[3482] ITエンジニアに必要な英語力

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《見舞われたトラブルの数々をどうぞ》

■データ・デザインの地平[30]
 ITエンジニアに必要な英語力
 薬師寺 聖

■クリエイター手抜きプロジェクト[354]Photoshop CS5/CS6編
 4色グラデーション
 古籏一浩

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■データ・デザインの地平[30]
ITエンジニアに必要な英語力

薬師寺 聖
< https://bn.dgcr.com/archives/20130527140200.html
>
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●輸出産業に英語は不可欠

教育のグローバル化をめざし、大学での英語教育や小学生の早期英語教育が叫ばれています。

今度の英語ブームは下火になることはないようで、海外営業やサポートデスクや多国籍プロジェクトのリーダーのような英語力が必須の職種だけでなく、在宅で終日コードを書いている末端のプログラマにも英語力がもとめられることになりそうです。

海外の技術者と競って口を糊したり、コラボするために、「英語を習得しなければならない」と思うと、どうにも荷が重くて後ろ向きになってしまうかもしれません。

が、自分の開発物を海外ユーザーに使ってもらうために「英語で伝えたい」と思えば、積極的になれるのではないでしょうか。

いまや少子化のために、国内をターゲットにしたのではユーザー層の拡大は望めそうにもありません。大きな市場がある海外へ発信するために、相手の国の言葉を知るという姿勢でよいのではないでしょうか。

古くから、航空機や自動車、橋梁やビルやプラント、製造ライン、家電、通信設備のような形あるモノを扱う重厚長大型の業界では、技術供与やOEM生産、現地での据付試運転渡しなどのために、外国語が必要でした。

その昔、筆者は重厚長大系企業でサービスマニュアルを制作していましたが、輸出先の国のサービスエンジニアに対して、日本の製品を取り扱うのだから、あなた方が日本語を習得すべきだ、などとお願いすることはできませんから、ドキュメントは英語でした。

また、経営陣は、当時から積極的に英会話を学んでいました。海外に技術を売り込むには、自分たちの方から歩み寄るしかないからです。

それはIT業界でも同じではないでしょうか。

自分の開発物を海外ユーザーに使ってほしいなら、技術を宣伝したいなら、ユーザー側の使う言語を知る必要があります。アプリであれば、日本語を分からないユーザーにも使ってもらえるとは思いますが、英語版も作った方が、親切ではないでしょうか。

●情報収集のための英語、発信するための英語

資源小国と言われる我が国では、ヒトの頭脳こそ資源です。ITはその最たるものであり、考えだしたもの、創りだしたものを、海外に問うべきです。我が国の技術やアプリやコンテンツには、輸出できるものが多々あるはずです。

とかく英語というと、我々は、海外の情報を仕入れたり、海外の技術者と交流するために必要、と考えてしまいます。技術文書の翻訳を待たずに読んだり、参加者の多い英語のフォーラムで質問するための英語を、真っ先に思い浮かべます。

しかしながら、多くの団体や企業が仕様書の翻訳を先延ばしにする姿勢を見せたとしても、英語の得意な技術者が翻訳して公開したり、電子出版することもあるでしょうし、国内の技術コミュニティに参加して日本語で質問することもできます。

理解のための英語は、もちろんできたほうが、技術力強化や人脈作りにつながるでしょうが、それよりも、まずは発信するための英語から始めた方がいいような気がします。

●海外向けアプリのメリット、デメリット

海外に発信すれば、なんといっても、ユーザー数が圧倒的に多いというメリットがあります。

たとえば筆者の Windows Phone アプリでは、英語版のダウンロード数は、日本語版の10倍です。「Sensors Set」は、61か国でダウンロードされています。見知らぬ国のユーザーからの評価やコメントは励みになります(※1)。

一方で、もちろん、デメリットもあります。

前述のWindows Phone 7 アプリは、いまなおコンスタントにダウンロードされていますが、日本では、次バージョンの Windows Phone の端末はまだ発売されていません。海外では、新しい端末を持つユーザーが相当数います。

端末もOSも世界同時発売とは限らないので、開発者とユーザーの環境が異なることは十分に考えられます。そのため、英語版を開発する場合は、日本語版よりも動作確認や要件の確認に手間がかかります。

