[3391] コントと思えばよくわかる──【会田誠展 天才でごめんなさい】を観て

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《なんと言うのか、思いつきの的確さ、みたいなんがあるんかな》

■武&山根の展覧会レビュー
 コントと思えばよくわかる──【会田誠展 天才でごめんなさい】を観て
 武 盾一郎&山根康弘

■グラフィック薄氷大魔王[328]
 Painter20周年、ボールペン、iPadのズームとメモ
 吉井 宏




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■武&山根の展覧会レビュー
コントと思えばよくわかる──【会田誠展 天才でごめんなさい】を観て

武 盾一郎&山根康弘
< https://bn.dgcr.com/archives/20121212140200.html
>
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武:こんばんは!

山:こんばんはー。

武:ああ、今展示中なんだ! 代官山と取手と鹿児島と上尾。あと、多賀城だ!

山:さっそく宣伝かいw しかし、いっぱいやってるね〜。


武:代官山はARTS RUSH『クリスマス展〜For you〜』
< http://d.hatena.ne.jp/Take_J/20121209/1355050986
>

取手は『祭りか?山か?』
60人(組)出展者がいて、駅のガード下通り、長屋、バー、一軒家が展示会場。
< http://d.hatena.ne.jp/Take_J/20121209/1355051800
>

鹿児島は『ART INSIDE HOUSE,KAGOSHIMA』
< http://d.hatena.ne.jp/Take_J/20121201/1354326576
>
民家に作品をというコンセプトで活動するピカレスク主催の展示です。
< http://www.facebook.com/picaresquejpn
>

上尾の原市アースカフェ
< http://d.hatena.ne.jp/Take_J/20121025/1351195085
>

そして宮城県多賀城市のGaong
< http://www.gaong.net/
>


山:あ、そう言えばめずらしく僕も展示してた。まだやってるんちゃうかな。

武:へー、どこそれ?


山:心斎橋の「チルコミタリ」ってお店ですね。もう3回ぐらい出させてもらってるんかな。ここはとにかく飯とワインがほんとにおいしいので、近くの方は是非食べに行ってみて下さい!
  < http://www.circomitali.com/
>

武:うまそうだねw


山:という訳で、今回は森美術館、会田誠展に行って参りました!
< http://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/index.html
>


●【会田誠展 天才でごめんなさい/森美術館】


武:行ってきましたギロッポン。現代美術ど真ん中、大竹伸朗以来だよね?
  < https://bn.dgcr.com/archives/20061122140200.html
>

山:そうやったっけ。


武:あんまり現代美術のレビューやってないじゃんw

山:草間彌生は見たぞ。
  < https://bn.dgcr.com/archives/20120516140200.html
>


武:あー、草間彌生かーw なんか「過去の人」なんだよなあ。。会田誠さんはど真ん中だと思うよ、ニポンの現代美術。

山:ってか、美術館での初個展なんやな、それは意外。個展はいっつもミヅマでやってたってことなんか。
  < http://mizuma-art.co.jp/top.php
>


武:へー。全然知らなかった。会田誠さんは確かに「スター」なんだけど、特別な存在というよりかは当たり前の存在に近いので、どう書いたらいいのかちょっと考えてた。

山:最近特に何も思わないんよなー、展示見ても。


武:ぶっちゃけながらすんごく深いところまで言及しようとあれこれ考えてたんだけど、もう酔っぱらってるので忘れてしまった。。よし、ちょっと酒とってくるw

山:もう酔っぱらってんのか!


武:もどりましたw さてどうしましょうか。

山:どうしよっかね。まずはタイトルですかね、「天才でごめんなさい」。

武:会田さんって多分自分のことを天才だとは思ってないよね。打合せで「そのタイトルはオモロい!それで行こう!」とかなったのかなあ、「興行的にイイ!」みたいな。


山:「奇を衒(てら)うことで逆に普通感を出して、結果すごいと思わす」みたいな。

武:おー、うまいこと言うねー!

