新連載:どうしたらできるかな?[step:01]きっかけを与えてくれた人/平山遵子

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私はいま「思い出を形に 未来へつなぐハンドメイド」というコンセプトのもと、子供のためのハンドメイドぬいぐるみを制作するビジネスを模索し、展開しています。

どういう活動かといいますと、まず子供の絵や工作を数点お預かりします。その絵や工作をじっくりと観察し、その子がどんな子か、どんな色や形が好きなのかなどを想像します。そのイメージからキャラクターデザインが生まれ、心を込めて手縫いでぬいぐるみを制作します。

この制作活動を始める前の私は、イラストを描くのが好きでした。特に、オリジナルキャラクターを題材にしたイラストを多く描いていました。そのうち、自分のキャラクターを立体化したい、紙の世界から外に飛び出したらどんな風にみえるのだろう、と考えるようになりました。

ところが、立体物を作るのは苦手な私、裁縫はまったく出来ないし、ましてやぬいぐるみで立体化なんてもとんでもない。どうせ出来っこない。そう思ってチャレンジしなかったのが、2年前の私でした。

そんなある日の事、在学中だった大学の学内展である人に出会いました。その人とは、デジクリでもお馴染みの海津ヨシノリ先生です。




学内展で、私は自分の描いたイラストを展示していました。そこへ海津先生が来られたので、それまで面識がなかったのですが、私は恐る恐る話しかけてみました。「作品を見ていただきありがとうございます。大好きなキャラクターのイラストを描いています」。

すると、海津先生は不思議なことに、私の思っていた事を口に出したのです。「君、これ面白いよ。立体化したら、もっと面白いんじゃない。例えばフィギュアとかぬいぐるみとか」。

自分でもそうしたいけど、でも立体も裁縫も苦手だし......素直に伝えると、先生から「下手でも練習すればいい。手作りってそこがいいんだよ。手作りって、作り手が誰かのために時間を割いて作る。考えようによっては最高の贅沢品だと私は思う」

先生の話をワクワクしながら聞いていた私は、自ら可能性を殺していたのかと思えてなりませんでした。どうせ裁縫は苦手だし、タマ結びもまともに出来ないし、針と糸の扱いも下手だし、やっても無駄だ、上手くなりっこない、と思っていた私。

先生と出会ってからしばらく、やってみようか、いやできそうにない、相対する思いが常にぐるぐる回っていましたが、結局、何もせずに終わる日々が続きます。そんなある日、海津先生のある言葉を思い出しました。「作り手が誰かのために時間を割いて作る。考えようによっては最高の贅沢品だ」。最高の贅沢品! 私はそれを作ってみたい! と強く思い始めました。海津先生と出会った2か月後、ようやく重い腰が上がりました。そして、慣れない手つきで針と糸を持ち始めることとなったのです。

【平山遵子・ひらやまじゅんこ】
J★(Junko allstars)〜思い出を形に未来につなぐハンドメイド〜
< http://www.j-allstars.com/ >
夢は「世界一楽しいぬいぐるみ」を作る!