[3332] 印刷や製本、紙加工をDIYする

投稿:  著者:  読了時間:22分(本文:約10,600文字)


《Web制作者だけでなくあらゆる業種でとても参考になる話》

■気になるデザイン[84]
 印刷や製本、紙加工をDIYする
 津田淳子

■装飾山イバラ道[105]
 チケット予約・今昔物語
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[84]番外編
 神戸初開催「CSS Nite in KOBE, Vol.1」その2
 岡田陽一

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■気になるデザイン[84]
印刷や製本、紙加工をDIYする

津田淳子
< http://bn.dgcr.com/archives/20120918140300.html >
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今日はいつもの気になるブックデザインの本を紹介するコラムは、(勝手に)ちょっとお休みさせていただいて、ここ数年、「流行ってきてるなぁ」と思っている「印刷や製本、紙加工をDIYする」ということについて、ちょっと書かせていただければと。

昔から、ミニコミや同人誌をガリ版やコピー機などをつかってつくったり、手すりのシルクスクリーンで作品をつくったり、はたまた、プリントゴッコで年賀状やチラシをつくったりと、自分で印刷や製本をしてものづくりをしている人というのは多数いた。

その流れは脈々と受け継がれ、今でもコピー誌などをつくっている人も多くいる。だが、単に「冊子を安くつくりたい」という欲求から、こうした自分で印刷製本をする人というのは、昔に比べてかなり減っている気がする。

というのも、ネットでデータ入稿し、印刷物が送られてくる「印刷通販」が、かなり浸透し、多く使われるようになったからだ。印刷通販は、その場で値段や納品日がわかり、個人でも誰でも使うことができるのもうれしい(大手の印刷会社だと「法人じゃないとだめ」とかもあるし、自分で頼める印刷会社を探して、見積りをとり、入稿するという作業をアナログでやろうとすると、これまた結構大変だったりする)。

おまけに資材もけっこう選べて、とにかく早くて安い。うーむ、その安さは恐ろしいほどだ(紙代出るの? ってくらい安いところもある)

でも、手作業でそうした冊子(今ではリトルプレスやZINEと呼ばれることが多いですね)やチラシ、カードなどをつくっている人は、今でも少なくない。というより、すごく多い。

3年弱前に出版した『デザインのひきだし9』では、巻末特集で「できぬなら 自分でやろう 印刷加工」と題して、「プロに頼まないとできないのでは......?」と思っていたさまざまな印刷加工を、自分の手で、身近な道具をつかってやる方法をご紹介した。

実はこの特集をやろうと思ったのも、私の周りにいる方々が本をつくるとき、自分の手でかなり凝った加工をしていたり、クライアントワークのインビテーションをデザインするときに、印刷加工まで請け負って、手間とお金のかかる部分を自分たちの手でやっていたりと、印刷加工を自ら手がけている例をたくさん見聞きしていたからだ。

というか、考えてみると自分でも、書店さんに置いていただくポップを数百個手づくりしたり、お金がないので手間と知恵でカバーしている部分が多くあることに気付いた。もっといろいろなテクニックを自分でも知りたいと思い、企画した特集だった。

それが予想以上に好評で、じゃあと調子にのってつくったのが『印刷・加工DIYブック』と続編の『特殊印刷・加工DIYブック』だ。こちらもありがたいことに、累計3万部を超え、この種の本としては、いい販売部数になっている。

こうした特集や本を必要としてくださっている方は、もちろん少ない予算の中で印刷物をつくりたい、という思いの方が多いのだが、そうした中でも「よりおもしろい、ステキな印刷物をつくりたい!」という人が、自分で一手間かけてでも、何か面白い加工を加えた本や印刷物をつくろうとしているのだと思う。

というのも、この特集や本には、普通に安く早く印刷するなってことは載っていなくって、「フロッキー加工を自分でやってみる」とか、「ロー引き加工を自分でやってみる」とか、はたまた「エンボス加工や活版印刷、スクリーン印刷を自分でやってみる」「和綴じ製本を自分でやってみる」などなど、けっこう凝った印刷加工ばかり載っているにも関わらず、こうして世の中に受け入れてもらえているのだから。

近年、ZINEやリトルプレスなど、個人で本を出版する人が多くいるが、そうした本を見ていても、本当にプロが見てもうなるような凝ったものも見受ける。

また、本ではなく、DMやカード類などでも、そうしたDIYでつくられたもの(や、一見そう見えなくても、実はDIYされているものも多々)を多く見て、予算がない中でも少しでもいい印刷物をつくろうとしてるんだなーと思って、なんだかちょっとうれしくなったりもする。もちろん、予算だけでなく、そうしたDIYでつくることが好きだという人も多いのですが。

