まにまにころころ[37]今さら聞けないAKBの基礎知識
── 川合和史@コロ。 Kawai Kazuhito ──

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こんにちわん、コロこと川合です。サッカー日本代表、ブラジル本戦行き決めましたねー! 明日11日はドーハでイラク戦、結果的に消化試合になりましたが、勝敗を気にせず色々試せる絶好の機会。これはこれで楽しみです。間もなく、各地域の王者国が対戦するコンフェデ杯も始まりますしね!

さて、話は大きく方向転換。今日のまにころはAKB48の話です。(笑)

この土曜日に、AKB総選挙なるイベントが行われていて、テレビ中継で最後の方を少し観ました。これまでもニュース記事などで総選挙の存在は知っていたのですが、様子をテレビで観るのは初めて。多くの人が熱くなるAKBの総選挙ってどんなものだろうと興味があったので、少しでしたが観られて良かったと思います。

みんな若いのにしっかりしてるなー、とか、みんな似た感じと思ってたけど、改めてみるとそれぞれキャラ立ちしてるなー、などなど、ちょっとした発見も。

これまでも歌はちょいちょい聴いてたり、ニュースなどで取り上げられた記事を読んだり、AKBについて分析した本を読んだり、漫画化されたものやアニメ化されたものを見たりと、情報は仕入れていたんですけどね。




◎──無視できないはず

Webまわりの仕事をしてる関係上、Facebookで繋がっている方々も同業さんや、メディア、コンテンツ、エンタメといった分野の方が多いんですが、土曜日や翌朝はやはり総選挙の話題が色々と流れていました。

個人的な趣味として語る方もいれば、職業上の視点で語る方もいましたが、いずれにしても無視してはいられない現象なんだと思います、AKBって。仕方ないですね、職業病というか、仕事柄「興味ありません」では済まされないくらいに流行ってますので。

でもそんな中でも頑なに、「くだらない」といったスタンスで切って捨てる方もいたことにびっくり。

土曜まで仕事脳になるのが嫌なのか、生理的に受け付けないのか、流行ものに対しては斜に構えるポリシーなのか、あるいはもうすべて見切ってしまった上でのことなのか。私は、すべて見切ってしまった方の対極で、知らないこと、分からないことだらけなので、今も興味津々なんですが。

もうひとつ、興味持てないことの可能性として、もう、あれこれ色んな情報が膨れすぎていて、今さら話題を追いかけられない、出てくる言葉の意味も分からない、というのがあるんじゃないかと。

そもそも「総選挙」ってなんだよ、という。そこで、今回は、総選挙を中心に、今さら聞けないAKB48の基礎知識を解説してみようかなと思います。解説というか、私も調べながらですけども。

◎──AKB48(えーけーびー・ふぉーてぃえいと)

まずは、そもそも「AKB48」って何、ってところから。

AKB48は、その昔「おにゃんこクラブ」をプロデュースした秋元康が2005年に、「会いに行けるアイドル」をコンセプトに立ち上げた女性アイドルユニット。

秋葉原に専用劇場を持ち、チームによる交代制でほぼ毎日劇場公演が行われています。名前の由来はいくつかの複合要素で、そもそもは1軍24人、2軍24人で、48人くらいのグループを想定していたということや、当初の所属事務所であるoffice48(社長が芝さん)の名前からというものなどが挙げられています。

あ、「AKB」は活動拠点でありサブカルチャーの発信地「秋葉原(アキバ)」から。チームA・チームK・チームBの3チームとその研究生で構成されています。

実際には48人どころか、今は100人ほどが所属。姉妹グループも各地にあって、名古屋・栄に「SKE48」、大阪・難波に「NMB48」、福岡・博多に「HKT48」が、インドネシア・ジャカルタに「JKT48」、中国・上海に「SNH48」があり、台湾・台北に「TPE48」も予定されています。

今年事実上解散しましたが、20歳以上のメンバーだけを集めた「SDN48」というのもありました。「SDN」は、土曜の夜に公演していたから「SaturDay Night」でSDN。