山:そうおもた。


武:もう、それで今回のこと全部言っちゃったじゃん!

山:会田誠作品って全部そんな気がするが。

武:チャット終わってもたw


山:おつかれさんした〜

武:おつかれ〜、いやあ、酒が美味い! ...いや、そういう訳にも行かないだろ!

山:そうすかw


武:不思議なのは、では、なぜ今、スターなのか。


山:売れるから。

武:なぜ売れるのか?

山:買う人がいるから。


武:三潴さんの尽力かw ビックリするほど混んでたじゃないですか。そして作品を観ようとする観客の集中度も高かった気がするんですよ。みんな興味津々と観てたのが印象的だったよ。


山:そんなびっくりするほど入ってたか?

武:俺、もっとガラガラだと思ってたw

山:そりゃないやろw 好きな人は多いんやろうな。あ、僕も別に嫌いじゃないですよ。


武:俺ね、会田さんの噂を聴いたのは新宿で描いていた時だったんだけど、最初に絵を見た時の印象が「あー、好みじゃないなー」だったんですよ。モチーフやテーマや思想はすんなり受け入れられるけど、絵の雰囲気。絵心を刺激しない絵、感性や情緒に訴えない絵の描き方、というのかな。

  無機的な説明図で、面白さはその説明の内容にある。けれど「絵」にはない。そんな感じが「好みではない」かったんですよ。それが第一印象だった。ただ、会田誠さんという人には興味を抱きました。

山:確かに言語的な絵やね。ダンボールで作った『新宿城』も展示されてたな。


武:ああそうそう、『新宿城』。あれは当時、新宿西口地下道段ボール村があって、コミュニティーが存在してて、そこに絵が描かれた事実がなければ作らなかっただろうね。ソースは俺たちじゃん。まあ、結果として事象を持っていかれたわけなんだけど。

  当時は「俺たちに触発されて作品を作った人がいたんだ」という解釈だった。「段ボールハウス絵画>>>>(その事象に乗っかって作られた)新宿城」だったよ。今、こんなこと書くと負け犬の遠吠えみたいで胸が痛いけどさ。まあ、でもホントにそうだったよ。

山:ふむ。


武:で、今や押すに押されぬ大スターの展覧会を観て思ったのが「面白いじゃん!」。というよりか、なんだかちょっと嬉しかったな。かなり深い所にまで思考の「入れ子」を作ってるのも分かってよかった。


山:たぶん、酔っぱらっていろいろ難しいことやくだらないことを喋ってるかのように、描ける人んなんやろね。

武:まあ、そうだとすると「天才」なんだけどね。

山:そうやなw


●会田誠=20年後に美術界に来た「だめ連」?


武:会田誠の雰囲気を一言で説明すると「だめ連」なんだよね。
  < http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A0%E3%82%81%E9%80%A3
>
  働いてるし、家族も持ってるけどね。どういうことかというと、学歴エリートが学歴エリートらしからぬ行動をとった時の落差ダイナミズムによって学歴エリートが解放される運動ってことなんだよ。

山:ほう。


武:「だめ連」って名の知れた大学を出た人たちだけが解放される運動なの。面白く見えるから無学歴の連中も群がったけど、結局そこには目に見えない壁があるわけさよ。「だめ連」の運動自体がエリート主義を前提とするものだったからさ。

  会田誠さんってまさにこの「だめ連」なんだよね。だらしなく見せても「学歴エリートがそんなことやってるんだ! カコイイ!」とむしろオシャレに見えるのってあるじゃん。若いアートエリートたちはほとんどが会田誠さん大好きなんだよね。そこにはそういった「だめ連」的な要素があるからなんだろうなあって感じるよ。


山:でも実際には会田誠の周辺には美大出身じゃない人も多いな。

武:その状況もだめ連と一緒じゃん。

山:でも、だめ連とは違うことになってるなw


武:だめ連と会田誠さんは関連がないように見えるけど、なんつか、匂いが一緒なんだよなあ。90年代に起こっただめ連ムーブメントが20年遅れて美術界に漂流して来た感じはする。エリート主義を前提とするエリート性の瓦解。というか、解放。