そして今週金曜日からも、そうしてDIYな本たちに出会えそうなイベントがある。THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012だ。アジア最大のアートブックフェアなのだが、個人的につくられたアートブックやリトルプレス、ZINEなんかもたくさん出品されるので、非常に楽しみである

ちょっと宣伝じみるが、今年は私が編集している『デザインのひきだし』presentsで、「Printer Section」という企画も開催される。

これは、本誌でいつもご紹介しているさまざまな印刷・加工会社の中から、こうした個人的に本や印刷加工物をつくりたい人が気軽に頼める、力強い会社が、自社の技術を紹介したり、その技術をつかったプロダクトを販売したりする。紙・印刷・加工会社と直接会って、話したり、技術を見たりという機会、それも14社も一堂に会する機会はなかなかないので、興味がある方はぜひおいで下さい。

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012
< http://zinesmate.org/lang/jp/the-tokyo-art-book-fair >

PRINTER SECTION
< http://zinesmate.org/lang/jp/archives/tokyoartbookfair/printer-section >

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp  twitter: @tsudajunko

今年刊行したデザインコレクションシリーズ4部作、最後の一冊『読ませるしかけはここにある! DMデザイン・コレクション』が発売になりました。
< http://www.amazon.co.jp/gp/product/4766123719/ >

他、『予算内でこんなにすてき! 小型グラフィック・コレクション』『技術もすごい! 予算もクリア! 特殊印刷加工グラフィック・コレクション』『使い方がうまい! 紙もの、紙加工ものコレクション』も好評発売中です。

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■装飾山イバラ道[105]
チケット予約・今昔物語

武田瑛夢
< http://bn.dgcr.com/archives/20120918140200.html >
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いやぁ、とうとう発売が発表されましたね。待ってました! 新機能も多数搭載されて嬉しいかぎり。発表会の様子は情報サイトやYoutubeで確認したけれど、色は悩みますねー。でも私はやっぱり「白」かな。男性の多くは「黒」かもしれません。

・新しいやつの白
< http://www.takaratomy.co.jp/products/lineup/detail/furby477419.html >

URLに出ちゃってたので察しの良い方にはばれましたね。iPhone 5発表のどさくさにまぎれて、白いファービーのページのご紹介でした(すみません)。

・商品情報|ファービー|タカラトミー
< http://www.takaratomy.co.jp/products/furby/ >

私は実際にAmazonでこの「マシュマロホワイト」を予約しましたが、10色もあるので色を決めるまで悩みまくって一回頭がショートするかと思いました(笑)。○カチューみたいな「ビタミンイエロー」か、汚れにくそうな「アップルレッド」か、異色の黒い「ビターブラック」が最終候補。

全身黒は今までのファービーにも確かないので珍しいし、おしゃれな感じがします。結局は頭がショートして真っ白になった感じで、ファーが一番モフモフしてそうな「マシュマロホワイト」に決定。

だんなさんに「色を決めなきゃ予約はできないから、今のところ最初の一匹は白にするね」と伝えると「二匹目があるのか!」と言っていました。たぶんしばらくすると、ちょこっと色違いだったりバージョンアップ版が出たりするかもしれませんね。

発売は10月20日とまだまだ先なので、その前にiPhone 5が売り出されます。Appleは発表から発売までが本当に短い。今日は先ほどiPhone 5の白も地元で予約をしてきました。

地元なので予約分を順にさばいていって、自分の分の引き渡しがいつになるかはわからないとのこと。そういう意味では大型店での予約の方が良かったかな。

と、ここまでで「ですます調」が私的に限界に達したので、以降は「である調」でいきますが、よろしいでしょうか。

●80年代〜90年代のチケット予約

最近はネットで映画館の座席も予約ができるので、時間前に行って並ぶ必要がないし、「予約」の管理が簡単になったことでいろいろな無駄が減った。しかし、その無駄のような作業も今は懐かしくも思える。

たとえば雑誌「ぴあ」を片手に「電話ボックス」の「公衆電話」で「テレホンカード」を使ってガッチャンガッチャンとコンサートなどのチケット予約のための電話攻撃をがんばっていた時代。

