Otaku ワールドへようこそ![169]世界へ届け、ニッポンのカオス! アイドルグループ、始動!/GrowHair

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育成中のアイドルグループのプロデューサ陣の一員という形で、写真撮り役を仰せつかってきました。今までは、「練習フェーズ」ってことで、その存在を半ば地下に隠しながら、ライブ活動など行ってきましたが、そろそろ長めの冬眠から目覚めて地上に出てくる機が熟してきた感じです。

●おもしろ大国ニッポンを代表したーいっ!

今までは、「C(ハート)A」(読み方は「シーアイエー」)というグループ名を掲げてました。けど、変更します。検索かけたら間違いなくトップに出てくるようなユニークな名前に。と言いつつ、まだ決まってなかったりするわけで。いい名前、ありませんか?
< http://www.ness2000.com/va2.html >

中心メンバーは4人です。菜々海(ななみ)、小倉 星(あかり)、豊田冴香(さえか)、ミッシェルめぐみ。小学生と中学生です。

菜々海と星はダンスが得意。NHKの「紅白歌合戦」でバックダンサーを務めたこともあるのだとか。冴香は長野在住で、ほぼ毎週、高速バスを使って東京まで練習に来ます。ピアノが得意。ミッシェルは父親がアメリカ人。母国語は日本語だし、生活習慣もほぼ日本人なんだけど、何につけても自分はどう思うかっていうのをハッキリと明言してくるあたり、どっかアメリカ的な空気を吸ってるなぁ、と思うことがしばしば。




ところで、日本って、世界からどんなふうに見えているでしょう。さすがにもはや「フジヤマ、ゲイシャ」ではないと思います。サムライがちょんまげ結って刀差して江戸の町を闊歩してると、いまだに思い込んでいる人はそんなに多くはないでしょう。けど、寺社仏閣や日本庭園は古代の遺物としてではなく現役で存在するし、柔道や剣道などの武道や茶道、華道などの伝統文化は現代にちゃんと場所を占めて生きています。

自動車産業、家電産業、半導体産業などで高度成長を遂げ、GDPで世界第3位を誇る工業国というのが割と一般的なイメージでしょうか。最先端の技術の追求と自己犠牲的なまでの仕事っぷりが経済を支える、真面目で堅実なイメージですね。

その一方では、漫画、アニメ、ゲームなどを通じてヘンな情報を発信してくる「オタクのメッカ」というイメージも、そうとう定着しているのではないでしょうか。

漫画、アニメ、ゲームのようなオタクコンテンツを基軸として、その周辺にメイドやネコミミに代表されるような「萌え」の文化や、原宿系のロリロリっとしたファッションに代表されるような「カワイイ」の文化が醸成されてきたのではないでしょうか。こういうイタくてハズカシイ文化、どっかに隠しておけるもんではなく、すでに世界のよく知るところとなっているようです。

つまり、ひとつには、自然との調和を基盤とした伝統美があり、またひとつには、先端技術と勤勉さに支えられた工業国としての経済繁栄があり、さらには、オタクの妄想によって開花した萌えやカワイイの文化があるというわけです。わび・さびと科学技術と萌え。アニミズムとテクノロジーとオタク。これらの三者は、概念的には互いに異質で、とても混ざりそうな感じがしないですね。

ならば、日本が3つの地方に分離して、それぞれがあたかも別個の国のように排他的に独自の文化を醸成しているのかといえば、そういうわけではなく。地理的には、混ぜこぜですね。混ざりそうもないものが、混ざっています。

それでいて、変な化学反応が起きて大爆発するわけでもなく、世は平穏に回っています。この状態って、そうとうカオスなんじゃないかと思います。つまり、今の日本を特徴づける、ひとつのキーワードとして「カオス」があるんじゃないかと。

カオスというと、無政府状態ってことで、秩序が崩れて治安が乱れているのかといえば、そうでもないですね。生活の基盤となる、生産、流通、交通、インフラ、金融等々は、細部の細部まできっちりシステム化され、完璧に近い秩序の下に回っていますね。日本から外へ出ると、世界のどの国に行っても、なんかユルいなぁ、と感じます。それだけ日本が、極端にきっちりしてるってことです。

