グラフィック薄氷大魔王[319]モノ減らし、最終決戦/吉井 宏

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三連休までの数週間、集中的にモノ減らし・片づけをしてました。「増えすぎたモノを減らそう」を始めてから約5年、ひとつの限界まで来たと思う。普通のやり方ではこれ以上のモノ減らしは無理ってところまで。

現在、いろんなところをほじくって回って小冊子や書類などを発掘しScanSnapしたり、捨てたりしてる段階。半日かかって厚さ5cm分を減量するような状況。1cm単位の攻防戦。

以前は部屋を埋め尽くしてた本の山。壁全体サイズの本棚二本、中サイズの本棚一個、カラーボックス四本、床や廊下に山積みの本、段ボールに詰めた文庫本、イラスト仕事の刷り上がりの書籍や雑誌が手つかずのまま積み上げてあったり。

2009年の引越しの前には猛烈にいろいろ処分した。本は四分の三くらい古書店に売った。昨年の地震をきっかけに腰を据えて取り組んできた書籍自炊も限界まで進んだ。

残ってる本は、自著や作品が載った作品集や記念碑的意味で残してある本を含んでも幅150cmくらい。純粋に実用や趣味として残してある本に限れば、幅70cm程度=カラーボックスなら一個に余裕で入る量。代わりに切り抜きを入れたクリアブックは増えたけど。

今回のメインイベントは、クローゼットの一番奥に鎮座していた、ラスボスたるでかい段ボール箱。20年前のフリー駆け出しの頃にたくさんやったパッケージ仕事が箱のまま詰まってたもの。これを引っぱり出し、どうにかやっつけた!




贈答用石鹸のパッケージなどが多いんだけど、中身の石鹸や入浴剤はずいぶん前に処分したのでほとんど空箱。箱の正面だけ切り取って保存。樹脂のボトルや缶など含んで本棚一枠分くらいに圧縮完了!

本だけでなく、CDや雑貨類などできるかぎりがんばって処分。たぶん合計1.5立方メートル分くらい。でも実は半分以上は空き箱をつぶした容積。不動産屋が使うみたいなフタ付き書類ケースが、捨てられずに大量にあったのを潰してただの厚紙の束にしてやった。

収納するためのものをおいとくと、入れる場所があるからモノが減らないのだ。囲った空気に家賃払ってるみたいなもんだし。ポリエチレンのケースや分厚いCDウォレットも大量に処分。使ってないドキュメントファイルなども全部捨てた。モノが隠れる場所を潰していく作戦。

で、思うのは、前回・前々回にまとめてモノ減らし処分したとき、どうしても捨てられなかったものが、数年後の今はそれほど抵抗なく処分できたりする。

あと、以前も書いたけど、どうしても処分できない何かを思いきって処分すると、一気に境界線が下がり、またしばらく捨てまくれる。

処分できるできないの境界線がほとんど気分の問題って点で、デジカメで写真を撮ってしまえば、割とラクに境界線を越えられるってのはしばらく前から試し済み。数個の段ボールに詰めたまま10数年間放置してあったオモチャやフィギュア類も、もらってくれる人がいて助かった〜。

「ノートパソコンとスーツケース一個分の荷物が仕事道具や資料や記録のすべて」というのが究極の目標なんだけど、その状態にはほど遠い。せめて本棚一個に詰め込める程度には減らしたいけど、「残しておきたいもの」が物体として存在するうちはそれもむずかしそう。

でも、立体制作関連やアナログ絵関連の、どうしても容積が必要なモノを除けば、思い切りさえすれば数台のHDDとディスクのスピンドルケース数個に全部収めちゃうことも、荒唐無稽な話じゃないんだよなあ。

ところで、家で仕事してない人って、かさばる遊び道具や服や家具を除いて、どのくらい「自分の荷物」があるものなんだろう? 本や写真アルバムやCD、オーディオや腕時計とかの細かいガジェット類とか......。

本や音楽がデジタルになった今なら、スーツケース一個どころかアタッシュケース一個に収まる人は多そうだなあ。

先日、事務所みたいなとこ閉鎖の片づけ手伝いに行って、事務所内のモノは在庫とか含めて全処分したわけです。その人は歳で引退したんで、仕事関係のモノは一切合切いらなくなり、身のまわりの少数のモノくらいしか必要なくなったってこと。

そんな少数の必要なモノと、デジタルだから容積をほとんど気にしなくてよくなった仕事道具を合わせた分量。目指す地点はそこ。

若いときは、本とかCDとか道具とかどんどん増やしていくのがリッチな気分だった。モノを増やすと空間が減っていくってわからなかったし、気持ちの余裕もなくなってくし。

今はモノは少なく空間が多いほうがぜんぜんリッチに思える。後先考えずに買いまくった過去の自分に説教したいです。

実は、まもなく50歳ってことで、引きずってるいろんなモノをこの際処分しちゃおうって目論見なのでした。

●余談「お主、できるな」

「これはさすがにとっておこう」的な本も今回ずいぶん処理した。自炊だけじゃなく売却も含めて。旧スターログとかもついに裁断・自炊。っていうのは、30数年もたった古い雑誌はザラ紙ページの黄ばみと風化が激しく、今デジタル化しておかないともっとひどくなりそうってことで。もったいないかなと思ったけど、スターログは創刊号でさえたいした値段ついてないし。

っていうか、マニアとしてのアイデンティティの基礎を作ったみたいな本とかレコードとかって、「これがあってのオレ的記念碑」として、それを理解してくれる誰かが部屋に来たときのために残してるってニュアンスがありました。

若い頃の細野晴臣が大瀧詠一を部屋に招いたとき、あるレコードをさりげなく置いておいたら大瀧詠一はそれに即座に反応。「おぬし、できるな」的な。ああいうのあこがれたんだけど。

そういう人が部屋に来ること滅多にないんで、もういいや。っていうか、30年待ったけど一人も来てないし。ってツイートしたら、まつむらさんが「私でよければいつでも(笑)」ってww もう見せるものなくなっちゃったよ!

●余談「スピンドルケース」

分厚いCDウォレット、本棚で斜めになったりしてグニャーって歪んでたりする。良くないねえ。ディスク保存にはスピンドルケースが一番いい。CDウォレットを処分しちゃったので、スピンドルケースだけ買おうかとアマゾンで見ると、50枚入るスピンドルケースが4,800円なんだけど、なんとこれは60個組のセット〜〜〜!!!

ももももうちょい普通のないかと探すと、100枚収納スピンドルケース3,580円、36個セット〜〜!! あのタワーみたいのが36個届くのか! いや、どんな段ボールで届くのか興味あるけどさ。

【吉井 宏/イラストレーター】
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自炊で頻繁に使うAdobe Acrobat Xのインターフェイス、ホントにダメ。メニューにあればいいものが全部右のタブの中。で、タブはクリックすると他のが閉じるMS Office的インターフェイス。クリックしようとするとタブがヒュッって逃げるんだよ! 最悪。新しいバージョンのXIが出たみたいだけど、改良されてるかな?

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