Otaku ワールドへようこそ![176]スター、のようなもの/GrowHair

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土曜の夜、新宿駅で電車を降りて、外に出るまでに1時間かかった。人々にわっと囲まれ、写真撮影と握手を求められる。街を歩けば、「テレビ見ましたよ」とひっきりなしに声がかかる。ウチに帰ってエゴサしてみれば、その日に撮られた写真が60枚ほど見つかった。これ。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Twitter130602 >

一躍スターになった気分。テレビの力ってすごい。まあ、スターと言ったって、何か偉大なる発明・発見をして人類の知の発展に著しく貢献したってわけでもなく、スポーツ・芸能方面に並外れた実力をもって大きな記録を打ち立てたってわけでもなく、優れた政治手腕により紛争を解決したってわけでもなく、爆発力を発揮して壮大な芸術作品を生み出したってわけでもなく、ただ、普通のおっさんがセーラー服を着て歩いたってだけのことである。それがちょっと珍奇で面白かったと。

とすれば、この栄光(なのか?)が未来永劫続いて歴史の教科書に載るなんてことは起こりえないないわけで、普通のおっさんの平凡な人生においてはちょっとばかりめずらしく、なんかのきまぐれでスポットライトがあたった今このときを、せいぜい存分に楽しんで冥土の土産としておくのが正解というものであろう。




●ツイッターでトレンドに

5月24日(金)、24:20からのTBSテレビ『有吉ジャポン』で私の姿が電波に乗った。この回のテーマは「インターネット上で話題になっている人物」。今、特に人気がある人物を密着取材ということで、「ブサイクなアイドル」と「セーラー服おじさん」が取り上げられた。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/2013524#5881341974252500482 >

前者は、福岡で活躍するアイドルグループ「GLITTER」のゆみーるさん。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/2013524#5881341968558676818 >

放送中から直後にかけて、ツイッターのトレンドに「セーラー服おじさん」と「ゆみーる」が上がっていた。トレンドとは、その時々において、全ツイートの中で特に高頻度で出現する語のトップ10である。放送前後で、私のフォロワーさんの数は約1,800人から約2,000人に増えたが、ゆみーるさんのほうは桁が違って、約80,000人から約88,000人に増えている。

放送の翌日、5月25日(土)、赤坂GENKI劇場でライブがあった。帰り、アイドルグループ「かおす de じゃぽん (仮)」のメンバーの一人であるサエを高速バスの乗り場まで送っていくのは私の役目だ。ほぼ毎週末、長野から通ってくるのである。

この日は、9:00pm新宿西口発のに乗る予定だが、時間が早かったので、一駅手前の新宿三丁目で丸の内線を降りて、歩くことにした。セーラー服のペアルックで。いくらなんでも1時間半もかかることはないでしょ。

アルタ前に立ってみる。誰かを待っているというわけでもないのだけど。すると、一人が写真撮影をリクエストしてきて、ポーズをとってあげたのをきっかけに、まわりにいた人たちがみんな撮りたがり、あっという間に大きな人だかりが。

ほぼ1分おきぐらいに「テレビ見ましたよ」と声がかかる。深夜とは言えそうとうな人気番組のようで、街中でこれだけ会うということは、全国だと何百万人って人が見たってことになるのかも。電波の力、すごい。普通のおじさんなのに、人々からスターの扱いをしてもらえちゃうなんて。

よく、芸能人が街を歩くとき、サングラスをして、大きなスカーフで顔を隠し、その格好がかえって目立つもんだから余計に人目を引いて、誰だか分かっちゃう、なんてことをよく聞く。しかし、たぶんあれは、バレないように変装してる、ってことじゃないんだと思う。

「私はいかにもかの有名なナンノダレベエであるけれども、今はプライベートモードなんで、なるべくなら話しかけないでね」という記号なんじゃないかと。ファンと交流したくないわけじゃないんだけど、みんなからの話しかけに全部応じてると何時間あっても目的地にたどり着けないので仕方なくって感じなんじゃないかなぁ。

