グラフィック薄氷大魔王[295]Retina液晶、解像度が4倍? と、サイズの話/吉井 宏

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●気になる「解像度」

新iPadのRetina液晶、「網膜ディスプレイ」と言われるように、画素が肉眼ではほぼ見えない高解像度。雑誌の見開きとか小さい字がそのまま読めるんじゃないかと期待。まだ実物は見れてませんが。

あまりの精細表示に書籍自炊をやり直したくなるかもって話もありますが、僕に限っては、ならないと思う。自炊って基本的に「本を捨てる口実」がメインだったから。スーパーファインでScanSnapしたままで未処理のファイルもいちおうバックアップしてあるから、OCRとPDF圧縮をやり直せば多少画質アップするものもあるだろうけど。

で、ですね、新iPadのディスプレイに関して、普通のニュースだけでなくIT系のニュースやブログとかでも「解像度が4倍」って書いてあることが多い。新iPadは2048x1536pixel・264ppi、iPad2は1024x768pixel・132ppi。画素数は4倍だけど、解像度は2倍ですね。

出版社の人とかでも解像度の概念理解してない人けっこういたりする。画像送ってくれっていうから大きさは? って聞くと「350dpiでおねがいします」って。350dpiで1センチか10メートルかわからんじゃん。

そういえば、「ディスプレイの画素数」をサイズと同様に表現する用語がないよね。「解像度が大きい液晶」って普通に言うけど、それってRetina液晶のことだったらいいかもしれないけど正確じゃないし。




以前はVGAとかXGAとかUXGAって、普通に使われてた画面サイズの表現があったのに最近は使われなくなった。今はせいぜい「フルHD対応」くらいか。デジカメだったら「500万画素」で普通に通じてるのと同じ意味の、画素数の数を表現するカタログ用語が必要かも。

「画面解像度」も誤解されやすい用語ですね。Wikipediaにも「本来の解像度を意味する用法ではない。」って書いてあります。
Wikipedia「画面解像度」 < http://goo.gl/SBiv >

次に出るMacBook AirやMacBook ProはRetina液晶になるのかな? 17インチだととんでもない画素数になりそう。MacBook Air 11インチと27インチシネマディスプレイの画素数が同じってのが理想なので期待!

そもそも、一般的な大きさの表現もテキトーだよね。「カードサイズ」ってよくあったけど、ある方向からのシルエットがカードのサイズだったとしても、厚みが5センチだったら容積は100倍かもしれない。

「2倍大きい」って時、寸法が2倍なのか面積が2倍なのか容積が2倍なのか。普通に2倍大きいって表現されたものは寸法を意味することが多いようだけど、それって容積で8倍だもん。8倍の容積があるものを「2倍大きい」って表現するのは無理がある。

ところで先日、ディスプレイ用に画像を送ってほしいって話があったので、サイズを聞いたら「解像度350dpiで○○pixel」って言われたので、解像度厨としてはガマンならず懇々と説明を始めたところ、「店頭のディスプレイパネル用にプリント」って話だった。はずかし〜〜!

●首都直下地震って

「首都直下地震」って東京のど真ん中が震源! ってイメージがある。絵的には「グラグラ揺れて崩れ落ちる国会議事堂」。でも「首都直下」は「関東地方の南部(神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県東部・茨城県南部)」で、めちゃくちゃ広範囲。関東大震災でさえ、震源は相模湾北部で「首都直下地震」には含まれないらしい。

で、「4年以内に70%の確率でマグニチュード7地震」ってのは東日本大震災の余震が多い時期を含んだ昨年9月までのデータで計算した結果で、1月まで含むと「5年以内に28%」になるそう。3月まで入れたらもっと下がるでしょう。

この、範囲と確率の話、僕でさえ先々週の「週刊文春」の池上彰氏の記事で知ったんだから、ほとんどの人は「4年以内に70%で東京23区内が震源のM7地震」ってまだ思ってるかもしれない。池上さんによれば「4年以内70%」ってのは読売新聞の「人騒がせな飛ばし記事」だそう。9月の計算を1月に発表した段階で、すでに発表の意図があやしい。

もうしばらくすれば、たぶん「6年以内に15%の確率で関東地方南部でM7クラスの地震」くらいに下がるのでは? そんなの日本のどこにいたって同じ。備えはどこでも必要。

●聴覚遅延フィードバック

おしゃべりをやめさせる装置かなんかの記事で「本人の声をちょっと遅らせて聴かせるとしゃべることができなくなる」って読んだばかりの先日、携帯電話で固定電話に電話したら回線の調子が変で、自分の声がコンマ数秒遅れてエコーみたいに返ってきた。なんと、本当にしゃべれなくなった。不思議! 発音しようとしてる言葉を忘れたり詰まったりして、声が出せなくなる。おもしろい!!

「聴覚遅延フィードバック」ってのだそうです。遅延の程度で効果がちがうのかもしれないけど、僕はムリヤリしゃべろうとしても「ウッ」って詰まってぜんぜん話せませんでした。振り切って「回線が変だからケータイにかけ直します!」って話すのさえすごい努力が必要だったほど。

吃音症と関連深いらしく、しゃべれなくなる感じは吃音の人の疑似体験になってるのかも。吃音症の人に遅延した音声を聞かせると、逆に普通にしゃべれるようになるそうです(「英国王のスピーチ」を観たばかり。この映画では自分の声を聴けないようにすると普通にしゃべれる、という例が紹介されてました)。

日本の「発話阻害銃」が話題(動画)wired.jp
< http://wired.jp/2012/03/05/japanese-speech-jamming-gun/ >

●お湯でイイじゃん!

コーヒー飲みすぎです。朝昼晩一回ずつ、大きな保温マグ一杯に作ってチビチビ飲む。このマグが普通のコーヒーカップ2〜3杯分くらいなので、計7〜8杯分になることも。習慣で飲んでるので美味いとかあんまり関係ないけど、ドトールのブレンド以外にするとすぐ飽きる。

で、先日、ちょっと飲み過ぎてうんざりしてるけどそれでも何か飲みたいって時、「ひょっとしてコーヒーを飲みたいんじゃなく、熱い何かを飲みたいだけじゃないか?」と思って、お湯を沸かしてちょこちょこ飲んでみた。大正解、ぜんぜんお湯でいいじゃん! コーヒーじゃなくてお湯でぜんぜん満たされる。お茶ですらなくていい。熱いお湯マニア! いいかも。

結局、仕事してるときにちょっと机から離れてキッチンとか行って何か刺激物を摂りたいってことだけなので。それがコーヒーかタバコかの選択肢に「お湯」が加わるのは良いことだな。そうなると電気ポットがほしくなるねえ。ティファールとかあこがれ。置く場所がないので買わないけど。

Twitterで書いたら、お湯を飲んでる人けっこういるみたいでした。冷めてなくても白湯っていうのかな? 白湯ってずっと謎だった。沸かして冷ましたお湯って、それ普通に水じゃんって。まあ、単に一回沸かしてカルキとか飛ばした水ってことですね。まあ、そうなるとミネラルウォーターとほぼ同じかも。

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

先日復活させた液晶タブレットでしたが、片づけてしまいました。新しいintuos5のせいもあるけど、結局普通のペンタブで自由自在に描けちゃうほうがいろんな意味で都合がいい。あと、液晶タブレットの代用としての紙とか。そのあたり、あらためて書きます。ところで、「コトラー」って書店で見るたびに、「アムラー」とか「マヨラー」とかと同類の、「小鳥が大好きな人」って思っちゃう。経営学かなんかの人らしい。

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