グラフィック薄氷大魔王[363]「電子版同時発売希望」他、小ネタ集
── 吉井 宏 ──

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●電子版同時発売希望

Twitterなどで面白そうな新刊があるとAmazonに見に行くのだけど、Kindle版がないとものすごくがっかりする。Kindle版なら読みたい勢いだけで「ポチッとな」するに違いないのに。いまだに電子化に消極的だったり手が回らなかったりするんだろうけど、ネットで本の情報や広告が出てる最中に電子本がないのは非常に損だぞ? 

Kindle本は瞬時に衝動買いするけど、本屋でたまたま思い出してその本を見つけたとしても、迷った末に買わないことが多い。僕の場合、買って自炊することが多いんだけど、自炊の手間込みの購入となると、かなり買いにくい。なので、リアルの本を買う頻度はずいぶん下がった。

ところで、AmazonのKindle本のワンクリック購入ってキケン。衝動買いのキケンではなく、うっかり「1Clickで今すぐ買う」ボタンに触れてしまって購入になってしまったことが2回ある(スマホで詳細ページを見てて関係ないボタンに触れてしまう)。ワンクリック購入はオフにしてあるんだけど、Kindle本は例外らしい。でも、取り消しできるそうだ。

【要注意】Kindleストアでは1-Clickボタンでの購入が仕様[togetter]
< http://togetter.com/li/401405
>




●ドンパチ

なんちゅうか、ここ最近見た映画(古いのも含む)で感じるのは、撃ち合いやチャンバラとかの戦闘シーンに興味がなくなってるかも。延々と戦闘シーンやってると、もういいから話を先に進めてくれとか思っちゃう。盛り上がる映像として必要なのはわかるものの。

「ほれほれ、撃ち合いだぞ、突撃だぞ、爆発だぞ、火だぞ、バタバタ倒れるぞ」ってのが、「見せ場だぞ、すげーだろ、盛り上がれよ」的に見えて素直に楽しめなくなってきた。子供の頃はよかったと思うけど、最近だとそれは「サービスの一環」だな醒めた目で見ちゃう。

ドラマを見たいか、ドンパチを見たいか、やっぱ年齢層でちがうから、盛り込み比率も変わってくるのかな。最近見た中でドンパチが長すぎてジャマとか思った代表は新旧「十三人の刺客」や「クローン・ウォーズ」だったのでした。

●CGは軽いんだろうな

先日のテレビで「EOS Kiss X2」の(メカトロニクスの)動物がカメラかまえるCMのことやってて、「CGなんでしょ?」に 「(どうせ)CG」のニュアンスをどうしても感じてしまう。メカトロニクスと完全リアル動物CGと大変さは似たようなもんだろうと思うけど、CGってやっぱそんなに安易に見られてるのかw

いやまあしかし、「戦闘シーンが延々続くのがジャマ」と同じく、どんなリアルで明らかに本物を撮影したわけじゃないCG処理のスペクタクル映像をどれだけ見せられても「ハイハイごくろうさん」的になっちゃうのは確かになあ。ものすごい苦労と予算なことを知ってても。

どちらかと言えばCG作るほうの人の僕でさえそう思うんだから、一般の人が「どうせCGなんでしょ」とか思うのはやむを得ないかも。実写と見分けがつかない方向のCGはかわいそうだ。特撮とばれるような特撮は失敗、ってのもあったしw 生まれながらの宿命。

映画とかのリアルなCG映像って、究極的には「誰かが表現したことを、表現に見えなくする。っていうか、そこで起きていることを撮っただけ」に見せたいわけじゃん? とすると、どう見ても現実に起き得ることじゃない映像ほど「あ、CGだ」って思われてしまうという矛盾w

「クローン・ウォーズ」や「ウサビッチ」みたいに、「表現的CG」のほうが、逆にCGってことを軽んじられないのかもしれん。「実写と見分けつかなくする」って方向は、突き詰めれば一つしかないけど、それ以外の方向は無数にありますもんね。

●INTER-CULTUREでも3Dプリント作品販売

先週、二番目の3Dプリント作品販売がスタートしました。

INTER-CULTURE
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63
>

商品ページ
< http://inter-culture.jp/Buy/products/detail.php?product_id=322
>

粉体造形出力の樹脂製です。丈夫だし耐久性はあるそうです。色がついてますが、「手染め」w です。サンドペーパーなどで擦らないかぎり取れないほどしっかり着色されてるそうです。さらに、保護のためクリア塗料を吹き付けてます。「作り置きをせず在庫を置かず、完全オンデマンド販売」がINTER-CULTUREさんと話してたテーマなのですが、仕上げに相当な手間がかかっちゃってます。

これと同じ方法で染めています↓

Japan 3Dプリントに着色する方法[Make:]
< http://bit.ly/161iEaf
>

僕のTDW作品で、以前から「ヒモを通す穴」が開いたものがときどきあります。ストラップ穴があると、なんか役に立つような錯覚が出るのが面白い。「役に立つような錯覚」というより、「他の何かと関係があるような錯覚」というか「単体で完結するんじゃなく、それを成り立たせている役割や周囲の世界の存在を暗示する」というか。ようやくその傾向の作品の「使い道」が見つかったw

Cubifyの吉井ストアもよろしく。
Hiroshi Yoshii store
< http://cubify.com/community/stores/yoshii_store.aspx
>

【吉井 宏/イラストレーター】
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ブログを毎日更新しなきゃとか言ってたくせに、忙しくなるとやっぱ更新できない〜。せめて一週間に一回くらいはちゃんと更新しようね。