山:じゃあある意味、起こるべくして起こったと。


武:そう考えると趣きがあるよね。だめ連って風穴を開けたわけだけど、その先駆者は今も貧乏w その後が高円寺「素人の乱」てのは、だめ連の(見えにくい)核である左翼性を払拭して、食えてる人たちになって、リア充になって有名になってる。

  これはまるまる会田誠さんの弟子筋の「チンポム」にあてはまる。会田さんの東京芸大主義的なるものを払拭させてリア充に有名になっている。まあ、会田さんはだめ連の人たちより全然食えてるけどさw

山:それはそれで、よくわかるけど。


●画家の個展として


武:あと感じたのは、「六本木ヒルズで個展をするってのはきっとエキサイティングだろうなあ!」てこと。有名な外国人の展示だったら「へー、おもしろいじゃん(またはつまらないじゃん)」で済んだけど、個展になる作家の気持ちとか、そういうのを感じてドキドキしたな。


山:けっこうな量の作品あったからな。

武:残ってるからね。俺は残ってないからな。なんだか勝手に自分に引きかえて観たよ。


山:いっつもだいたいそうやないかw 僕はもう、そういう風には感じなくなったからなあ。今はそうは観れない。

武:まあ、それはそれでいいじゃん。

山:そうやね。嫌ではない。


武:で、今の山根はどう見たわけさよ。

山:どう観たんかなあ。

武:感想ないんかい!


山:二日酔いでめっちゃ喉かわいて腹減ってたからねー。その割には長くいたけど。っていうか、武さんとはぐれたから、武さんを捜してたんやった!携帯をなくしてたからなw


武:俺は面白かったんであちこちのアトラクションに引っかかってたwそうそう、画家の展覧会というよりかは、アミューズメント・パークだったよね。見世物小屋的な。そこが面白かった。アーティストとして食えて、デッカイところで個展できて、羨ましいなあ。


山:あ、むしろ最後の山城知佳子さんの映像作品が良かった。
< http://www.mori.art.museum/contents/mamproject/project018/index.html
>

武:会田誠じゃないじゃん!!


●画家は自分で絵を描くものなのか?


山:えーと、なんか思わんかったかな、思い出そう。あ、初期の方が、絵がうまい、と思った。うまい、というのか、面白かった。

武:初期は自分で描いてるからだよ。

山:え? 今自分で描いてないの?


武:なべちゃんこと渡辺篤が描いてたw 会田さんも描いてるけどね。

山:え? そうなのか! アシスタント使ってるのか。なるほど。それは知らなかった!

武:普通知ってるだろw 村上隆さんだって自分で描いてないじゃんw


山:知らんかったわ。会田誠はずっと一人で描いてんのかと思ってた。

武:会田誠さんは画家のテイで売ってるところあるからね。そういうイメージにしておきたいんじゃないのかな。


山:そうかー、なんかそれはちょいと残念ではあるな。

武:あと、デッカイ作品プリントだったじゃん。プリントの上から描き足してたよね。

山:それはわかったけど、なーんも思わんかったw


●画家の立身出世術


武:それにしても気になったのはどうやってあのだらしがないスタイルで立身出世していったのか、「処世術のすごさ」、だよね。チンポムは会田さんにステージに乗っけてもらったから、アイデアで勝負するわけだけど、会田さんはそもそも「どうやってスターダムにのしあがるか」、からやったわけで。村上隆さんや奈良美智さんはジャパンポップとかで集団の力を使ったでしょ。会田さんはそこら辺はひとりな感じする。


山:"村上隆さんや奈良美智さんはジャパンポップとかで集団の力を使ったでしょ">これは海外に見せる時に、ってことちゃうの。会田誠もスーパーフラットに出てたし。村上隆キュレーション、か。

