デジタルちゃいろ[33]手動と自動・能動と受動/browneyes

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●驚きのググる春の大掃除祭り第二弾

どこかの季節のパン祭りっぽい気分で書いてしまいましたが、開発者絡みのものが多い中、久しぶりに(?)ググるからまたひとつ大きめな定番サービスが消えることとなった。ググるリーダー(Google Reader)である。

□Official Blog: A second spring of cleaning
└< http://j.mp/130IrEr >

(今回話題の中心ではないものの、つい最近買収したばっかりのSnapsheedのデスクトップ版も既に消え入るのですね。まぁ、デスクトップで使うかと言えば使わないのですが。)

終了のお知らせ発表以降、ワタシの目に触れる範囲では、フィードリーダーやRSSフィードそのものについてまでの終末論だとか、終わりの始まりだとか、一般人とギークの乖離だ、それみたことか、とか、色んな方角からの若干ネガティブ寄りで感情的な悲鳴や罵声が目につきます。

ネガティブ寄りなのは話題の対象がググるリーダーだからなのか、ネットのコミュニケーションの特質なのかすら最早よくわかりませんが。

そんな自分もググるリーダー利用者ではあったのでびっくりしたクチではありますが、動揺よりは各所の動向を興味深く眺めております。

いずれにせよ、終了理由が「ユーザー数の減少」の割には、大量の難民が国内外にいるような気がしますが、ユーザー数って、一体、何をどうカウントして、どのくらいを閾値に「少ない」とするに至ったんでしょうね。

発表早々に立ち上がった署名サイトでは、初日で8万、4日経過時点で12万の署名が集まってるようです。ユーザーの母数も相当なものだろうし、この数字すらもう、多いんだか少ないんだかよくわからないなぁ。

□Petition | Google: Keep Google Reader Running | Change.org
└< http://j.mp/130Ks3q >




●ググるとフィードとソーシャル

そこここの記事を読み囓った程度ですが、どうやらググるリーダーはググるのソーシャルの新参花形であったググれタス(Google+)の立ち上がり頃から、事実上開店休業になってたようですね。

元々ググるリーダーの開発をやっていたスタッフが、ググれタスに持って行かれていた。で、その後、ググるリーダーに備わっていた社会の窓であった共有機能という手足をじわじわともいでいった、と。

ググれタス立ち上がり当初にちょこちょこあった議論をふと思い出しました。「ググれタスにフィードも登録出来たらいいのに」「いや、全員が敢えて手動投稿だから質も担保されていいんだ」なんて議論。

ソーシャル不得手と名高いググる、実は、「キュレーション」ありきのコミュニティを作るべく、計画的に虎視眈々と取り組んでるのかな、そんな気がする。

うーん、とっくに終了になったBuzzとググるリーダーの合わせ技の頃の方が、個人的には理想的なソーシャル合わせ技だったんだけどな。まぁ、でも、コケちゃったもんね。

□Google Readerはなぜ終了? 元責任者が理由を推測[ITmedia ニュース]
└< http://j.mp/ZzUAd7 >

●ワタシとググるリーダー

先に書いた通りで、ワタシもググるリーダーは長いこと愛用している......というと、やや語弊があるのかな。いや、確かに使ってる。使ってはいるものの、ワタシの場合はちょっと一般的ではないかもしれない。一般的、が何なのかもわからないけど。

基本的には見ない。少なくとも定期的に、日課のように見る、ニューススタンド的な使い方はしていない。なんというか、ライブブックマーク感覚なのだ。

任意の有用な個別記事は別途、静的なブックマークをするのだが、サイトが相対的に有用そうだと思うと、フィードを探してググるリーダーに放り込む。気になるナニカに行き当たって、そこにフィードに出来るナニカがあればフィードにして放り込む。

なので、日々購読フィードを消化する前提の人と比べると、とんでもないフィード登録数にはなってるし、未読件数は基本、常に「1000+」である。この終了騒動で、そんな使い方をするヤツはバカである、と明言してるブログ記事もあった。使い方が間違っとる、と。

