[3349] それでも痩せたい人々

投稿:  著者:  読了時間:33分(本文:約16,100文字)


《自転車盗難の次は交通事故》

■映画と夜と音楽と...[562]
 それでも痩せたい人々
 十河 進

■エンドユーザー大変記[34]
 エコシステムとは、なんぞや?
 ジョニー・タカ

■ところのほんとのところ[85]
 10月26日から高松で、10月27日から渋谷ヒカリエで
 所幸則 Tokoro Yukinori

■デジクリトーク
 机上の音像/インタラクティブアート ただいま展示中!
 〈出渕亮一朗×金箱淳一 二人展 D.E.K.A.〉
 出渕亮一朗



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■映画と夜と音楽と...[562]
それでも痩せたい人々

十河 進
< http://bn.dgcr.com/archives/20121012140400.html >
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〈あしたのジョー/レイジング・ブル/ザ・ファイター/プリティ・リーグ/フィラデルフィア/キャスト・アウェイ/告白/パピヨン/戦場のピアニスト/黄色い星の子供たち/勝利への脱出〉

●20年間で20キロも太ってしまったのは気のゆるみか

高校生の頃に開高健さんの「太った」「笑われた」という短編を読んだ。「輝ける闇」を出した頃で、すでに開高さんはまるまると太っていた。しかし、芥川賞授賞式の写真を見ると、頬がこけ痩せた文学青年だった。サントリーで広告を作っていた頃である。その後、開高さんは美食家として有名になり、「新しい天体」などの美食小説も発表する。それに伴うように太り続けた。

痩せた青年が中年を過ぎて太るのは、当たり前のコースである。僕も40半ばになった頃、大学時代より20キロも太ってしまった。太り始めたきっかけは、飲酒と禁煙である。30を過ぎて飲み始め、飲むとつまみを食べすぎる。30半ばで禁煙し、ひと月で5キロ近く太り、そのまま止まらなくなった。入社20年めで「入社年数×一キロ」になった。

数年前、酒席でダイエットの話になり、60近くになっても体型を維持していた先輩から、「キミなんか痩せられるわけないじゃないか」とバカにされた。そのとき、ムクムクと「痩せたろうじゃねぇか」という気持ちが湧き起こってきた。翌日から、いきなり総量規制に入った。朝はスープだけ、昼はざるそば一枚、夜は米を食べず少量のつまみとアルコールだけにした。

その結果、ひと月で6キロ痩せた。体質が変わった。そのままの生活を続け、数カ月で10キロ落とし、半年後には13キロ減まで到達した。スーツが合わなくなった。B5サイズ(ウエストサイズは90センチ超)からAB5を飛ばしてA5サイズにまで戻った。ウエストサイズは79センチになった。初めて買ったスーツはY5サイズだったが、さすがにそこまで痩せるのは無理だった。

50半ば過ぎの男が急激に痩せると周囲は心配するし、気安く「最近、痩せたんじゃない?」とは訊きにくいようだ。なじみの店で「痩せた?」と訊かれ、一緒に呑むことが多い口の悪い同僚がすかさず「ガンなんですよ」と答えると、相手は一瞬絶句する。冗談にしては、ブラックすぎたのかもしれない。ただ、僕も人が悪い方だから、その答え方を使わせてもらうことにした。

4年前の内藤陳さんの誕生パーティで、久しぶりにあった作家の西村健さんに「痩せたんじゃない」と言われたとき、「ガンなんですよ」と笑いながら答えたのだが、西村さんの顔が変わった。あわてて「嘘ですよ、嘘」と僕は否定した。「人が悪いなあ」と言われたものの、何人かの人に同じ答えをした。全員がフリーズする。僕は「余命、どれくらいなんですか?」と突っ込んでほしかったのだが、さすがにそんな人はいなかった。

3年前だったか、「深夜+1」のカウンターに入っていて助監督になった、匡太郎くんと冒険小説協会の忘年会で久しぶりに顔を合わせたとき、「激痩せしましたね。声かけにくかったですよ」と言われた。自分では激痩せまでは......と思っていたが、逆に言うと以前が激太りだったことになる。「映画がなければ生きていけない」3巻目の大沢在昌さんとの対談写真を見ると、確かに激太りである。

痩せようと思ったきっかけのひとつは、あの写真にもあった。僕が手前にいて、奧に大沢さんがいる。その距離感が異様に遠いのは、僕の顔がパンパンで遠近感が強調されているからだ。昨年の内藤陳さんの誕生パーティで大沢さんに4年半ぶりで会ったとき、すぐに言われたのは「お痩せになりましたね」だった。今年2月の陳さんの帰天祭でも、大沢さんに「リバウンドしませんね」と言われたものだった。

