[3401] デスクトップ・マトリョーシカ

投稿:  著者:  読了時間:27分(本文:約13,100文字)


《僕としたことがどうしたことだろう? みたいな。》

■ユーレカの日々[18]
 デスクトップ・マトリョーシカ
 まつむらまきお

■Dの憂鬱[18]
 続・タブレットで読書してみたよ
 笠居トシヒロ

■グラフィック薄氷大魔王[330]
 同窓会とメール年賀状とFacebookと
 吉井 宏




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■ユーレカの日々[18]
デスクトップ・マトリョーシカ

まつむらまきお
< http://bn.dgcr.com/archives/20130116140300.html >
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先日、大学で使っているMacBookのハードディスク残量が40GBほどになってしまっているのに気がついた。はて、何が入っているのだろうと調べてみると、デスクトップに置いてあるひとつのフォルダがやたらサイズがでかい。160GBもあるのだ。そのフォルダの名前は「デスクトップ」。

わかる人にはどういう状況かわかると思うが、わからない人にはさっぱりわからないだろううから説明すると、デスクトップに「デスクトップ」という名前のフォルダがあって、それが160GBあるのだ。

思い出した。授業の時、あまりにデスクトップがちらかっていたので、フォルダを作ってそこにすべて放り込んだのだ。そのフォルダを何処に作ったか忘れないよう、デスクトップに作ったのだった。

じゃあ、その「デスクトップに置いたデスクトップフォルダ」の中で、一番大きなアイテムは何だろう、と思って調べてみると、それは「デスクトップに置いたデスクトップフォルダの中のデスクトップフォルダ」だった。

つまり、前回あわてて、デストップのファイルをひとつのフォルダに入れたのだが、その時すでに、それ以前に同じ目的で作ったデスクトップフォルダが存在していて、それも入れてしまっていたわけだ。ちなみにこれのサイズも100GB以上ある。

じゃあその中の......というわけで、フォルダを掘っていくと最終的に「デスクトップに置いたデスクトップフォルダの中のデスクトップフォルダの中のデスクトップフォルダの中のデスクトップフォルダの中のデスクトップフォルダ」5階層デスクトップフォルダ・マトリョーシカが確認された。なかなかに壮観である。

普段、アクティブな仕事のファイルはすべて、Dropboxにフォルダである程度整理してるので、基本、デスクトップに置いてあるのは一時的に保存したファイル......のはず。ばっさり捨ててしまってもいいようなものなのだが、なんかの時に必要なファイル、というのが混ざっている可能性もある。そう思うとなかなか捨てられないし、かといって分類整理するのも面倒なので、こういうことになってしまうのだ。

●リアルデスクトップもマトリョーシカ

片付けられないのはMacの中だけではない。リアル空間、自宅の仕事場も、大学の研究室も片付けられない。とにかく書類も本も机の上に積んである。机の上が一杯になれば、テーブルの上、ソファーの上、床の上と、あらゆる所に積層されていく。

この状態は、見た目非常に散らかって見えるが、実は効率がいい整理方法である。名付けて「地層式整理法」、別名「見せる収納」と呼んでいる。

すべての書類や本は「時系列」に積み上がっている。モノを探すとき、それぞれの山を掘ってみると、だいたいいつ頃の地層なのかがわかる。自分が探しているモノが、どの時期に使ったモノなのかが思い出せれば、比較的スムーズに見つかる。使用頻度の高いモノは、身近な山の上の方にまた載っていくリーセント機能もある。

ただ、この方式、無限に空間があればいいのだが、残念ながらそうはいかない。限られた空間の中で地層を作り続けると、やがて、雪崩が起きてしまう。

しょうがないので、雪崩が起きる前に、年に二度ほど、大片付けを行う。しかし、下手に片付けると地層が崩れてしまい、探し物がどこにあるのかわからなくなる。片付けは「地層式整理法」には天敵なのだ。

長年、いろいろと方法を模索してきたが、最近、いい方法を思いついた。デスクトップのファイルと同じ方法。まずそこらのAmazonの段ボール箱(これも手が届くところにたいてい、空箱がある)を用意する。

