[3284] わたしの経験した会社を作る手順18

投稿:  著者:  読了時間:21分(本文:約10,000文字)


《揺らがないのがホンモノなのね》

■気になるデザイン[79]
 手前味噌ながら、私が編集した本のちょっと凝った造本
 津田淳子

■装飾山イバラ道[100]
 「アメリカン・アイドルシーズン11」フィナーレを見る
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[79]番外編
 「ふわっと」起業にまつわるあれこれ─2
 わたしの経験した会社を作る手順18
 岡田陽一




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■気になるデザイン[79]
手前味噌ながら、私が編集した本のちょっと凝った造本

津田淳子
< http://bn.dgcr.com/archives/20120619140300.html >
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一時期、自分で編集を担当する本は、(定期的に出している、デザイン・印刷・紙・加工に関する実践情報誌『デザインのひきだし』は別にして)あまり特殊な紙をつかったり、印刷加工に凝ったりということをしないことが多かった。

それは、一番には予算の問題があるのだが、やりくりすれば予算はなんとかなる場合でも、「この本にはそういうことは必要ないな」とか、「私が担当する本は、特殊印刷加工ばっかりやっていると思われるのも嫌だな」とか、変な邪念があって、ムキになっていた、ということも否定できない。

でも、やっぱり、ちょっと変わったカバーや造本のものは、書店で目につく。そして気になって手に取る。実際、自分でも、他社や海外のおもしろい造本のものは、内容がなんであれ、とりあえず手に取ってみる。そしてパラパラ中身を見て気に入れば買っているのである。

そんなシンプルなことに気づいて以来、また、適材適所、その本に似合った仕様であれば、予算をやりくりして許される限り、造本に凝った本をつくるようにしている。

今回は手前味噌ながら、最近、私が編集した本で、ちょっと凝った造本にした本を二冊ご紹介させていただきます。

一冊名は、定期刊行している『デザインのひきだし16』(グラフィック社編集部編/2,000円+税)デザインはアジール。
< http://www.graphicsha.co.jp/book_data.php?snumber3=1187 >

Web上で書影を見ても、ぜんぜんわからないと思うのですが、実物の表紙を見てみると、中央に印刷された鳥が、なんだか変! キラキラ凸凹、触っても変!

実はこの鳥、モザイク細工のようなビーズで描かれているんです。アップの写真で見ると、少しは様子がわかっていただけるかと。

< http://bn.dgcr.com/archives/2012/06/19/images/01.jpg >

数の子くらいの小さなプツプツのビーズで、カラフルな鳥ができているんです。『デザインのひきだし』って、印刷のこととかを掲載する本でしょ? ってことは、これも印刷!? と思われる方もいらっしゃるでしょう。そう、その通り、印刷なんです、これ。

今回はスクリーン印刷を特集したので、表紙もスクリーン印刷で「ビーズ印刷」をしていただきました。

ビーズ印刷、一見すると、色付きビーズを寄せ集めて模様をつくっているように見えますが、発行部数である一万冊分もそんなことで絵柄をつくるのは至難の業。では、どうやっているかというと、絵柄自体はオフセット印刷で印刷し、その上から、ビーズ加工を施したい部分にだけ、スクリーン印刷で透明の糊を印刷。

その後、透明の丸いビーズ(ガラス玉)を糊部分に振りかけると、下の色と干渉して、あたかも色付きビーズで絵柄をつくっているかのような効果がでる、というわけなんです。おもしろいですね。

もう一冊は『使い方がうまい! 紙もの・紙加工ものコレクション』(グラフィック社編集部編/2800円)装丁は名久井直子さん。
< http://www.graphicsha.co.jp/book_data.php?snumber3=1166 >

画像で見てもどうなっているかよくわからないと思いますが、上から茶色、黄色、ピンク、銀と色が違っている部分は、それぞれ別パーツでできている(いや厳密にはそうではないんですが、それは後述します)。つまり、茶色いカバーに、高さ違いの帯が三種類ついてる感じを思っていただくとわかりやすいでしょうか。