武:スーパーフラットなんだ。そう考えると村上隆すごいなw


山:なんと言うのか、思いつきの的確さ、みたいなんがあるんかな。こんなの描いちゃったらおもしれーな、とかをきっちり描いちゃう、描けてしまう。誰かやってそうでまだやってないこと、ってのをどんどんやってた、とか。それが的確だったから、ウケる人にはちゃんとウケる。

  アホそうに見せて、ちゃんと考えられてたりするので、喜ばれる。ちゃんとしてたんやねw いや、ちゃんとしてるんですよ。近作はよくわかんないんだけど。


武:バランス感覚とても優れてるよね、会田さん。

山:そうなんやろね。


●美術作品のライブ感


武:会田誠にしろ村上隆にしろ、作品そのものにはドキドキしないんだよね、無感覚な仕上がりというか。作品の意味で見せるというか、現代美術ってそういうものかもしれないけど、作品そのもので感覚が揺り動かされたいんですよ。

  あ! 分かった!「好みじゃない」ってのは、絵が意味っぽいとか、ナンセンスでエログロだからとか、オタク文脈利用しすぎだからとか、乗っかり系だからとか、そういうんじゃなかったんだ。音楽が聴こえないからなんだ。

  会田さんの絵からは音楽は聴こえてこない。パウル・クレーからは聴こえてくる。俺の好みってそういうことだったんだ。村上隆も聴こえない。奈良美智のは聴こえる。チンポムってちょっと音楽なんだよね。そういう感じで、俺は美術作品の好き嫌いを判断してるんだ。


山:単純にライブ感なんじゃないの。

武:会田誠ってライブなんだけどね、今回の展示を見て改めて分かったけど結構ライブだよ。ライブなんだけどコントのライブね。コンセプトと言葉のライブ。音楽じゃないんだよね。


山:だから武さんは「線譜」って言ってんねやな。自分の絵を。

武:天才でごめんなさい。

山:誰がやねんw

【会田誠展 天才でごめんなさい/森美術館】
< http://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/index.html
>
会期:2012年11月17日(土)〜2013年3月31日(日)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
開館時間:10:00〜22:00(火曜日のみ17:00まで)
※ただし1/1(火・祝)は22:00まで 会期中無休
※入館は閉館時間の30分前まで
入館料(税込):一般1,500円、学生(高校・大学生)1,000円、子供(4歳〜中学生)500円

【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/私は売れっ子画家になる最中です】
facebookページ < http://www.facebook.com/junichiro.take
>
Twitter < http://twitter.com/Take_J
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take.junichiro@gmail.com
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[埼玉りそな銀行 上尾西口支店 普通 4050735]

【山根康弘(やまね やすひろ)/携帯見つかった】
yamane.yasuhiro@gmail.com


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■グラフィック薄氷大魔王[328]
Painter20周年、ボールペン、iPadのズームとメモ

吉井 宏
< https://bn.dgcr.com/archives/20121212140100.html
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●Painter20周年

10月、Painterの20周年だった! すっかり忘れてた。20年だぞ、おい〜〜。

1992年7月にMac導入、アナログ的なイラストが描けるとはまったく思ってなかった。ペンタブレットもいっしょに買ってあったので、Photoshopで何度か挑戦してみたものの、満足な出来にはならずあきらめかけてた。

Mac雑誌でPainterの存在を知り、日本語版が出るってことで期待。その年の10月に恵比寿で開かれた「Mac覧会」という展示会でPainterをいじらせてもらったところ、「しっくり来た」。そのまんま恵比寿のTooに立ち寄ってPainter1.2Jを買って帰るなり、数時間のうちに描いてみたのがこの絵。もう絵具はいらんと思いました。
< http://twitpic.com/bgsnc3
>

これは当時でもかなり特殊な部類の絵です。1992年当時、すでに幾何学的っぽいカラフルなキャラクターを描き始めてました(絵具だけど)。この絵はPainterの性能を試すって意味で、数年前にやってた幻想画的なものをわざと描いてみたものです。お手軽です。顔はそのへんにあった雑誌の写真を見ながら描きました。