そこにとにかく机の上のものをほうりこんでいくのだ。そうすると、まぁ机の上はすっきりするし、地層はそのまま、箱の中だ。さらに、その箱は積み重ねることができる。そういった箱が自宅の仕事場にはすでに5〜6つはある。そろそろ邪魔なので、これらを大きな箱にまとめて入れる時期かもしれない。

●男のポケット

Macには検索があるし、机のまわりは地層式整理法で、おおむね必要な物は短時間で探し出せる。問題は服とカバンだ。

色んな物をポケットにつっこむ。財布、iPhone、ヘッドフォン、鍵、タバコ。まぁたいした物は持ち歩かないのだが、ここでも整理下手は発揮される。特にサイズが小さい切符、ライター、鍵。必要な時に、どのポケットに入れたのかがわからないのだ。

マーフィーの法則じゃないが、切符やライターは、常に、最後のポケットから発見される。「入れる場所決めとけばいいじゃない」と言われたことがあるが、もちろん、切符などは入れる場所を決めている。問題はその決めた場所が毎回違うので、出す時に「どの、正しい場所に入れたのか」がわからないだけなのである。

だいたい、男の服というのはポケットが多すぎる。ポケットが一つしかなければ、こんな探さなくても済むはずだ。すべては男の服はポケットが多くあるべし、としている服飾業界が悪い。

カバンも同様。いくら探しても見つからず、あたらしいものをすぐに買うことになるペンやライターなのだが、何度も探ったはずのカバンのポケットから同じ種類のペンが3本まとめて出てきた時はさすがに苦笑した。

なくしたMacBookのディスプレイアダプタを買い直したとたん、毎日持ち歩いているカバンの中から出てきたこともある。きっと私のカバンにはアリエッティが棲んでいるに違いない。

その点、iPhoneはすばらしい。家でiPhoneがどこにいったのかわからなくなることがまぁ、週に一度はあるのだが、Macから「iPhoneを探す」機能を使って、マナーモードのiPhoneに音を鳴らすことで、すぐに見つけることができる。

もし外でなくしても、いざとなったら初期化できるというのも、私のようにモノをあちこちに置いてしまう人間にはとても重要な機能だ。Appleが開発中と言われるスマートテレビ。きっとその目玉機能は「リモコンが探せる」機能に違いない。

●整理能力保存の法則

こんな風に書いていると、つくづく自分が、だらしない人間、仕事も出来ない人間じゃないのかと思えてくる。文章にする、というのは恐ろしい。

自分の名誉のために言っておくが、わたしが整理をしない(できないのではけっしてない)のは、自分の整理能力を仕事で使うためだ。

イラストやマンガを描くにせよ、学生を指導するにせよ、こういった文章作成にせよ、情報の整理能力をフル活用する。必要となる情報を分類し、傾向を分析し、筋道を立て、さらに必要となる資料を揃え、精度を上げていく。こういったことは私が最も得意とするところだ。わたしがそういったことを仕事に出来ているのは、自分の情報整理能力によるところが大きいと自負している。

ならばなぜ、物理的には整理下手なのか? 「整理下手」という風に言うと、「整理上手」に劣るように聞こえるが、便宜的に「下手」と言っているだけで、劣っているとは思っていない。

おそらく、人の整理能力というのは無限ではなく、限りがあるのだ。あるところで整理能力を通常以上に使っていると、その他のところで整理能力が足りなくなっているのだ。これを「整理能力保存の法則」という。

●散らかっていてもいいじゃないか。

「デスクトップフォルダマトリョーシカ」160GBも、地層をそのままアーカイブしたAmazon箱も、たまりすぎるとどうにもならなくなる。無限に空間、ハードディスクがあればいいのだがそうもいかない。光学ディスクに焼くにせよ、箱から不要なものを捨てて、スペースを作るにせよ、まとめてやると時間と手間がかかる。

その代わり、先に書いたように、年に二度ほど、大片付けをする。この年末年始も自宅の仕事部屋を相当整理した。たくさんのモノを捨て、たくさんのモノを整理し、汚れを落とす。先にも書いたように、この行為は「地層整理法」をリセットしてしまう。だから年に二度くらいしか行ってはならない。