厳密に言うと、その記事で指してた「バカ」は、全部読むつもりでフィード登録するけど、読み切れず、溜まった未読を後ろめたそうに「全て既読にする」ボタンで消化する人のコトを指していたので、そもそも全てを読み切る必要も感じてないし、既読・未読にあまりこだわりがないワタシの使い方とも違うんだけど。

必要があった際に有象無象が入った「ライブブックマーク」なるググるリーダーを検索して、検索エンジンとは違った形で抽出される情報を横断して記事を読む。なんというか、検索対象サイトを手動でいい加減に絞り込んだオレオレ検索エンジンみたいなもの。

フィードに限らず、極端にノイズを除去しない一次篩いを保持しておくのが好きなようである。

●移民受け入れとRSSゴールドラッシュ

さて、難民......というか移民受け入れ。日本だったら大抵はLDR(livedoor Reader)で済んじゃうのかもしれませんね。個人的には検索機能がないのでLDRメインには出来ませんけど。

以前、LDRのグローバル版だったfastladderを使ってた時期もありますが、そっちは既にサービス終了。あれが今もあったら世界に向けて代替アプリとして名乗り出る国産アプリになれたのに......。

さっき「登録フィードは読まない」と書きましたが、それでもたまに暇をもてあましてググるリーダーで読み物漁りをしたりすることもあります。そういう時、ここ数年はもっぱら純正ググるリーダーではなく、ググるリーダーの情報をオサレUIで見せるサービスのfeedlyを愛用してました。

そんなfeedlyが頼もしいことに、ググるリーダー終了のお知らせから、いの一番に、代替フィードリーダーとして名乗りを上げてるので、今回ワタシは、そのまま何もせず、feedlyへのシームレス移行で済みそうです。取り敢えずは。

終了のお知らせで一番始めに思ったのが、最近は(まさにfeedly on ググるリーダーのように)情報そのものは借り物で、見せ方だけを最適化するサービスも増えてるので、そういうサービスはどうなっちゃうんだろう、と思ってたので、そのまま代替サービスとしてのし上がるなんて、ちょっとうれしい驚きでした。

ググるリーダーで大活躍だった検索機能が最も気になるところでしたが、細かい設定はないながら、そこそこしっかり検索できますね、feedlyの検索も。見栄えがいいだけじゃない優れもの。

唯一気になるのが、feedlyからの、登録フィードのエクスポート機能というのだが、今のところ見当たらない。安全を見て、現状のググるリーダーのデータをそっくりLDRには移植しておこう。feedlyのフォーラムでもその辺の質問・要望が続々と出ては来てるようなので、そのうち実装されるかな。

......と、ここまで書いてはじめて「あれれ、前回もワタシ、別のウェブサービスでヤドカリ的なコトを書いたばっかりだった、と思い出した(笑)。やっぱり、常に身軽で良きヤドカリになれるべく、移住に必要な最低限のデータは押さえておかなくちゃ、ってコトですね、ホント。

最近は低迷してた老舗いくつかをはじめ各所も、今まで金脈を独り占めしてた巨人が倒れて、ゴールドラッシュ的に活気づいてるみたいですね。ググるが撤退したからと言ってRSSフィード自体が終焉を迎える......はなさそう、かな。

フィードが「金脈」かどうかは微妙な所ですが、とはいえ、フィードリーダーを捨てたググるは、まだfeedburnerを握ってるので、そっちはどうなんでしょうね。器は捨てたけど具には商品価値あり、と思っているのかいないのか。

□Google Reader終了ショックの波紋〜代替サービスが続々と名乗りを上げる[INTERNET Watch]
└< http://j.mp/ZAcU63 >

●時代はキュレーションサービスへ?

ググるリーダー終了のお知らせと共によく聞こえてくるのが「もう、フィード読むなんて古い」「これからはキュレーションサービスで情報収集なんだ」的な話と、その是非論。

この数年、面白いウェブサービスのリリースがない中、考えてみたらキュレーションサービスばかりは雨後の竹の子みたいに出てきてる。たくさん出来た割に、既に潰れたサービスも結構多いが、続いてるものはしっかり定着してる。

キュレーションサービスと言っても、手動ベースで出来たものから、自動収集のものまで様々だ。

しっかり人が介在する手作業まとめありきのものだと、国内最強はやっぱりnaverまとめ、だろうか。「犬も歩けば」並に、検索すればnaverまとめに当たる。その他国産はTogetter、ONETOPI、海外だとStorifyあたり?

