デジタルちゃいろ[34]ラベリング・カテゴライズ・分類・タグと互換性/browneyes

投稿:  著者:  読了時間:10分(本文:約4,500文字)


各種ソーシャルメディアも手伝って、今や人々が他の人々やものごとを思い思いに分類する文化もすっかり定着しましたね。

先日ふとTwitterのタイムラインを眺めながら「この人、5年後、どうなってるんだろう」と、いい意味でも悪い意味でも使えそうな、いやらしい非公開リストを思いついた。

なあんて、少し前にも他人の非公開リストが公開されてしまうという不具合もあったし、実際はそこまでして長期間眺めたい人が大しているわけでもないし、実用性の伴わないリストなんて作っても忘れ去ってしまうので作ってはいない。

非公開リスト公開バグの時、ワタシは多忙を極めていたので何もチェックはしなかったけど、人によっては「えっ、ワタシ、こんなリストに入れられてた!」みたいなのもちょいちょいあったようですね。

非公開リストはさておき、リスト機能ってTwitterではなかなか画期的な機能追加だったかもなぁ。ワタシ自身、フォロワが多すぎるコトもあって、一時期、タイムラインそのものは殆ど見ず、いくつかのリストばかり眺めていました。思うところあって、最近は、敢えてカオスなタイムライン中心に見るのを楽しんでます。とはいえ、Twitter自体、以前に比べて貼りついてはいませんが。

そんなワケで最近はリストそのものを活用はしていませんが、他人のリストが見れるというのは、自分に対するラベリング・カテゴライズがちょっと違った視点で垣間見えて、自己イメージとの一致やズレを再認識出来たりもして、違った意味で面白いツールだな、と思ってます。

実際的なよくあるリストは「会った人」系でしょうか。会った人リストがよくあるリストになった、というコトは、ひと昔前とは異なり、いわゆる「オフ会」なるものも、すっかり「ヲタクだけがやる集い」でも「素性の解らぬ人と会って何されるか解らない不気味なもの」みたいな怪しげなものではなくなったのでしょうね。

ワタシも会った人リストは一応作ってます。作ってはいるものの、その分類が何かの役に立つのかよくわかりません(笑)。




こんな話題を書いているので、書きながら、自分が入れられてるリストの一覧を眺めていたところ、「あれっ、あなた、いつどこで会った誰?」って方からも会った人リストに入れられてて、密かに気まずい気分になってしまっています。いや、ネットではきちんと認識してる方なのですが、会った...っけか?

そもそもあまり対面の人間関係に重きを置いていない上に、あまりに大人数のオフ会は、自分の「他者と知り合うプロセス」とは合わないようなのであまり参加しないのですが、恐らくそういう場で、自己紹介も会話もなしで、でも先方には認識されちゃってたケースなのでしょうかね。そういう出会いは、「会った」というより「見た」、の域を超えられないのでさすがに勿体ない。

さて、「会った人」リスト以外ではワタシの場合、どんなリストに入れられるコトが多いのかざざっと眺めると、印度(亜細亜)系、カレー系、たんぶら系、写真系、音楽系、Web(制作)系、現住所な湘南界隈系、実家のある多摩界隈系あたりでしょうか。そういうジャンルではなく、何かしらで興味の対象としてピックアップされたリストに入れられると、よくわからないながらに「えへへ」って思ったりはします。

カレー系やWeb系など、具体性の高いリストは、リストに入っている人の多くが知識の深い人も多いので、ちょっと申し訳なくなります(笑)。

カレーリスト、と言っても、そのリストでよく見かけるみなさんのカレー愛は、常人の想像を優に越えてます。印度料理屋制覇どころか、国内の印度料理屋ではなかなかメニューに出てこないレアな料理を自ら作る、現地で食す(しかもぶらり一人旅)。そして、自作ガチ印度料理のために(入手困難が故?)ハーブ植える所からやってる人もいる。

印度料理、一般の国内の印度カレーやさんでは、お店の人も「メニューに載せても日本人誰も注文しないから商売になんないヨー」という料理が実は多いのですが、日本では一般に馴染みの薄いそういったレアな料理名が飛び交い、そもそも日本語表記が曖昧が故に印度亜大陸の言語の考察に至るコトもしばしば。それがカレーリストのタイムラインでは日常世界だったりします。

ワタシもカレーは大好きですが、そこについてはごくごく一般人感覚で、愛っていうより、恋? みたいな所が多分にあるし、カレーのために何かを為すタイプではないので、リストに入れて戴くと本気で恐縮してしまいます(笑)。

しかし、お陰でコリアンダーやバジル自分で植えたり(カレー用、というワケではないですが)、その際には細やかで具体的なアドバイスも惜しみなく戴けるのでありがたいです。おもしろよい人多し。

印度や写真は、その言葉自体が広義が故に、その人にとっての「印度」とかその人にとっての「写真」が結構バラツキがあって、それも面白いですね。

それぞれのクラスタの人々に上位10位の具体的な興味を示すキーワードをもらって、ベン図っていうんですかね、あの丸と丸で集合体同士の重なり合う部分を視覚化するヤツ、ソレでも作ってみたくなります。100%重なり合う人って意外に少なそう。特に印度系。