●試合前の計量に向けてボクサーは体を絞りに絞る

仕事で痩せなければならないのは、ボクサーである。ボクサーと減量は、切っても切れない関係だ。ボクシングは、ハングリー・スポーツの代表のように言われている。体重別に細かく分けられているから、ウエイトオーバーだと失格になる。試合前の計量に向けて、ボクサーは体を絞りに絞る。計量時のボクサーの体は、カラカラに乾いている。

「あしたのジョー」の力石徹がまさにそうだった。ちばてつやの思い出話だったと思うが、最初に登場したときに力石徹を大きく描いてしまったために、力石徹の減量地獄のシーンにつながったのだという。しかし、あのストイックな減量シーンがあったから、力石徹は伝説になった。ジムのすべての蛇口を針金で固定し、ストーブを焚いて汗を絞り出すシーンはそのまま映画にも使われた。

もっとも、映画版「あしたのジョー」(2010年)のそのシーンを見たとき、「おいおい、それじゃあ火傷するだろう」と僕は突っ込みたくなった。伊勢谷友介は力石になりきるためにかなり減量したらしく、ガリガリになっていた。ただし、試合直前にリングでガウンを脱いだときの痩せ方は不自然で、あれはCG処理ではないかと僕は疑っている。

ボクシング映画の名作は過去に何作もあるけれど、「レイジング・ブル」(1980年)は特に印象深い。モノクロームの陰影深い映像で、実在したミドル級ボクサーのジェイク・ラモッタの人生が描かれた。最近の「ザ・ファイター」(2010年)もそうだが、アメリカ人は実在のボクサーの物語が好きなのだろうか。ボクサーの人生は栄光と挫折がハッキリしているからかもしれない。

「レイジング・ブル」で主人公を演じたロバート・デ・ニーロは、ボクサー時代の顔は頬が落ち精悍な顔つきだ。いかにもボクサーという面構えをしている。しかし、この映画で話題になったのは、主人公の引退後の太り方である。演技のために25キロ体重を増やしたデ・ニーロも伝説になった。短期間に、そんなに体重を増やせるものだろうか。

仕事のために痩せるという意味では、俳優も同じだ。高倉健は体型を維持するために、ストイックに暮らしているらしい。ボクサーと違って何10年も続く禁欲生活である。誰も太った健さんなど見たくはないからだ。昔、矢作俊彦さんは「太った裕次郎は我らの敵だ」と書いたが、石原裕次郎は早くから太った。太ったとはいえ「太陽にほえろ」のボスの頃は、それなりの貫禄を感じたものである。

松坂慶子は人気絶頂の頃、網タイツのバニーガール姿で「愛の水中花」を歌うほどスレンダーな美女だったが、中年になってかなり太った。奥田瑛二が監督した「るにん」(2004年)に主演するに際して、監督が出した注文は「撮影までに××キロ痩せること」だったという。流人がまるまると太っているのでは、やはり不自然だ。役作りのためには、絶対に痩せなければならない。

●名優は映画のテーマによって自在に痩せたり太ったりする

作品によっては太ったままの役者を使うこともあるが、やっぱり流人や囚人役で西田敏行が出てきたら「おいおい」とツッコミを入れたくなる。過酷な状況に追い込まれた人物を演じるとき、太った俳優が太ったままで出演したのでは、やはり役者魂に疑いを抱いてしまう。その点、名優と呼ばれる人は、映画のテーマによって自在に痩せたり太ったりする。

前述のロバート・デ・ニーロは有名だが、トム・ハンクスも作品によって相当な体重の増減がある。「プリティ・リーグ」(1992年)の酔っぱらいの監督はだらしなく太ってお腹も出ていたが、「フィラデルフィア」(1993年)ではエイズに感染した弁護士を演じ、病気の進行と共に激痩せする過程を見せる。メーキャップも効果があったけれど、相当に体重を落としていた。

無人島に流れ着いた現代のロビンソン・クルーソーみたいな役を演じた「キャスト・アウェイ」(2000年)でも、トム・ハンクスは激痩せしてみせた。凄いのは前半の普通の体型から、後半の無人島で暮らし始めて痩せていく姿を、物語の必然として実現してしまうことである。そういう物語なのだから当たり前と言えば当たり前だけど、やっぱり凄い。25キロも落としたそうだ。

痩せなければならない役柄というと、やはり囚われの人だろう。無実の囚人や収容所に入れられたユダヤ人といった役である。イブ・モンタンは元々太った人ではなかったが、「告白」(1969年)という作品ではかなり体重を落としていた印象がある。政治的テーマをエンターテインメントとして描くのが得意だったコスタ=ガブラス監督の「Z」(1969年)と並ぶ代表作である。

