3Dプリンタ奮闘記[25] 3Dプリンタの現状と今後、まとめ/織田隆治

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早いもので、もう年末。
この季節、やはり年賀状に追われている人も多いでしょうね。

今年の掲載の最後となりますので、ちょっとは真面目な事を書いてみます。


話は3Dプリンタになるのですが、今、僕はとある専門学校で講師もしています。そこは、3Dフィギュアを教える、という事なんですが、この3Dって言葉って、非常に微妙な表現ですよね。

3Dフィギュアと聞くと、「3Dプリンターで出力するのか〜」と思いがちなんですが、3Dってのは立体って事で、手作業でのフィギュア製作も含まれる訳です。

基本、3Dプリンタとなると、3Dモデリングが必須になる訳ですが、僕的にはアナログな手作業でのフィギュア製作をした後、3Dモデリングに入った方が良いように思ってます。

まずは、アナログ手作業で触りながら立体を把握する事が重要なんですね。何でもそうなんですが、デジタルな面だけを初めから最後までは出来ません。

3Dプリンタで出力したものでも、当然積層痕が出るので、その積層痕を消すために、丁寧にヤスリがけを行ったり、サーフェイサーという目止め剤を塗って、表面を整えてから、これまた手作業で塗装する必要がある訳です。

今は3Dプリンタでもフルカラーで着色出来るものもありますが、表面が砂糖菓子の「らくがん」のような質感になってしまい、そのままでももちろん大丈夫なんですが、やはりきれいに仕上げる必要がある場合は、これ、やっぱり手作業なんですよね。

この手作業のスキルを持つって事が、何ごとにも有利な経験となるんだと思います。

要は3Dプリンタは、やっぱりただの道具に過ぎず、それをいかに上手く使いこなすかって事が一番重要となるんでしょう。まあ、それは今の段階の3Dプリンタの話で、今後、仕上げも必要のないような機種も、当然出て来るものだと思います。

それが何年後になるのかは分かりませんが、そんなに遠い未来ではないでしょうね。そうなると、産業界に爆発的に普及するんだと思います。

現段階では、積層痕、耐久性、生産性などの理由で、少数生産にしか向いていないと思われがちですが、出力したものがそのまま商品になるような時代になると、それまで金型製作等にかけていた時間、費用がなくなり、デザイナーの手からいきなり商品となる訳です。

このレスポンスは、本当に凄い事だと思います。そういう事を促進しているのがアメリカなんでしょうね。一種の産業革命になる事は間違いないでしょう。そこに向けての投資や、人材育成等は、今のうちからやっておくべき事なんだと思います。

セミナーや講演会なんかをする事が増えてきたんですが、そこでの感想は、3Dプリンタがどのような物でって事を、本当に理解している人ってのは意外に少ないんだと思います。あれだけメディアで色々取り上げられていますが、そういった事を説いている番組なんかはかなり少ないのが現状です。

今後の事を考えて、そういう実践的なセミナーやワークショップ、そういう所で知識を付けておくか、安いプリンタでもいいのでまずは試行錯誤して使ってみる、という事を積み重ねておかないと、今後の展開に着いていけなくなるかもしれませんね。

まあ、いきなりだれでも簡単に出来るような機種が出て来る可能性もありますが、それを待っている受け身の状態では、ちょっとゆるやかすぎる気がします。

でも、実際の所、アベノミクスなんていう事で、一部盛り上がってはきていますが、一般的にそんなに景気が良くなっているとは思えないのが現状。

そんな時に、先行投資なんて出来るか〜コノヤロ〜! ってのが本当の所だと思いますが…。でも、そこが結構重要なターニングポイントな気もしてます。

うちも、今回思い切って新しい3Dプリンタを導入しましたが、これが生きてくるかどうなるか、それも今後の僕の動きにかかっている訳でして、やはり投資をすると、「その分取り返したるで〜!」って気持ちにもなりますよね(笑)

年末の色々バタバタする中、目の前に置かれた大きめの3Dプリンタを見て、来年は色々と動きだしそうですので、これから頑張っていくぞい! と、思い誓った今日このごろ。

今年最後の掲載なんですが、結局とりとめのない事なんかを徒然と書いてしまいましたが、やっぱり前向きに動くのが一番良いんですよね。

みなさんも、良い年末年始をお迎えください!

【織田隆治】FULL DIMENSIONS STUDIO(フル ディメンションズ スタジオ)
< http://www.f-d-studio.jp >

ああ、年賀状まだ出来てないです。最近はメールで来る事も増えましたねぇ。半分くらいメールにしちゃいたい気分です。