アルタ前で、イベントの企画屋さんのような感じの方が、名刺を差し出してごあいさつしてきた。名刺の肩書きを見てもどういうお仕事をされているのか、よく理解できなかったのだけれども、ロフトプラスワンの店長さんと馴染みなのでご紹介してくださる、というのでついていく。

ロフトプラスワンといえば、'05年4月30日(土)にローゼンメイデン決起集会で行っているし、'06年7月1日(土)には講談社の雑誌「メカビ」の打ち上げで行って、森永卓郎氏や森川嘉一郎氏にお目にかかっているし、いつだったか忘れたけど、岡田斗司夫氏のトークを聞きに行ってもいる。私にとって思い出深い場所だ。

いつかこの場所で、話す側に回れたらいいなぁ、なんて、ほぼ実現の見込みゼロのこととして夢想したりしてたもんだ。アポなしにもかかわらず、店長さんに会っていただけた。「今まですごい面々を見てきた場であり、私にとって、いつかここでトークができたらというのが、ひとつの夢です」と告げると、そんなの簡単じゃん、と言わんばかりの調子で「じゃ、近々お呼びします」と言っていただけた。

社交辞令ではなかった。数日後にさっそくメールが来て、6月11日(火)に出演しませんか、というお誘い。「ロフトプラスワンファン感謝デー、第二弾」なる企画とのこと。うわぁ、私なんぞが出ていいんですか? 特に芸はないけど、しゃべるくらいならできますんで。そしたらすぐに告知ページに「GrowHair(JK爺)」とアップされている。

そのページを読むと、どんな経緯でこの企画に至ったかが愚直なまでに正直に書いてある。「ロフトプラスワンの6/11のスケジュールが、すったもんだの末に空いてしまったのですが」と。あ、穴埋めですか。ま、私にとっては絶好の機会が望外に早く回ってきた格好であり、超ラッキー!

ところで、サエのバスにはぎりぎりで間に合った。

●カメコから被写体へ

このところ、プロの写真家である岩切等氏によく撮っていただいている。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/PhotosTakenByHitoshiIwakiri >

木製の巨大なブツにまたがっているのは、今年の4月7日(日)に川崎で撮っていただいたものである。江戸時代からの伝統行事、奇祭「かなまら祭」での一場面。この写真は、ウェブ版「SPA!」の4月14日(日)の記事でも使われた。
< http://nikkan-spa.jp/422361 >

川崎に行った日は、下北沢に戻ってきて、アイドルたちと一緒に撮っていただいてもいる。そのときの写真は、ウェブ上のメディアである「ねとらぼ」の4月23日(火)の記事で使われている。
< http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1304/23/news042.html >

国会議事堂を背景に道化ているのは、4月13日(土)、「赤坂GENKI劇場」でのアイドルのライブと、赤坂「アンドロイドルカフェ」でのアイドルのトークショウとの合間にタクシーでちょこっと行って撮っていただいたものである。この日は雑誌「Trash-Up!!」からも取材を受けている。

かわいらしく舌をぺろっと出しているメイドさんとの2ショは、去年の12月28日(金)、渋谷にあるBar&Gallery「70 Mantas」で撮っていただいたものである。メイドさんは、写真家である吉永陽一氏。男性である。

彼を被写体として岩切氏が撮影した写真の個展が開催されていて、この日はクロージングパーティだった。私は写真を見ても、本人にお会いしても、言われるまでは男性だと気がつかなかった。実にチャーミングで見事な女装。

吉永氏は「空鉄」(そらてつ)をテーマに、空から見た鉄道風景を撮っている。セスナ機をチャーターして、ほぼ真下へ構えて撮った鉄道風景は、物体というよりは図面のようだ。

岩切氏との出会いは、なんか運命的であった。ご本人にお会いする前から、作品は見ていた。'09年12月26日(土)、銀座の「ヴァニラ画廊」で人形作家である森馨さんの個展が開催されているのを見に行った。そのとき、森さんの作品である人形を被写体として、岩切氏が撮った写真も展示されていたのである。

