グラフィック薄氷大魔王[299]Things Macを復活してみた/吉井 宏

投稿:  著者:  読了時間:7分(本文:約3,000文字)


以前、OmniFocusの鬼軍曹のような厳しさに挫折した後、同様のGTDアプリ、Things Macを使ってみたことがあります。使い勝手はかなり気に入ったのですが、残念ながら同期機能がなかったため本格的に使うには至らなかった、ところまでをデジクリに書きました。

実はその後、Dropboxにライブラリファイルを入れておくことで同期できることがわかり、昨年の夏頃までかなり長い間使ってました。半年弱くらいかな。

Things Mac < http://www.netjapan.co.jp/r/product_mac/thg/ >
< http://bn.dgcr.com/archives/20101006140100.html >

気に入ってたのになぜ使わなくなったかというと、根本的なところで意志の弱さってのはおいといても、GTDをできるだけ忠実に実行しようとして疲れちゃうわけです。「思いつく限りのToDoを書き入れる」のと「一つの仕事を多数の段階に細分化」ってアレです。

ものすごい入り組んだ仕事でなければ、たいていの仕事の手順はそれほど複雑じゃないです。仕事名と締め切り日だけだけで済むものを、細分化したからといって効率が上がるわけじゃないですね。「もしかしてThingsを使うことで逆に効率落ちてる?」って思うようになりました。




あと、忙しくないときには「クローゼットの中の整理」とか「段ボールを畳んでおくこと」とかのどうでもいいToDoを延々書き連ねるようになり、みるからにしょーもないリストになっていくのが耐えられなかった〜〜。

Omni FocusとかThingsでちゃんと真面目にGTDを実践して、成果を上げるような意志の強い人は、そういうソフトなしでもやっていけるに違いない。GTD系アプリって、まず「項目をもれなく入力」ってハードル。次に「実行して評価してアップデート」ってハードル、さらに言えば「記入したことを本当に実行する」って大ハードル。これらをクリアできてる人はすごい人だ。

とはいえ、使わなくなった後でも仕事がいろいろ立て込んできてスケジュールが混乱してくると、Thingsを復活させてみたくなる。わけのわからなくなったスケジュールを半ば自動的に「次はこれやりなさい」って提示してくれるGTDアプリは「気を楽にしてくれるアプリ」って部分もあるのです。

久しぶりに起動すると「223日経過」とか「182日経過」とか項目がうじゃうじゃと出てくる。前回放り出したままだ。まっさらからスタートするためにライブラリを新しく作ってみたものの、あああ! やっぱダメだ。項目書き出す前にものすごいプレッシャーが襲ってくる。

ToDoリストだの何だの考えてるときってのは、キケンな魔の時間なのだ。スケジュールを立てたりToDoリストを作ってると仕事してる気分になりがちだけど、ほとんどの場合「時間食うばっかで何の役にも立ってねえ〜〜!」。

そんなことやってる間に手当たり次第にちゃんと進めたほうがマシだ!Things復活・ヤメた・復活・ヤメタを数回繰り返したあげく、2ヶ月くらい前からどうやらまともにThingsを使えるようになりました。

以前の失敗をしないために気をつけたのが「必要以上に仕事を細分化しない」と「仕事以外のことは書かない」ってこと。リストの項目が多くなるほどウンザリ度が上がります。

それと、現在継続して使えてる大きな理由。以前は気がついてなかった「左側の『実行中プロジェクトリスト』をドラッグして手動で順番を変えることができ、それは『次』項目の表示順序に反映される」がわかったこと。

項目が増えたとき、「次」項目に何がどの順番で表示されるかだけが頼りなのです。今やらなきゃいけないギリギリ締切仕事に混じって、無関係の「筆記用具を整理する」とかのくだらないToDoがリストを占領するのにガマンならず、それがThingsを使わなくなった大きな原因だったんです。

つまり、優先度と期限を切り離して扱えるってことです。この数日の間にやっちゃおうと思う仕事を「実行中プロジェクト」の上部に置き、今考えたくない項目は下げてしまう。すると「次」項目リストでは下のほうにはみ出して見えなくなっちゃうので好都合!

あと、プロジェクト名に点線「-------------------------」だけ入れておいて、優先度や待機中など区分けもできます。点線だけのプロジェクトは「次」項目リストには表示されないのもイイ。

ひとつの仕事はせいぜい4〜5個くらいまでの細分化に留めておく。僕の場合、シンプルな仕事だと「ラフ作成」「3D作業」「仕上げとチェック」くらい。それ以上細分化すると他の仕事と合わせてリストが混乱してくる。

それらに無理のないように期限日をつけ、終了したら消していけば自動的に「次」項目にせりあがってくる仕組み。ときどき途中経過や進度をチェックして日付の微調整をする程度のメンテナンスをすれば、「スケジュールを考える」ってこと自体をしなくてもよくなる。

よくやる失敗としては、緊急じゃないものをちょっと早め予定で入力してしまい、実行できなかったら日付を変更して遅らせていく。すると、複数のやり残した項目が結果的に月曜日にびっしり集中してしまったりする。そうなると、スケジュールもペースもあってないようなもの。締切の数日前に完成! なんて欲張らなくてよし、ですね。

で、「マルチスレッド方式」とThingsのコラボです。期限や優先度で「実行中プロジェクト」の順番を適切に並べかえたら、「次」項目リストに並んでる上から3つを自動的に「マルチスレッド方式」でやるわけです。優先度に間違いがない限り、リストの上位3個をもうホントに機械的に無感情に問答無用でヤルってこと。これがうまく機能してると、ドンドンはかどって爽快です!

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

マルチスレッド方式で気分を追いまくってると、腹筋にいつも力が入ってて都合いいぞ! ところで、11インチのMacBook Airにmodo601の解説ムービーをフルスクリーンで映してチュートリアルやってる。ムービーは27インチシネマディスプレイのキャプチャー動画だから、11インチ画面に2560×1440の比率、つまり11インチに27インチを詰め込んだシミュレーションになってる。

文字はもちろん小さいけど、画面解像度が上がればぜんぜん実用っぽい。11インチMBAにRetina液晶来いっ!! と思ったら、Intelの次期プロセッサ「Ivy Bridge」はRetinaディスプレイ対応だそうで、とりあえずもうすぐ発表かもしれないMacBook ProにRetina液晶、ホントに来るかもしれないー!

●iPhone/iPadアプリ「REAL STEELPAN」ver.2.0がリリースされました。
「長押しロール」のオン・オフ切り替えスイッチを追加しました。
「オフ」ではレスポンスが速くなるので、素早い演奏が可能になりました。
REAL STEELPAN < http://bit.ly/9aC0XV >
●「ヤンス!ガンス!」DVD発売中
amazonのDVD詳細 < http://amzn.to/bsTAcb >