装飾山イバラ道[110]自分が信じた油/武田瑛夢

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だいぶ前の冬に私はハチミツにハマっていて、ニュージーランドからマヌカハニーやマヌカオイル、マヌカリップクリーム等々を個人輸入していた。今はだいぶ収まり、たまに調子が悪いとマヌカハニーをなめるくらいだ。そういえば、マヌカハニーの飴も冷蔵庫に常備している。

ハチミツはハチミツ以上のものではないのに、その素材そのものをずいぶんとありがたがる癖が私にはあるのかもしれない。それは私に限らないのかも。速水もこみちがオリーブオイルを多用するように、何かをこよなく愛するが故にしているサマは、人から見るとタダの「使い過ぎ」に見えてしまうものである。

(ここからもこみちのオリーブオイル使いを知らない人に)

  もこみちは彼の料理番組「MOCO'Sキッチン」で、肉や魚の料理を手早く作
  って最後はなぜか自分で食べる。その料理は自分で考えたレシピで男っぽ
  いものが多いけれど、キャベツの切り方や塩の振り方さえもカッコ良く豪
  快だ。ちょっと大げさなのも狙っているのかもしれない。

  そしてその料理は何がメインに使われていても、必ずと言っていいほどオ
  リーブオイルが登場する。ずいぶんとオイリーな料理だなぁと思って見て
  いると、皿に綺麗に盛られた後にも上からオリーブオイルをかけて仕上げ
  られるのだ。

  これは「追い鰹」ならぬ「追いオリーブオイル」というもこみちのための
  造語までできて有名になった。

最近の番組ではオリーブの里でのロケで、ますますそのオリーブ熱を燃やしていたのを見た。素材って知れば知る程奥が深いし、どんどん高級品に出会ってしまってその素晴らしさをさらに知ってしまうのだろう。




●絹製品のいろいろ

最近の私の素材への探究心のターゲットは「絹」だ。絹ってカイコが作る繭のあのシルクのこと。絹だから繊維なわけで、それは衣料品の範囲に収まる程度かと思うとそんなことはない。私の絹ブームは顔を洗う洗顔料からだった。

界面活性剤を含まないというその商品は、80%以上が絹から出来ているというまったく泡立たないクリーム状のものだ。使ってみると思いのほか調子がいいし、絹って何なの? という疑問が湧いた。

そして調べれば調べるほど、絹の良さが解り、身の回りの絹製品が増えてしまった。今では頭を洗うシャンプーまでが絹製品だ。

冷え性なので靴下も絹入りのもの。パジャマも絹が良いとはよく聞くので欲しいけれど、そうすると足の先から頭まで絹びたしになってしまう。最近では絹のサプリメントまであるという。ただこのブームもそのうち収まって、最後には一品か二品ぐらいの愛用品が残るのだと思う。ハチミツの時のように。

私自身が試している段階なので、まったく人にすすめるつもりもないし結論はたぶん普通に良いというだけだとわかっている。化粧品って、気に入っている間はすごく効いている気がするものなのだ。

最近は女性を中心にゲテモノ美容が流行っているという。ナマコ石鹸やかたつむりクリーム、蛇の毒化粧品などだ。ハチミツに詳しい私が知っているのは蜂毒エキス入りの美容液類。本当にありとあらゆる製品ができている。

でも、考えてみれば時代劇で見る「ガマの油」だってなんだかゲテモノだし、一種のショックを与えて興味を惹き付ける技は昔からあるのかもしれない。

●一族伝来の万能油

昔から良いと言われているものは確かに良いけれど、劇的に良いのかと言えばその実態はわからない。「一番効く何か」があればそれを知りたいものだ。すごく効く成分はたぶん「軟膏」や「クリーム」などの保湿系製品になっていると思う。それは昔から一族の中で一番影響力のある人物が愛用しているものを、他の皆も愛用しながら伝わってきた。

「うちはアロエ軟膏!」とか「いやー絶対に馬油でしょ」のようになぜか冬のお肌を守る役目のものになっている。「タイガーバームだね」「オロナインだけありゃいいよ」とか「ニベアでも塗っとけ」等のように製品名信仰というのもあるかもしれない。

とにかく、一番影響力のあるお母さんとかおばあさんがそればっかりを買うために、皆がそれを使うしかなくて一族の伝統というのは作られる。そして、それらを塗っておけば、皆大抵何とかなってきたのだ。ここ大事なポイントだ。

たぶん何を塗っても、ほとんどがベースとなる油の効用ではないだろうか。だからどれでもそこそこ効くのだ。もちろんそれが自然由来であるかどうか等をいろいろ気にするわけだけれど。

「そういう時こそオリーブオイル!」と脳内のもこみちが言いそうなのでこのへんでまとめよう。冬のお肌には何かしら「自分が信じた油」が効くのである。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
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気まぐれ猫動画の6つめは、猫とカメです。カメがなぜ猫に向かっていくのかは今までの猫との生活の中に理由があるのでしょう。カメってけっこう速いのがわかります。

・Small turtle attacks a fluffy cat
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