そして、茶色い、黄色、銀の紙は、すべて型抜きされていて、かつ、ピンクの帯はロー引きされているおかげでちょっと透け感がある不思議な感じになっている。

本書はタイトル通り、すてきな紙使いをしていたり、うまい紙加工をしている作品を多数掲載している。そんな本のカバーなので、それに見合ったものにしたい。

そんな考えから最初は、とにかくいろんな種類の紙を高さ違いにして、カバーが五重くらいになるもにしよう、という案で実現を模索していたんですが、予算の都合であっさり却下。多少のオーバーならどこかの紙を変えて予算調整......ということも考えられるんですが、もう笑うしかないほどの予算との格差。

そこでまずは紙をできるだけ安く、かつ普通の白いコート紙みたいのではないものとして、包装や封筒など使われる、茶色いクラフト紙に。色付きのトレーシングペーパーの代わりに、付箋等に使われる派手な色の上質紙にロー引き加工することで同じような雰囲気を出すことにした。

加えて、できるだけたくさんの帯に型抜き加工を施したい(もちろん予算内で)。そこで型抜きは一度に抑えることにした。......でも仕上がったものは、茶色、黄色、銀の三つに型抜き加工がある。これ如何に。

実はこの三つのパーツはすべて同じクラフト紙でできていて、かつ茶色と黄色のカバーと帯は一枚の紙を高さ違いで折って本に巻き、あたかも二つのカバーと帯がかかっているかのように見せている。

そして最後の、一番高さの低い銀色の帯、これは先程の黄色と茶色の一枚もののあまり部分を使用している。そのため、一枚ものと銀色の帯を組み合わせてみるとぴったりくっついて、大きな長方形の紙になる。それぞれ色が違うのは印刷で色ベタを刷ってるから。

とまあ、お金がないと色々知恵を絞るもので、結果として(金額は言えないけど)かなり安く、当初の目標に近いものができたのでした。

今回ご紹介した二冊は、今なら書店のデザイン書コーナーにあると思いますので、書店に行かれた際に、実物をごらんくださいませ。

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp  twitter: @tsudajunko
デザインのひきだし・制作日記 < http://dhikidashi.exblog.jp/ >

スクリーン印刷+白オペーク研究+日本・紙トラベルの特集3本立て! 『デザインのひきだし16』好評発売中です。

こちらも印刷加工に凝ってつくった『技術もすごい! 予算もクリア! 特殊印刷加工グラフィック・コレクション』、『使い方がうまい! 紙もの・紙加工ものコレクション』『クリエイターのための法律相談所』『本づくりの匠たち』、デザイナーの「やりくり上手」の秘密が満載の『予算がなくてもステキなデザインのフライヤー・コレクション』も好評発売中です!

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■装飾山イバラ道[100]
「アメリカン・アイドルシーズン11」フィナーレを見る

武田瑛夢
< http://bn.dgcr.com/archives/20120619140200.html >
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「アメリカン・アイドルシーズン11」では、フィリップ・フィリップスが優勝した。私も長年この番組を見てきたけれど、本当のお気に入りが優勝するのは初めてである。

今回はこのコラムもちょうど100回目ということで、私のワガママを許してもらって、もう一度「アメリカン・アイドル」について書かせていただきます。

●豪華で感動的なフィナーレ

「アメリカン・アイドル」は日本とアメリカでの放映日にズレがある。私は前々回にアメアイの記事を書いたけれど、その時はまだアメリカでも優勝者が誰かの最終結果は出ていなかった。この頃になると、私は日本のCS放送を見るまで一切のアメアイ関連ネット情報を遮断していた。

それはスポーツの試合を録画したなら、結果を知らずに見た方が楽しいのと同じ理由だ。毎回のパフォーマンスを全部見た上で、結果を知りたいのだ。WEBサイトにはなるべく、見ない、読まない、近寄らない、を心がける(笑)。

今回は最終回の放映が日本でも終わったので、Youtubeのアメリカン・アイドルコーナーのリンクをやっと貼ることができる。ここでは分割されてはいるものの、かなりの量の動画を見ることができるようだ。

・American Idol
< http://www.youtube.com/user/americanidol >

TOPに出ているのがフィナーレ(最終回)の放送だ。10万人の頂点に立つことになったフィリップ・フィリップスが、歌を最後まで歌えなくなって家族の元へ向かう姿に感動した。

これを見ていると、Youtubeの画質の良さにも驚いたけれど、ステージでの結果発表の緊張感が伝わると思う。今回はいつもよりも紙吹雪の量が適量だったけれど、優勝者の努力が報われた瞬間のキラキラ感が美しい。