これが実に楽しい。まさにゲーム「倉庫番」のように、一見飽和状態で身動きのとれない部屋が様々な試行錯誤の末、徐々に空間を取り戻し、納まっていく。普段から「断捨離」などしていては、この知的興奮は得られないだろう。

●探し物はやめられない

時々、自分の人生の時間のうち、何パーセントが探し物に費やされているのだろう、と思う。あらゆる物事が「Google」のように、「iPhoneを探す」ように、一瞬で見つかったら、この時間を他に使えるなぁと夢想する。

しかしまぁ、人生というのは、死ぬまでなにかを探している状態なのだとも思う。幸福だとか理想だとか愛だとか希望だとか生きがいだとか。なんでも簡単に見つかったら、人生はきっとつまらないだろう。

探している過程というのは、なくなればいいのか、というとそうではない。探している過程もまた楽しいのだ。探すということを楽しむために、ぼくは今日も混沌の中で仕事をするのだ。

【まつむら まきお/まんが家、イラストレーター・成安造形大学准教授】
< twitter:http://www.twitter.com/makio_matsumura >
< http://www.makion.net/ > < mailto:makio@makion.net >

今月の30日から2月3日まで、うちの大学(成安造形大学)の卒業制作展があります。学生たちは毎年のことながら予定を大幅に遅れ、追い込みに必死。こちらもみんなちゃんとやってくるのかドキドキ。

◎成安造形大学卒業制作展
会場:京都市美術館
会期:1月30日(水)〜2月3日(日)
< http://seian-graduation-exhibition2013.net >


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■Dの憂鬱[18]
続・タブレットで読書してみたよ

笠居トシヒロ
< http://bn.dgcr.com/archives/20130116140200.html >
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まいど、笠居です。あ、あけましておめでとうございます、ですね(^_^;) 本年もよろしくお願い致します。

みなさま、お正月はいかがお過ごしでしたか? オレは、もうホンマの寝正月でして、食っちゃ寝+酒のんでテレビ観るって感じで、絶対太ってるわーと思ってたんですが、今日(1/15)ジムに行って体重計ってみたら、プラス1kgにとどまってたんでホッと胸をなでおろしたところです。

あ、そうそう、年末には間に合わないな−と思ってたKindle Paperwhiteですが、予想に反してクリスマス前に届きました。
< http://goo.gl/A7waH >

さっそく開封して中身を取り出してびっくりした。電源ボタンの位置がディスプレイに表示されている! 電源入ってんじゃん!
< http://goo.gl/MQZ3c >

実は、Kindleってスリープ状態で配送されて来るんですね(完全電源OFFするためには、電源ボタンを7秒以上長押しします)。E-Inkの特性で、一度表示された画面はそれを保持するための電力をほとんど必要としません。なのでこんなことが可能なんですね。ちなみにスリープに入る前にコンテンツの代わりに「ペン先」だとか「インク壺」などのイメージ写真に画面が切り替わり、そのままスリープ中も表示され続けます。
< http://goo.gl/wHwS >

電源ボタンを一押しすると、スリープが解除されて設定画面に進み、アカウント設定まで来ると、一瞬表示はされますが、すぐ次の画面にスキップします。要するに、出荷時にアカウントが設定されているということ。まぁ、Amazonで買っているわけですから、当然っちゃ当然なんですが、親切だなーと思う反面、してやられた感も若干あります(^_^;)。

【Kindle Paperwhiteのいいところ】

・軽い!

スペックでは213gとなっておりまして、340gのNexus7より130g、308gのiPad miniより95g軽いわけですが、通勤の電車内で片手保持して読んでいても、まったく重さが苦にならないです。

じつはマグネットスイッチ入りの純正カバーを買おうかと思ってたんですが、これを装着すると340gと、Nexus7と変わらない重さになってしまうのが嫌で今回は見送りました。端末が8,000円弱なのに、3,500円もするカバーを付けるのってどうなん? とケチったのも事実(^_^;)。

・読みやすい!

わかっていたことですが、やはり反射光のEInkディスプレイは読みやすく、目にやさしいです。透過光の液晶ディスプレイより反応は遅いですが、文字を読み進める速度は、こちらのほうが速い気がします。

人間の脳が反射光と透過光ではモードが切り替わるせいだ、という話もありますが、ホントのとこはよくわからないですね。とりあえず、目が楽なので読みやすい、とだけお伝えしておきます。
< http://goo.gl/LJFnd >

・バッテリーが馬鹿みたいに長持ち!

