引き続き、電子書籍フォーマットEPUBについてご紹介します。

前回は、FUSEe(フュージー)を使ってEPUB文書を作る所まで進めました。
|EPUBデータを作ってみよう!〜FUSEe超入門〜
|< http://bn.dgcr.com/archives/20120220140100.html >

今回は、TOCと呼ばれる書籍情報のことやEPUBファイルのデータ構成など、ちょっとマニアックな内容をお話しします。




●EPUBデータ構成

EPUBデータは、圧縮されたファイルです。前回作成したepubデータをダウンロードし、拡張子をzipに変更した後に解凍してみましょう。OEBPSフォルダ内にHTML+CSS3 で作られたデータが確認できます。

 |前回作成したEPUBデータ
 |< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra15-sample.epub >
 |【画面】< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra16-01.jpg >

つまり、解凍してしまえば、書籍情報を指定するテキストファイル+書籍ページ用のHTMLページデータになるので、DreamweaverなどWebを作る感覚でページが作れてしまう! というわけです。既にWeb制作の知識がある人なら、電子書籍出版業界に入ると重宝されること間違いなし! です(実は、私が勉強しだしたのも、この辺を狙ってのことでした)。

作成したデータを再圧縮し、EPUBデータに戻すときには注意が必要です。フリーソフトなどで普通に圧縮しただけでは元に戻りません。"mimetype"という名前のファイルが非圧縮の状態で、データの先頭に位置しないとならないためです。

Windowsならコマンドライン、MacならターミナルからZIP圧縮のコマンドを叩いて、"mimetype"ファイルを一番最初に非圧縮の状態でZIPファイルに入れ、次に残りを圧縮して入れる必要があります。くわしくは下記のブログ記事を参考にしてください。

 |簡単にePubに圧縮(Mac)
 |< http://www.mycupoftea.cc/archives/2010/05/24/easy_to_epub.html >
 |編集したファイルをEPUBにする
 |< http://epubcafe.googlecode.com/svn/trunk/tutorial/OEBPS/Text/Chapter030205.xhtml >

●書籍情報や目次

EPUBでは、書籍情報(TOC)を付加することができます。例えば、FUSEeでは[書籍情報]タブでタイトル・著者・出版社・日付、などの情報を指定します。

< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra16-02.jpg >

EPUBに目次ページを追加すると、EPUBビューアーソフトで目次閲覧ができるようになります(目次ページ機能が働く)。例えば、FUSEeでは[環境設定]-[カバー・目次]で、目次の作成方法を指定するとnav.xhtmlというファイルを自動生成し、目次ファイルとしてへ指定します。

< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra16-03.jpg >

書籍情報や目次ページの指定は、指定した情報は、OEBPSフォルダのcontent.opfファイルに記述されます。書籍情報は、
<dc:×××>〜</dc:×××>という形式で指定されます。目次情報は、
<item id="nav" href="目次ファイル名" media-type="application/xhtml+xml" properties="nav" />
と指定されます。

< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra16-04.jpg >

●著作権保護について

電子データなEPUBは、すぐに複製が出来ます。複製が簡単ということは...残念ながら、心ない方が不正利用(コピーして無断で配布する・内容の一部を流用するなど)しやすいということです。

そのために、電子書籍ではさまざまな著作権保護の取り組みが行われています。まず、電子書籍を販売するマーケットで、データに付加してくれるサービスがあります。DL-MARKETでは、購入者の名前やメールアドレスを記載したり、パスワードロックをかけたり等が行えます。

|DL-MARKET
|< http://community.dlmarket.jp/uploader5.html >

次に、DRM(デジタル著作権管理)と呼ばれる処理を電子書籍に施してくれるサービスがあります。かなり高額になるので、個人で細々と出版する場合には難しいかもしれませんが...。収益分岐点の計算次第では、必要になるかもしれませんね。

|KEYRING.NET
|< http://www.keyring.net/ >

●参考サイトを紹介

まだ始まったばかりの電子出版。新技術がでたり、サービスが生まれたり。めぐるましく変わる業界です。そんな電子書籍関連の情報収集は、下記のサイトがおすすめです。

|インプレスが発行する電子出版ビジネスの情報誌
|Impress Digital Magazine「OnDeck」
|< http://on-deck.jp/ >

|境祐司さんが運営されている電子書籍のプロジェクト
|@common style(Twitterアカウント)
|< https://twitter.com/#!/commonstyle >
|電子書籍メディア論(Facebookページ)
|< http://www.facebook.com/eBookStrategy >

|EPUBまわりの最新情報をいち早く掲載。技術的な話に速い。
|epub caf'e
|< http://www.epubcafe.jp/ >

|FUSEe(R)β公式マニュアルが、発行されました。
|内容にも興味がありますが、どんなデータで配信しているのかも興味あり。
|< http://epubunraku.com/category/select/cid/314/pid/278 >

......ということで、今回は終わりです。

次回は、4月14日に大阪で開催されるイベント、「まにまにフェスティバル」の直前おすすめレビューをお届けしようかと思います。Web業界の多方面なセッションがあり...どれを見ようか? と悩んでいる方に「私はコレに注目してるよ!」的な話をしたいなと思います。

|まにまにフェスティバル(P1)
|< http://m2.cap-ut.co.jp/fes/ >

ではまた!(^θ^)

※記事へのご意見・ご要望は下記より受付ます。
< http://bit.ly/gIHFfu >

【森和恵 r360studio 〜Web系インストラクター〜】
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サイト制作の教科書 r360study:< http://www.facebook.com/r360study >

月末に、ANIME CONTENTS EXPOへ行ってきます。2年ぶりの開催なので、各ブース気合い入っていることでしょう。楽しみです!(ステージチケットの抽選は外れたけど!(>_<))アニメが盛んな日本に生まれて幸せです。(^^)

|ANIME CONTENTS EXPO
|< http://www.animecontentsexpo.jp/ >