グラフィック薄氷大魔王[314]SSDに換装、フリクションボール
── 吉井 宏 ──

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●SSDに換装

あれ? SSDってしばらく見ない間に半額くらいになってるんだー! 春に調べた値段を覚えてたので、ちょっとびっくり。メモリーだのHDDが見るたびに容量アップして値段が下がってたのははるか昔、とか思ってた。速さ・安心と値段を秤にかけるとビミョーだったのが、こんな値段なら断然SSDじゃない? 

数か月前にMac Proを購入したとき、「しばらくSSDばかり使ってたからHDDがどんなもんだったか確認したい。ひょっとしたらHHDでもたいして変わらないんじゃない?」の意味もあってHDD搭載モデルにした。

っていうか、SSDモデルは高かったんだもん〜。しかし、やはりSSDにすべきだった。HDDって細かい待ち時間や引っかかりが頻繁にあるでしょ? SSDに慣れちゃってると、それがかなりうっとおしい。せっかくのマシンパワーをHDDが足引っぱってる感じ。やっぱSSDに載せ替えよう。

インテル520シリーズの480GBを選んだ。BootCampパーティションを作らなければ容量はぜんぜん十分だし、600GBモデルだと急に割高になるし、

で、2.5インチのSSDをMac Proの3.5インチベイに差すには何かアダプタみたいなものが必要なんだろうけどよくわからない。検索すると、確かにマウンタが必要らしい。インテルSSDにはマウンタが付属するって話も出てきた。

ところが! Mac Proの3.5インチHDDベイはソケット直差しのため、付属のマウンタを含めてほとんどのマウンタは使用不可と判明! とりあえず、ちょっと高いけど「Mac Pro専用マウンタ」ってのを購入。




で、SSDとマウンタが届いて、さっそく装着してフォーマット。まず、SSDをMac Pro工場出荷状態にリカバリー......あれ? Mac Proにはリカバリーディスクが付属してないじゃないか! うーむむ、Mac App StoreからMountain Lionをダウンロードしてインストール時にディスク選択でイケるよね? 

と思ったら、そっか、option起動でRecovery HDを選べるのを忘れてた。やってみたら、「復旧10.8」ってディスクが出た。名前かっこ悪い。

その「復元10.8」からMacを起動し、「OSXを再インストール」でSSDを選ぶ。あっさりうまくいった。Mountain Lionのインストールが済んだらSSDに旧HDDの中身全部を転送。SSDを取り付ける作業開始後1時間で移行完了。Dropboxのインデックスを作り直させるのまで含んでも2時間で全工程が完了。

Adobe CS6、同じMacの中なら別ディスクからの起動でもライセンス認証いらないみたいね。元のHDDからアンインストールしなくちゃと思ってた。

当然といえば当然なんだけど、移行前のHDDとまったく同じなので移行した気がしない。2時間前のHDD起動のMac Proそのまま。さすがに動作はキビキビしてる! たいていのソフトが数秒で起動するし、再起動も速い! レスポンスが良くて快適。もうシステム用にSSDでなくHDDを選ぶってありえないわ。HDDは「大量データ保存専用」ってことで。ポータブルのストレージもSSDにしたい。軽いし。

余談1:SSDの寿命がまだ心配な人がいるかと思います。普及しはじめて4〜5年たってますが、「SSDの寿命が来た!」って記事が検索してもほとんど見当たらないところを見ると、少なくとも寿命が来るまで使い倒した人はいない様子。安心していいんじゃないかな?

余談2:Mac Proにアダプタ使わずにSSDを装着する、ムチャな方法の記事。厚紙で箱を作って下に差し込むんだって。これはイイかも。
< http://bit.ly/kTTJpR
>

●フリクションボール

消せるボールペンの意味がわからなかった。消せたらボールペンの意味ないじゃん。消しゴムの代わりのゴムでこすると摩擦熱によって消え、冷やすと消した文字が復活するらしい。炎天下のクルマの中のノートの文字が全部消えてしまったのを、冷凍庫で冷やしたら復活! って話題もある。なんか頼りなくない? FAXの感熱紙が数年経つと消えちゃうの思い出す。

試しにフリクションボール、買ってきた。0.4の細いやつと0.7の「いろえんぴつ」っていうフリクションボール。青と黒。どちらも油性ボールペンと水性ボールペンの中間くらいの書き味。太いほうはインクの顔料が少ない感じで、黒なのに60%のグレーくらいの濃さ。

キャップ先端のゴムでこすると消える。おお! きれいに消えるねえ! これ、消す用のでかいゴムとか売ってないのかなと思ったら、いちおう専用のゴムも売ってるそうだ。しばらく書いてみて「そっか!」と思ったのが、「ケシカスが出ない」こと。ラフスケッチの初期に描いたり消したり繰り返して形を作っていくのにいいかもしれん。鉛筆のように手で擦れないのもいい。

冷やすと復活するってのもやってみた。冷凍庫にしばらく入れてみたら、100%の濃度には戻らないものの。50〜60%くらいには復活しました。消した部分の紙の下から開封前のあずきバーを押し当てると、みるみる復活する! ガリガリ君でも可能。っていうか、寒い地方の冬だと消したの復活しちゃうんじゃないの?

「記録のツールとしての筆記具」がこんなに不安定なものでいいのだろうか? という疑問はあるけど、使い道によってはまあ便利かも。マンガの下絵をドライヤーで一気に消す、っていう使い方もあるらしい(ところで、大阪府警で調書をフリクションボールで書き、後で無断で書き直して懲戒処分されたそう。だからー、基本的にボールペンが消せちゃダメだってー)。

【吉井 宏/イラストレーター】
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例の修復フレスコ画のアレ、賞味期限切れネタにならないうちにと、TDWを一個作った。しかし、あまりに異質なのでTDWには入れないことにするw ところで、目の白い部分。指摘されて初めて気づいた。僕は白目だと思い込んでたけど、目のハイライトなのね。修復前の絵を見るとたしかにそうらしい。最初の「へんなダルマ」のユーモラスが薄れて気味悪い絵に!
< http://yoshii-blog.blogspot.jp/2012/09/blog-post.html
>

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