かっこいい、と思った。一般的な感覚では、あまり美しいとされないような、都会の無機質な風景をわざわざ背景に選んでいる。例えば、幹線道路が鉄道の下をくぐる、コンクリートの壁しかない地下道とか。ところが、夜は車のヘッドライトの光などが複雑に交錯して、ドラマチックなかっこいい光の構成になっている。人形のなまめかしい体躯や生命感あふれる表情と無機質な背景とのコントラストが面白い。

私がセーラー服を着て初めて電車に乗ったり外を歩いたりしたのは、'11年6月11日(土)のことである。鶴見にある通称「ラーメンショップ高梨」のおっちゃんが、「30歳以上でセーラー服を着て来店するとラーメン一杯タダ」という企画をやっていて、それに乗っかった形である。

最初は、自意識がざわついてとても平静ではいられなかったが、都会のスルー力は大したもので、実際には何も起きないと分かると、次第に大胆になっていった。どこへ行ってもだいじょうぶなんじゃないか、と。1か月半ほど経った7月30日(土)、普通の住宅地を歩いていると、何やらプロっぽく写真撮影の仕掛けがしてある。

ブティックの大きなガラス窓の外側に、ちょっと離して垂直に立てられた2本の鉄パイプに張られる格好で、黒い布の壁ができている。その外に三脚が据えられ、黒い布の中央に開けられた穴からカメラのレンズがウィンドウ越しに店の中を覗いている。

こうすることによって、後方のビルがガラスに反射するのを防いでいる。光をうまく操るもんだなぁ、と感心して歩みを緩めて横目で見ながら通り過ぎようとすると、「GrowHairさん」と声がかかった。岩切氏であった。

なぜか私のことをご存じであった。それでも、普通の格好で歩いていたとしたら、まず気づかれずに素通りしたであろうから、目立つというのはいいもんだなぁ。

この日の被写体は、人形作家の清水真理さんだった。人形作家さんたちの写真で個展を開く予定なのだそうで。本人たちを知っている人にとっては、今まで見たこともないような、がらっと違うイメージを演出したいとのことで、清水さんはアリス風のひらひらした格好になっている。私との2ショは先ほどのPicasaウェブアルバムに入っている。岩切さんと偶然出会ったその日に撮影された、記念すべきショットである。

鶴見のラーメン屋でも撮っていただいた。川崎のかなまら祭に行った日、下北沢に戻る前に立ち寄ったのである。店構えが掘立小屋みたいだとか、水のコップがそこらへんで拾ってきたワンカップ酒の空き瓶だとか、細かいことを気にしなければ、ラーメンの味は非常によく、地元の人たちの人気店で、繁盛している。私は4回行っているが、一度もお金を払ったことがない。店のおっちゃんとの2ショが先ほどのアルバムに2枚、入っています。

さて、来る6月9日(日)、岩切氏がイベントに出演して、映像投射します。「ジャンベ奏者、ダンスアーティスト、画家、写真家が協力し、また戦いながら繰り広げる一夜限りのアートパフォーマンス」とのことで、題して『port INTERACTIVE SESSION』。

日時:6月9日(日)4:30pm 開場/5:00pm開演
場所:port 港区六本木7-18-13 kaneko bidg 3F TEL.03-6447-0016
料金:3000円(1ドリンク付)
出演:藤川清(ジャンベ)牧瀬茜(踊り)ninko ouzou (ライブペイント)
   岩切等(映像投射)

告知動画:
< >
フェイスブックの告知ページ:
< https://www.facebook.com/events/530787516979187/ >

そう言えば私は、前々から写真集を出すぞ出すぞと宣言しているが、いまだに実現していない。自費でちょこっとした小冊子を作ってデザフェスなどで販売してお茶を濁すのでもいいのだが、できれば商業出版って形にならないだろうか、なんてなんて。どこか、版元になってくださるところ、ないでしょうか。今なら割と知名度が上がっているので、もしかすると売れるかもしれませんよー、なんて。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。
< http://www.growhair-jk.com/ >

タレント並みに忙しい。まだ放送されるかどうか決まってませんが、土曜は日テレのテレビカメラに収録されてきました。あ、放送されるとしたら、6月15日(土)の早朝になる可能性が濃厚、とのことです。また、海外のメディアからも、いくつかコンタクトが来ています。えっと、忙しすぎて忘れかけてたけど、オレの仕事ってなんだっけ?