●ジェニファー・ホリディのすごさ

フィナーレはいつも豪華で、サプライズな出演者が多数出て来る。そんなフィナーレのパフォーマンスの中でもきっと「昨日のアメアイのあれ見た?」と話題になったであろうシーンもリンクを貼っておきたい。

準優勝のジェシカ・サンチェスが、ジェニファー・ホリディと一緒に歌った「And I Am Telling You I'm Not Going」だ。とにかくすごすぎて、歌の最中から会場中が総立ちだ。ジェニファー・ロペスも立ち上がって大喜び。

・Jessica & Jennifer Holliday: And I Am Telling You I'm Not Going
- AMERICAN IDOL SEASON 11
< >

この歌は過去のシーズンでも女性候補者が何度か歌っていて、「And you! And you!」のところで指を差す動きが印象的な難曲だ。歌唱力と表現力に自信がなければとても歌えない曲だけれど、ジェニファー・ホリディの超ド迫力な歌声(と顔)に、右となりのジェシカも負けじとがんばっている。素晴らしい歌唱力の彼女はなんとまだ16歳なのだ。

私はいつもアメアイは高音質な音で聞きたいのでヘッドフォンをしている。この歌が始まったら、ソファに預けていた体を思わず起こして見入ってしまった。私はあなたから離れないという内容の歌だけれど、この迫力で来られたら誰も別れられないだろうと思った。

アメアイでは若き才能の発掘と、音楽界を作って来た人たちへのリスペクト両方を大切にしているので大御所とのコラボも多い。いつも言うけれど、一家揃って楽しめる紅白歌合戦っぽさも魅力なのだと思う。

しかし、日本だと大御所がバラエティに出過ぎているせいか、どんな企画でも「まさかの登場」という価値感の演出が難しくなっているのではないだろうか。

●優勝者フィリップ・フィリップスの魅力

スティーブン・タイラーもよく言っていたけれど、フィリップ・フィリップスは他の誰にも似ていない。きっと自分がいいと思うようにしかやらない人なのだ。歌い出すと彼は歌の世界に入り込んでいき、聞いている方もいつのまにかその道連れになっているような感じだ。最初から最後までずっとそのスタンスは変わらなかった。揺らがないのがホンモノなのね。

彼の持ち味が分りやすいパフォーマンスとなったビリー・ジョエルの「Movin' Out」のリンクも貼っておく。何を歌ってもフィリップ・フィリップス風になるという良い例だ。顔が崩れるのもお構いなしに、力強く絞り出された声がなんともかっこいい。

・Phillip Phillips: Movin' Out
< >

日本では最近AKBの総選挙もあったので、投票による順位決めが人々の興味を引くことであるのは同じだと思う。アメリカン・アイドルは長期に及ぶので、やはりファン層の獲得が優勝の決め手になる。一人何度でも電話していいシステムだけれど、ファイナルでは1億3千万票の投票があったそうだ。

女性候補No.1のジェシカ・サンチェスと、フィリップ・フィリップスのどちらが勝つかについては、私がフィリップのファンなので公平には見られないかもしれない。ただ、どちらも素晴らしいけれど、独自性とファンの多さでフィリップが上回ったのだと思う。

最後に、優勝発表後には感極まって歌いきれなかったフィリップの「HOME」の決勝戦でのパフォーマンスの動画を貼っておく。故郷を思うフィリップらしい素敵な曲だ。

・Phillip Phillips: Home
< >

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/ >

コラム100回目をお読み頂いてありがとうございます。隔週なのでそう頻度は高くないはずですが、「書く週」と「載る週」が連続しているせいか、わりといつもコラムのことは考えています。今後ももっとクリエイティブなネタを書けるように精進したいと思っています。

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■おかだの光画部トーク[79]番外編
「ふわっと」起業にまつわるあれこれ─2
わたしの経験した会社を作る手順18

岡田陽一
< http://bn.dgcr.com/archives/20120619140100.html >
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「株式会社ふわっと」を登記するにあたっての、右往左往ぶりの一部を前回紹介しました。初めての経験だらけで、何をどうすればいいのか、どれから最初に手をつけ、どういう順番でやればいいのか、ほんとに何もわからずに、とても大変でしたが。