これもEInkのおかげでしょうが、Amazonの公称では一回の満充電で8週間(!)使えるとされてます。

実際のところは、昨年末(12/21)に届いてから今日(1/15)までの間に満充電したのは一回(12/27)だけで、現状バッテリーアイコンの様子だけで見ると、おおよそ40%残という感じなので、8週間はさすがに無理なんじゃないの? いいとこ1か月強、って感じだと思うんですがどうなんでしょうかね。

でもまぁ、ほとんどバッテリーに関することを考えなくていいのは事実です。メニューエリアを表示した時に少なくなってたら充電しとこう、くらいの「なんとなく」さで充分間に合うでしょう。

【Kindle Paperwhiteの悪いところ(というか気になる点)】

・反応が遅い

ページ切り替えの反応が遅いです。これはEInkの特性なので仕方ないといえば仕方ない。バッテリー長持ちなところとのトレードオフというわけです。同じ電子ペーパーでも、ブリヂストンの開発した「電子粉流体」なら、もっと反応の良いディスプレイを作れるはずなんですが、7,890円の端末にそこまで期待しちゃ酷なのかな。
< http://goo.gl/qR9mw >

・加速度センサーがない

はい、端末を横向けにしても、コンテンツは横位置モードに切り替わりません。これ、通常はどちらかと言うと「いいこと」です。寝転んで読んでいる時(軽いので寝転び読みも苦にならないです)には、寝返りのたびに端末がいろんな方を向くので、加速度センサーがあったとしても向きが変わらないように回転ロックをかけると思います。

困るのは、前回のテキストでも書きましたが「漫画の見開きページ」です。いちおう設定メニューから「横画面モード」が選択できるので、ずっと横位置で読むつもりならこのモードを使えばいいんですが、さすがに6インチサイズの画面で、見開き表示状態のまま漫画を読むのは、小さすぎて厳しいものがあります。

ついでに言うと、この「横位置モード」は、書籍単位ではなくて端末ごとの設定になってしまうので、小説も横位置で読むことになり、読みにくい・持ちにくいといったことはないものの、ちょっとばかり「本を読んでいる感」が損なわれます。

・内蔵ライトがすぐに消灯しない

反射型の内蔵ライトは暗い場所でも目に優しく読みやすいですが、電源ボタンを押して端末をスリープモードにしてもすぐには消灯しません。スリープに入ってから忘れたころ(約2分後)に消灯します。

なんでこんな仕様になっているのかわかりません。バッテリーの無駄遣い(微々たるものかとは思いますが)だと思いますし、神経質かもしれませんが「気になる」のです。とくに寝る前に読んでて「さあ寝よう」と部屋の照明を消した時に枕元で画面がぼーっと光っているのは、すげー気になります。

いいとこ・わるいとこ3つずつあげましたが、総合的には満足しています。読む本がないのでは? というのが当初一番の心配でしたが、ダン・ブラウンの「ロスト・シンボル(上中下)」を読み終えた後、栗本薫の「グイン・サーガ」に手を出してしまったので、当分のあいだは読む本に困ることはない(なんせ正伝だけで100巻以上ある)でしょう(^_^;)
< http://goo.gl/rSyn >

グイン・サーガシリーズの挿絵や表紙絵は、加藤直之さんや、天野喜孝さんが手がけているのに、Kindleだとこれらが鑑賞できないというのはちょっと(いや、かなり)不満ではありますが。

このKindleという端末は単に電子書籍リーダーではなく個人専用のショップ。大変な脅威だ、と楽天の三木谷氏が言ったそうですが、まさにその通りで、一冊読み終わると「評価用ウィンドウ」が表示され、さらに関連書籍への購入リンクが表示されます。

そして1クリックでサクッと購入、テキストベースの小説であればものの10数秒で次の本がホームにダウンロードされます。活字中毒者にとってはまさに麻薬(笑)。

Kindle版グイン・サーガは1冊200円という破格値で購入出来ますが、130巻ほどあるんで、外伝(20巻くらい)まで入れると3万円ほど使ってしまう計算になります。でもまあいいか、◯リーとかモ●ゲーとかで絵柄だけ違うプロセス一緒のルーチンワークなカードゲームに無駄金使うことを思えば、有意義な時間を低コストで過ごせるってもんです。

