[3508] 記憶地図の更新

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《タスク多過ぎ、イベント開催は大変》

■装飾山イバラ道[122]
 新しい下北沢駅と記憶地図の更新
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[102]
 [CSS Nite in KOBE, Vol.2]無事終了しました
 岡田陽一




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■装飾山イバラ道[122]新しい下北沢駅と記憶地図の更新/武田瑛夢
< http://bn.dgcr.com/archives/20130702140200.html >
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下北沢駅の小田急線が地下化されたことで、私も乗り換え時間に余裕を持って家を出るようになった。ロングのエスカレーター2本分も地下にもぐってしまったので、感覚的には5分〜10分の余裕を持たないと、今まで通りに間に合う気がしないのだ。

初めて地下ホームへ向かった時は、駅の構造にも慣れていなかったので階段を使って降りてみた。その階段は見た目以上にキツかったため、今は確実にエスカレーターを使っている。

下北沢駅周辺は、私の中学校時代のたまり場といった町だ。駅前のスーパーにもよく行くが、地下になる前は工事中の駅の踏切付近で極太ケーブルが地下へもぐっているのを見るたびに、今どのへんを掘っているんだろうとぼんやり考えていた。

しかし、実際の深さを体験してみると、それほど巨大な駅でもないと思っていた下北沢を、あんなに深く掘っていたことにびっくりした。

私は狭い所が嫌いなので、深いところもそんなに好きではない。というか嫌いかも。同じ地下でもピカピカに完成された駅なら安心感があるけれど、まだテープ貼りが残るような臨時感漂うあちこちの様子にどうも落ち着かない。

●地下ホームには人も多けりゃ誘導員も多い

下北沢、世田谷代田、東北沢の3駅は3月の23日から地下に移った。前日の終電まで使っていた線路を、一晩で地下へとつなぎ換えたそうだ。すごいとしか言いようがない。

写真による工事の記録サイトをいくつか見たけれど、どれだけの計画や段取りが必要だったかと思うと、その途方もなさに、今さらながら働くお父さんたちに感謝の気持ちでいっぱいだ。

駅周りで働くのは、お父さんに限らず女性も多いことに気がつく。まだ工事は継続中で、狭いホームに柱の数が多く感じる。地下ゆえに柱が必要なのか。電車が入って来た時には、特に人とのすれ違いに気を使うホームだ。制服姿のかなりの数の男女の誘導員がいて安全面をカバーしているようだった。

下北沢駅はいずれ急行と各駅停車用のホームが上下に分かれるという。各駅停車用ホームは、今使っている線路の上に準備されている。将来の各駅停車用のホームの場所に、パネルや模型などで完成イメージを展示しているので、電車好きの人には興味深いかもしれない。この展示もいずれはなくなってしまう。

●残るものと消えるもの

渋谷駅も大きく変化している途中だけれど、どこであっても昔懐かしい風景が消えていくのは残念なものだ。変わっていくのはしかたがないけれど、何10年間か見慣れた風景は頭に染み込んでいるので、新しいものにはなかなか置き換えられないことがある。

時間をかけて刻んだ頭の中の「記憶地図」を新しいものに書き変えるのは、同じように新しい風景の中で時間をかけて過ごさないと無理なのだ。

下北沢は駅前商店街もかなりなくなってしまうという。入り組んでいて、災害時に大丈夫なのか不安に思われる駅前だったのは確かだ。今はまだ駅前もそう変化ないけれど、いよいよ景色が変わるとなると、目の前と脳の中の違いに困惑すると思う。

うちの最寄り駅は高架になるらしく、下北沢駅ほど大変ではなかったけれど、駅前問題で住民がもめている時期もあった。

駅を地下にすると工事完了までに何年もかかるけれど、駅周りはきれいになるという。高架にすると高架下が出来てしまうので、イメージが暗くなり騒音も気になるらしい。

他の駅の過去の例から推測するしかないので、本当はどっちが良いのか判断するのは難しい。地元の駅はあまりひどい変化にならないように期待はしている。

そのうちにD社などから「昔の下北沢駅と駅前商店街」とかの模型が作れるキットが発売されそう。城でもないのに無理だろうか(笑)。でも誰かにとってはきっと心の城だ。

私は記憶地図を書き換えるとか簡単に言ってしまったけれど、決して書き換えたくない人もいるのかもしれない。実用の地図だけを書き換えて、保存用の記憶地図は別のところにとっておき、たまに引っ張り出す。写真や動画がWEBに残る時代だから、そうそう記憶からは消えてしまうことはないと思いたい。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/ >