※1 「Sensors Set」
< http://www.windowsphone.com/en-us/search?q=SeiSeinDesign
>

●英語版のアプリやコンテンツ発信に必要なスキル

英語版のアプリやコンテンツを開発して公開するだけならば、辞書を引いたり、表現を検討する時間があります。ネイティブの速度で、ビジネス上の丁々発止のやりとりをできるほどのスキルは必要ありません。次の3つができれば十分です。

(1)コード内の正確な名前付け

コード内の変数名、クラス名、タグ名、フィールド名、(UIデザインも含むなら)レイヤー名などを、適切な英語にする必要があります。単語が分からなければ、適当に付けるのではなく、調べる手間を惜しまない姿勢が必要です。

データベースを使う場合は、タグ名やフィールド名も正確に設定する必要があります。誤ったスペルのデータベースに膨大なデータが蓄積されることのないように、二重三重の校正が必要です。

(2)概要や操作手順のテキスト

英語版のみを開発するなら、概要や操作手順のテキストは最初から英語で書いた方が、意図が伝わりやすいものになると思われます。単語の選択に不安があるときは、手間を惜しまず英英辞典で確認します。

Microsoft Word を使って、スペルと最低限の文法のチェックをすると、ケアレスミスを防げます。

日本語版と英語版の両方を開発する場合は、英語版を先に開発してから、日本語に訳すほうが、手っ取り早いように思います。

こういった説明のための文章は、時制に悩まず、すべて現在形で書いたのでも通じます。関係代名詞や接続詞をできるだけ避けて、主語と述語の組み合わせによる短い一文にすると、文法に悩むこともありません。箇条書きも有効です。

(3)プレゼンや動画のためのナレーション

アプリなどの成果物を宣伝するための動画制作では、メニュー名などをそのまま読みあげるだけでもよいので、柔軟な英語力は必要ありません。

先に操作画面をキャプチャしておき、シナリオを読み上げてナレーションを録音し、動画作成ソフトで合成する方法もあります。

開発力がありながら、英語は食わず嫌いという人もいると思います。英語に抵抗感はなくても、目標を高く掲げすぎて(リアルタイムでチャットができるレベルでなければならないなど)二の足を踏んでいる人もいると思います。

便利なアプリや優れたコンテンツを海外ユーザーに知らせないのはもったいないことです。深刻に考えるのではなく、ブロークンであっても、まずは気軽に発信してみればよいのではないでしょうか。

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< http://online.dhw.co.jp/feature/win8/
>

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< http://www.xbox.com/ja-JP/hub
>

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◆オリジナル曲、ニコニコ動画 & YouTubeで公開中。

【初音ミク 巡音ルカ デュエット】日本の、光り。
(Hopeful Colors in Japan)
< http://www.nicovideo.jp/watch/sm20841807
>
< http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=R5aklgDnaLY
>

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【薬師寺聖/個人事業所 セイザインデザイン】
個人事業所 < http://www.seindesign.net/
>
< infosei@seindesign.net >

絵・音・詩・文・コードを扱うフリーのクリエイター、思索家。エンジニアリング会社を経てデザイン事務所に勤務後、XML1.0勧告翌月に退職して開業。科学技術や医療・福祉分野のXML案件を手がけながら、書籍や記事を多数執筆(PROJECT KySS名義)。現在は、受託業務から独自開発にシフト中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev
(Oct 2003-Sep 2013)


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■クリエイター手抜きプロジェクト[355]イベント編
DevFest Japan 2013前日

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20130527140100.html
>
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今回は5月25日に行われたイベント「DevFest Japan 2013」のネタです。このような大がかりなイベントには、トラブルがつきものです。早くも前日からトラブルに見舞われました。このようなトラブルは、原稿のネタになるのでラッキー。

だいたい、イベントがスムーズに成功しました万歳! なんて文章は読んでも面白くないはず。朝の連ドラのようにJJJってなるくらいのトラブルに見舞われた話こそ良いわけです。

今回は、そこまでひどくはないものの、何ともな前日トラブルからのスタートです(当日もトラブルが発生していた)。その前に、今回のイベントの写真等が以下のページにありますので、雰囲気を知りたい方はご覧下さい。

●GDG DevFest Japan 2013
< https://plus.google.com/events/c0pjb1vi5gjg90dgq886kfml27g?hl=ja
>