【笠居トシヒロ/WEBディレクター、デジハリ大学院客員教授、京都嵯峨芸術大学講師】
< http://www.mad-c.com/ > < kasai@mad-c.com >

「マイルドセブン」の名称が2月から「メビウス」になるそうですね。名称変更の理由は、表向き「グローバルブランドとしてナンバーワンを目指す」ためだそうですが、実は「有害性が低いと誤解を招くような表現はNG」だからだそう。こういった言葉の「いいかえ」や「いいかえを強要する人」をオレは好きじゃないです。こんなことで世の中が良くなったり、差別がなくなったりはしないだろう、と思うのはオレだけですかね?


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■グラフィック薄氷大魔王[330]
同窓会とメール年賀状とFacebookと

吉井 宏
< http://bn.dgcr.com/archives/20130116140100.html >
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●同窓会とFacebook

正月、中学の同窓会に行ってきた。10年ぶりの参加。とはいえ、10年じゃそれほどみんな変わってないだろうし、もともと同窓会的なものが苦手。でも、初めて同窓会に出るという親友がいたので、どちらかというと消極的に参加決めたのだった。

いちおう「意を決して故郷を出た」僕としては、地元で平和に暮らす人に、なんちゅうか対抗心みたいなものがあった。特に昨年、映画「ヤング≒アダルト」を見て、地元の同級生に疎外されてねじ曲がる主人公にすごい共感しちゃったりしたので、かなり斜に構えて行ったんだけど......。

あれ? おかしいな。楽しいじゃん! あれ? って感じる自分が意外だった。はっきり言って、めちゃくちゃ楽しかったです。

初めて参加した10年前は40歳、みんなオッサン・オバチャンの姿になってて衝撃を受けたけど、今回の50歳では老け方が板に付いてきたというか、不自然でなくなってる。逆に若返って見えちゃったり。「これが50歳の実像」っての見ると、自分も客観的にはそんな歳なんだなとか思うけど。

知らないオッサンをじっと見てると、だんだん誰か特定できてくのがおもしろい。特定できないのは当時もほとんど知らない人だったりするけど。女の人は名札確認しないとわかんない人も多かった。あ、孫が4人って人がいてひっくり返ったわ! 着実に人生歩んでるな。えらいなあ。

35年前に教わった先生方が60歳代前半で、まだ現役の人もいたりしてびっくり。当時27歳だって! 若っ! 中学3年の僕らと一回りしか違わなかったのか! あと12年たっても彼らくらいの歳なら、ジジイになるのはまだまだ先のことなんだなと安心したわ。

あと、同級生でFacebookやってる人がそこそこいた。1割程度くらいかな? 僕の年代だとパソコン使ってない人も多いんだろうけど、やってる人はちゃんとやってるんだなあと。本来FBは同窓会的なものでもあるから、みんなやるといいのにな。FBでつながってる同級生は何十年ぶりに会った気がしない現在進行形。

その後、Facebookで同窓会のメンバーでやりとりが始まった。地元にしか通じない超ローカルネタって楽しい!! こんな形でずっと接触が続いていけばいいな。

そうそう、10年前は確実に残ってた「苦手なヤツを避けたい気持ち」がすごく薄れてて、ほとんど抵抗感なかったのにも驚いた。話すとみんないいヤツ! で、僕としたことがどうしたことだろう? みたいな。こっちも向こうも丸くなったってことなんだろうけどさ。

●メール年賀状とFacebook

2007年に「メール年賀状に移行することにした」と書いて5年。紙の年賀状でなければいけない100枚弱と、メールのほうが馴染んだり便利であろう数百通のメール、というスタイルで来ましたが、ちょっと異変。

< http://bn.dgcr.com/archives/20070110140100.html >

元旦の朝、メールの年賀状を一通ずつ送信して半分くらいまできて、なんかとてつもなくバカバカしい間違ったことをしてるような気がしてきて、手が止まってしまった。紙の年賀状をそのまま電子メールで置き換えるって、数年前まではそれでもよかったかもしれないけど、どうも時代が変わっちゃったらしい。