イブ・モンタンが演じたのは、共産主義政権下のチェコスロバキアで起こった事件である。政治的陰謀によって反対派に突然逮捕されたチェコ共産党幹部が監禁され、拷問された事実に基づく映画だった。モンタンは身に覚えのない反逆罪で自白を強要されるのだが、過酷な監禁生活で頬がこけ、痩せて体力や気力が次第に失われていく感じをよく出していた。

スティーブ・マックィーンはアクション・スターのイメージがあり、元気にスクリーンの中を躍動していた記憶が鮮明だが、「パピヨン」(1973年)で刑務所のある熱帯の島から脱獄をくり返す囚人を演じたとき、やはり痩せた顔で出てきた。胸に蝶々のタトゥーをした「パピヨン」と呼ばれる主人公は実在の人物で、彼が書いた自伝が原作になっている。

当時、その本は世界中でベストセラーになり、僕も朝日新聞で原作者の写真入りのインタビュー記事を読んだことがある。「パピヨン」と呼ばれるように彼はフランス人だったが、ハリウッドの映画会社が映画化権を獲得した。スティーブ・マックィーン主演と聞いたときにはミスキャストかなと思ったけれど、映画化された作品を見て「これは名作だ」と感心した。

何度も脱獄を図り懲罰房に入れられて痩せていくマックィーンも凄かったが、「パピヨン」を名作にしたのはダスティン・ホフマンが副主人公として出たことだ。「卒業」「真夜中のカーボーイ」と、まったく異なる役が続いたダスティン・ホフマンは、「パピヨン」で演技派の評価を確立した。僕も当時「この俳優はカメレオンか」と思ったものだ。作品ごとに違う顔に見えた。

ダスティン・ホフマンが演じたのは、偽のファンドで大勢の人から金を集めた経済詐欺犯である。囚人の中にも彼を恨んでいる者がいる。金を隠し持っているらしく羽振りはいいのだが、暴力には弱い。パピヨンは身に覚えのない殺人罪で捕まったものの、元々は町のならず者だから暴力には自信がある。知力と財力をホフマンが担当し、暴力をマックィーンが受け持つ。ふたりは協定を結び、やがて離れがたいほどの親友になる。

何度も脱獄を繰り返したパピヨンは、最後まで諦めない。ラストは、もう若くはないふたりが断崖絶壁から飛び降りるかどうかというシーンだった。長い囚人生活でふたりとも痩せて体力も落ちている。そのうえ、老いて動きも緩慢だ。それでもマックィーンは刑務所島から脱出するために海に身を躍らせ、ホフマンは残る。海に漂うマックィーンを見送るホフマンの悲しみと祈りが伝わり、深い余韻が残るラストシーンになった。

●現在の日本ではダイエット関係の本が大ベストセラーになる

最近見た映画の中で印象に残っている痩せた主人公は、「戦場のピアニスト」(2002年)のエイドリアン・ブロディである。実在のピアニストであるシュピルマン(マンと付く名前はユダヤ系なのだろう)の回想録を、自身も両親を収容所で亡くしているロマン・ポランスキー監督が映画化した。エイドリアン・ブロディは、この作品でアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した。

エイドリアン・ブロディは背が高くてヒョロヒョロした俳優で、鼻が高く痩せた顔をしているポーランド系ユダヤ人である。「戦場のピアニスト」を見ると、完全に役柄になりきっている。手が大きく指が長いのでピアニスト向きだ。シュピルマンがワルシャワにいるときにナチがポーランドに侵入し、ユダヤ人としてゲットーに隔離される。ユダヤ人たちは収容所に送られることになるが、彼はからくも逃れる。

逃亡生活が始まり、ヒョロヒョロしていたエイドリアン・ブロディはさらに痩せる。逃亡というより、半死半生の彷徨である。戦火で廃墟になった建物の中でピアノを見付けた主人公が思わず鍵盤を叩き、それを聞いて現れたナチの将校が「ピアニスト?」と訊き、主人公がうなずくと「弾いてくれ」と言う。瓦礫と化した戦場に美しいピアノ曲が流れる......