赤ワインは食事の時によく飲むけれど、夫婦だけだと量は飲めないので最近便利なのがBOXワイン。紙箱にビニールパックのワインが2Lとか3Lとか大サイズで売っている。空気を遮断できて、冷蔵庫保存で蛇口がついていて、いつでも新鮮なグラスワインが楽しめる。

今日は料理中にミートソースを作るために、冷蔵庫から直接おたまに赤ワインを注ぐことに成功した。蛇口は簡単なプラスチックなので、いきなりブハーっと出ることもあって怖いけれど、うまくいけばすごく便利だ。でもいつか失敗しそう。


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■おかだの光画部トーク[102][CSS Nite in KOBE, Vol.2]無事終了しました/岡田陽一
< http://bn.dgcr.com/archives/20130702140100.html >
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さて、何度か光画部トークでお知らせしていた[CSS Nite in KOBE, Vol.2〜デザイン再考(サイコー!)」が一昨日、6月30日(日)に無事終了しました。

......と言っても、このテキストを書いている時点では、まだ昨日の出来事なので本当に終わりたてホヤホヤの状態です。

最終的には、参加者数172人。出演者・オペレーションスタッフの19人をプラスすると、会場でイベントに参加していた人は、総勢191人でした。

当日のセッション内容に関しては、参加者のみなさんがブログなどで感想を書いてくださると思うので、ここでは、イベント運営のジレンマ的な、難しく感じたことをお伝えしてみようと思います。

まず、会場についてですが、希望の条件を全て満たす会場はなかなかないのが現状です。

・200人程度のキャパ
・天井の高さ
・スクリーンが大きい
・プロジェクターの解像度と明るさ
・会場を使える時間帯
・インターネット回線
・携帯電話の電波の具合
・駅からの距離
・会場周辺のコンビニや飲食店の様子
・金額(会場使用料)

など、挙げるとキリがありませんが、もちろん全て完璧な会場などないので、どこかを妥協することになります。

その妥協した部分を、どう補うかも大切です。例えば、会場が駅から距離があり、周辺に飲食店などがないのであれば、事前になんども告知したり、公式サイトで誰もが会場までたどり着けるような道順を掲載するなど。

一般の参加者が使用可能なインターネット回線がなく、無線LANが用意できていない場合は、会場でTwitterでのTweetをやたらと催促するのは、ナンセンスですし、多くの人数が各自のスマホでテザリングを使ってネットに繋ぐと、一気に回線がパンクしてしまいます。

その場合、スタッフのオペレーションの連絡網にスマホを使っていると、なかなか繋がらない状況で、支障をきたすため注意が必要です。

天井の高さは、スクリーンのサイズと直結するので、大人数のイベントで後方からプロジェクターの画像を見やすい状態で映すには、重要な要素です。この天井の高さが高く、スクリーンを大きく使える会場は、普通はレンタル料が結構高くなるので、リスクも大きくなります。

そして、より多くの要望を満たした会場は、イコール使いやすく需要が高いため、なかなか希望する日が空いていないことが多い。会場が空いている日と、出演依頼を予定している人のスケジュールが上手く合うことなんて至難の業です。おまけに、他の地方や近隣のイベントとの調整まで必要になってきますから、まさしくパズルです。

多くの主催者は、とにかくイベント内容やテーマや出演者を決める前に、先に会場だけ押さえ、そこからスタートしていたりします。

そうやって会場を決めたら、参加申込みの手段。会場レンタル料や出演者の講師料などで赤字が出ないように、金額を設定しますが、ここでも大きなリスクがあります。

ちゃんと人数は集まるのだろうか? 人数が集まっても、ちゃんと当日参加してくれるのだろうか? 性善説で考えることができるといいのですが、必ずと言っていいくらい、申込人数の10%が当日キャンセルします。