Twitterだとdevfestのハッシュタグで検索すると出てきます。

●Twitter #devfest
< https://twitter.com/search?q=%23devfest&src=hash
>

「DevFest Japan 2013」は全国各地を接続して、米国で開催されたイベントであるGoogle I/Oに行ってきた人がレポート(報告)を行うものです。

このレポートは東京からの映像を、ただ垂れ流すのではなくGoogle I/Oに行った開発者が全国各地に散らばり、全国の各会場からHangOut(テレビ会議のようなもの)を通じて行います。また、報告の後には質問タイムなどもあります。

「DevFest Japan 2013」は午後1時から開催されるのですが、今回は信州会場と京都会場をつなげて、コラボセッションを行うことになっていました。

このため、他の会場と違って、当日の午前中に何とかすればよいという対処はとれない状態でした。また、こういう時に限ってトラブルが多発するものです。ということで、見舞われたトラブルの数々をどうぞ。

▽ネットワークが有線でつながらない

まずは、無線LANでMacBookを接続。これはあっさりできました。しかし、HangOutは映像+音声のためネットワーク帯域を結構使うので、無線よりも有線の方が安全です。

しかし、有線にすると会場の関係でIPアドレスを手動で設定しないといけないとの事。ネットワークのケーブルは、プリンタに接続されている一本しかないため、これを利用することに。

ところが、管理者がいないためIPアドレスはわかるものの(プリンタのIPアドレスを指定)ルーターのIPが不明。手当たり次第、IPアドレスを指定するも全滅。そうこうしているうちに、全国の会場を接続してテストするリハーサルの時間が迫ってきました。

▽Macじゃ駄目

USBアダプタ経由でのMacによる有線接続がまずいのかも、ということでWindowsマシンに変更。ところがWindowsマシンも駄目。仕方がないので、昨年使用したWindowsマシンを会場関係者から借りることにしました。

▽次々と帰る関係者

そんなに遅い時間でもない(午後6時半)にもかかわらず、会場関係者、発表者が次々と帰宅してしまい、私を含め残された3人は何ともな状態に。どうにもこうにも有線では接続できないので、リハーサル時はとりあえず無線LANで接続することになりました。

▽無線LANがつながらない

有線を使う都合で物理的なネットワーク接続が変わったため、今度は実際にイベントで使用する無線LANに接続できない、という何ともな状態が発生。

パスワードを聞いていたのですが、耳がエラーを起こして正確なパスワードが分からなくなりました。結局、私のMacBook Retinia以外は、無線LANで接続できない状態に陥りました。

▽プロジェクタに出力できない

仕方がないのでリハーサルは私のマシンで......と思ったら、今度はプロジェクタに出力するためのアダプタがない。MacBook Airでは使えるのに、MacBook Retinaでは駄目。

▽ネットワークを設定した業者に連絡

ネットワークを設定した業者に電話して、どうなっているか確認。ネットワーク接続図にはルーターなどのアドレスが書かれておらず、これまた何ともな状態に。

いろいろ設定するも全滅。とりあえず試しにDHCPにしたら、あっさりと接続。一時間近く試行錯誤したのは何だったのか(結局情報が錯綜、間違っていたからなんですが)

▽マイクからの入力ができない

とりあえず昨年も使用したWindowsマシンの方が確実ということで、Windowsマシンでリハーサル。ところが、東京など他の会場からの声を聞こえるものの、こちらの会場の声が聞こえないとのこと。

どうにかこうにか設定し、マイクからの入力が可能な状態に。これでOKだと思ったのですが、ブラウザを終了したりマシンを再起動すると設定が消えて、初期状態になってしまいました。

結局、マイク設定がうまくいかずに、Windowsマシンでなく、最初に使っていたMacBook Airでやることに。

▽字幕が設定できない

ところが、今度は会場を示すための字幕(Hangout Lower Third)のプログラムがなぜかダウンロードできません。東京会場からは「はよ設定せぇ」と言われるものの何度やっても駄目。

もしかしたら、会場のネットワークで何か制限がかかっているかもしれない、ということでiPhone 5テザリングで接続するというオチに(会場の無線LANに接続できないので)。

どんどん低速なネットワークの利用になっていく信州会場。iPhone経由だと簡単に字幕が設定できる事が判明。仕方がないのでiPhone経由(テザリング)でリハーサルに参加。

無事に字幕も設定できたものの、ネットワーク帯域が狭いため、映像がぼんやりした状態になってしまいました。

▽あきらめた......