そうそう、まだその頃のMac関連ショップではPainterの前身のColorStudioが売ってましたよ。ColorStudioは91年までにPhotoshopにシェア争いで敗れた画像編集ソフトで、前身のImage Studioと合わせて画像編集ソフトの代表格だったんです。その後作者のマーク・ジマー氏らが同じ技術を元にアナログ画材のシミュレーションソフトとして作ったのがPainterなのです。

●ボールペンを使い切る

仕事のスケッチというかアイディア出し。A5の紙にサムネールをすごい数描く。先日、ゼブラボールペン(透明な軸のアレ)のインクがあと1センチくらいなので、これを使い切るまで描こうと思いついた。

って、増えすぎた筆記用具、ゴッソリ捨てりゃいいのに「使い切るまで描いて捨てるぞ!」とか言いながら、せいぜい一か月に1〜2本しか捨てられない。このペースだと、手持ちの筆記用具を使い切るには数100年かかる。ボールペンや鉛筆だけなら数10年分だろうけど、シャープペンや芯ホルダーの芯がお菓子のブリキ箱いっぱいあるんだよ〜。

と、思いついてから半日かかって、ようやくインクを使い切った。いや〜〜、インク残り1センチをなめとったわ。A5に15枚びっしり描いてようやく使い切れた。透明部分のインクが終わっても先端金属部分内に1センチ弱詰まってるわけだもんね。

捨てる筆記具のほとんどが乾いてしまったフェルトペンな中で、本当に最後まで使い切ったことがウレシイ! このボールペン、もう愛着わいちゃって捨てられないかもw 記念写真撮った。
< http://twitpic.com/bjzxup
>

BICの黄色いボールペン、日本製よりいいかもしれないくらい書きやすいんだけど、中のインクの減り具合が見えないのが残念。中味引っこ抜いてもパイプはグレーなんだよ。インクの減り具合が見えないボールペンって、書けなくなったらインク終わったと思い込ませて、新品を買わせる作戦だなきっと。

●iPadのズームと手書きメモ

iPad、三本指タップでズームは知ってたけど、そのまま三本指ドラッグで倍率を調節できるってことを久しぶりに思い出した。便利じゃん! 手書きメモアプリの半数くらいはズーム機能がついてないので、とりあえず拡大できるのは便利!

ただ、拡大率を上げると、指の中心と描かれる点のズレが大きくなる。また、拡大表示してると、描画がめちゃくちゃ遅くなる。ちょっとダメか。

拡大しないまでも、やっぱ以前書いたように、Paper by FiftyThreeやPenultimate、最近知った評判のいいらしいNote Anytimeなどのメジャーなアプリを含め、たいていのノートアプリって描画が遅すぎて手書きメモとして使いにくいんですけど〜。明らかに描画が速いアプリってSketchTimeとBambooNote以外に何かないのかな?

と思ってあらためて試してみると、MUJI NOTEもけっこう速い。改良されたかな? Sketch Rollsも速くなってる印象。ひょっとして、新しいiPadだから処理能力がいいのかも?

で、TwitterでUPADというアプリを教えてもらった。とりあえず無料版のUPAD LITEを入れてみたけど、これは速い! ドロー描画なので選択・移動など編集もできる。これは手書きノートアプリの決定版かも。

< https://itunes.apple.com/jp/app/upad-lite/id409143694?mt=8
>

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>

「プチ崖っぷち」(ちょっとだけ危機な状態)って言葉が頭に浮かんだ。既存かな? と、検索すると出てくるね〜。いつもこうだ。なんかおもしろいこと考えてもそれがすぐ既存ってわかっちゃう。すげ〜つまらん。検索できちゃってつまらん。

●iPhone/iPadアプリ「REAL STEELPAN」ver.2.0がリリースされました。
「長押しロール」のオン・オフ切り替えスイッチを追加しました。
「オフ」ではレスポンスが速くなるので、素早い演奏が可能になりました。
REAL STEELPAN < http://bit.ly/9aC0XV
>
●「ヤンス!ガンス!」DVD発売中
amazonのDVD詳細 < http://amzn.to/bsTAcb
>