前回Vol.1の時は、全員当日会場支払いの状態で、150人の参加申込みがあり、15人が当日キャンセルでしたし、今回は、86人が当日会場支払いを選択していて、9人が当日キャンセルでした。統計というのは凄いです。

ということもあり、事前支払いを導入し、事前支払いを選択していただくために、早期割引などを導入し、なるべく事前に決済していただくような施策を考えます。

多くのイベントでは、事前決済のみにしているようですが、これはこれでリスクがあります。事前決済の場合、入金確認などが必要ですから、少なくとも数日前には申込み締切りになります。例えば、定員にまだまだ達していない場合でも、事前決済のみであれば、募集締め切らざるをえない状況になります。

当日空きがあるなら参加したいと思っても行けないのは、参加者にとっても、主催者にとっても、出演者にとってももったいない話です。

なので、今回も、当日支払いもアリで、直前まで申込み可能としていました。幸い、イベント開催日1か月前に定員としていた150人に達して、30人分増席するくらいだったので、今回はそこまで影響しませんでしたが、難しい問題です。

更に言うと、事前決済していただいている人は、当日突然都合が悪くなってキャンセルしても、返金可能期日を過ぎてキャンセルになるので、不参加なのにお金は戻ってきません。

当日支払いを選択している人は、突然来なくても、お金は支払わなくて痛くも痒くもないという、不公平な状況が出来てしまいます。これも非常に悩ましい問題です。

これに加えて、本編終了後の懇親会の企画と諸々手配や準備などもあります。これはこれで規模にもよりますが、本編と同様の問題が色々と発生しひとつづつ調整し、問題をクリアしなければなりません。

このようなジレンマを抱えつつ、より質が高く満足度を感じるイベントに仕上げるために、出演者とのやりとり、スタッフと当日のオペレーションの調整など、裏ではてんてこ舞いしています。

そして、参加者が「来てよかった!」と思えるようなイベントをできるだけ続けられるように、協賛していただける企業や団体、個人の皆さんに、イベントの説明や、協力のお願いなどにあちこち回ったり......。

などなど、ひとつイベントを開催するに当って、本当に色々とこなさなければいけないタスクがあります。

わたしなんかは、まだたった2回の経験しかないのですが、月曜担当、8月10日には「まにフェス」という大きなお祭りイベントを開催する、かぷっとの川合さんや、わたしの周囲で多くの質の高いイベントを企画・主催して長く継続している人たちは、本当に凄いと改めて感心しますし、尊敬します。

イベント直前と終了直後は、「いったい何をやってるんだろ。もう二度とやりたくない」なんてとてもネガティブな気持ちになりますが、既に次の開催も決まっているので、そんなことも言ってられません。

今回も多くの反省や発見、気付きがあったので、今後の糧にして更にクオリティを高めて行きたいと思います。

【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
< mailto:okada@fuwhat.com > < Twitter:http://twitter.com/okada41 >

前回お知らせした航空写真家の友人が写真展が昨日オープン、7月13日(土)まで開催してます。普段見ることの出来ない、特別な場所からの光の風景。東京方面のみなさん、是非、時間作って見に行ってみてください。

●「発光都市 TOKYO PHOTO EXiBiTiON 航空写真家 野口克也写真展」
会期:2013年7月1日(月)〜7月13日(土)
cafe 15:00〜19:00 bar 19:00〜(日祝定休)
会場:Galley mu 東京都渋谷区神山町5-6 渋谷酒販会館B1F
Tel.03-5790-9906
< http://ameblo.jp/aerophotographer/entry-11534529382.html >


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編集後記(07/02)

