どうしたらできるかな?[step:04]雑談はアイデアに化ける
── 平山遵子 ──

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裁縫とぬいぐるみを作りはじめるきっかけになったのは、海津ヨシノリ先生との出会いと、大学の卒業制作での個人テーマでした。

卒業制作でのテーマは「オリジナルキャラクターワールド展をやる! 自己のキャラクターブランドを立ち上げる!」といった相変わらずの無鉄砲、無計画、自己満足的なものを掲げていました。

卒業制作を行う上で、担当教員という先生が一人付くのですが、私はもう海津先生しか考えられないので、無理をお願いし担当になっていただきました。

そんな、ある日、卒業制作の進捗状況の報告会がありました。しかし、海津先生のいわれる報告会とは、緑溢れる大学の中庭でお茶会!(笑)

「私はみんなに手作りのケーキを作って来ます!」とルンルンの海津先生。各自飲み物や食べ物を持参するように! との連絡が。当初、私は「大学の中庭でお茶会!? なんだそりゃ!?」と思っていました。

ひとまず作ったぬいぐるみたちとお茶菓子を持って、いざお茶会へ。天気がいい空の下、レジャーシートを敷き、お菓子や飲み物を広げ、お茶会がスタート。海津先生の美味しい手作りケーキを食べながら、卒業制作の事ばかりでなく色んな話題が飛び交います。




私も持参したぬいぐるみを先生やみんなに見せました。「へぇ〜これは面白いね! ぬいぐるみの他にキャラクターグッズなんかも作ってお店屋さんみたいにしたら、楽しいよね!」と海津先生。

キャラクターグッズを作ってみたい! という思いがふつふつとわいてきます。しかし、どうやって作ればいいんでしょう? 業者に発注するなんてお金が掛かるし、やっぱり無理なので? と思っていると、また海津先生が......

「私は昔、自分のデザインしたキャラクターで色々グッズを作ったし、トイレの便座も作ったんだよ」

えっ!? 便座!? 私は思わず「先生、キャラクターの便座ってどうやって作ったんですか? まさか手作りで?」と聞いてみました。

「そうそう、自分で作ったんだよ。キャラクターをプリントしたクリアフィルムを便座に貼ってね、オリジナルキャラクター便座。身近で手に入る物でも、工夫すれば色々作れるんだよ」

先生と話していると、自分で作りたいキャラクターグッズのアイデアが色々頭に浮んできました。アイロンプリントを使ったり、手縫でやってみたら、ストラップ、キーフォルダー、トートバッグなど、自分でもオリジナルキャラクターのグッズができるかもしれません。

「あっ、平山さん。よかったら、私が昔執筆した「お絵かき・工作教室」というるキャラクターグッズの作り方を紹介した本をあげようか。何か参考になるかもしれないね」「先生、その本欲しいです!」

その後も、先生やみんなでお茶やお菓子を食べながら、日が暮れるまでおしゃべりが続きました。その中から色んなアイデアが浮んできました。そして、数日後、ぬいぐるみ制作と平行してオリジナルキャラクターグッズ作りをはじめることになりました。

みんなで楽しく色々なことについて話す。雑談する。そこから各々がなにかひらめく。化学反応を起こす。雑談も面白いものに化ける。海津先生の狙いはそこだったのかなと思います。アイデアが浮かんだら、次は、どうしたらできるかな? という段階に入って行きます。

【平山遵子・ひらやまじゅんこ】
J★(Junko allstars)〜思い出を形に未来につなぐハンドメイド〜
< http://www.j-allstars.com/
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夢は「世界一楽しいぬいぐるみ」を作る!