予約開始時刻が来たら、ひたすらその作業を繰り返すしかチケット確保の道はなかった。なかなか予約センターに電話がつながらないことを覚悟して戦いに臨む。公衆電話のボタンさばきの見事な熟練の友達を尊敬したりしていた。「どのタイミングでつながるかなんて運次第だから! あきらめちゃだめだよ」

思えば家の電話でやればいいようなことを、わざわざ外の電話ボックスでやっていたのは、その時代の家の電話には「自由」がなかったからだと思う。携帯電話なんて未来マンガの世界の話だったので、家にひとつしかない電話回線を「遊び」のために独占するなんて無理だった上に、たいてい予約開始時刻というのは家に親がいる時間帯だった。

自分が欲しい何らかの権利の確保のためには労力を捧げるのが絶対で、それはとても地道な手段が多かった。しかし不思議なもので、その必死さを見せられるのは本当に気のあった友達とか兄弟とかに限られる。

学校や職場では、チケットというのは「なんだかチケットあるけど行く?」と労なくして手に入ってる方がかっこいい雰囲気があったと思う。「優雅vs.がむしゃら」ということか。

●優雅さの中にある瞬発力

若かりし頃、私のアルバイト先でも「ぴあ」をいつも持ち歩いているようなイベント大好きな先輩女子がいた。何かと情報通で、優雅にチケットを手に入れる手段も知っているように見えた。私は派手なイベントなど別の世界というタイプ。

ある日、彼女が「ホイットニーのチケット余ってるけど、いる人!」と突然職場で大声を上げた。私はその勢いと自信に満ちた声に押されて「はいっ!」と手を上げてしまったのである。

当時ホイットニー・ヒューストンと言えば映画「ボディガード」がヒットして有名だったので、チケット代は高かったけれどなんだか貴重なチャンスのように思えた。そんなことで数人の中に混ぜてもらって、生まれて初めて海外のアーティストのコンサートに行った。

これは、今調べたら1993年の日本武道館の「Whitney Live In Japan」だったようだ。主題歌の「オールウェイズ・ラヴ・ユー」を歌っていてものすごい声だったのを覚えていて、見ることができたことに感謝している。

きっと私にチケットを売ってくれた彼女は、人脈や情報網を持っていたということだと思う。あちこちに声をかければ余るのがチケットというものだけれど、余っても何とかするパワーがあるのだろう。

職場で立ち上がって大声で皆に聞くというのは、勇気のいることだ。しかし、コンサートチケットという性質上、チャンスを分けるにも時間切れでは意味がないので一瞬の勇気を使った。こういう瞬発力には憧れてしまうので、私は今も忘れられないのである。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/ >

水分と同じくらい猫動画を欲する私も感動した猫動画を、きまぐれに紹介したいと思います。けっこう昔の動画で「子猫の列車」という題名ですが、その意味は見たらすぐわかります。可愛すぎて息が止まりそうです。

・Kitten Train
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■おかだの光画部トーク[84]番外編
神戸初開催「CSS Nite in KOBE, Vol.1」その2

岡田陽一
< http://bn.dgcr.com/archives/20120918140100.html >
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前回の続き、「CSS Nite in KOBE, Vol.1」のことを詳しく紹介します。
今回のテーマは、「Web制作者のモチベーションアップ 〜激動のWeb業界、今後も活躍を続けるために心に留めておきたいこと〜」で、帰ってすぐに使えるようなTipsやアプリの使い方など、技術的な話はしていません。

わたしがWebの仕事をしようと思った1998年ごろと違い、今は本当に色々なことを覚えなくてはいけません。新しい技術がどんどん出てきますし、トレンドも移り変わります。

先週まであたりまえに使っていたことが、今週はもうそれはダメとか。アプリもどんどん新しいものが出てきますしもう何から手を付ければいいのか訳がわからなくなってしまいます。

ここのところ議論になっている、レスポンシブウェブデザイン、あれこれ数々あるCMS、高速化、SEO、HTML5、CSS3、JavaScript、スマホサイト、アプリ制作、ソーシャル関連、文章、撮影、映像制作、スケジュール管理などなど、もうどこまでが自分の仕事領域なのか、Webという仕事があまりにも広範囲になりすぎて、とても大変な時代です。

もし、わたしが今からWebの仕事を始めようと思うと、多分最初から無理だと挫折してしまうでしょう。

そして、そもそも頑張ってそれらを学習したとして、ずっと使えるものなのか、もしかして習得した直後に無用の技術になってしまうのではないか、といった不安を感じることもあるでしょう。