とりあえず、本番当日に会場関係者から正確な無線LANのパスワードを聞いてどうにかすることになりました。有線で接続すると、字幕が設定できないためです。

最悪はiPhone経由で接続し、どうにかするということで午後11時頃に会場を後にしました。前日が駄目でも本番になれば解決しているだろうという、意味のない根拠のもとに解散。

ということで、大方の予想通り本番当日(午前中)は問題発生。
これは、また次回ということで。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

前日、当日(午前)は他にもいろいろあって疲れましたが、本番当日の午後には問題は解決し無事にイベントは終了しました。一年目は簡単だったのに、二年目がなぜかトラブル多発というのが何とも......。

・ハイビジョン映像素材集
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・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
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・クリエイター手抜きプロジェクト
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吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。


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編集後記(05/27)

●齋藤孝「子どもと声に出して読みたい 実語教」を読む(致知出版、2013)。[声に出して読みたい]シリーズ、いつまで続くのかな。もういいって感じもするが。「山高きが故に貴からず」「玉磨かざれば光無し」という言葉は知っている。元ネタが「実語教」であると知った。というか「実語教」なんて人生で初めて出会う単語だ。

「実語教」という本は平安時代の終りにできたといわれる。子どもたちの教育に使われ、鎌倉時代に世の中に広まり、江戸時代に寺小屋の教科書になった。「学問のすゝめ」も「教育勅語」も「実語教」が下敷きになっているようだ。わたしの世代はこの本の存在を知らない。「教育勅語」も教わらないから知らない。もちろん、わたしの直後の団塊の世代も知らない。だから日本はこんな不甲斐ない国になってしまったのではないか。

筆者は「実語教」を「日本人千年の教科書」と呼ぶ。日本人は長い時間の流れの中で「実語教」を学び続けて、日本人として生きる基礎を作って来たからだ。使われている言葉は古いが、基本は「しっかり学んで向上心を持って生きて、世のためになる人になる」とシンプルだ。昔の子どもたちは「実語教」を読んで暗誦し、懸命に学んだ。この学びの精神が日本をつくってきた。筆者は「実語教」の言葉を29項目にまとめ、その意味と伝えたい内容をやさしく解説している。小学校高学年なら読める。英語なんかやらせるよりこれを読ませたい。

ほとんどが初めて聞く言葉である。だいたい意味はわかる。漢文で96文字、読み下し文でもたいした分量ではない。何度も何度も声をだして読んで行くと、そのうち暗誦できるようになるだろう。じっさい声に出して読むと気持ちがいい。「絆」なんて空虚な言葉は出て来ないゾ。書き下し文をコピーしておき、ときどき読んでみたい。Kindleにも無料本があった。コピー不要だからこっちがいいか。

「実語教」の中には、昔の中国に生きた孔子の教えが数多く入っている。だが、今の中国では誰ひとり孔子の教えを理解できないだろう。北朝鮮の首領サマに向けて言う。「人肥えたるが故に貴からず。智有るを以て貴しとす」。南朝鮮の皆サマに向けて言う。「嘘つきは泥棒の始まり」。あ、これは「実語教」じゃなかった。平然と嘘を言うようになれば、良心がなくなって盗みも平気ではたらく人になるから、嘘はついてはいけないという戒め、ですヨ。(柴田)

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>
齋藤孝「子どもと声に出して読みたい 実語教」


●『ベルサイユのばら』続き。特別出演するスターらのプレッシャーは大きいだろう。忙しいスケジュールを縫って、短い練習時間で仕上げる必要がある。自分の組の名誉をかけて出演しているから、いいものが多い。特別出演によって、他の人たちの番手を下げることにもなるし、「トップスター」という肩書きがついており、外様なわけで、中途半端なものだと観客は納得しない。

この公演は一回でいいや〜と思っていても、特別出演の組み合わせを見たいがために、チケットを買うことになる。時間とお金がかかるからやめて〜、でも組み合わせが良かったりすると嬉しいからやって〜、なのだ。

ベルばらは、時代遅れと書いた。古典、いわゆる時代劇なわけであり、コスプレだと衣装に負けないように、演技は大げさなものを望まれる。宝塚の演技は、2,500席ほどの大きな劇場用なので元から大げさなのだが、ベルばらはよりいっそう大げさ。これに歌までつくんだから、濃く強い劇薬のようなもの。甘い砂糖菓子の上に劇甘チョコがコーティングされ、その上に甘いトッピングが載ったようなもの。(続く)(hammer.mule)