収容所ものとしては、最近では「黄色い星の子供たち」(2010年)を見た。とてもよい映画だったけれど、ユダヤ人の献身的な医者として登場するジャン・レノの体格がよすぎてリアリティがない。栄養失調になっても痩せさらばえてはいないし、ドラえもんを演じるくらいだから体は丸い。もっとも、看護婦を演じたヒロインのメラニー・ロランが、どんどん痩せていくのを見ているのは辛かった。

突然、ミイラのように痩せた人々が出てきてショックだったのは、変則的なナチ捕虜収容所映画「勝利への脱出」(1980年)だった。ナチの捕虜収容所で脱走を計画するアメリカ兵(シルベスター・スタローン)と元サッカー選手のイギリス軍将校(マイケル・ケイン)たちが、ドイツの精鋭チームとバリのスタジアムでサッカーの試合をすることになる。

マイケル・ケインはチームにポーランドやチェコの有名選手を呼び寄せることをナチの将校に条件として出すが、パリにやってきたかつての名選手たちは収容所に入れられており、全員がガリガリに痩せた姿だった。顔はまるでガイコツである。ユダヤ人収容所を直接描く映画ではなかっただけに、彼らが映った瞬間、僕はショックを受けた。この後、映画はハッピーエンドになるので救われる。

現代の日本では、ダイエット本が大ベストセラーになる。少し前に話題になったタニタの社員食堂の本も、僕のような専門誌出版社の人間から見ると考えられないほどの部数が出た。ダイエットで人気があるのは、「何もしないで痩せられる」「たっぷり食べても体型を維持できる」といった楽な方法だ。最近では、息をコントロールするだけのダイエットの本が売れているらしい。

食欲は、人間の最も根元的な欲望だ。食べることで生きていられるわけだから、もっと食べたい、おいしいものを食べたい、という気持ちを抑えるのは難しい。しかし、太らないためには、食欲を抑えるしかないのだ。僕も10キロ以上落とした体重を維持するために、食べる量をいつも意識している。消費するエネルギーが少ないのだから、摂取するカロリーも少なくしなければならない。

しかし、食べたいのに食べられないことほど辛いことはない。僕の子供の頃は、まだ食料事情は豊かではなかったが、戦後ほどではない。それでも、今から思えば貧しい食事だった。給食は固いコッペパンと脱脂粉乳、副食もおいしかった記憶はない。とはいうものの、何とか170センチまで育った。ただし、高校大学の頃の体重は50キロを切っていた。ウエストは69センチだった。

考えてみれば、若い頃、僕がガリガリに痩せていたのは、あまり食事を摂らなかったからだった。昼食に定食を頼んでも、ごはんは半分残していた。いつも腸の具合が悪くて、食べられなかったのである。医者には、自律神経失調症と言われた。過敏性大腸症候群と診断されたこともある。東京の主だった駅および周辺のトイレの場所は、ほとんど把握していた。

「痩男」「痩女」と呼ばれる能面がある。どちらも幽霊面である。特に「痩男」は眼窩が落ち込み、肉が削げて頬骨が強調されている。謡曲「通小町」や「善知鳥」などの後シテに用いられるが、「痩男」の面は死人の相を写し取ったものだという。昔から痩せた人間に死相を見たのだろう。激痩せした僕に、みんな声をかけにくかったのも当然である。つまらない冗談を言いました。ゴメンなさい。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com < http://twitter.com/sogo1951 >

現在、最も好きな女優ジェニファー・ローレンスを見るために「ハンガーゲーム」にいった。やはり、ジェニファー・ローレンスが抜群にいい。映画としてもよくできている。ウッディ・ハレルソンがいい味を出していた。しかし、三部作だなんて聞いていなかったよー。

●長編ミステリ三作の配信開始→Appストア「グリフォン書店」
→以下でPC版が出ました。楽天コボ版、キンドル版も予定しています
< http://forkn.jp/book/3701/ > 黄色い玩具の鳥
< http://forkn.jp/book/3702/ > 愚者の夜・賢者の朝
< http://forkn.jp/book/3707/ > 太陽が溶けてゆく海

●第25回日本冒険小説協会特別賞「最優秀映画コラム賞」受賞
既刊三巻発売中
「映画がなければ生きていけない1999-2002」2,000円+税(水曜社)
「映画がなければ生きていけない2003-2006」2,000円+税(水曜社)
「映画がなければ生きていけない2007-2009」2,000円+税(水曜社)
→電子書籍版「映画がなければ生きていけない」シリーズもアップ!!
「1999年版 天地創造編」100円+税
「2000年版 暗中模索編」から「2009年版 酔眼朦朧編」まで 各350円+税
※書籍版も電子書籍版もhonto.jpで購入できます
< http://honto.jp/netstore/search_10%E5%8D%81%E6%B2%B3%E9%80%B2.html?srchf=1 >

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■エンドユーザー大変記[34]
エコシステムとは、なんぞや?