年賀状のメイン機能は「生存確認と連絡先等インフォメーション交換」ですよね。メールを送ってる人の大半はSNSでも連絡つくし、仕事関係は自分のWebサイトもあるし。そもそも「リアル住所を名刺に書くのをやめよう」とか僕自身が言ってるわけだし。

じゃあ残りの半分は送信中止! とか思っても、宛先の名前見ると、あ、この人には出しておこう。とか思っちゃうからなあ。もういいからとりあえず全部送ってから悩むことにした。

紙の年賀状を出す人ってのは、親戚や昔からの友人やお世話になった人や、ネットにいないことがわかってる人が中心。それはそれで、そのままおいといてかまわない。問題になるのは、仕事や楽しみその他でのつながりを維持したいと(こちらから一方的に)思う人たち宛のメール年賀。

転職や自前ドメイン取得とかで、メールアドレスってどんどん使えなくなる。接触を維持したいから年賀メール出してるのに、メールアドレス変わったとたんに連絡取れなくなっちゃう。もちろん、メアドが変わったことを知らせてくれないくらいだから、向こうは接触を維持するつもりがないんだろうけどさ。

不達メールになると「あ、この人はその会社にはいなくなったんだ」とわかる。で、新しいメアドがわからなければ次には出さないだけ。でも新しく知り合う人も増えるから、全体としてはそれでいいのかもしれん。

で、会社のメアドがなくなってもFacebookなどSNSにいたりするんだよね。つまり、接触を維持するためには個人のメアドは知らなくてもぜんぜん支障がない。それこそ、正しいSNSの使い方。なのに、いまだに個別のメールアドレスに年賀状を送るのっすっごく変。すごい違和感。

ここ5年やってきた方法でメール年賀状送るのは今回限りだと思う。それに、メールアドレスが変わったら連絡つかなくなるって、どんだけ間抜けなシステムだよ! 紙の年賀状も同じだよね。住所や電話番号が変わったら連絡つかなくなるんだもん。

以前考えてた「ドメインを取って個人の永続的な居場所をWeb上に確保しておけば、引っ越しや移転で連絡先が変わるっていうバカバカしさから解放される」ってのがSNSで実現しちゃってるんだなあと。携帯電話のナンバーポータビリティも同じ方向だし。

Facebookってもう完全に世界のインフラだから、いきなり消滅することはないと思う。複数のSNSに登録しておけばさらに安心。mixiを唯一のSNSとして使ってきた人は、衰退は困るだろうな。僕も昨年10月にmixiやめちゃったし。

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

おみくじは数年前から引かないことにした。なんでおみくじがイヤなのか理由がわかったから。僕がスポーツやゲームが苦手な理由と同じ「良くても悪くても(勝っても負けても)気分が引きずられる」から。......などと、成人の日も終わってるのに、正月関連ネタばっかしでスミマセン。

●iPhone/iPadアプリ「REAL STEELPAN」ver.2.0がリリースされました。
「長押しロール」のオン・オフ切り替えスイッチを追加しました。
「オフ」ではレスポンスが速くなるので、素早い演奏が可能になりました。
REAL STEELPAN < http://bit.ly/9aC0XV >
●「ヤンス!ガンス!」DVD発売中
AmazonのDVD詳細 < http://amzn.to/bsTAcb >


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編集後記(01/16)

●年末年始はKindle Paperwhite 3Gをさわる機会が多かった。だが外に持ち出すことはない。人前でさわるのは何となく抵抗がある。まことに偏見ではあるが、スマホやタブレットに熱中している人の姿って見苦しいからだ。まるで機械の奴隷みたいではありませんか。おもに眠る前にベッドで読む。中島敦「李陵」、森鴎外「百物語」、岡本綺堂「百物語」、和辻哲郎「古寺巡礼」など。これらは青空文庫版だからいくらダウンロードしても0円である。

だが、ちゃんと有料の本も買ってみなければなるまい。でも欲しい本が見あたらない。探しにくい。そして高い。そこで見つけたのが、コミック、小説ほか、Kindle本の人気タイトルが最大75%OFF! というAmazonの[Kindle本セール]のページだ。ここで星新一「きまぐれロボット」と東村アキコの「海月姫(1)」を買った。306円と99円。続いて「子連れ狼・第一巻」99円。まめにこのページを覗いている。

