グラフィック薄氷大魔王[371] 「普通のディスプレイ買った」他、小ネタ集
── 吉井 宏 ──

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●普通のディスプレイ買った

実家で困るのは、MacBook AirやWACOM Cintiq Companion Hyblidの13インチ画面では小さすぎて、長時間の作業がしづらいところ。安い液晶ディスプレイを買っておけばと、春の制作のときから思ってたけど、ようやく購入。

「iiyama 昇降・ピボット機能対応 IPS方式パネル+ホワイトLEDバックライト搭載 23型ワイド液晶ディスプレイ ProLite XB2380HS-B2」。これ非常にイイ。画面の高さが大きく変えられる。23インチフルHDは、全体が見渡せる上に操作しやすい。
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00CHIH27M/dgcrcom-22/
>

27インチシネマディスプレイは広すぎて文字が小さかったり、ボタンなど小さくなるからクリックするのもけっこう神経を使う。以前のシネマHDディスプレイと同サイズなわけで、あれはやはりよかったんだな。

ピボット回転。ディスプレイって横位置で見慣れてるから、縦位置にしてみるとギョッとするほど長いw (いわゆるスクエア液晶ディスプレイを見ると、ぜんぜん正方形じゃないのにスクエアという名称がなるほどと感じるほど正方形っぽいよね)。

書籍自炊したPDFなど表示してみると、ページがデカい! 見やすい! 見開きで見れないのはしかたないけど、ビジュアル関連の本を見るには最低でもこのくらいの縦サイズは必要だよなあ。

デジクリの原稿を書くためにテキストエディタを表示すると、一本分が画面に収まってしまう。テキストのあっちこっちに飛びながら手を加えるには最高! すごく気に入りました。東京の自宅用にも買おう。


●自由な環境?

WindowsではなくMacを使っているのは、1992年時点でのグラフィックデザインの業務用マシンがMacだったから。Windows95が出る前の話ですよ。わざわざデザイン業務のためにWindowsを使うのはありえなかったはず、とか思って調べたら、Adobe Illustratorって90年以前からWindows版あったんですね。Windows3.0とかだけど。

91年頃、Mac導入しなきゃと思ってたとき、パソコンに詳しい学生に教えてもらったのが、「デザインや映像とかするパソコンには3種類ある。MacとWindowsと、アミガ」。その時は興味引かれなかったけど、Amigaがどんだけすごかったかってのは後で知った。

やっぱ「ウゴウゴルーガ」の衝撃はすごかった。当時「Amigaで作ってる」って聞いても、ものすごい高価な業務用マシンなんだろうなって思い込んでた。安かったって知ったのずいぶん後ですもん。その学生、値段を教えてくれたらよかったのにな。つい買ってたかも。

Amigaの3DソフトはAmiga由来のが多いんですよ。LightWaveやCINEMA4Dやアニメーションマスターなど。まあ、今みたいに自分が3Dやるとは思ってなかったわけだけど。

で、MacやMacのOSを使いやすいと感じてずっと使ってきたとはいえ、囲い込まれた感がちょっとウザい感じはある。多少使いづらくてもWindowsメインのほうが自由があるかもしれない。マシンや周辺機器など選び放題。自分で組むこともできるわけだし。

そのへんの量販店の安いノートPCと、安いペンタブと、投げ売りみたいな複合プリンタを買ってくれば、僕的にはほぼ完全な環境で仕事できちゃう。自由だ!

iiyamaのディスプレイは予想外に良かったことも含め、Apple製品以外の「普通の機材」だけで仕事したいあこがれが強くなりつつあるところ。

ところで、仕事するのにソフトをパッケージで買わなくて良くなったってすごいことだよね。ネットさえ通じれば、世界中のどのソフトも使える。フリーのいいのも多いし。昔はマイナーなソフトは秋葉原に買いに行かなくちゃ手に入らなかったんだから。

●ビニールを剥がす

Twitterでこんなのがリツイートされてた。「【急須からのお知らせ】注ぎ口のビニールチューブは運送の際に保護する為のものです。必ずはずしてご使用下さい。」

< http://sumdai.tumblr.com/post/67946929035
>

そうだったのか! うちにもあったぞ。湯切れ良く注ぐための工夫だと思ってたw 確かにカッコワルイし汚らしいなあと思ってたけど、疑問を差しはさむような余地はなかった。もう必需品と考えられてるっぽく、百均でも売ってるらしいw

< http://matome.naver.jp/odai/2138492671330733601
>

似たようなアレで、新品のアクリルやプラスチック部品の貼り付けてあるビニールを、まっ先に剥がすのが大好き。下取りや中古で売りに行くパソコン周辺機器や電子楽器とかを最後にきれいに掃除してて、透明パーツに貼られたままのビニールを見つけると、「くっそ〜〜! 損した!」って思うもん。

で、奥さんが買ってきた折りたたみ傘の柄のビニール。「それ剥がそうよ」って剥がしてもらったら、革の縫い目の糸が出てきてビロビロに。剥がしちゃいけないものだった orz

新車の内装、ドアの内側とかに貼ってあるビニールって今あるのかな? あれつけたままの人を見ると、中古で売るとき優先で、今おまえは新車を味わえないで損してるが、いいのかそれで? と思ってました。

立体制作で、塗装のマスキングを剥がすのが快感ってのも同じかな? ビニールを剥がすペリペリ感触と、誰も触れていないまっさらのツルツルの表面が出てくるのが好きなんだなw

●「偽バリエーション」について補足

先日書いた、アーチストの作風を知り尽くしたファンが、「未発表曲」という設定でそっくりな曲を作ったら楽しいぞ、の話について。ライムスター宇多丸氏のポッドキャストを聴いてたら、それに近いことやってる芸人さんがいるんですね。知らなかった!

作詞作曲ものまね マキタスポーツ
< http://matome.naver.jp/odai/2134954196613503501
>

芸としての「ものまね/歌まね」の発展形としての「作詞作曲ものまね」。なるほどね〜〜。すごい! と感心したところで、僕が考えてたことに大きな欠陥があることが判明。

それっぽく作るにはそっくりに歌う必要があるじゃんね! クラフトワークとかのインストルメンタル曲を基本に考えてたから思い至らなかった! そっくりな曲を作った上に歌まねまでクリアするってのは、やっぱ相当ハードル高いわ。そんなのできたら、それで食えるわw

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>

また実家制作中。今回は比較的短期で、すでにほぼ完成して仕上げのコンパウンド磨きをしてます。あと一息。ところが、この時点になって、「大型作品集中制作をなぜ始めたか?」の根本的な部分がひっくり返りそうな可能性が。来週には結論出てるかも……。

・INTER-CULTUREの3Dプリント作品販売
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63
>

・Cubifyの吉井ストア
< http://cubify.com/community/stores/yoshii_store.aspx
>