ネタを訪ねて三万歩[86]トラブルは続くよどこまでも
── 海津ヨシノリ4 ──

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過去にも話題にしたことがあるのですが、私は15年ほど前に某出版社から「高慢でわがまま」という、いわれなきレッテルを貼られて困り果てたことがありました。しかし、それがどうやら今も続いているらしいのです。

もう笑ってしまうしかないのですが、かつてその出版社にいた方が数年前から私と仕事で関わるようになったのですが、彼は私の名前を聞いてかなり緊張したそうです。

先日、飲み会でその時の心境を吐露してくれました。聞いていたことと、実際の私のギャップがあまりにも違いすぎるので、同姓同名の別人かと思ったとも話してくれました。まったく何も思い当たることはないのですが、本当に困った問題です。




◎世の中がおかしくなり始めている

とにかく、真面目にやっていることで妙な結末を突きつけられることが、このごろ本当に多くてウンザリしています。

もちろん、人間ですから無意識のうちに相手に不快な態度や行動をとってしまうことはあると思います。ですから、どんな案件にも真摯に対応することを心掛けてきました。

しかし、私が「無理な状況でも対応」を続けて来たあるプロジェクトで、最近不快感が生まれています。先方の都合で、無理なスケジュールでもなんとか調整することを繰り返してきました。その結果、わがままな人を優先したプロジェクトとなり果て、融通の利く私はいつも後回しで、面倒かつ時間のない作業を押し付けられていたことに気が付きました。

「真面目が第一」と思っていても、実際は「いい加減な奴が第一」なわけです。なんとも脱力感しか出てこない現実には、やる気が消滅してしまいます。こんな時は、旧友と愚痴が出ない程度の飲み会でもするのが一番ですね。

しかし、こんな時に「世の中がおかしくなり始めている」なんて言うと、歳とった証拠となってしまいますが、別の学校で教えている知り合いの教員からあきれた話を聞きました。

演習の授業中には一切質問が出ず、まるでお通夜のような授業が続き、課題提出時になっても時間がまったく守られず、ダラダラと持ってくるのに至って、彼はキレそうになったそうです。

もちろん時々質問をする学生がいないわけではないのですが、滅多に出ない質問に回答している最中に「質問内容よりも全体に的外れなことをしている」と感じた彼が、それを指摘しようとすると、「あっ、もういいです」と、質問したことだけの回答を得たら、さっさと自分の世界に入ってしまうのだとか。恐らく学ぶということの意味が根本的に理解できていないのでしょう。

また、講評を求めてきた学生に、デザインではなく、根本的に痛いレイアウトを修正した方が良いとアドバイスすると「わかりました」と返事はするものの、結局は直さずにそのまま提出するのを見ると、講師としてのモチベーションがゼロになったと嘆いていました。

問題の学生は、私の友人からは二度と丁寧なアドバイスは受けられないでしょう。教員も人間であり勘違いやミスも犯します。あたり前の話ですが、もちろん分からない事だってあるわけです。それが大切なのだという基本的なスタートラインに学生が立っていない、立てない事が問題なのかも知れません。

デジタル時代という括りで結論付けるつもりはありませんが、ON/OFFですべてを解決しようとする考え方は、結果として臨機応変に立ち振る舞えないマニュアル人間化の始まりのような気がしています。

◎ネットで買い物便利だが

話は少し変わり、デジタル時代で思い出したのがiTunesでの買い物。慣れてしまうと普通の買い物には戻れませんね。しかし、大きな落とし穴がありました。

突然、IDとパスワード要求の無限ループに陥って、買い物が出来なくなってしまったのです。さすがに困ったのでアップルのサポートに電話し、指示通りに色々対処するも結果は変わらず、一時間余りの電話での対応で疲れ切ってしまいました。

その後も、メールや電話などで別のアプローチを受けていますが、いまだ解決に至っていません。このように、プロが対処してくれているにもかかわらず、原因が特定できないデジタル系の障害ほど困ったことはないですね。

こんな時に限ってトラブルは連続するもので、ここしばらく使っていなかったMacBookProのバッテリーが肥満化して、取り出せなくなる寸前となってしまいました。

どうにか取り出すと、まるで圧迫から解放されたかのようにみるみる中身が肥大化して、どうしようもなくなってしまいました。裏蓋のように止まっていた金属パーツが取れてしまったぐらいです。

まっ、5年も経過しているので仕方がないのかも知れませんが、あまりにもひどいのでAppleに問い合わせしたら、どのみちバッテリーはこのようになるのだとか。しかし、今までこんな事になった記憶はないのですが......14mm程度の厚みだったのが23mmになっても異常じゃないという結論は、なんとも理解しがたいものです。ノートパソコン系でこんなトラブルは初めてです。