つまり、生活の基盤においてはきっちりとした秩序が支配的で、その一方、思想や文化においてはまるでばらんばらんの無秩序状態。考えてみると、ヘンな国ですね。けっこう独特なもんがあるんじゃないかと。この独特の「変さ」はある種の象徴的な形に凝固させることができれば、世界からウケをとり、ニッポンが誇ることのできる「価値」へと転化しうるのではないかと。

なので、このアイドルグループは、ニッポンのカオスを代表する親善大使となって世界へ羽ばたいていけたらいいなぁ、と思ったりなんかしているわけです。そんな希望をこめて誕生したオリジナル曲が「かおす de じゃぽん」です。

YouTube にアップしました。どうです? カオスっぷりが表れてませんか?
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もののついでですが、ワタシもがんばってます。がんばれるケバヤシ、Gun Barrel GrowHair。わずか26秒のジョーク映像ですが。
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●小中学生の目に映った日本文化をFacebookで発信

彼女らの役割は、日本偵察に海外から派遣された特派員。みたいなもん。日本のさまざまな側面を見て、本国にレポートするのが使命。ただし、海外から派遣された特派員と違うところは、日本の小中学生視点で見て、意識にひっかかったものが取り上げられるという点です。

生まれ育ってきた文化的背景が異なると、同じものを見ても、意識にひっかかるものと、何の関心も呼び起されずに素通りしちゃうものとが違うのですな、これが。私なんぞは、古い寺社を訪ねたとき、狛犬やら灯篭やらが青々と苔むしていると、古さや自然との調和が表れていて、趣きがあっていいなぁ、と感じるのですけども。

以前にイタリア人たちと一緒に日光東照宮へ行ったとき、彼女らは興味をひかれて夢中になってバシャバシャ写真を撮りまくるのだけれども、そういうほうへいっこうに目が行かないので聞いてみたら、苔はただの苔であって、ちっとも美しいとは思わない、と言われて、ひどくショックを受けたことがあります。

同じ日本人どうしであっても、おっさんと小中学生の女の子たちとでは、やはりおのずと目の行く方向が違うはずなわけで。われわれおっさんは、小さいころの日本の風景は今とは違っていたことを知っていて、数10年の間に日本がどう変わって今に至るかを見てきています。

けど、若い子たちにとってみれば、最初っからこういうふうになってたわけで。そういうわれわれだって、その前にどういう経緯があったかは、ある程度大きくなってからの伝聞によってしか分からないわけですが。

みんな、生まれてきたときは、「その前」を知りません。ものごころついたときにはすでにこうなっていたニッポンを素直な心で受け入れ、抵抗なく適応して暮らしている彼女たちの見ているニッポンは、おそらく、というかほぼ確実に、おっさん視点とは違うはず。戦争を知らない子供たちを知らない子供たち。

彼女らが見たニッポンを海外に発信してみるってのは、面白い試みなんじゃないかと思います。そういう狙いをもって、アイドルグループとしてFacebookアカウントを取得しました。徐々に記事を上げています。

海外の人たちに読んでいただくことを意識するなら、記事は英語で書くのがよかろうと思うわけです。で、英訳担当は、私だったりするわけです。本来でしたら、アウトプットされる英文も、小中学生が書くようなスタイルのものだったら一番いいわけですが。さすがにそれは手に余ります。

英語が母国語の国で生活してるわけではないし、そういう人の書いた口語的な英文を日常的に読んでるわけでもないし。ま、そこはしょうがないってことで。どなたか英語ネイティブの中学生の女の子、私とお友達になってくれませんか?

で、あんまり得意でないからってこともあるんでしょうけど、苦心惨憺です。小中学生の書く日本語を英訳するのがどんなに困難か、やってみるとハタと気がつきますな。言語の違いは意識の違い。翻訳なんて、そもそも不可能な作業なんじゃないかと思えてきます。

そう言ってもピンと来ていただけないかもしれないので、練習問題をご用意してみました。実際に出てきた文です。英訳してみてください。英語なんか知らん、という方は、少なくとも和英辞典に載ってそうなレベルの標準的な日本語に言い替えてみてください。

(1)心がほっこりしました

(2)ゆるーい感じの服が好き
(サイズがぶかぶかという意味ではなく、「ゆるキャラ」の「ゆる」。)

(3)じゃーん!!!