でも、今となってはいい経験でしたし、最初に思い立った二年くらい前から、すべてがひとつの方向に向かってうまく進んでいたように感じます。

人によって起業する経緯や形態はまちまちなので、これが絶対! というわけではないですが、わたしが経験した会社を作る手順はこうです。

01.資本金となるお金を工面する
02.行政書士さん、または司法書士さんに相談する
03.会社のはんこを発注する
04.行政書士、司法書士さんに定款の作成〜提出まで一式依頼する
05.不動産屋さんで事務所物件を探す
06.事務所の所在地が確定したら定款に記載するために行政書士、司法書士さんに連絡する

07.自分名義の銀行口座で残高0円のものを用意する
08.定款完成後、公証人による定款認証の手続きについて行政書士、司法書士さんから連絡をうける
09.公証人による定款認証完了の報告を受ける
10.残高0円にした自分名義の銀行口座に、資本金を別の自分名義口座から振込む
11.振り込んだ入金のページ(振込人に自分の名前の記載が必要)・通帳の表紙・口座番号などが記載されたページをそれぞれコピーする
12.不動産屋さんに事務所の家賃や契約金などを振込む

13.認証済の定款に実印で各ページ割印する
14.不動産屋さんから事務所の鍵を受け取る
15.電話やプロバイダなどの契約
16.電話番号が確定したら名刺の制作、印刷発注
17.登記に必要な書類に自分の実印、会社の印鑑を押印し司法書士さんに託す
18.登記完了(会社誕生)の知らせを待つ

書類や定款の作成、手続きなどは全て行政書士、司法書士さんにお任せしていたので、実際のところ、登記に関しては自分では何もしていないのですが、それでもこれだけややこしいのです。

01の資本金を工面する部分は、内容によって千差万別です。自宅をオフィスにするのであれば、新たに事務所を借りる費用などは必要ないですし、パソコンやソフトなども自分で使っていたものをのまま流用するのであれば、これもお金はかかりません。

スタッフを雇用せずに今までどおり自分ひとりで法人にするのであれば、当面のお給料の分もそんなに用意する必要もないでしょう。ただ、よく起業マニュアル的な本で見かける「1円で...」というのは真に受けないほうがいいと思います。登記するには税金や手数料などで最低でも20数万円はかかります。

03の会社のはんこは、最近ネット通販で「会社設立セット」みたいなバナーをよくみかけるので、ネットで注文しました。材質によって金額はピンキリですが、法人実印・法人銀行員・角印の三点セットが15,000円くらいから、購入できます。一週間程度で届きますよ。

04では、行政書士、司法書士さんに出来るだけ詳しく、これでもかってくらい、自分が作ろうとしている会社の内容を説明します。ちょっと先の未来のことまで説明したほうが、定款にそれらの事業内容も含めて作成してくださるのでいいと思います。

05の事務所ですが会社がまだできていない以上、会社名義で借りることはできません。自分名義で借りて、不動産屋さんに、ここで登記したい旨を説明しておきます。

06の定款に記載する登記に必要な事務所の住所は俗称ではなく、ちゃんと役所に届出してある正式な表記の住所が必要なようですから、契約書や建物の登記簿などを確認したほうがよさそうです。

10の資本金を自分の口座から別の自分の口座に振込む時に、ATMやネットバンキングでは一日の限度額があるので注意が必要です。

11で資本金を振込んだ通帳のコピーを取って初めて、そこからお金を動かすことが可能になります。不動産屋さんに支払う金額などは数10万円になるので、自分で立て替えるのも金額的に厳しいですし、資本金の中から支払いしたい場合は、ここで公証人による定款認証が終わって定款に記載した額の資本金を振込んだ通帳のコピーを取ってはじめて可能になります。

それ以前に使ってしまった場合は、さらに足りなくなった分を資本金として用意しないといけなくなりますので、この時期大変ですから注意が必要です。

15・16など会社ができたらすぐに多くの人に知らせたいので、名刺や案内状、Webサイトなどを作り始めたいはずです。名刺に記載する内容を整理し、電話番号やメールアドレスなど必要なものをすぐに契約します。

こんな感じで、実際に法人が誕生します。できたらできたで、今度は銀行で法人口座を作ったり、あちこちに届出をだしたり、申請したりと様々な事務的仕事が待ち受けています。しかもこれらは役所から「届出に来なさいよ〜」とか誰も教えてくれません。そんなこんなで、設立後も難関がいっぱいですよ。