「まとめる」という行為を更に広義にしてしまうと、clipboardや、果てはPinterestのような、自分の気に入った外部コンテンツをほぼワンクリックで投稿して公開してるものも何だってキュレーションサービスになり得る。

使いようによってはTumblrだって可能だが、普通にブログとして使ったりする別の使い道のユーザーも混在してしまうサービスまで入れるとさすがに広がりすぎてしまうか。でも、極論すると、自分のフォロワに担保ありき、という前提であればTwitterそのものだってキュレーションサービスと言えてしまう。

実際、そんな思考ベースの、非人力でTwitterや他のSNSの情報を元にした他力本願なキュレーションサービスも既に続々と出来ている。代表格はpaper.liやCrowsnest、Gunosy、iOSアプリではオサレ系Flipboardもある。

●選択肢と選択者の多様化

確かにキュレーションサービスはここ暫く盛り上がってるようだし、そこに来て、このググるリーダー終了なので、新たなツールの時代に入る流れかのようにも一見思えてしまうが、多分これは置き換わる程に同様のツールではない。

Twitterで誰かもつぶやいていたが、「キュレーションの時代だとして、じゃあ誰がキュレーションするの? その人はどこから情報収集するの?」というコトなんだと思います。

よい記事を書く人がいて、それを能動的に紹介する人もいる、自動的に紹介してくれるサービスもある。そしてそれを更に能動的に紹介する人もいれば、受動的に受け取るだけの人もいる。

名も無き良きまとめ人も新参・古参と多様になっている上、権威や名のある人も情報を発信するようになってきている。受信側も様々だ。オフラインそのままにメジャーな権威をありがたがる人、ニッチな情報を好む人、疑心暗鬼になってる人、などなど。需要も供給も複雑化してる。

偉い・偉くないのヒエラルキーではないものの、分布は三角形に裾野が広がっていて、中腹から裾野までを構成する人々は前よりも多様になってるのかもしれない。二等辺三角形は恐らく以前より横広がりな形になってるのだろう。

それに伴ってキュレーションサービスも増えてきてるのだと思うし、自分に合ったツールを自分に合った使い方していけばよい。その為の方法は多くて悪い事はない。というか、一つの方法しかなくて、それに全員が追随する時代が終わったのかも。

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■今回のどこかの国の音楽

□Om Shanti Om "Dhoom Taana"
└< >

昨年に引き続きひっそりと真のボリウッド映画(「踊るマハラジャ」など、日本で有名なラジニは、実際はボリウッドではなくタミル映画、コリウッドなので)の日本でのメジャー公開が続いておりますが、大ヒット映画、Om Shanti Omが、邦題「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」として3月16日より公開がはじまりました!

というコトでOm Shanti Omより一曲。現地公開は6年ほど前ですが、ストーリーの舞台自体が昔と今のボリウッド映画界なので豪華絢爛。これとは別のミュージカルシーンでは、映画賞受賞シーンから続いてそのまま友情出演的に、印度の超有名新旧スターが30人も登場します。

□映画『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』公式サイト
└< http://www.uplink.co.jp/oso/ >

今年は他にもロマンスあり、コメディあり、アクションありと既に公開が予定されてます。ひゃぁ、忙しい!

【browneyes】 dc@browneyes.in

日常スナップ撮り続けてます。アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ屋(←いまここ)しつつなんでも屋。
□立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes >
□デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF >

毎年インド大使館で行われるさくら祭り、4月上旬で予定が発表されていたのだが、桜の開花が早まったのに伴い、ここにきて3月の最終週末に突然繰り上げ、との情報が当日会場でボリウッドダンスを踊る友人から流れてきた。

日本人的には予定がフワフワするのは困りものだけど、南亜細亜のこういう臨機応変さって、実際的にはいいのかもしれない。......お陰でワタシは行けるかどうかは怪しくなったけど(笑)。

上に書いた通りで、ボリウッド映画も続々ですが、その他の南亜細亜なイベントも続々でお尻ばかりがむずむずしております。