(4)突然ですが、クイズです

(5)ぶりっこ

(6)人からよく天然って言われます

(7)テンションが上がっちゃいました

(8)学校のグラウンドがうっすら雪化粧

(9)岐阜県の栗きんとんは形が茶巾絞りです

(10)地元の神社ですっごく趣のある写真が撮れました!

いかがでしたか? では、解説(になってない)です。いちばん頼りになるのはSPACE ALCのサイトです。見出し語や多くて、例文が豊富で、新語・俗語もよく載ってます。
< http://www.alc.co.jp >

あと、Googleの[もっと見る]─[翻訳]も、割と参考になることがあります。

(1)心がほっこりしました

Google先生ったら "dust" だって。先生、それは「埃」ですっ。SPACE ALCでは "chillax" とか "unwind" とか。その意味としては国語辞典にも載ってないのに、和英辞典にはもう載ってるって、たいしたもんだ!

(2)ゆるーい感じの服が好き

「ゆるい」で辞書を引いたのでは、「だぶだぶ」の意味しか出て来ないので、まずは別の日本語表現に置き換えないとならないのですが、その時点で困ります。服なので、"super casual" ぐらいでごまかしましたけど、「力の抜けた、軽く笑えるかわいらしさ」という感じは伝わらないでしょう。

(3)じゃーん!!!

よく映画なんかでものを見せびらかすとき「タダー!」って言ってますけど。あと、フランス語から借りてきて「ヴォアラ!」と言ったりもしますね。どういう場面でどう使い分けるのか、そういうのって両方で暮らしてみないと分かりませんね。"Ta-dah!" か "Voila!"

(4)突然ですが、クイズです

「突然ですが」なんてわざわざ言うほうがむしろ「突然、何を言い出す?」って感じで不自然ですね。この「感じ」はぜったいに伝わりません。

(5)ぶりっこ

「ぶりっこ」と「かまとと」の感じの違い、日本語で説明できますか? 「かわいいふり」と「純真無垢なふり」で、合ってます? 辞書によると「ぶりっこ」が "act cute" で「かまとと」が "feign innocent" なようですが。

あと、「ぶりっこ」には "cutesy poo" とか "coy" といった訳語も載ってますけど、それらの語の響きがさっぱり分からないので、そのまま採用していいもんかどうか、悩みます。

(6)人からよく天然って言われます

「天然」は「天然ボケ」のことでしょうけど。どうします?
"have the natural innocence of a fool" という表現が見つかりましたけど。
これで感じが伝わるかどうか...。

(7)テンションが上がっちゃいました

文字通り直訳することは可能だけど、それで感情が伝わるかどうか...。

(8)学校のグラウンドがうっすら雪化粧

「雪化粧」を「雪の薄い層で覆われた」と客観表現しちゃうと味も素っ気もなくなりますね。いやぁ、日本語って美しいな。じゃあ、それに匹敵する美しい比喩表現をひねり出して英語で記述すればいいかというと、そうでもなく。

無生物があたかも人間の感情をもつかのような表現(例:「怒れる海」)を英語で "pathetic fallacy" と言いまして、これを直訳すると「痛ましい誤謬」となります。擬人表現がそんなにお嫌いなんでしょうか。ま、Wikipediaによれば、この場合の "pathetic" とは「感情表現における」ぐらいの意味で、侮蔑的な含意はないとのことですが。

いずれにせよ、この種の擬人表現は空振りに終わりがちなので、気をつけたほうがいいようです。ロマンチックで文学的な表現をしたつもりで気取ってたりすると、気持ち悪がられるか大笑いされることがあるようです。まったく「雪化粧」ひとつで、こんなに悩みます。

(9)岐阜県の栗きんとんは形が茶巾絞りです

「茶巾絞り」を "tea cloth squeeze" と返してきたGoogle先生のゴマカシのセンスに脱帽です。けど、きっと通じません。

(10)地元の神社ですっごく趣きのある写真が撮れました!