ジョニー・タカ
< http://bn.dgcr.com/archives/20121012140300.html >
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ARROWS Meを手にして2週間経った。やはり外に持ち出さないと話にならないので、先月末、横浜・関内に出る機会にカメラを使って撮影しながら使ってみることにした。

やはり、生まれの関内を撮るには歴史的建造物である。まずはキング・神奈川県庁。
< http://via.me/-5muaiyu >

クイーン・横浜税関。
< http://via.me/-5mw3qws >

風景モードにしてジャック・横浜開港記念会館。
< http://via.me/-5mw0j7m >

もっと建造物はあるのだが、時間がなかったのでこの3つのみ。おろしたてなのでまだ電池持ちはいい。音楽聴きながら撮影してもさほど問題はない。どうせ電池がヘタってくるのは知りながら...。

画面は使うにしてはやや小さい。キーボードをQWERTYにするとやはり打ちづらい。Android版ATOKの場合、ドラッグでキーボードの大きさを調節できるのだが、限界の大きさまで大きくしてもやはり打ちづらい。この辺りは仕方ない。手の小さい方なら逆にこれがちょうどいいと思う。

カメラの性能は電池持ちも考慮しても若干レンズが暗い。UIにクセがあり、慣れるまで時間がかかる。

ただ、買い換えたのと同時にCLASS10のmicroSDカード(16GB)にしたからかもしれないが、撮ってから記録されるまでが速い。ツイッターでシェアする際にもすぐできる。但しアップロードは、やはり屋外では3Gだと時間はかかる。Xiだとどれくらい速くなるんだろうか...。

実は外に持ち出す前に問題が生じた。音楽の転送である。今まではMedia Goを介してXperiaに音楽を転送していたが、
< http://mediago.sony.com/jpn/ >

Xperiaはソニー製のため、Media Goはソニーのエコシステムで出来ている。ARROWS Meは富士通製である。当然対応外である。転送してみたが、「国際的な文字制約により転送できません」とエラーメッセージが出る。しかし、端末には曲は転送できているが、プレイリストが作成されない。
そこで、Androidでは一番標準と言われるwinampを使って転送してみた。
< http://www.winamp.com/ >

一応プレイリストを含めて転送はできるものの、アルバムアートワークが作成も転送もできない。これで再生してみても、非常に贅沢な悩みかもしれないがアートワークがないとなんだか味気ない。

仕方がないので転送はMedia Go、プレイリストの整理はwinampで行なっているが、実はこれでも問題が発生。まず、プレイリストが文字化けする。対処法を行なってもなかなか直らなかったのだが、やっと直すことが出来た。元々日本語に最適化されてないこともあり、フリーで協力したデバッガーの方の苦労が思われる。

次の問題は、一番初めに作成したプレイリストが、PCと接続すると消えてしまってまた作り直しになってしまう。非常に面倒だ。しかも、そのプレイリストには60曲も突っ込んであるのに...。

そんな苦労(?)をしてたら、ギズモードに載っていたウォズのこの言葉は非常に重い。

◆ウォズが語る「僕が変えたいアップルのこんなところ」(GIZMODO JAPAN)
< http://www.gizmodo.jp/2012/10/post_10964.html >

iPodとiTunesをWindowsに提供する提案をした、当時の幹部は勇気がいったと思う。垣根を超えてこそのエコシステムだというのは、後にiPhoneとiCloudで実証された。

ユーザーを楽にさせるのではなく、苦労させるのはいったいどういうつもりだろう...。なんとなくそんな疑問が、今回の買い替えで浮かんできてしまった次第である。

本来ならプラットフォームを提供する以上、活用するツールも提供するのは義務ではないかと思う。しかし、googleにはプログラミングツール以外では、全くそれがない。基本投げっぱなしである。そういう疑問を突きつけられつつ、Androidの道を突き進むしかないなと改めて思った。

【ジョニー・タカ】johnnytaka32(a)gmail.com

1976年、横浜・関内で生まれ、上州と越後の風を受けて育ち、来世でもFUNKを踊り続けるフリーランサー。ヴァーチャル・キャラクターに曲を付けて選曲を展開する"コンピレーション"を1998年から行っている。2012年はようやく発売されたPSPソフト『フォトカノ』のコンピレーションを展開中(と言っても勝手にやってるだけです。それを続けて14年目)。PS3でも『THE IDOLM@STER2』が発売されたので、そちらの選曲作業も始めてます。
< http://music.ap.teacup.com/cafedejohnny/ >

(日常ブログ)< http://ameblo.jp/johnnytaka/ >
(ツイッター)< http://www.twitter.com/johnnytaka1962/ >