◎──選抜総選挙(せんばつそうせんきょ)

人数が多いので、シングルCDをリリースする際、誰がメンバーに選ばれるのかが問題になります。全員では多すぎるので。

元々はプロデューサーの秋元康を中心に選抜メンバーを選んでいたわけですが、それじゃあ秋元康の好みに偏るじゃないかとの不満がでて、それなら選挙しようぜってことに。AKBだけでなく、グループ全体で行われています。

09年からこれまで年に一度、5回の選抜総選挙が行われていて、各回はそれぞれ、「AKB48 ○○thシングル選抜総選挙」と、その時出るシングルに合わせた名前がついています。

その投票権がシングルCDの購入者やファンクラブ会員などに与えられ、ファンが投票に参加して選ぶわけですが、一人何票も投じられるため、自分の好きなメンバーを上位にしようと、何枚もCDを買って投票するファンの姿が社会現象として報じられました。

選挙権の他、握手権やポスターなどの購入特典を巧みに利用して、複数枚のCD購入を促す手法は「AKB商法」と揶揄されています。

1位になると「センター」という、最前列中心のポジションが与えられ、順位に応じて以下、二列目三列目とピラミッド型に。上位から順に「選抜メンバー」、「アンダーガールズ」、ここ2回はさらに「ネクストガールズ」、「フューチャーガールズ」とくくられます。

◎──推しメン(おしめん)

要は、自分がイチ推しのメンバーのこと。AKBだけでなく、アイドル用語ですね。ちなみにジャニーズファンでは「自担」(自分の担当、の意)と言うそうです。推しメンの上位語として、「神推し」、「激推し」なる言葉もあるそうです。「激おこプンプン丸」みたい。

◎──神7(かみ・せぶん/かみ・なな)

元々は2ndシングル「スカート、ひらり」の時に、主力として7人が選抜されたことから、上位7人を特別視する流れができたもの。当初は「スカひら7」で、今は選抜総選挙の上位7人を指して「神7」や「神の7人」という呼称に。

ちなみに今年の総選挙(32ndシングル選抜総選挙)上位7人は以下の通りでした。
1位:指原莉乃(HKT48)
2位:大島優子(AKB48)
3位:渡辺麻友(AKB48)
4位:柏木由紀(AKB48)
5位:篠田麻里子(AKB48)
6位:松井珠理奈(SKE48・AKB48)
7位:松井玲奈(SKE48)


◎──総監督(そうかんとく)

AKB48全体のリーダー、キャプテン、まとめ役、精神的支柱といった役割を担う、高橋みなみに与えられた役職です。2009年にチームAのキャプテンを篠田麻里子へ譲り、総監督に就任することが発表されました。

◎──劇場支配人

劇場公演の責任者です。グループ全体の総支配人としては、AKB48プロジェクトのゼネラルプロデューサーである戸賀崎智信さんが君臨されています。

HKT48に移籍した指原莉乃が、HKT48劇場支配人を兼任することになった、今年の「春のメンバー人事」が話題になりました。それまで支配人だった尾崎充さんとの2人支配人体制なので、おそらく実務の中心はそのまま。話題性の提供と、指原のリーダーシップ教育といった意味合いじゃないでしょうかね。

◎──選抜じゃんけん大会

ファン投票による選抜総選挙に続き、「運」で決める選抜制度として生まれたイベント。2010年から毎年9月に開催されています。

◎──恋愛禁止条例

昔からアイドルは暗黙の了解として異性との交際がタブー視されていますが、AKBでは特にその「ルール」が注目されています。実際、週刊誌などで報じられスキャンダルとなった場合、懲罰人事ととれる動きや、自主的な謹慎、脱退が行われています。

秋本康プロデューサーは「たぶん自分は禁止なんて言ってない、面白いと思ったんで『恋愛禁止条例』っていう公演を作ったけど」との発言をしていますが、誓約書書かされたよっていうメンバーの発言もあって、明文化されているかは、謎のままです。でも、まあ、あってもおかしくないルール。