「趣き」。どうしましょ? もしそういう概念が存在していなければ、それを表す言葉も存在しようがないわけで。翻訳の不可能性、限界が、そこらへんにあるんではないかと。"quaint" という単語は存在していて、割と近いようですけど。感じが伝わるかどうか、定かではないけど、他にどうしようがあるわけでなく、それでごまかしました。

余談ですが、翻訳の不可能性ってことで、ひとつ思い出したことがあります。よい文章のひとつの典型として「起承転結」がある、と学校で習ったりするわけですが。この概念、万国共通ではありません。西洋にはそんな概念、存在しません。

だから起と承と転と結をそれぞれ英訳してつなげるしかないわけですけど、そうしてみたところで「だから何?」って感じでしか受け取られないでしょう。名文と呼ばれる和文を、仮にきっちり英訳できたとしても、それが名文とは受け取られないかもしれないわけです。

英語を勉強することの最大のメリットは、それを通じて日本語をより深く知ることができるってところにあるんじゃないかと思います。

ま、そういうわけで、翻訳者の呻吟を経て世に送り出されつつある、アイドルグループのFacebook記事なわけです。海外からウケるといいなぁ。これから徐々に記事をアップしていきます。実はすでに相当数、受け取っているのですが、英訳でつっかえてたりします。うわー、がんばらなきゃ。
< http://www.Facebook.com/Chaos.de.Japon >

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。

新宿を歩いていたら、テレビカメラに捉えられちゃいました。2月9日(土)のことです。アルタ前を通りがかったら、そこで人待ちしている人から「写真撮っていいですか?」とリクエストがあったので、ポーズとって撮られてたら、便乗して撮ろうと人だかりができてしまうのはいつものことですが。

かなり距離を置いたところから、ずーっと動画を撮ってる人がいまして。そのカメラに向けてもポーズをとったりしてたんですが、いつまで経ってもやめないんで、だんだん飽きてきました。

そしたら近づいてきて、「テレビ東京なんですが」と。え? そのカメラ、やけに小さいんですけど。テレビカメラって、四角くてでっかくて、やたら重くて、肩にかついで撮るんじゃなかったっけ? それ、ただのハンディカムじゃん。って、最近はそういうもんらしいです。

歌舞伎町のほうへぶらぶら歩いていくところを、少し離れてついてきて、その姿も収録されました。私とすれ違ってから「ツイッターで見た人だ!」と言う人がけっこういたとか。それは知りませんでした。ネットユーザたちの間では、割と知られた存在になってきてるってことでしょうか。ヤバいなぁ。会社にはナイショでよろしく。

行きつけの女子高生喫茶の前で、インタビューを受けました。女装歴とか、今までその姿で行ったとことか、いろいろ聞かれました。真面目に答えちゃったもんで、あんまり笑える受け答えにはなってなかったかも。放送に使えそうなところ、あったでしょうか。

テレビ東京の火曜夜23:58からの「特報!B級ニュースSHOW」という番組だそうです。ボツになったり放送日変更になったりしなければ、3月5日(火)放送予定だそうです。ネットで話題になっているセーラー服のおじいさんを、ついにテレビカメラが捉えました、みたいな感じでしょうか。楽しみです。

ところで、その女子高生喫茶のトモエ(仮名)が痴漢にあって、ムカついたのでとっ捕まえて警察に突き出したって話は以前に書きました。で、検察ががんばってくれました。起訴されて、近々東京地方裁判所で公判があるそうで。起訴罪状は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的な不良行為等の防止に関する条例違反」。これって東京都のいわゆる「迷惑防止条例」ですな。

傍聴しに行こうかなー、と。痴漢の裁判で、傍聴席にセーラー服着た変態のおっさんって、けっこう面白くないかなー、と。これもテレビ放送してくれませんかね?

1999年8月に大船渡で撮った写真、ウェブアルバムにアップしました。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Ofunato9908 >