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編集後記(12/12)

●先日、といってもかなり前だが、市内の文化会館で開催された「写真交流展・一般公募展」を見に行った。市内の5つの写真グループからの作品、一般公募の作品、合同撮影会の作品など100点あまりが展示されていた。毎年見に行っているのだが、今年が一番面白くなかった。いまのアマチュアカメラマンって、この程度の写真を額装して人に見せて喜んでいるのかと思った(われながらひどいことを言う)。この平板な写真群はいったい何だ。

あくまでもわたしの感覚だが、うまくもないがヘタでもない、きれいな色で写っている素直な写真だ。でも、なにかを感じられる写真がない。ピントとはカメラのレンズの焦点と、物事の要点というふたつの意味があるが、両方とも合っていないような感じがする。展示された作品はピンぼけではないがキリッとしていないものが多い。どこに的を絞ったのかわからない画面構成のものも少なくない。二重の意味でピントが甘い。

かつての写真展ではもっとメリハリのある(技術にも、表現にも)写真が見られたものだが、昔がよかったってことは、もしかしてフィルムで撮った写真がよかったってことなのか。

「デジカメはラクしてキレイに撮れて、しかもやり直しがきくので便利なのだが、ともすればカメラと人間のどっちがエライのかがわからなくなる。つまり、デジカメ様のご命令どおりボタンを押してる感覚なのだ。カーナビの言う通りに車を運転するような、屈辱感に近いともいえる。

これはひとえにオレがひねくれた性格なのかもしれないが、とはいえ露出もピントもオートってだけでも相当なものなのに、感度も構図も仕上がりもってことになると、これはもうカメラが撮ったのか人間が撮ったのかわからなくなっちまう。」

と齋藤浩さんがデジクリに書いていたのを読んで、そうだったのか! と思わず膝を打った。あそこに展示された作品の大部分は「デジタルカメラが撮った」ものではないだろうか。そう思えば腑に落ちる。たぶん正解だろう。

写真界の大御所がどこかで書いていた。「僕がアマチュア写真家に興味をもっているのは、彼等の内の一部の人達によって、閉塞している写真表現の地平を切り開いて行く可能性があると考えているからです。」はい、一部の人達と限定したところが良識です。カメラに繰られるだけの多くの人達が、写真表現の地平を切り開いていく可能性はゼロでしょう。でも、もはや「脱デジカメ」を唱えてもナンセンスです。「脱原発」もね〜。(柴田)


●ライフハッカーの記事を読んで、試そうとしたもうひとつのサービスが『RescueTime』。MacやWindowsのデスクトップで使えるアプリで、5年ぐらいからあるもの。インストールされているアプリの何をどのぐらい使ったかわかるようになっている。ネットサーフィンで時間を費やしてしまうのを防ぐのにいい。

『Finch』というアプリは持っていて、数日入れてみたが、レビュー(履歴確認)しなくなってやめちゃった。なのでRescueTimeの案内ムービーを見るまでは、どうしようと思ったんだけど、「30分集中したい」なんて時は、特定のサイトへのアクセスを禁止することができるという機能が素晴らしいと思ったわ。パソコンの前から離れていた後の動作とか、スケジューリングとか。

でもそれら素晴らしい機能はすべて月6ドルの有料版機能だったわ。2週間の無料期間はあるわ。時間のある時に試すかも......。(hammer.mule)

< http://www.lifehacker.jp/2012/12/121205howiwork.html
>
週4時間の労働で結果を出し続ける男 ティム・フェリスの仕事術
< https://www.rescuetime.com/
>  RescueTime
< https://www.rescuetime.com/tour?utm_expid=53543802-5
>
案内ムービー
< https://itunes.apple.com/jp/app/finch/id456099613?mt=12
>
Finch
< http://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk6_000015.html
>
ICカード乗車券の導入状況等について。PDFわかりにくい......