メンバーの柏木由紀は「ファンのことを一番に考えるのがアイドル。恋愛があると、ファンの応援したいという気持ちが薄れるかもしれない。恋愛やプライベート、自由を捨ててもAKB48に懸けている姿を応援してもらいたい。みんなの意思を統一するためにも、恋愛禁止条例は必要」といった旨の発言をしています。

アイドルも大変ですね。

◎──愛称

みんなが当然のようにメンバーを愛称で呼ぶのも、分かりにくくしているかも。ということで、何人かの主な愛称を紹介。

前田敦子(まえだ・あつこ)(卒業済):あっちゃん。
大島優子(おおしま・ゆうこ):ゆうこ。
指原莉乃(さしはら・りの):さしこ。さっしー。
渡辺麻友(わたなべ・まゆ):まゆゆ。
島崎遥香(しまざき・はるか):ぱるる。
篠田麻里子(しのだ・まりこ)(卒業予定):まりこ様。
柏木由紀(かしわぎ・ゆき):ゆきりん。
高橋みなみ(たかはし・みなみ):たかみな。
小嶋陽菜(こじま・はるな):こじはる。
板野友美(いたの・ともみ)(卒業予定):ともちん。
河西智美(かさい・ともみ)(卒業済):とも。とも〜み。
松井珠理奈(まつい・じゅりな):じゅり坊。じゅりたん。
松井玲奈(まつい・れな):れな。
高城亜樹(たかじょう・あき):あきちゃ。
秋元才加(あきもと・さやか)(卒業予定):さやか。さぁや。
峯岸みなみ(みねぎし・みなみ):みぃちゃん。

......キリないんで、これくらいで。チョイスは目についた人を適当に、です。

◎──漫画・アニメへの派生

AKB48を題材にした派生作品のうち、架空設定のものをふたつ紹介。

・『AKB49〜恋愛禁止条例〜』(漫画)

「週刊少年マガジン」で連載中の漫画。高校生男子の「浦山実」が、AKB48を目指す吉永寛子を応援しようと、こっそり女装してオーディションを受けたところ、一緒に受かってしまって「浦川みのり」としてAKB48に入りする話。

実際のメンバーもそのまま出てきて、現実の出来事もちょいちょい踏まえつつの展開。毎週読んでますが、面白いですよ。

・『AKB0048』(アニメ)

『マクロス』の河森正治監督が原作・総監督を勤める近未来SF。「AKB48」の名を継承するアイドルが、芸能活動が非合法化された近未来の宇宙で、戦いながら公演活動を行う話。

説明が大変な設定で、これだけでは何のことか分からないと思いますが、「14代目・前田敦子」という風に、代々その名が襲名されてく設定が面白いです。随所でAKBグループの曲が使われているのも楽しいです。

◎──興味持とうよ

AKB48は色々な形で活動していて、人数も多く、まあとても追い切れないくらいの現状ですが、とりあえずこれくらい知っていれば、「AKB現象」のニュースを見ても思考停止することなく、あれこれ独自分析して何か得られるんじゃないかと。

といいつつも、私も取り立ててファンってわけでもないので、間違った認識で書いてしまった部分もあるんじゃないかと思います。致命的におかしな部分はご指摘ください。それほどでもない部分は、生暖かい目で優しくスルーして。

今回、長々とAKB48のことを書いたのは、流行ものに興味なくても、なんで流行ってるのかなってことにくらいは興味持とうよ、って言いたかっただけです。

私も別に、何で流行っているのか理解しているわけじゃありませんが、書籍やWebメディアであれこれ書かれている色んな評論を見て、ああそうなんだーと、そういう見方ができるんだーと参考になる話が多いので、無視するには惜しい題材ですよと言いたかったんです。

ちょいちょい書いてるプリキュア話と一緒。ま、なにかの契機になれば幸いです。

【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
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今日はたぶん、長々と書いても許される日だと思って長文に。私はメンバーの名前、10人くらいしか挙げられません。(笑)