○スマホを買い換えて、やっと安堵出来たかと思いきや...今度はプリンタが壊れてしまった。紙を繰り込む歯車が咬み合っておらず、ゴリゴリゴリ、と音がする。いくらセットしても紙を繰り込まないのだ。

震災の2週間後にプリンタを買い換え、それから1年半で壊れるとは、いったい工業製品としてどういう作り方をしてるんだと疑問に思う。そして一応サポートに投げておいて、修理価格を調べたら約7,000円...それに送料が約1,500円かかるから8,500円程。

念の為にアマゾンでプリンタの値段を調べてみたら、同じ機種なら6,500円程度。完全に買い換えるならば、プリンタだけでは事足らないのでインクセットも込みで修理代と同程度...いや〜、これは迷うなぁ。年賀状に、年が明けたら確定申告もある。こっちも早急に決断しないといけない。どうする?

○実は、ARROWS Meを手に入れた時、なるべく鮮度を失わないようにマンガ喫茶で前回の原稿を書きながら、ARROWS Meにアプリをダウンロードする作業をしていたのだが、席が安い分、マンガ喫茶のPCに入っているソフトが古過ぎてめまいがした。FireFoxが3.6でIEが7ってどういうことよ...。マンガ喫茶で安かろう悪かろうを体験するなんて夢にも思わなかった。


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■ところのほんとのところ[85]
10月26日から高松で、10月27日から渋谷ヒカリエで

所幸則 Tokoro Yukinori
< http://bn.dgcr.com/archives/20121012140200.html >
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[ところ]が主宰する香川県の「フォトラボK」が、いよいよ動き始めました。
< https://www.e-topia-kagawa.jp/kouza/photolabk.asp >

[ところ]は70名近い応募者に対してもうしわけない気持ちで、定員の20名を27名にまでふやしました。なぜ希望する人全員じゃ駄目なのかといわれますが、写真のチェックをするにも、アドバイスをするにも、とうてい対応不可能な人数だからです。

[ところ]は正直一度に10人ぐらいまでが好ましいと思っています。春には第二期生の募集、次の秋には第三期生の募集もあるので、抽選から漏れた人は懲りずにまた応募して下さいね。このテキストの流れる次の日には、すでにもう第一回目が始まってしまうわけです。

さて、[ところ]は自転車が盗まれた後、交通事故にもあったのです。車の陰から突然現れた軽自動車は、ふたつの車線をまたぎ逆方向に走りたかったようで、[ところ]の車にぶつかってきました。車同士の事故は大阪4年、東京29年の運転歴である[ところ]にとっても初めての経験だったので、かなリショックでした。

体は当日は何ともなかったのですが、次に日から少し左側の首筋と肩がおかしいなあという感じでした。保険屋さんがいうには1:9で相手が悪いので、補償してもらえるそうですが[ところ]がショックなことは変わりがありません。

さて、高松市塩江美術館で10月26日から個展を開催することになったとお伝えしましたが、この展覧会では「渋谷1セコンド」と「ポートレート」中心での展示ということに、最終打ち合わせで決まりました。足りないプリントは18日から20日まで、渋谷のアトリエで行うことになりました。

[ところ]のアーティストステイトメントだけでもわかって欲しいので、「渋谷1セコンド」の展示にあわせて、そのコンセプトムービーも流すことになりました(音楽は徳澤青弦)。これも見てもらえれば、より理解が深まると思います。

所幸則 One Second 2008-2012
< http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/19908.html >

それと「渋谷芸術祭」でも、正式に展示が決まりました。これは東急建設の方、渋谷の街づくり協議会の方、渋谷区の人たちの後押しがあって実現したのです。渋谷ヒカリエ 3F アーバンコアで初めての展示をさせていただくことになり、うれしい気持ちでいっぱいです。以下は案内からの抜粋です。

毎年様々なアーティストを招待してきている渋谷芸術祭が、今年は渋谷の新たなランドマークとなる渋谷ヒカリエ3階特設会場にて、渋谷の街を撮りつづけてきた奇才・写真家所幸則の写真展を開催する。

特設会場では、所幸則が主宰する「東京渋谷ラヴァーズフォトグラファーズ」という、渋谷を愛し記録し続けるアーティスト達の写真を堪能しつつ、メインの所幸則の作品も楽しみください。その背景は実際の渋谷の街が望める絶好の場所。渋谷芸術祭においてこの場所に来ることは、きっと渋谷を更に深く楽しめることにつながるだろう。