広義すぎるので興味の対象は様々でありつつ、どこを切っても金太郎飴的に、カレー並のディープなツワモノ揃い踏み、ではあります(褒め言葉)。言語学メインだったり、映画中心だったり、音楽中心だったり、なにがしかの宗教(学)中心だったり。まぁ、広すぎますからね、思い思いの細分化バリエーションが本当に多いです。

そんな中でも最も興味深いのは、同じ印度映画であっても、意外に北印度映画(Bollywood)好きと南印度映画(TollywoodやKollywoodなど)好きはほぼ明確に分離してる。

南印度映画好きな方は、興味の対象とはしていなくても北印度の映画界の知識も持ってるコトが多い気はしますが、北印度映画好きな方は南の大御所が北の映画に出演しても知らなかったり。北印度の映画の方がメジャーというか主流なので、そういう構図なのでしょうかね。

なんとなく、一昔前のWindows(北)・Mac(南)のファイル互換性に近い図式な気がします。機械やソフトなどは年式・バージョンが継続するものは、新参が古参の互換性を標準装備する・しないの判断を出来るけど、主流・傍流間では傍流が主流互換性を身につけて生き延びたりする、的な。

かく言うワタシ自身も、細かいこと言うと、そもそもが印度というよりは広義の南亜細亜、敢えて狭義にするとパキスタンとかスーフィ音楽なので、正直、ほぼイコールな興味の対象の人は更に少ないです。傍流の傍流。

偏屈に狭義に拘ってるとソースが少なすぎるが故に自分自身の楽しみも少なくなってしまうので、普段はメジャー方向への互換性を発揮して広義に楽しんでおります。

しかし、狭義の興味対象に比べると広義の周辺アイテムに対しては拘りが少ないが故に、南印度映画も楽しんじゃうし、北印度映画もヒンドゥ神話もスーフィー詩も楽しんじゃう。

あぁ、マイナーピンポイントな拘りがある人って、こうやって一見、広く浅いコウモリタイプになっていくんだなぁ。現実社会でもずっとそうだったので、ちょっと腑に落ちた。偏屈になったら多分誰とも交わら(れ)なくなるので、両極端に分かれそうだけど。

や、まぁ、気にしてるというワケではなく、自己と他者のラベリングを通して単に分析ごっこをしてみたかったのです。なーるほど!

そんなこんなで、ワタシのコウモリ的広義な南亜細亜リストはかなり広域です。パキスタンの元大統領も政治家も活動家もミュージシャンも南北の俳優も写真家も作家も印度の神様好きもカレーの変態さんも映画好きもヒンドゥもムスリムも仏教徒も学者さんも一緒くた。

実はもう、正直、区切り目を作りきれず、地理的に「インド洋」括りの「概念」になってるので、いくらなんでも広げすぎだろう、と我ながら時折整理を試みては挫折、を何度も繰り返してます。もうどうしようもない(笑)。

そんな感じで、ワタシのタイムライン的にはアレとコレの話題はどちらもごく自然に流れていたとしても、別の括りの「印度」を共有している人にとっては、一方の話題は興味の範疇にないというコトも多々あります。まぁ、どんなジャンルでもどんなコミュニティでも大なり小なりありそうですけどね。

別に変わった趣味に限定された話ではなく、最近、ちょっと世間の画一化が極端に進んでる気がする。色々な所で。

それもまた時代の流れの結果なのであれば仕方がないとは思うけど、違いの幅が広い多様な世界って、色々な矛盾が複雑に出てくるので面倒と言えば面倒だけど、それらと上手に付き合うと、その先に更に面白い世界が広がる気がして結構楽しいもんです。

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■今回のどこかの国の音楽

□Shamoon Ismail "Sapne"
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ミュージシャンの詳細や活動歴などは知りません。基本情報としては、パキスタンはイスラマバードのシンガーソングライターらしいです。たまたまFB経由で知ったのですが、下に書かれている動画の概要(というか曲の説明)を含め、なんとも哀しげでとても心に留まりました。

Sapneって何だろう、人の名前かな、などと思いながらググってみたところ、「夢」という意味、夢と言っても寝てる時に見る夢ではなく、願いであったり希望であったりの方の意味だとか。

ここでは散々紹介してるパキスタン、一般的に日本で「パキスタン」というキーワードが目に触れるのは、大半がテロのニュース。見ても「またか」と思うレベル。

外国にはそういう声はなかなか届かないけど、その国にそういう存在がいることすら知られないけど、国内の若手ミュージシャンたちもこうやって声高でなく、哀しい現状を伝えてるのですよね。彼に限らずなのですが。

【browneyes】 dc@browneyes.in
日常スナップ撮り続けてます。
アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ屋(←いまここ)しつつなんでも屋。
□立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes >
□デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF >

相変わらず南亜細亜脳な春を満喫しております。週末は印度大使館のさくら祭り。さすがに寒々しかったですが(笑)。イベントにぶつけて、大使館の前では南亜細亜人の集団が座り込み。

現場で皆が持ってた英語や、いささか不自然な日本語訳のプラカードのメッセージではあまり要領を得ていなかった。どうやらスリランカでタミル人(印度にもいる民族)が受けている扱いに対して何もしていない印度政府への抗議らしい......と、後から南印映画好きな方に教えていただいた。

印度でもタミル人が多く住むのは南の方。恐らくかなり寒がりであろうタミル人たち、せっかく寒い中、異国の都会で頑張ってるのに、上手にメッセージが届いてない感じがして、ちょっと勿体ないというかかわいそうな気もした。