また、世の中には自分よりも全然速く、もっとすごいものを作る人がいっぱい出てくるのに、この業界で仕事してていいのだろうか......。東京は何かと進んでるし、すごい人はみんな東京に行っちゃうけど、地方で細々と仕事をしているわたしなんて......。

などと漠然とした不安を抱えながら日々の仕事をこなしつつ、新しいことを覚えようと努力している人も多いと思います。

そんな不安な気持ちや、折れやすい心の上にいくら勉強したり技術を積み上げても、結局は土台が揺れているのでなかなか身にならないのではないかと思い、初開催の今回はとにかく技術的な話ではなく、参加者のみなさんの気持ちを少しでも上向きして、自信をもって仕事に向かってもらおうとこのテーマを掲げました。

では、詳しいセッションはどんなのか見てみましょう。

デジクリの連載でもお馴染みの森和恵さんのセッションは、「教えてみてわかった、新しいことを覚える仕組み」
< http://cssnite-kobe.jp/cssnitekobe1/entry-6.html#mori_kazue >

森さんは、いかに効率よく新しいことを習得するかを、ご自身の日々の経験で得たテクニックを交えてお話いただきます。

いっぱい覚えることがありすぎて何から、どこから手を付けたらいいのか挫折しそうになっている人には特におすすめです。

長谷川恭久さんは、全国各地のWeb系のセミナーや勉強会で質の高いプレゼンスタイルでお馴染み。ここ一年間くらい、それぞれ違う内容ながら根底ではずっと一貫したテーマでプレゼンされてきましたが、今回はそのまとめ、集大成の内容になるそうです。タイトルは「終わりなきWebの旅」
< http://cssnite-kobe.jp/cssnitekobe1/entry-6.html#hasegawa_yasuhisa >

──トレンドでもない、技術でもない今後のWebの仕事のススメとは? 不透明な今後のWebに関して抱え込んだ迷いを、プラスの力になるような設計思想を紹介します。

という内容で、「自分はこの業界で、この仕事で一生やっていけるのだろうか...」と悩んでいる人には前向きな気持ちになれるセッションだと思います。

そしてCSS Nite主宰の鷹野雅弘さんのセッション「Like a Rolling Stone 〜仕事が生まれるメカニズム、事業を存続していくしくみ」
< http://cssnite-kobe.jp/cssnitekobe1/entry-6.html#takano_masahiro >

普段はソフトの使い方やTipsなど技術的なプレゼンが多い鷹野さんですが、今回は経営的な話。同時に何冊もの本を執筆しつつ、全国各地のセミナーで登壇、さらには都内のCSS Niteなど多くのセミナーを主催と、マルチに活躍する日々から仕事が生まれる仕組みを、鷹野さんの経験と視点でお話いただきます。

フリーランスや個人事業主、また小さな会社を経営している人や役員の方も色々と参考になると思います。また現場で仕事をしている人も、経営的な視点を持ってプロジェクトを進めるいいヒントになると思います。

最後は名古屋の素敵な会社、株式会社タービン・インタラクティブの志水哲也さんによる「What makes a web creator sexy? 〜モテるクリエイターの条件」
< http://cssnite-kobe.jp/cssnitekobe1/entry-6.html#shimizu_tetsuya >

いくらいっぱい勉強して技術を詰め込んでも、それだけで次から次へと仕事が舞い込んでくることはありませんよね。自分の持っているものをいかに上手く組み合わせて人に伝え評価してもらうか。常に人気者でいつづけるため(人から自分を選んでもらうため)には何が必要なのか。キャリアパスやマーケティングまで奥深く志水さんの経験をもとに話していただきます。

Web制作者だけでなく、あらゆる業種でとても参考になる話だと思います。タイトルがWeb制作者の......となっていますが、どんな職業でも当てはまる話ばかりですので、仕事で少し悩んでいる人は是非チェックしてみてください。

160名で募集開始しましたが、もう残席が少なくなってきました。参加を迷っている方は、お早めのお申込みを!