2012年実施概要
イベント名:第4回渋谷芸術祭 2012 < http://shibugei.jp/ >
展示会名:所幸則主宰 東京渋谷 Lovers photographers 写真展
会期:2012年10月27日(土)〜10月28日(日)10:00〜21:00
会場:渋谷ヒカリエ 3F アーバンコア内特設会場 入場無料
主催:渋谷芸術祭実行委員会・渋谷道玄坂商店会進行組合・渋谷公園通商店振
興組合・渋谷宮益商店街振興組合・渋谷中央街・渋谷東地区まちづくり協議会・
学校法人青山学院・東京急行電鉄株式会社
後援:渋谷区

東京渋谷ラヴァーズフォトグラファーズメンバー
主宰:所幸則 サトウタケヒト 布施有輝 金杉肇 渡部暁

[ところ]も含め彼らはいわゆる職業カメラマンでも、商業カメラマンでもありません。ただ、渋谷を愛する写真表現をする写真家達です。キャリアもまちまちですが、渋谷のイメージをおのおの違うコンセプトで撮っています。あと何人か違うタイプの写真家がチームに参加してくれて、一緒に発表できるようになるといいなと思います。連絡お待ちしています。


それ以外にも、つい先日「東京画」のラウンドテーブルという対談シリーズで、所幸則と浅川敏さんの写真家対談が掲載されています。是非見て下さいね。
[ところ]の渋谷の新作等もアップされています。
< http://www.tokyo-ga.org/magazine/09.html >
< http://www.tokyo-ga.org/photographers/tokoroyukinori/ >

そして、しばらくお休みしていたニコニコ動画とユーストリームによる[ところ]の写真にまつわるお話を再開しますのでお楽しみに。所幸則 1sec(ONE SECOND)
< http://com.nicovideo.jp/community/co60744 >

いつどういうテーマで誰と話すかわからないので、[ところ]に興味のある方はコミュニティに入っていて下さいね。そうするとメールでお知らせが届くはずです。

【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/ >
所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/ >

次の配信日は高松市立塩江美術館の初日です。

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■デジクリトーク
机上の音像/インタラクティブアート ただいま展示中!
〈出渕亮一朗×金箱淳一 二人展 D.E.K.A.〉

出渕亮一朗
< http://bn.dgcr.com/archives/2012/10/12/images/main2.jpg >
< http://bn.dgcr.com/archives/20121012140100.html >
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───白壁に囲まれた小さな部屋に白い小さな机がある。その前の椅子に座る。机をツートントンと叩いてみる。机がツートントンと応えてくれる。机を右から左に手の平でさっとなぞる。音が右から左になぞった通りに流れて行く。机の上をぐるぐるかき回す。音の粒が机から沸き立つようにぐるぐる回る。耳を澄ませ、微かな音の机上の音像をイメージする。

これは、D.E.K.A.(出渕亮一朗×金箱淳一)としてGallery色彩物語で展示中の新作アート作品、「机上の音像」の描写だ。

音源を平面上にたくさん並べ、細かくコントロールすればどんな風に聞こえるのか?が この作品のスタートだった。サウンド再生はステレオか多くても5.1chサラウンドと技術的に確立してしまっているが、果たしてそれに限ってしまっていいのだろうか。

白い正方形の机の上に5×5=25個のスピーカーが並ぶ。その上を順番にリズムを刻んで叩いたり、または、好きな方向に机の上をなぞると、5秒ほど待って、同じ位置と方向、スピードで楽器や日常音が再生される仕組みとなっている。机に耳を近づけ耳を澄ませると小さな音が走り回っているのを感じることができる。

種明かしをすると、スピーカーの位置に25個の赤外線センサーが並んでいる。これは人の体温に反応する。この作品のメインコンピューターはArduino Megaというマイコンだ。センサーのオンオフはこのマイコンにインプットされる。

情報をマイコン内で数秒遅延させた後、アウトプットでは、25個のリレーを制御してスピーカーのオンオフを切り替えている。

同時に、ISD1760という音源回路を4個使いそれにより、146通りの音をランダムや法則を使って流すようにしているのだ。

ISDは録音再生をアドレス指定できるので、コンピューターコントロールができる。ArduinoとはSPI通信でつないでいる。4個使ったのは、早いリズムに追従できるようにするためである。

この作品は金箱淳一というアーティストと初めてコラボレーションしてできた作品だ。彼は現在、女子美術大学の助手を勤めているのであるが、代表作とも言えるMountain Guitarという作品が第11回文化庁メディア芸術祭で推薦作品に選ばれされていたり、「ゲイナーカイダン」という「ICCオープンスペース2006」に展示された作品の制作にかかっわていたりする才能のある青年だ。