Kindleではコミックを読む気にはならない、と前回書いたが、やってみたら意外に読めるのであった。拡大や見開きもできるが、必要ないので試していない。マンガ「海月姫」は腐女子たちと女装趣味のハンサム君のやりとりが面白いのなんの。続きが読みたいのでリアル本を買っちゃいそう。「子連れ狼」は小さな文字が滲んだりして読みにくいページもあった。6インチではちょっと苦しい。これはリアル本で全巻揃えているから、ほんのお試しだ。

また「今日から稼げる日曜ライターになる」「自炊ノ全テ」「Kindle自費出版ガイド」「MacでKindleダイレクトパブリッシング」なんて情報商材も安かったので(99円と100円)買ってみたが、内容は値段相応のダメ本と値段以上のお買い得本があった。でも、本としての見映えは最低であった。いや、本ではない。ただのテキストである。嗚呼、電子書籍で「組版の消失」の現実を体験すると、ちょっと哀しい気持ちになるのはわたしだけではあるまい。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/?docId=3077680066&tag=dgcrcom-22 >
AmazonのKindle本セール


●デジクリ本文を読む前にこの後記書いてました。/年賀状の不達が何枚かあって、知ったのは一週間前で、改めて送付をと思っているうちに今日になっている。今日こそは、今日こそは。

初詣。2日のお昼に近くの神社に行ってみたものの、警備員さんの話によると、2時間以上待たなければいけないとの話だった。次の予定があったため断念。その後、時間がとれず行けないまま。

10日。事務所のみんなでえべっさんに。揃って出かけるのがなんだか嬉しい。去年、一昨年と忙しくて行けず、3年越しの枯れた笹を持っていく。笹を見た見知らぬ人たちから、電車の中、エレベーターなどで話しかけられる。

堀川戎さんでひいたおみくじは25番の末吉。あまりおみくじをひいたことはないのだが、子供の頃から末吉の出ることが多かった。なので末吉は嫌いではない。そして多くても1年に1回と決めていたのに、次に行った大阪天満宮で、つられてひいたら、1番の大吉。めっちゃ嬉しい。大吉が出るまでひくっていうのはアリだなと思った。末吉の記憶が上書きされるもん。大阪天満宮のおみくじ担当のおばあさんが、これまためっちゃいい人で、一緒に喜んでくださった上に解説まで。

翌日は西宮神宮へ。えべっさん三カ所なんて初めてで、というか前日の二カ所というのも初めてで、こうなってくると今宮戎に行かなかったことが悔やまれる(笑)。ここでは鯛みくじというおみくじがあって、可愛い鯛の置物にくじが挟まっていて、好きなのをピックアップできる仕組み。鯛の置物が欲しくてひいたら、これまた20番の大吉で、今年は、なんだかイケそうな気がする〜。(そういや天津木村をテレビで見なくなった気がする〜。)(hammer.mule)

< http://www.echizenya.co.jp/mini/colum/ebisu.html >
十日戎。商売繁盛を願う。全国規模だと思っていたが、西日本の行事らしい。お賽銭に「2,951(福来い)」なんて小切手があったりする
< http://nishinomiya-ebisu.com/index.html >
西宮神宮。行くのは初めてだった。笹が本物じゃないのが残念。人出を考えると仕方ないだろうな〜。3日で100万人を越える
< http://www.decca-japan.com/nishinomiya_ebisu/ >
西宮戎公式。携帯サイトまである
< http://blog.goo.ne.jp/flets-mediastudio/e/e5f145861890713f83f52cd434dee631 >
鯛みくじ
< http://www.horikawa-ebisu.or.jp/ >
堀川戎
< http://www.tenjinsan.com/ >
大阪天満宮。天神さん。受験生は合格祈願に行く
< http://www.imamiya-ebisu.net/ >
今宮戎。こちらも3日で100万人
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%8E >
戎という漢字だと中国の遊牧民族のことなのね
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%88%E3%81%B3%E3%81%99 >
異邦の者を意味するそうな。えべっさんは耳が遠いらしい