●矢板明夫「戦わずして中国に勝つ方法」を読む(産經新聞出版局、2013)。そんな方法があるならぜひ知っておかなければなるまい。政治家でも軍人でもない、ただの前期高齢者ではあるが。230ページの本文は序章を含めて6章ある。そのうち序章「なぜ戦わずして中国に勝てるか」12ページに答えが書いてある。それ以下は筆者(産経新聞中国総局)の中国ウォッチ記事(中国の問題点、弱点が殆ど)が並んでいる。新聞、Web、雑誌に発表されたものである。

簡単に言うと「日本側がしっかりと準備すれば、国内に多くの矛盾を抱える中国は尖閣問題で簡単に動けない。日本が外交戦で中国の弱点をひとつひとつ突いていけば、結果として戦わずに中国に勝てる」から「最後は中国の混乱などのタイミングを待って、尖閣問題で中国の譲歩を引き出すこと」だという。冷静に考えれば、間違いない正攻法で、それしかないのは確かだが、正直、タイトル負けで期待はずれである。

わたしが求めていたのは具体的な「奇策」であった。ネット上で大きな話題となった「戦わずして中国に勝つ6つの方法」は傑作で、クリントン国務長官が中国の指導者に語った内容とされるが、実際は中国人のネットユーザーのつくり話らしい。それにしても、じつによくできているので、ここに張りつけておきたい。

1)中国の政府高官が所有する海外の銀行口座の残高を発表し、凍結 2)米国のパスポートを持つ中国人官僚の名前を公表 3)米国在住の中国人高官の家族の名簿を公表 4)ロサンゼルスにある妾村を一掃 5)米国在住の中国人高官の家族をグアンタナモ刑務所に収容 6)中国国内の失業者など不満分子に武器を提供

うーん、すばらし過ぎる。共産党独裁政権のアキレス腱をみごとに指摘している。身に覚えのある政府高官は震え上がったと思うが、全員が震え上がったわけで、度し難い腐敗国家である。そんな中国当局と最も激しく戦っているのは、共産党の一党独裁政権に虐げられている中国の一般庶民であるようだ。ネットは政権の安定を脅かす最も厄介な存在のひとつで、中国の言論統制がほころびつつある。中国バブル崩壊がいよいよ始まったらしい。はやく自壊してほしいものだ。そうなれば、戦わずして中国に勝つ。 (柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4819112112/dgcrcom-22/ >
戦わずして中国に勝つ方法


●岡田さん、お疲れさまです〜〜! 月末のイベントは無理だろうなぁと思って申し込みしなかったら、やっぱり仕事が詰まってしまい、キャンセル統計にあがらなくて良かった......と思いましたです。小学生の頃から何かとやらされてきてるので、イベントしんどいはわかります〜。興味のある内容を受付だからと見れない時の虚しさったら(涙)。受付にいるだけでも、モチベーションが上がり、業界レベルやらを知ることが出来るんですけどね。

いきなり大音量の放送が聞こえてきた。反響していて何を言っているかわからない。近くの学校での校内放送の比ではなく、選挙演説並。と、聞き慣れたあの音が鳴る。ってどう表示したらいいのかわからないわ。「パンパーン パンパーン」? 「パラリーン パラリーン」? 「ピロローン ピロローン」? 「ぷわん ぷわん」?

地震予報音が大音量で流れる。えっ? 地震? そのための避難誘導? うちのiPhoneやiPadからは聞こえない。まさか電池切れ? いやいや充電してるって。

その後に男性の声で何やら聞こえ、また予報音。これが5回は続いただろうか。最後の最後になって「これは(これは これ)訓練(は これは)です(これ くん は れん くんれん くん)です(れん です くんれん です です)」と聞きとれた。

いやほんとにこんな感じで聞こえたのよ。どこの誰の実験なのよ〜! 何を言っているかはわからなくとも、ピロリーンの威力はわかったわ。いざとなったら大丈夫ね。方々の施設でこの音量で流れたら、気持ちパニックになりそうだけど。あ、ピロリーンでいい? 「とぅるるん とぅるるん」かなぁ。 (hammer.mule)

< http://www.city.osaka.lg.jp/kikikanrishitsu/page/0000223337.html >
これか〜。「これは訓練放送です」だったのね。反響しているんじゃなくて、多くの施設で行ったためか。5回でなく3回か〜。