まにまにころころ[27]Facebookを語る日々
── 川合和史@コロ。 Kawai Kazuhito ──

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梅は咲いたか、桜はまだかいなー、っと春の訪れを布団の中で待ってる川合です。大阪は先週末暖かく、そろそろ春の予感がするものの、油断ならないのがこの時期。もうひと月くらいは防寒グッズを忍ばせておきたいところですね。半月もすればお彼岸ですが、暑さ寒さも彼岸までって言葉に何度騙されたか。(笑)

◎──Facebookを語る日々

さて、春も間近のこの季節、私はあちこちでFacebookの話をして回っていたりします。季節関係ないだろうって思われるかも知れませんが、これがまた微妙に関係あるような、ないような。

日本では多くの企業や団体が「年度」という単位で動いていまして。その辺との絡みで、年末くらいから3月の今頃にかけて、ラストスパートがかかるんですね。

公益団体などが春〜夏に助成金や補助金を公共団体に申請。「ITでの企業支援、最近話題のFacebookなんかいいんじゃないか」と、たぶん昨年のそういう時期に申請して、予算とってこられたんでしょうね。

それが暮れくらいから具体的に動きはじめて、年度末までに終わらせる感じで。申請段階で相談してくれれば、もう少しこちらもやりやすいんですが。(笑)




◎──無茶振りはやめて......

申請時、というか企画段階で是非相談して欲しいと思うのは、スケジュール的な問題もありますが、企画そのものが無茶振りなことが多くて。

今やっているFacebookの話で言えば、「予算をかけずに広報して集客しよう」なんてことが謳われてたりするんですよね、こっちに回ってくる段階で。

いやいや、そんな、変な夢見させて期待だけ煽るのやめてください......たぶん、ですが、10年ほど前にはまったく同じようなこと言って「ホームページは24時間働く営業マン」とかなんとか、そんな話がされてたんだろうなと思うと、何とも言えない気持ちになりますね。

中小企業のおっちゃんにWebへの不信感植え付けたのは、あんたらかー! みたいな。そんなこと思いつつも、文句言ってても仕方ないし、自分が断って、もしたまたま引き受けた人が日和って「Facebookでいっぱい集客して儲けましょうねー」なんて話されても後味悪いし、引き受けちゃった次第です。

◎──税金の無駄遣いをなんとか防ぐ

相談されて最初にするのは、企画の修正、です。といっても助成金事業などは、前提を大きく覆してしまうことはできないので、許される枠の中で、話の方向を軌道修正しつつ、嘘のない形に整えた上で、でも最大限の効果がでるように、企画を練り直します。これが結構面倒。

しかも頭が痛いのは、どんなに知恵を絞って修正を頑張っても、企画にお金は出せません、と言われること。

これは、企画に価値を認めない、と言われているわけではなくて、依頼主が企画者で、こちらはそれに沿って実行する役割、という前提で予算組みされているため、そこを動かせないんですね。

もちろん、こちらもあの手この手で引き出す努力はしますし、ある程度先方も応えようとはしてくれますが、大きくは変わらない。それでも、そこで手を抜くわけにはいかない。

だって、お金の出所はたいていが税金です。それを無駄遣いさせる事なんて、納税者としての自分が許さない。引き受けた時点で、貧乏くじ確定です。

◎──まずは幻想を取り払うところから

そんなこんなを経て、セミナー形式で「Facebookセミナー」をする時、最初にするのは、参加者の幻想を取り払うこと。さっきの「予算をかけずに広報して集客しよう」なんてことはできませんよと。無料でアカウントは取れますけど。

それで話が終わったら身も蓋もないんで、参加されてる方に合わせて、その上でFacebookの特性を説明して、どう活用すれば利益に繋がるかという話をしていくわけですけど、必ずそれと同時に、Facebookを利用しないという判断も、選択肢として持っておいてくださいね、という話をします。

アカウントは無料で取得できても、開設して公開するということは、少なくとも何らかの手間は増えることになります。窓口だけ増やしておいて、訪ねていったら誰もいない、なんてことしたら、大きなマイナスになりますよって。手間と天秤にかけて、導入の是非を考えてくださいねと。

幸い、今回の対象者の皆さんは個人経営のお店の方が多く、本質的な部分ではFacebookと相性のいい方々でした。Facebook自体のことはあまり知らなくても、「接客」についてはこちらよりも数段経験豊富なプロフェッショナルですので、表現を少し工夫すれば、驚くほど理解が早い。年配の方が若い人よりもずっと飲み込みが早いなんて事もありました。操作はたどたどしかったですが。(笑)

ま、参加された方への責任は、なんとか果たせたかなと、ほっとしています。依頼主には煙たがられただろうなと思いますが、それはやむなしということで。

◎──自分で言っておきながら、悶々と

使命は果たした、よかったよかった、と終わる話ならいいんですが、ちょっと悶々とする部分もありまして。

さっきFacebookの導入に際して、手間(コスト)と天秤にかけて判断してくださいねって話をしたと書きましたが、そもそもの話として、今回のような仕事を引き受けるのは、手間と天秤にかけてみたら、引き受けることが正解だったのかどうなのか。

もちろん、色んな事を総合して考えた上で、中長期的には自社にとってプラスだろうと判断したわけですけど、少なくとも案件単体で見れば、持ち出しもいいところで。

今回のことに限らず、割と普段から、「ささやかな社会貢献」はしてる感じのことが多いんですが、自社にもちゃんと貢献できるように考えないと、身を削ってちゃダメだなって。

会社である以上は、しっかり利益を出して、しっかり納税してこそ、社会への責任を果たすことになるんだし、何よりそうしないと自分たちが倒れちゃうし。

とまあ、そんなことを悶々と考えつつも、結局はいつも「やっちゃえー」って勢いだけで判断してしまうことが多いんですけどね。(苦笑)

とりあえず、春を謳歌できるように、倒れないよう頑張ります。

【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
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今日は3月11日。丸2年、早いですね。その話を書こうかとも思ったんですが、どんなに考えても、言葉にまとまりませんでした。