【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
< mailto:okada@fuwhat.com > < twitter:http://twitter.com/okada41 >

金環日食につづき、金星の太陽面通過も結構じっくり写真撮影しましたよ。
今日は台風4号が直撃のようなので、みなさんお気をつけてくださいね。

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編集後記(06/19)

●明石散人の「日本史千里眼」がおもしろい(講談社、2012)。「悪いのは浅野内匠頭だ」の章には完全に納得させられた。松之廊下の刃傷事件はなぜ起きたのか。浅野は吉良に礼法を教わるにあたり、金を渡そうとしなかった。吉良はこの対応に立腹し何も教えない。その結果、浅野は御馳走役を上手に務められず失敗を重ねた。これが吉良に対する宿意となって浅野は刃傷に及んだ。吉良は公武の礼節典故を熟知精錬し、これらのしきたりを教えることを商売にしている。一方、浅野は吉良の商売を理解せず、へつらわない態度で応じた。つまり松之廊下は、作法が無料だと思っている田舎大名が、作法で食っている格式だけ高いがそんな裕福ではない人に対して暴力を振るった事件、としか言えない、という。なんというわかりやすい解釈だ。

礼式の宗家というべき吉良から、代々相伝の作法を直接学ぶのに、ただなわけがない。お茶や生け花でも流派の宗家自らのレッスンを求めたら、破格の礼金が必要である。浅野は吉良に要求される前に礼を尽くさなければならなかった。吉良は自らの礼法がしょせん金銭としか互換性を持たないことを知っていた。しかし、あからさまに金を取ってしまえばそこに品性は存在しない。だからこそ「いわずもがな」の世界なのだ。

この常識を、浅野も取り巻く重臣も知らなかった。浅野が宿意を抱くのはおかどちがいの逆恨みで、吉良は事件直後に「恨みを買う覚えはない」と断言している。どちらに正当性があるのかといえば、間違いなく吉良にある。浅野の宿意に正当性がないなら、大石たちの行動は義挙ではない。忠臣蔵も成立しない。困ったものである。筆者は、この事件を日米間の違法コピー問題と対比させながら説いている。忠臣蔵と知的所有権の関わりなんて! 博覧強記・明石散人の本を読んでいると、いつも知的冒険が楽しめる。つづく(柴田)

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●武田さん、連載100回おめでとうございます、そしてありがとうございます!

Apple Storeで金利0%キャンペーンをやってるよ。6/27まで。分割払いができるなら、キャッシュフローが助かるよね。/マイクロソフトがタブレット発表。フルキーボードがついているのはいいな〜。

iPadのマルチタスク用ジェスチャがなにげに便利。4本または5本指で操作するのだが、ピンチ(掴むような動き)でホーム画面、上にスワイプでマルチタスクバーを表示、左右にスワイプで立ち上がっているアプリの切り替え。これを知ってからますますiPadが好きになったよ。

iPadのキーボード上で、2本指(左右の人差し指1本ずつが簡単)を内から外へ、横に開く動作をすると、キーが左右に寄る。深川氏に教わった。iPadを両手で持ったまま、両親指だけで入力できる。iPhoneを持っているため、iPadを同じように扱ってしまいがちなのだが、iPadはiPad独自の操作方法があるのだなぁ。(hammer.mule)

< http://store.apple.com/jp/browse/campaigns/loan >
Apple ローン分割払い0%キャンペーン
< http://goryugo.com/20111013/ios5keyboard/ >
ソフトウェアキーボードの表示あれこれ
< http://browser.primatelabs.com/mac-benchmarks >
3521から13392にするか、それとも11733か8549か(64-bitで)
< http://japanese.engadget.com/2012/06/18/surface/ >
マイクロソフト Surface タブレット発表、Windows 8と同時発売
< http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1206/18/news023.html >
Facebookを支えてきたCTOが起業を目指し退社へ
< http://w3q.jp/t/2333 >
WebサイトをRetinaディスプレイに対応させる方法まとめ7つ
< http://www.appbank.net/2012/06/16/iphone-news/427575.php >
iPhoneはApplepleさん、iPadはプレゼント元のサービスJimdoさんのを貼った
< http://news.nicovideo.jp/watch/nw287917 >
"西洋の鎧"のようなパーカー