告知がふたつ。

本文でも述べたように、ロフトプラスワンでしゃべります。満を持しての堂々たる穴埋め企画で、その仮題は、「すったもんだがありまして、6/11に『ロフトプラスワンファン感謝デー』第二弾を開催させて頂きます(仮)」。 

日時:6月11日(火) OPEN 18:30 / START 19:30
場所:新宿「ロフトプラスワン」

出演:吉田豪、久田将義、徳光正行、杉作J太郎、鳥人間コンテストとあなるちゃん、ザ・ショッキング(女性過激パフォーマー)、GrowHair(JK爺)、タジマジック(超能力マジシャン)、坂上弘(世界最高齢ラッパー)
料金:特別価格 予約1000円/当日1500円(飲食代別/感謝状付)
< http://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/16327 >

私がプロデューサ陣の一員であり、写真撮り役であり、メンバーでもある女子中学生アイドルグループ「かおす de じゃぽん (仮)」のライブが6月9日(日)に渋谷であります。赤坂のときと同じ『ウタ娘』というイベントです。第1部と第2部、両方出ます。あれ? メンバーってことは、オレも恋愛禁止なのか?! してないからいいけど。

日時:6月9日(日)
第1部 OPEN 11:00 / START 11:30
第2部 OPEN 17:00 / START 17:30
場所:渋谷クラブ27destiny
料金:前売3,000円/当日3,500円(別途ドリンク500円)女性・学生割あり
< http://www.uta-musume.com/Entry/46/ >

雑誌「Trash-Up!! vol.15」に「かおす de じゃぽん (仮)」のインタビュー記事が掲載されました。4月13日(土)、ライブの合間に赤坂で取材を受けたもの。1ページに写真が大きくどかんと。続く2ページにわたって、インタビューの記録。

細かい文字でびーーーっしりと。いろいろしゃべっておけば、編集で面白いところだけピックアップして、全体のつながりがよくなるように順番を入れ替えたり、つなぎの言葉を足したりして体裁よくしてくれるのだろうと思っていたので、割と適当になんでもかんでも思いつくままにしゃべった。そしたら、ほとんど手が入らず、ほぼ生のままで掲載されてる。ちょっとあせった。各メンバーやスタッフの人となりが割とにじみ出ちゃってます。
< http://www.trash-up.com/store/trash-up_vol15_1.html >

前回、TBSテレビ『有吉ジャポン』の取材を受けたことを書いた中で、人形撮影しているところを収録したいという希望を別のメディアからも受けていて、2日連続で清水真理さんから別々の作品をお借りして、山と河川敷へ行ったことを書きました。

別のメディアとは、「VICEメディアジャパン」でした。カナダを拠点として、世界30か国に支部があるという国際的メディア。扱うテーマはマスターベーションチャンピオンのドキュメンタリーとか脱法ハーブについての調査報告とか、どっかアブナげな領域だったりします。

私は4/27(土)に新宿、神保町、渋谷で、4/29(月・祝)に入間川の河川敷で取材を受けています。6月5日(水)に予告編が出ました。話題沸騰! セーラー服で街に出没する『セーラー服おじさん』こと小林秀章。いったい何故? どんな人? きっかけは? 職業は? おっと、生着替えも..?! 近日公開!
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最近立ち上げた個人サイトにメディア露出歴を載せています。今後もどんどん追加されていきそうな見通し、楽しみです〜。
< http://www.growhair-jk.com/ >