とにかくバッテリーを購入しなくてはならないのですが、バッテリーは高過ぎるので、今回は激安のパチモンでお茶を濁そうと決めたわけです。どのみち本物もパチモノも作っている所は同じですからね。

いつものようにAmazonでワンクリック。ところが、購入したパチモンが届いた瞬間に、この考えが甘かった事に気がつき猛烈に後悔しました。とにかく造りがどうしようもなく適当で、正しく納まらないのです。通電が突然停止してしまったりします。接続不良ですね。なにせバッテリー形状はどう見ても歪曲しているので、どうしようもありません。

あわてて純正バッテリーをアップルストアで購入しました。そして問題のバッテリーは、Amazonで問い合わせをしたところ、業者が快く返金に応じてくれたので助かりました。Amazonでの返金はこれで2度目。このシステムは本当にいいですね。

実はアップル関連のトラブルは、ワイアレスキーボードが壊れた(認識しなくなった)ことで3連発となりました。iMac用に使用していたのですが、突然キーボードが認識されなくなってしまったのです。電池を入れ替えても症状は改善されません。

修理を検討したのですが、iMacと同時購入した、電池を3本必要とする少し古いタイプなので、なんとシリアル番号が本体のどこにも刻印されておらず、納品書にも記載されていないという最悪の状況。

結局、電話で確認すると現物交換となるので買うのと変わらないという回答にヘラヘラ状態。まっ、しょうがないですね。思い切ってズバッと廃棄することにします。いやはや、本当にトラブルばかりが襲ってきて本当にウンザリ状態の3月でした。

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■今月のお気に入りミュージックと映画

[Join Our Club]by Saint Etienne in 1992(U.K.)

イギリス・ロンドン出身の音楽グループであるセイント・エティエンヌの曲です。彼らの曲すべてが、どこか60〜70年代のテイストで満ち溢れていています。特にリーダーでありボーカルの、サラ・クラックネルの歌声が不思議なオーラを出しています。初めて聞いたとき、フランスのバンドのような雰囲気がありました。シルヴィ・ヴァルタンとか......そんな感じに。とにかく60〜70年代風のファンには必見ですね。

[Hot Fuzz]by Edgar Wright in 2007(U.K)

邦題は「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」。ひとことで言うと、このアクション・サスペンス・コメディーは本当に最高です。イギリスならでは(?)のシュールな笑いは、モンティーパイソンで免疫がありましたが、キツイけれども笑ってしまうのはさすがです。

また、主演のサイモン・ペグとニック・フロストのコンビも完璧の域。続編が見たいものです。そういえばこの二人は2011年公開の「宇宙人ポール」にも出ていますね。

それにしても、色々と幅広く活躍している「007」シリーズの4代目ジェームズ・ボンド役ティモシー・ダルトンが、「トイストーリー3」ではレーダーホーゼンを着たハリネズミのぬいぐるみミスター・プリックルパンツの声で出演、まさかこんな役(シーン)を演じるとは......とビックリ。

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■アップルストア銀座のセッション

2012年4月16日(月)18:30〜
Made on a Macとして画像処理セッション
海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol. 67
【Adobe Illustrator CS5によるブラシ機能の応用とスタンプ処理】
Adobe Illustrator CS5の可能性を探り、イラストレーション手法としてIllustratorのブラシ機能とその可能性について整理してみます。

予約不要・参加無料・退席自由です。なお、セッションの翌月に予定されているハンズオンセミナーの参加希望者を、セミナー修了後に募集するのがここ数か月の恒例となっています。

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家
yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com
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かねてより狙っていた、多摩堤通りを成城方向に向かい二子玉川に交差する厚木街道を越えたあたりにあるレストランで、モーニングを楽しんできました。本当はランチの予定で出掛けたのですが、到着が早すぎたのでモーニングです。

モーニングパンセットは「パン2種類、サラダ、ハチミツ、バター」でトッピングは「ソーセージと目玉焼き」からチョイス、飲み物は「コーヒー、紅茶、オレンジジュース」からチョイスとなっています。

私はソーセージとコーヒーにしました。また別メニューのデザートは甘夏ガトーショコラにしました。もちろん一人で食べたわけではありません。とにかくとてもいい雰囲気の店で、味もナイスで居心地も良く☆☆☆☆☆といったところでした。

ブログで紹介したいくらいの評価だったのですが、店員さんがすべてをぶちこわしてくれました。とにかく不気味なくらいに無愛想なのです。あとから出勤してきた店員と店内の店員との、挨拶なしのシーンを見てトドメを刺されました。スタッフに若い人が多すぎるのが裏目なのかも知れませんね。何事も挨拶が基本ですよね。