CSS Nite in KOBE 公式サイト
< http://cssnite-kobe.jp/ >

【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
< mailto:okada@fuwhat.com > < twitter:http://twitter.com/okada41 >
名古屋の親しい会社、有限会社アップルップルさんが、名古屋駅近くに新しくコワーキングスペースをオープンしました。

basecamp NAGOYA(ベースキャンプ名古屋)とても素敵な仕事スペースなので、名古屋界隈で仕事環境が必要な方は要チェックですよ!
< http://fuwhat.com/blog/entry-135.html >
< http://basecamp-nagoya.jp/ >

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編集後記(09/18)

●2008年スウェーデンのヴァンパイア映画「ぼくのエリ 200歳の少女」と、それを2010年にハリウッドがリメイクした「モールス」をDVDで続けて見た。前者はトライベッカ映画祭グランプリ他、世界各国で60もの映画賞を受賞とかでなかなか評価が高いようだ。見たのは後者が先で、リメイクだったことを知ってから前者を見た。舞台が変わっただけで、設定もストーリー展開もほとんど同じだ。200歳超のヴァンパイア美少女と少年のラブストーリーとして普通に見た。もちろん、残酷なグロいシーンもあるが、それはホラーのお約束だ。ハッピーエンドに見えるが、よく考えると彼らに希望も安寧もないはずだ。

それにしても、両者ともダメなタイトル(邦題)だ。「ぼくのエリ 200歳の少女」なんて恐ろしく芸がない。「モールス」もピンと来ない。モールス信号はたしかに出て来るが、それほど決定的なアイテムではない(ところが、原作は「モールス」だった)。原題は、「Let the Right One In」「Let Me In」である。吸血鬼は招かれないと家に入れない、という設定をいうのだろう。招かれないのに入るとどうなるのか、ホラー映画はよく見ているのに知らなかった。なるほどこうなるのか。

「モールス」の方がわかりやすくてよかったな。美少女度はこっちが上だ。なんてところで満足していればよかったのに、映画のデータを確認しようとネットを覗いたのが運のつき。わたしの映画鑑賞能力の乏しさに愕然とした。「ぼくのエリ」では、着替えするエリが股間をむきだしにしたシーンがある。日本の映画やDVDではボカシが入る。まあ当然だろうと気にしないでいたが、あのシーンがエリの正体を現しているのだ。

えー! ボカシている場合ではないぞ。映倫サイテー! 聞いてビックリ。そんな話だったのか。「200歳の少女」というタイトルはまったくのウソっぱちではないか。「モールス」にはこのシーンはなかったが、「ぼくのエリ」を忠実にリメイクしているのだから、たぶん描いている世界は同じなのだろう。知らなければよかった。映画は面白かったが......。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004DNWVIE/dgcrcom-22/ >
→「ぼくのエリ 200歳の少女」をアマゾンで見る(レビュー78件)
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→「モールス」をアマゾンで見る(レビュー24件)

●竹島上陸あたりで、韓国のことを書こうと思い、過激になったのでやめた。尖閣諸島あたりで、中国のことを書こうと思い、これまた過激になったのでやめた。両国上層部やインテリ層はわかってるんだよね。どちらも日本のものってこと。で、仕掛けてきてる。ゆさぶりだったり、ガス抜きだったり、政府への不満から国民の目をそらすために。反日教育している国とは、親日罪なるものがある国とは、情報統制のある国とは仲良くなれないってことだよね。それがなくなるまでは。日本人の国民性から考えて、南京「大虐殺」や「従軍」慰安婦はない、またはあったとしても......と思っている。

漫画『BASARA』に、国が焼かれること、国内で戦争をするつらさが書かれてあった。デモならぬ暴動・略奪で壊されていくのは中国人の仕事先、見慣れた風景。日本は侵攻していないのに、勝手に壊れていく。日本企業はチャイナリスクは織り込み済みだろうから、撤退し日本人を国に退避させて欲しい。デモ容認されている間に、民主化運動が発展するといいな。オリンピック後に民主化するというジンクス通りになればいい。

またまた宝塚に行ってきた。『ジャン・ルイ・ファージョン』。アントワネットと親交のあった調香師の話。民主化し、市民までもが斬罪になっていた頃、彼は貴族側の人間だと裁判になっている。そこから話はさかのぼり、アントワネットとの親交、家族や仕事への誇り、いかに貴族が堕落していたかが描かれていく。彼はある時、大量の香水や化粧水の注文を請ける。情勢が変わりつつある時期で、ジャンはアントワネットにパリを離れるのかと問う。亡命する(国王が国を捨てる)と国民の怒りは大きくなり、取り返しのつかないことになるとジャンは進言するが、フェルゼンは計画は万全だからと強行する。そして失敗に終わり、国王らは斬罪へ。続く。(hammer.mule)

< http://kageki.hankyu.co.jp/revue/288/index.shtml >
ジャン・ルイ・ファージョン。あとは東京公演のみ