ものつくりが得意だという彼と、プログラミング歴の長い私とのコラボはなかなか強力なタッグかなと、ちょっと自我自賛とかしてみます。(出渕亮一朗)

◎出渕亮一朗×金箱淳一 二人展 D.E.K.A.
< http://bn.dgcr.com/archives/2012/10/12/images/main2.jpg >
開廊日:2012年 10月 8/ 10/ 12/ 13/ 14/ 15/ 17/ 20/ 21/ 24/ 26/ 28/ 29
12:00~18:00 入場無料
場所:Gallery 色彩物語(東京都杉並区上荻2-42-12 ※JR荻窪駅北口より徒歩
10分 GoogleMap < http://bit.ly/T7JvAt >

出渕亮一朗 ryoichiro.debuchi@gmail.com < http://www.debuchi.com/ >
金箱淳一  kanejun@gmail.com < http://www.kanejun.com/ >

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編集後記(10/12)

●小路幸也「話虫干」を読む(2012、筑摩書房)。登場人物のひとり圖中は「だが、何なんだろうこの感覚は。この得も言われぬ違和感のようなものは」と度々考える。読者であるわたしも読んでいる間中ずっと感じていた。視点が圖中になったり、糸井になったり、意味不明の展開がめんどうくさいので、一度ならず投げ出そうとした。圖中とは夏目漱石の「こゝろ」に登場する「私」「先生」の青年時代の姿で、糸井とは「話虫干」という任務を帯びて漱石の「こゝろ」の舞台となる時代に送り込まれた現代の図書館員である。

貴重な蔵書の物語の中に入り込み、話の筋を勝手に書き換えてしまうのが「話虫」で、それを阻止して物語の内容を元に戻すため「虫干し」する(デバッグする)のが「話虫干」だ。糸井と上司の榛は明治時代に進行形の物語中にダイブ、登場人物になりすまして「話虫」を捜索する。「こゝろ」の「k」は桑島として登場し、漱石本人、小泉八雲、それにシャーロック・ホームズなども加わり、ますます混沌とした世界になって行く。果たして「話虫」とは誰だったのか、その正体はなにか。そして「話虫干」は完遂されたのか。

よく思いついたよなあ、この設定。レトロで居心地のよさそうなバーチャルリアリティ空間。どうやって辻褄を合わせて結末に導びくのか、期待して読み進めたが、いまひとつ納得できない終わり方であった。それでも、すてきなファンタジーであることは確か。夏目漱石の「こゝろ」は遥か昔に読んで、大筋しか覚えていないが、辛気くさい話だったな。「話虫」はそれを明るい方に転がそうとしたのではないか。「話虫」がほかの名作にとりついて......、という続編を期待、できないな。これ"一発芸"なんだろうなあ。(柴田)

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●垣根を超えて欲しかった、ソニーに。MD用のアプリ『SonicStage』はMac用のものがなくて困った。リニアPCMで手軽に録音できるものだったのに。/プリンタを捨てるのにもお金かかるかも......。ゴミ袋に入るように小さくする必要があるかもかも。/IE6じゃなくて良かったです......。/「こゝろ」は教科書で途中まで読んだ。続きが知りたくて買って読んだ。もうほとんど話は覚えていないけれど、心が痛くなったのを覚えている。二度と読みたくない。

神社で。当たるはずのない、入るはずのない出店。こういうのは実の親だとやらせない。でも甥らにとっては経験なので、一度ぐらいはとこわれるままに財布の紐を緩めるワタクシ。輪投げ。甥四人分を払い、お店のおばさんに「おまけしてくださいねー」と言ってみたら、笑顔で本数を増やしてくれた。何も言わないのに途中でも追加してくれた。入るはずはないので懐は痛まないし、店先が賑わうしとWin-Winではあるけれど、やらない人はやらないよね。

くじ引きもやった。通りかかるたびにやりたいと言うので、やらせることにした。不公平になるから全員分ひかせる。当然ながら全員ハズレなのだが、そのおばさんは、本当はシールセットなんだけどといいながら、全員におもちゃの銃をくれた。全員に同じものをくれるとは、さすがだわ。四人の男の子を育てる苦労へのエールかも。わたしゃこの子らのママじゃないんだよな〜と思ったり。

とは書きつつ。なんかある時期から、これらのお店に限らず、子供と一緒じゃなくても、おまけしてもらうことが増えた気がするというか、おまけされない時は知らないわけだから、いつでもラッキーな気がして嬉しいわ。出店の人たちとは二度と会わないだろうけど、店舗ならまた行こうって気になっちゃうわ。(hammer.mule)

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Hi-MD Music Transfer for Mac。これも当初はなかったはず